2005年:つれづれ観察記

(11月)


11月30日、東京都八王子市長池公園

 八王子市は首都圏でも寒い所だからか、それとも今日は寒い日なのか、一日中曇り日で、身体がとても冷え込んだ。いよいよ明日から12月で、公園内に植栽されているモミジが美しく紅葉していた。今日は昨日早起きして遠征したから、朝寝坊をして自宅を出発したために、長池公園には午前11時に到着した。それでも昼飯前の1時間30分程は、一般撮影機材で散策することにした。
 この公園には背が低いオニグルミが生えていたのを思い出して、まずは羊顔の葉痕を見に水車小屋の方へ行った。数多くの様々な表情を持つ葉痕があるものの、可愛らしい羊顔のオニグルミは、何と言ってもお勧めの一番手である。オニグルミの木の傍らには、長池里山クラブの方々が耕している小じんまりとした畑があり、最近良く目にする作物の花が咲いていた。その格好からキク科である事はすぐに分かったが、いったいなんていう名前なのだろう。そこで駐車場に戻る途中、ネイチャーセンターに寄ったら、顔見知りのUさんがいたので聞いて見ると、健康野菜のヤーコンである事が分かった。地下にお芋が育つのだという。いったいどんな味がするのだろう、女房に頼んで試食してみよう。
 その他、雑木林の縁に沿った小道では、小さな紙切れが風に舞うように、クロスジフユエダシャクがたくさん飛んでいた。毎年思うのだが、もうそんな季節となったのである。また、成虫で越冬するクビキリギリスが、スローモーションを見るかのように動いていた。午後からデジスコに変えて散策を再開したが、ウソが一羽いたものの、空抜けで絵にならず、ガビチョウはたくさんいたが、今日は地面で餌を漁り、唯一、ジョウビタキの雄が遊んでくれたが、左程良い写真は得られなかった。

<今日観察出来たもの>花/ヤーコン(写真上左)、ノコンギク、ハキダメギク等。蝶/スジグロシロチョウの蛹等。昆虫/クロスジフユエダシャク(写真下右)、クビキリギリス等。キノコ/アラゲキクラゲ等。鳥/ガビチョウ、ウソ、ジョウビタキ、ホオジロ、アオジ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、オナガ、セグロセキレイ、エナガ、ヒヨドリ、コゲラ、アオサギ等。その他/モミジの紅葉(写真上右)、オニグルミの葉痕(写真下左)、ナンテンの実、ノイバラの実、ゴンズイの実、ガマズミの実、ウツギの実等。


11月29日、埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園

 先週、いろいろな野鳥が見られて、とても面白かったので、また、秋ヶ瀬公園へ行ってみた。駐車場に車を停めて散策を開始すると、キョ、キョ、キョと、草原で餌を漁っていたシロハラが飛び立つ。更に歩みを進めると、ツグミとシロハラが喧嘩をしていた。同じような生態の持主だから、いざこざが絶えないのだろう。人間だって同じような性格の男女より、異なった性格の男女の方が結婚して上手く行くという。私の血液型はAB型だが、そんな訳で、AもBも持っていないO型の人間と何故か気が合い、付き合いが長続きする。話は横道にそれたが、散策を開始して早々に、シロハラとツグミをゲットする。これは幸先が良いわいと余裕綽々と散策を続けるが、その後が続かない。どうやら今日はウソやアトリの出が芳しくないようだ。前回、逆光のために、今一鮮明な写真とは言えなかったゴジュウカラを第1のターゲットとして狙うのだが、こちらも御出ましにならない。
 こうなっては沢山いるものを撮るしかないなと駐車場に戻ったら、マヒワがわんさか桜の枝に止っていた。今日は青空だから空に抜いても写真にはなるのだか、しっとりとした写真は、やはり日陰に止り、背景が空ではなくて、すかっと抜けた方が良い。そんな場所に止らないかな、あるいはそうなるアングルはないかなと探すのだけど、小枝の込み入った場所にしか止らない。こんなにマヒワがいても、良い写真を撮るのには1日がかりだなあと感じたが、根が短気で1箇所にいられない質だから、またもや散策を再開する。ソウシチョウが見られた所へ行って見ると、もういいよという位に何べんも何羽も現われてくれた。また、ゴジュウカラも見つけたが動きが早くて梃子摺り、地面に降りている所はゲットしたが、ゴジュウカラらしくないので消去となった。

<今日観察出来たもの>鳥/マヒワの雄(写真上左)、マヒワの雌(写真上右)、シロハラ(写真下左)、ツグミ(写真下右)、アカゲラ、シメ、ウソ、ソウシチョウ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、ヤマガラ、カケス、モズ、クロジ、アオジ、ヒヨドリ、スズメ等。蝶/キチョウ等。昆虫/オオヒラタシデムシ、カメノコテントウ等。キノコ/エノキタケ、アラゲキクラゲ等。


11月26日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 今日は午後からは雨と予想されていたのに、一向に降って来ない。そこでコマツストアーで焼肉弁当を購入して食べ終わると、新治市民の森へ行ってみた。空は雨こそ落ちてこないがどんよりと曇り、気温もぐんぐん下がって来た。去年、コーナンで980円で買った防寒作業着の出番は間近である。新治小学校横の畑まで来ると、セグロセキレイがたくさん降りて餌を漁っている。私が散策しているフィールドで見られるセキレイ類は、個体数の多い順に、ハクセキレイ、キセキレイ、そしてこのセグロセキレイだが、毎年、どうしてだか、この場所でセグロセキレイを数多く観察する。いつ雨が降って来てもおかしくないので、まずは一枚とシャッターを切った。その後、ハンノキ林の方へ行ってみたが、コゲラが寝倉を掘っている位で、これといったものは見られず、寒さに抗し切れずに早上がりとなった。

<今日観察出来たもの>鳥/コゲラ(写真上左)、セグロセキレイ(写真上右)、キセキレイ、ハクセキレイ、カワセミ、ホオジロ、ヤマガラ、シジュウカラ、スズメ、カケス等。


11月26日(午前)、横浜市緑区三保市民の森

 このところずっと毎週一回、主に日曜日に小野路町へ行っていたが、前回行った時に、これ以上続けても仕方が無いなと悟った。見るもの撮るものがほとんど無くなって来たからである。そこで近場ならガソリン代も時間もかからないからと、今日の午前中は三保市民の森及びその周辺を散策した。私の幼少の頃は、緑区も青葉区も都筑区も港北区から分区されていなかったから、まあ言ってみれば、それらの区はすべて地元という訳である。また、鶴見川中流域と言っても差し支えなかろう。ちなみに、下流域は鶴見区、上流域は町田市という訳である。
 駐車場に車を停めて、三保平にデジスコを担いで行ったが、これといった野鳥は見られず、一般撮影機材に変えて谷道に入り、未舗装の道を通って引き返し、新治方面にうろうろぶらぶらと散策した訳であるが、これが意外と収穫が多いのである。普通、道端自然観察と言うと、人家の無い雑木林や田畑や公園等を散策するのが一番と思われがちだが、適度に人家が建ち並んでいる所をぶらつくのも、とっても面白いのである。民家の庭先の花は勿論の事、植木屋さんの植え溜、もちろん田畑も雑木林も混じっている。今日は、土留めの石の隙間に蔓を這わせて咲くマルバアサガオを見つけたり、植木屋さんの植え溜で小さな実をつけているマメガキやポーポーの葉痕を見つけた。
 また、小川沿いの小道を歩いていたら、オニグルミやクズの葉痕が笑っていた。この道は棚仕立ての立派なツルウメモドキが植えられている畑を通るが、ここ数年いつも見事に実をつけていたのに、今年の木の実の不作を実証するが如く、ほとんど実がついていなかった。以上、ご婦人にはあまり勧められないが、こんな町ブラもとっても楽しいものである。

<今日観察出来たもの>花/マルバアサガオ(写真上左)、オオケタデ(写真下右)、ヤクシソウ、イヌタデ、ツワブキ、サザンカ等。その他/マメガキの実(写真上右)、クズの葉痕(写真下左)、ポーポーの葉痕、サネガズラの実、シャリンバイの実、ツルウメモドキの実等。


11月25日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今朝は放射冷却もあって、関東地方はこの冬一番の冷え込みとなった。栃木県の宇都宮では初霜初氷、埼玉県の熊谷では初氷が張ったとラジオで放送されていた。夏休みに行った群馬県の嬬恋村は、氷点下の厳しい寒さを迎えたようだ。スッポンタケの季節も終わり、寺家ふるさと村へ行っても、これといったものは無いだろうと思ったが、ここ数日雨が降ったので、もしやとの気持ちで出かけてみた。梅雨の季節から様々なキノコが見られたポイントへ、まずは行ってみたが、植栽されたカエデやモミジが美しく紅葉し、たくさんのキノコが生えた地面に落ち葉として積もっているだけであった。
 これは困ったなと思っていると、キノコの写真ばかりを撮っているN仙人がやって来た。これはラッキーと、N仙人についてヒラタケのポイントへ行った。しかし、ほんの僅かな数の幼菌が見られただけであったから、写真を撮る事が出来なかった。これから年末にかけて見られるキノコは、硬質菌を除くと、ヒラタケ、エノキタケ、ニガクリタケ位なものである。そこで、かつてエノキタケが生えていたという谷戸へ行くと、N仙人の知り合いのとても明るい元気なご婦人に出会った。「花虫さんでしょう。ソウシチョウの写真見ました。とてもカラフルで可愛らしい鳥ですね。毎日、HPを楽しみにしているから頑張って下さい」等と言われ、なんとなく恥ずかしくて赤くなってしまった。実は五十肩が痛んで元気が出ないし、この観察記も4年も続けてマンネリ化しているから、来年からは適当にさぼって更新しようと思っていたのだ。しかし、このご婦人ばかりでなく、HPの更新を楽しみにしている方がいる限り、やっぱり続けなければならないだろう。世の中のお役に立てることと言ったら、これ位しかないのだから尚更だ。
 結局、N仙人と必死になってキノコを探したが、見られたものはニガクリタケだけで、午後からは鳥を撮ろうと隣接する早野の里へ行ったが、鳥の出も芳しくなかった。そこで寺家ふるさと村に戻り、なんでも撮ろうと射谷戸へ行ってみた。陽の当たる民家の庭先にはタイワンホトトギスがまだ咲き残り、ナンテン、ピラカンサの実が真赤に色付いていた。また、日頃は目も向けないウツギの小さな独楽のような格好の実を撮ったり、このところ非常に迷惑をこうむっているコセンダングサの種を撮った。秋になると衣服にひっつくお邪魔種はたくさんあるが、イノコヅチなんて可愛いもので、このコセンダングサは、慎重に取らないと途中で折れて繊維の中に残り、いつまでもちくちくと苛められてしまう。今日一日散策して、いよいよ撮るもの見るものは、野鳥、冬芽葉痕、昆虫の蛹や卵以外に、これといったものはほとんど無くなったようである。

<今日観察出来たもの>花/タイワンホトトギス(写真上右)、ノハラアザミ、ヨメナ、シラヤマギク、アキノタムラソウ、アキノキリンソウ、ヤマハッカ等。蝶/ツマグロヒョウモン、ヤマトシジミ等。昆虫/ウマオイの雌(写真下左)、アキアカネ等。キノコ/ニガグリタケ(写真下右)、ヒラタケの幼菌等。鳥/アオジ、アオサギ、カケス、スズメ、ハシボソガラス等。その他/コセンダングサの種(写真上左)、ベニシタンの仲間の実?(写真中左)、ウツギの実(写真中右)、ナンテンの実、サンシュユの実等。


11月23日、横浜市鶴見区獅子ヶ谷市民の森

 昨晩の予報では一日中雨の筈であったが、天気予報は見事に外れて曇り日となった。しかし、気温はとても低く、昨晩のテレビでは雪の降る札幌が映し出されていた。首都圏では、どこまでが晩秋で何処からが初冬とは言いがたいが、暖かければ、まだまだモンシロチョウやヤマトシジミが見られるのだから、晩秋であろう。今日は勤労感謝の祝日、舞岡公園では収穫祭が盛大に繰り広げられている事だろう。スッタフの方々が一番思い悩むのは天候だから、雨が降らなくてほっとしているに違いない。
 五十肩が痛むにもかかわらず、だいぶ遠征が続いたし、なんだか鳥撮りばっかりしていたようで、はなはだ疲れたので、今日は至近距離にある獅子ヶ谷市民の森を、短時間だが散策する事にして家を出た。2年前にエノキの大木の切り株からエノキタケが爆生していた時があったから、気になっていたのだ。しかし、行ってみるとエノキタケの姿はなく、硬質菌が生えているだけであった。こうなると左程自然度が高いとは言えない所だから、何でも撮影しなければと、ゆっくりと歩く事にした。こんなに寒くなったのにアオマツムシの雌が、樹木の幹にへばり付いていたのには驚いた。民家の軒先にあるドウダンツツジは真赤に紅葉し、コムラサキの実は乾涸び始めていた。
 斜面にある畑には、温州ミカン、ユズがたわわに実っていて、晩秋の気配が色濃く漂っていた。灰ヶ久保広場に隣接する野鳥観察施設の観察窓から新池を覗いてみると、ツグミとヒヨドリがたくさんいた。ことに、ツグミはとても枝振りの良い場所に止っていて、機材を変えてまた来ようかとも思ったが、既に昼飯の時間となっていた。希少種の野鳥は望むべくもないが、日を改めて野鳥観察施設で半日ほど頑張ってみたいと思った。

<今日観察出来たもの>花/キク(写真上右)、コンギク、ツワブキ、サザンカ等。昆虫/アオマツムシの雌等。鳥/ツグミ、ヒヨドリ、カケス等。その他/ドウダンツツジの紅葉(写真上左)、コムラサキの実(写真下右)、フォックスフェイス(写真下左)、ナンテンの実、マンリョウの実、センリョウの実、ヒヨドリジョウゴの実等。


11月22日(午後)、神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎里山公園

 前述したように労せずしてタゲリが撮れたので、車で10分程の茅ヶ崎里山公園へ行った。今の季節はとても日が短いから、ほんの2時間弱の散策となった。まずは、この公園の名物たるカワセミを撮った。地元の方によると、カワセミはしばらく顔を出さなかったらしく、本当にラッキーであった。カワセミを撮影していると、フィーフイーと囀りながら小鳥の一団が飛来して、背後の木の枝に止った。ウソである。昨日もたくさんのウソを見たが、ここにも飛来していたんだと驚いた。今年は何処でもウソが多くて、ウソの当たり年である。アシ原の湿地へ足を進めると、カシラダカ、ホオジロ、モズ、ツグミと賑やかである。ここでもウソが現われ、小道沿いの水路に下りて水を飲んでいた。地元のバーダーによると、ミヤマホオジロも観察していると言うので、このアシ原に一日座り込んで待っていれば、様々な小鳥達に出会えるだろう。

<今日観察出来たもの>鳥/ウソの雌(写真上左)、カワセミ(写真上右)、カシラダカ、ホオジロ、ツグミ、シメ、モズ、カケス、キセキレイ、ヒヨドリ、スズメ等。


11月22日(午前)、神奈川県高座郡(仮称)タゲリの里

 昨日、早起きして遠征したから、今日は起床時間がいつもより遅れてしまった。それに仕事が少々残っていて、片付けてから出発したので、現地到着は午前11時半となってしまった。(仮称)タゲリの里は、神奈川県では超有名なタゲリの飛来地である。一度はお邪魔しようと思っていたので行ってみた。かなり広い水田地帯だが、付近に住宅等が建ち並び、本当にタゲリがいるのかと心配になったが、鳥撮りマンが一人いたので行って見ると、なんと20羽程のタゲリがいた。埼玉県等ではあまり近づけない野鳥だが、人馴れしているのか至近距離で撮影出来た。しかも、空は次第に雲に覆われて絶好の撮影日和となった。風景や青空に抜いた写真などの一部を除くと、曇り日が最高である。ことにタゲリのような美しい色彩の野鳥には尚更だ。そんな訳で、ばしばしシャッターを切って、僅か1時間もしないうちに切止める事が出来た。

<今日観察出来たもの>鳥/タゲリ(写真上)、ハクセキレイ等。


11月21日、埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園

 昨日一昨日と2日続けて雨が降り、フィールドへ行けなかったが、今日、やっと抜けるような青空が広がった。埼玉に住む鳥友から秋ヶ瀬公園の鳥情報を度々頂いて、まだ見ぬアトリやゴジュウカラ、しっかりとした写真を撮っていないマヒワがわんさか来ていると知って、これは行くしかないなと出掛けた。距離的にはたいした事はないのだが、交通量の多い環8を経由しなければならないのが頭痛の種である。それでも早朝出発したので、行きはほぼ1時間で到着したが、帰りは2時間もかかった。しかし、秋ヶ瀬公園は素晴らしい所で、広い無料の駐車場、各所にトイレもあって、もちろん野鳥の種数も個体数も多いのだから素晴らしい。更に、有料道路代は第3京浜の往復200円しかかからないのも有り難い。その結果、これからしばらく、安全運転で、毎週通おうと心に決めた。
 秋ヶ瀬公園の駐車場に車を停めたのが、午前7時前だから、まだ太陽光線がおぼつかなく写真撮影には不向きであったが、すぐに数10羽のマヒワが現われて、桜の木に一斉に止った。これにはびっくりしたが、写真に撮っても良い写真にならないから歩みを進めた。すると雑木林の中に、鳥撮りマンの一団がいたので行ってみると、初見となったゴジュウカラがいるではないか。もちろん撮影したが、光線具合がおもわしくなく、残念ながら鮮明な写真とはならず、これからの課題となった。今日もウソがたくさん出ているというので教えて貰ったポイントへ行くと、ウソはもちろんの事、初見となるアトリもたくさんいた。ウソの群れの中には首から胸にかけて特別に赤いものが一羽混じっていて、これが噂のアカウソとの事であった。その後、3年振りにソウシチョウを撮ったりと、あっという間に楽しい一日は終わってしまった。

<今日観察出来たもの>鳥/ウソの雄(写真上左)、マヒワ(写真上右)、ソウシチョウ(写真下左)、モズの雌(写真下右)、ゴジュウカラ、アトリ、ジョウビタキ、シジュウカラ、ヤマガラ、カケス、ツグミ、アオジ、ヒヨドリ、ハクセキレイ、スズメ等。


11月18日(午後)、東京都町田市小野路町

 自然度の高い小野路町・図師町でも、この時期になると見るもの撮るものが、さすがに少なくなる。昨日行った(仮称)翡翠の池で、池に落ちて水面でもがいているウスタビガを観察しているので、今日はウスタビガに注意しながら久しぶりに牧場方面へ行ってみた。良く日が当たる南に面した畑や梅林が続く丘はとても暖かく、スジグロシロチョウ、モンキチョウ、ベニシシジミ、ヤマトシジミ等が盛んに飛んでいた。また、大輪のダリアが咲き残って咲いているのには驚いた。
 畑には最近になって温州ミカンが植えられている所があり、美味しそうに色付いている。地元のTさんによると、「以前はミカンが栽培できなかったのだが、最近の温暖化の為か、小野路町でも栽培出来るようになった」という事である。いつの日にか、軽井沢産のミカンなんていうものが出回るかもしれないと思うとぞっとする。まあ、全世界の人間の叡智が結集して、それを食い止める事を期待したい。
 今日は植木屋さんの畑にも期待していたのだが、行ってみると、アメリカハナミズキの実もニシキギの実もツルウメモドキの実も、みんな実の付きが悪い。なんとか平年並みなのはナンテンの実位である。また、ウスタビガが良く見られる栗林や梅林にも行ってみたが、ガはもちろんの事、黄緑色の独特な空繭も発見出来なかった。どうやら発生が今年も極端に少ないようである。
 そこで「何にもありゃーしない」と呟きながら、万松寺谷戸に下ったが、ここでも貧果に泣いて、普通なら撮ることもしないヒメジオンを撮った。万松寺谷戸で見られた野の花といったら、後はノハラアザミとセイタカアワダチソウ位である。いよいよ毎週続けて来た小野路町・図師町の散策は、今日の惨状からして、考え直さなければない。

<今日観察出来たもの>花/ハルジオン(写真上左)、ノハラアザミ、リュウノウギク、セイタカアワダチソウ、ハキダメギク、ベニバナボロギク、イヌタデ等。蝶/スジグロシロチョウ、モンキチョウ、ベニシシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/ツユムシ、ハラビロカマキリ等。その他/センダンの葉痕(写真上右)、ナンテンの実(写真下左)、ノイバラの実(写真下右)、ハダカホオズキの実、クコの実等。


11月18日(午前)、東京都町田市野津田公園

 どうやら明日は一日中雨のようなので、日曜日に定番となっている小野路町散策を、一日繰り上げて今日とした。午前中は、黒川へ久しぶりに行ってみるか、それとも薬師池公園にしようか等とさんざん迷ったが、野津田公園へ行く事にした。行ってみて驚いたのだが、キリギリスがたくさん見られる草原はすっかり草が刈られ、なにやら測量をしていたので、いよいよ野球場建設が始まるのかもしれない。またしても貴重な観察場所が失われるのかと思うと、まことに残念である。今日はデジスコ一本やりで散策を開始したが、何かしらの鳥がいるはずと思ったのだが、観察出来るのはスズメ位で、これは駄目だなと思ったが、駐車場へ戻る途中、カシラダカの雌とオナガの群れが現われて、ばしばしシャッターを切る事が出来た。「最後まで諦めては駄目なんだよね、花虫さん」という訳である。

<今日観察出来たもの>鳥/オナガ(写真上左)、カシラダカの雌(写真上右)、ホオジロ、ガビチョウ、シジュウカラ、カケス、ヒヨドリ、ハクセキレイ、スズメ等。キノコ/ヌメリスギタケ等。


11月17日、横浜市緑区(仮称)翡翠の池

 今日は一日中、仕事や野暮用のつもりでいたのだが、有り難いことに午前中に片付いてしまった。また、昨日、デジスコ用のコンパクトデジタルカメラがおかしくなって、メーカーへ修理点検に出す羽目となった。そこで予備のカメラを装着したのだが、試し撮りをせねばと思って、ほんの少しだけ(仮称)翡翠の池へ行ってみた。鳥撮りは、何にも撮れない事がよくあるので、カワセミなら確実に見られる場所を選んだという訳である。すると、カワセミはもちろん見られたものの、可愛らしいジョウビタキの雌が、「ここが今年の私の縄張りよ」と言わんばかりに、各所に止ってくれた。今年はジョウビタキの飛来が多く、何処へ行っても見られるのだが、みんな雄ばかりで、雌は今日が初めてである。舞岡公園に良く出没する元パイロットおじさんは、鳥の中でジョウピタキの雌が一番可愛いと言うが、まことその通りである。

<今日観察出来たもの>昆虫/ウスタビガ等。鳥/ジョウビタキの雌(写真上左)、カワセミ(写真上右)、シジュウカラ、ヤマガラ、カケス、ヒヨドリ、セグロセキレイ、モズ、スズメ等。


11月16日、横浜市鶴見区三ッ池公園

 今日から3月15日まで、年末年始を除いて、平日は駐車場が無料になる。無料になる日を待ちに待っていた訳だから、早速出かけてみた。しかし、何処かの小学校の全校生徒の遠足日にぶつかり、賑やかな公園となって、今一、鳥撮りには相応しくない環境となった。それでも散策を開始すると、池にはキンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメが見られた。また、ジョウビタキの雄と雌も飛来していて、水浴びの場面遭遇した。エゴノキの大木の下では、種子が落ちているらしく、ヤマガラが盛んに地面に降りて啄ばんでいた。今日は、三ッ池公園の名物となっているカワセミのポイントには人がいず、何処にいるのだろうかと思ったら、滝の広場に全員集合していた。カケスが水を飲みにやって来るのだという。しばし仲間に入ってカケスを待ったが、小学生が賑やかなためか、残念ながらやって来なかった。

<今日観察出来たもの>昆虫/クダマキモドキ等。鳥/ユリカモメ(写真上左)、ハクセキレイ(写真上右)、ジョウビタキ、アオジ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、コゲラ、カケス、ヒヨドリ、オナガ、ハシブトガラス、カルガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ等。その他/イイギリの実等。


11月15日、横浜市港北区新吉田町

 「今だって幸せじゃん!」と、天の声が聞えて来たので、元気を出さねばねならないのだが、心の病には強いものの、身体の病には、からっきし弱い。まあ、五十肩なんて老化現象の表れで、多くの方が罹かっていて、ほっとけば治るのだから、どうって事は無いのだが、お脳の近くだから元気が出ない。そこで、今日は出かけるのは止そうかなとも思ったが、天気が良いのに自宅蟄居も耐えられない。そこで至近距離の新吉田町へ、午前中だけ行ってみた。
 本当に久しぶりの新吉田町である。車を降りて散策を開始すると、マリーゴールド、ヒャクニチソ、センニチコウ等がまだ咲いている。農家の庭を覗いて見ると、ミカンやカキが色付いて美味しそうだ。色とりどりの早咲きのボケも美しい。植木屋さんの畑に来ると、ウメモドキがたわわに実っている。「今年は野山の木の実は不作なのに、さすが植木屋さんの畑だ」等と、変に感心する。独特な葉痕のポーポーの木はすっかり葉を落としているが、まだ冬芽葉痕を登場させるには早過ぎる。僅かに残った雑木林に通ずる小道を登って行くと、コウヤボウキが花開き、至る所にトキリマメの実が見られた。また、いかにもスッポンタケが生えてそうな竹林の中へ入ってみると、もう頭を垂れていたが、2つ見つけることが出来た。春にはニリンソウも咲く所があるのだから、侮る事無かれの新吉田町である。
 その後、カキがたくさん植えられている畑を通ったので、イラガの繭がある筈と探したら、すぐに見つかった。自宅のカキはイラガにやられて、実が途中で落ちてしまった。更に、疲れを知らない悩みも無い、とっても幸せだった御幼少の頃に、実を潰してインク代わりにして遊んだヒサカキの実を撮った。東京の渋谷から電車で20分の綱島駅から徒歩20分の所に、こんなローカル色豊かな場所があるのは本当に不思議である。

<今日観察出来たもの>花/コウヤボウキ(写真下右)、マルバアサガオ、ベニバナボロギク、ハキダメギク、ホトケノザ等。蝶/モンシロチョウ、ヤマトシジミ等。昆虫/イラガの繭(写真上左)等。キノコ/スツポンタケ、ムラサキシメジ等。鳥/カケス、アオサギ等。その他/ヒサカキの実(写真上右)、ウメモドキの実(写真下左)、ヒヨドリジョウゴの実、トキリマメの実、クサギの実、イイギリの実等。


11月13日(午後)、東京都町田市薬師池公園

 午後からはもちろんデジスコに変えて、薬師池公園を散策した。別段、珍しい鳥が数多く見られるわけではないものの、普通種ならたくさんいるから、それを見ているだけでもとても楽しい。今日は3年ぶりにマヒワを見た。やや黄色い鶯色の小鳥である。去年、一昨年は少なくとも関東地方には渡って来なかった冬鳥であるが、今年は各所でかなりの個体が見られるようだ。今日は撮影出来なかったものの、今後大いに期待出来る。また、池にはキンクロハジロが2羽浮かんでいて、同好者の話では、昨日はオナガガモもいたと言う。いよいよ水鳥達もどんどん渡って来ているようだ。そんな訳で、黒髪を後ろにたなびかせた愛嬌溢れるキンクロハジロに敬意をひょうして撮影した。この他、やっぱりここを半年の住処と決めたらしいジョウビタキの雄をまたまた撮った。以上、これといった成果は無かったものの、あっという間に時間が過ぎた。

<今日観察出来たもの>花/サザンカ等。昆虫/オオアオイトトンボ等。キノコ/スッポンタケ等。鳥/キンクロハジロ(写真上左)、ジョウビタキ(写真上右)、カルガモ、カワウ、カワセミ、マヒワ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、メジロ、スズメ、カケス、コゲラ等。


11月13日(午前)、東京都町田市町田ぼたん園周辺

 土曜日が雨だったので、週末予定のフィールド巡りが出来なかったから、疲れた身体に鞭打って出かけた。午前中は薬師池公園の駐車場に車を停めて、歩いて5分程の町田ぼたん園周辺を散策してみた。今日の目的はセンブリである。千回振り出してもまだ苦いから、センブリと名付けられた漢方ではお馴染みの薬草である。かつて農家の方々が里山管理をしっかり行っていた頃は、各所に群落が見られたようだが、私が多摩丘陵で知っているのは、わずかに2箇所だけである。
 ぼたん園にほど近い所でセンブリの自生地を発見して、もうかなりの年月が流れているものの、今日も無事に咲いていた。人目がつかない場所で、定期的に草刈がなされ、さらに半日陰のような場所だから、生長はしないものの、その命を細々と長らえているようである。もしも草刈がなされなかったり、あるいは日当りの良い場所だったら、他の生命力の逞しい植物にやられてしまう筈である。ここのセンブリのつつましやかな生活は、実に含蓄に富んだものを示してくれる。日本経済のみならず世界各国は、アメリカ流のグローバルスタンダードである市場主義にどっぷりと漬かっている。経済力があり物質的に豊かな生活こそ善と考えられている訳なのだが、ここのセンブリのように、つつましくとも平和で幸せな生活があっても良いのではなかろうか。それを敗者と唾棄して片付けるのはいかがなものだろうか。
 ずいぶん横道に逸れてしまったが、センブリを撮影すると、町田ぼたん園の中に入ってみた。早くもカンボタンが咲き始め、各所に植栽されているツワブキが黄色に光って美しく、センリョウ、マンリョウ、ナンテン等の御目出度い真赤な実も色付いていた。また、風も無く陽が良く当たる場所には、ムラサキシジミが美しい羽を開いて日向ぼっこをしていた。

<今日観察出来たもの>花/センブリ(写真上左)、リンドウ、ヤクシソウ、イヌタデ、ツワブキ、サザンカ、カンボタン等。蝶/ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、キチョウ、ムラサキシジミ、ベニシシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/アオマツムシの雌(写真下左)等。その他/フユノハナワラビ(写真上右)、ヒヨドリジョウゴの実(写真下右)、クチナシの実、センリョウの実、マンリョウの実等。


11月12日(午後)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 小野路町を午後2時に切り止めて、寺家ふるさと村へ行った。今の季節は日没が早いから、少なくとも3時には、スッポンタケの卵があった竹林に着きたいと思ったのだ。まっしぐらに竹林へ行ったものの、卵一個としな垂れたスッポンタケを2つ見つけただけであった。先週はもっと卵があったのになあと不思議に思ったのだが仕方が無い。どうやら今年のスッポンタケの発生は、他のキノコ同様に不作のようである。帰りがけにN仙人に出会ったが、寺家ふるさと村の他の竹林でも同様な状況であったらしい。そこでクヌギの樹肌に溶け込んだキノカワガや、ヤマグワから生えるヒラタケを撮った。終わり良ければ全て良しの今年のキノコ観察と今日は意気込んだ訳だが、各種の木の実、各種の昆虫ともども、今年の秋は不作のようである。キノコは食べないものの木の実や昆虫を餌にする冬鳥達は、いったい何を食べて過ごすのだろうかと心配になった。

<今日観察出来たもの>花/ノハラアザミ、ヨメナ、アキノタムラソウ、ヤマハッカ、キバナアキギリ等。蝶/ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリ等。昆虫/キノカワガ(写真上左)、コバネイナゴ等。キノコ/ヒラタケ(写真上右)、スッポンタケ、ダイダイガサ等。その他/シオデの実等。


11月12日(午前)、東京都町田市小野路町

 昨日は一日中雨で自宅蟄居し、読書三昧に耽ったが、今日は青空が広がった。しかし、この季節、雨の後は風が強くなる。今日も非常に風が強くて、帰宅して知ったのだが、東京では瞬間風速20mもの風が吹き、木枯らし1号となった。そんな事もあって、風でもびくともしないキノコを撮るしかないなと考え、また、今日で今年のキノコ探索を終了しようと、スッポンタケを探しに小山田緑地へまず行ってみた。しかし、かつてスッポンタケが爆生したことがある竹林には、卵すらなかった。それでも竹林脇の小道に、卵と柄が折れたスッポンタケを見つけた。これでは写真になるわけがない。
 そこで踵を返して小野路町へ行った。今日の風の状況、およびこの季節からして、なんでも撮っておかないと観察記の更新もままならない。そんな訳で、まずはジョロウグモを撮影した。長い間、その姿を見て来ているのだが、あまりにも平凡すぎてレンズを向けなかったのだ。ジョロウグモは昨日の雨のためか、今日の強風のためか、はたまた産卵後のためか、栗の枝の下で休んでいた。小野路に来てもスッポンタケがかつて見られた竹林へ足を伸ばしたものの、発見することが出来なかった。しかし、真赤な実をたくさんつけたカラタチバの実を見つけて撮影した。
 こうなっては、先週スッポンタケの卵がかなりあった寺家ふるさと村へ寄っるしかないなと考え、今日は万松寺谷戸だけの散策として、普通種でもいいからと探し回った。しかし、今年は秋に入って極端に昆虫の数が少ない。普通なら越冬前のカメムシ類がたくさん見られる筈なのだが、探してもなかなか見つからない。そこで地面に積まれた竹の上で日光浴するコバネイナゴや、セイタカアワダチソウに吸密するキタテハを撮った。

<今日観察出来たもの>花/ノハラアザミ、アキノキリンソウ、ヤクシソウ、セイタカアワダチソウ、リンドウ、センプリ等。蝶/キタテハ(写真上左)、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、キチョウ、ベニシシジミ、ヤマトシジミ、ジャコウアゲハの蛹等。昆虫/コバネイナゴ(写真下右)、オンブバッタ、アキアカネ等。その他/ジョロウグモ(写真下左)、カラタチバナの実(写真上右)、ヤブコウジの実、ハダカホオズキの実等。


11月10日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今日は風も無く穏やかに晴れ渡った快晴の日となった。明日は天気が崩れるようだから、左程期待はしていなかったものの、舞岡公園へ行って見た。午前中は、園内はあまり期待出来そうもないので、一般撮影機材でふるさと村の方へ足を伸ばした。三角畑へ出ると、本当に見上げる青空が広く感じられる。そんな青空から差し込む秋の陽を受けて、早くもミカンは勿論の事、キンカンも黄色く色付いて眩しく光っていた。咲き残ったコスモスやメキシコヒマワリが、「もうとっくに秋は終わりましたよ、もうすぐ本格的な寒さがやって来ますよ」と、告げているかのようであった。
 ここまで足を伸ばしてもこれと言った被写体は無い。そこで日頃は目も向けないベニバナボロギクやノゲシを撮った。ベニバナボロギクはいつも頭を垂れて咲く、まことに慎ましやかな野の花だが、寒くなると咲き出すのだから強靭な植物なのだろう。また、ノゲシも今が盛んで、咲き終わるとタンポポに比べてとても貧弱な綿毛をつける。早春の野の花は華やいでいるが、晩秋の野の花は何故か寂しく感じられる。しかし、「命ある限り咲き続けるんだ」といった、侘しさを含んだ命のほとばしりを感ずる。尾根の散策路へ足を踏み入れると、白い雪の帽子を被った富士山が見える。今日はぽかぽか陽気だから霞んで見えるが、紺青の澄んだ空に鎮座して遠望出来る日も、もうすぐの事だろう。
 午後からはデジスコに変えて園内を散策する。舞岡公園は3年前位から鳥撮りマンが急増していて、今日も野鳥の出を待って、多数の方がカメラを構えていた。午前中はそれなりに鳥が現われたようだが、折り畳みの椅子に座って居眠りをしている方も見受けられる。その後、各所を回りかなり粘ったものの、デジスコはノーシャッターに終わった。

<今日観察出来たもの>花/ノゲシ(写真上左)、ベニバナポロギク(写真上右)、オニノゲシ、アキノキリンソウ、ヤクシソウ、セイタカアワダチソウ、ツワブキ、サザンカ等。蝶/キタテハ、ヒメアカタテハ、キチョウ、ベニシシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/ハラビロカマキリの卵のう(写真下右)、セスジツユムシ等。鳥/カケス、キセキレイ、モズ、スズメ、コガモ、アオサギ等。その他/トキリマメの実(写真下左)、カマツカの実、アオダイショウ等。


11月8日、神奈川県相模川中流域

 今日は風が治まる筈とふんで、毎月一回行くことに決めている相模川の中流域へ行ってみた。しかし、抜けるような青空が広がっているものの、川原だから、まだかなりの風が残っていた。このため枝に止った被写体は揺れ、たとえ棒杭でもデジスコが揺れてしまうから悪戦苦闘の連続となった。これではたまらんと人家が立ち並ぶ山里へ行ったが、ジョウビタキ、モズ、オナガを見つけた位で、これといった成果はなかった。そこで予定より少し早めて、ヤマセミのポイントへ移動した。サギ類、セキレイ類がたくさん見られたものの、何となく撮る気が起きない。また、今年初めてとなるマガモが泳いでいて、やはり冬鳥がほとんどやって来たんだなあと実感する。今日もヤマセミは現われて石の上にも止ってくれたが、どうも石の上では落ち着かないようで、すぐに飛び立ち、絵となりにくい小枝の込み入った木の枝にいる時間がほとんどであった。

<今日観察出来たもの>鳥/ヤマセミ(写真上左)、モズ(写真上右)、ホオジロ、ジョウビタキ、オナガ、カワラヒワ、ガビチョウ、カワセミ、スズメ、ミサゴ、トビ、チョウゲンボウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カルガモ、マガモ、カワウ等。


11月7日(午後)、横浜市緑区横浜動物の森公園

 午後からは、この天気では行っても無駄、待ってても無駄と思ったが、一昨日とても楽しかった横浜動物の森へ再び行ってみた。横浜動物の森は、旭区と緑区にまたがる広大な緑地で、現在、ズーラシアのみが完成しているものの、その他の地域は造成中である。以前、横浜キノコの森と私が勝手に名付けた森も、この地域に含まれている。今後、どの様な公園になるのかは分からないものの、未造成の地域は、昔ながらの貴重な里山が残っている。今日も一昨日と同様に、アオゲラやアカゲラが現われた場所で2時間程粘ってみたが、やはり鳥の出は非常に悪かった。それでも、ヒノキの天辺でかなりの時間じっとしていたシメを撮った。目的とするアカゲラ、アオゲラは現われず、カケスの数もかなり少なかった。よって、今日は観察できなかったが、一昨日撮ったアカゲラをご紹介する事にした。

<今日観察出来たもの>鳥/シメ(写真上左)、アカゲラ(写真上右、今日は見られなかったが、11月5日に同所で撮影したもの)、カケス、コガラ、ヒヨドリ等。


11月7日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 日本海にあった寒冷前線を伴った低気圧が北海道の北の海上に抜けて発達し、この為、寒冷前線が通過した早朝に雨が降った。その後、抜けるような青空が広がったが、いわゆる西高東低の冬型の気圧配置だから、風が非常に強い。今日は写真日和ではないのだが、家にじっとしているのも耐えがたく、久しぶりに新治市民の森を散策してみた。こんな日にもめげず、かなりの蝶の姿が見られ、ヒメアカタテハがセイヨウタンポポの花に吸蜜していた。スッポンタケでも生えていないかと竹林に入ってみたが、卵すらなかった。スッポンタケは、竹林なら何処でも生える訳ではないようである。仕方なしに真赤に色付いたピラカンサの実や、ノハラアザミに訪れたオオハナアブを風の止み間を待って撮影した。今日はかなりの被写体があった訳だが、強風という天候のために、たった2枚の写真をカメラに納めるだけでも苦労した。

<今日観察出来たもの>花/ノハラアザミ、ヨメナ、ノコンギク、ヤクシソウ、セイタカアワダチソウ、ツワブキ等。蝶/クロコノマチョウ、ヒメウラナミジャノメ、スジグロシロチョウ、キチョウ、ヒメアカタテハ、ベニシシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/オオハナアブ(写真上右)、マユタテアカネ、オンブバッタ等。鳥/カケス、コゲラ、アオジ、ハクセキレイ等。その他/ピラカンサの実(写真上左)、ガマズミの実等。


11月5日、横浜市緑区三保町

 3連休の最終日、とは言っても、毎日が連休のようなものだから、サラリーマン時代と比べると別段これと言った感慨は無いのだが、遠出すると渋滞に巻き込まれるから近場へ行った。もっとも昨日と一昨日で行くべき所が無くなってしまったし、しばらく三保町へ行っていなかったので、お邪魔したのである。緑区はお隣の区だから、町田方面に比べると、30分位早くついてしまう。そこで、1時間ばかり三保市民の森の三保平で鳥見鳥撮りをした後に、付近を散策しようという事にした。
 三保市民の森の三保平は、冬でも晴れていればとっても暖かい場所である。例年、ジョウビタキとモズが見られるので、もう来ているかなと思った訳である。良く陽が当たるベンチに座って、鳥がやって来るのを待つ時間は、とっても長閑で平和である。あくせくするばかりが人生ではあるまい等と思いながら、秋の陽の日向ぼっこは最高である。最近、ベートーベンを聞き飽きたので、ブラームスを聞いている。とんでもなく寒い北ドイツ出身のブラームスの音楽は、まさに今日の三保平のようである。草木の芽が伸び葉が開く季節から夏にかけては、それこそ命のエネルギーが勢い良く流れている訳で、そんな季節はベートーベンの音楽が似合かもしれないが、物悲しい秋には、ブラームスがぴったりだ。感じの良いご婦人が一人でやって来たら、「ブラームスはお好き?」なんて、サガンの小説の題名みたいに聞いてみたくなる。
 随分と話は横道に逸れてしまったが、結局、ジョウビタキが現われたものの、散策者がやって来たので、すぐに姿をくらましてしまった。そこで駐車場に戻り、一般撮影機材に変えて散策を再開した。しかし、期待していた谷道は草刈がなされていてがっかりした。それでも朽ちた丸太から生えるベニヒダタケとニガクリタケをカメラに納めた。こうなったら三保市民の森の周辺へ行くしかない。しかし、周辺もまた面白いのである。今日はノササゲの紫の鞘が爆発した実と真っ青に色付いたイシミカワの実を撮影した。
 午後からはコマツストアーで酢豚弁当を購入して食べ、30分ばかり車内で昼寝をした後に、同じ三保町にある横浜動物の森へ行った。五十肩にかかって以来、なんとなく元気が出ない。おまけに履きづめでボロボロのスニーカーの底はかなり減って、このため足裏がとても痛い。こうなったら寿命である。そんな訳で、昼寝をしたにもかかわらず元気が出ない。そこで1本の栗の木が枯れていて形良く立ち、しかも背景が美しい場所を発見して、なにか鳥が止ってくれないかなあと期待して待った。付近にはカケスとシメがたくさんいる。「カケスちゃーんやって来て」と待っていたら、なんとアカゲラの雌がやって来た。本当に「待てば海路の日和あり」であった。

<今日観察出来たもの>花/イモカタバミ(写真上左)、ゲンノショウコ(写真上右)、マルバルコウソウ、セイタカアワダチソウ、イヌタデ、ミズヒキ等。蝶/ツマグロヒョウモン、キタテハ、ヤマトシジミ等。昆虫/ハラビロカマキリ、マユタテアカネ、センチコガネ等。鳥/カケス、アオゲラ、アカゲラ、シメ、ジョウビタキ、シジュウカラ、スズメ等。キノコ/ベニヒダタケ(写真中左)、ニガクリタケ(写真中右)等。その他/ノササゲの実(写真下左)、イシミカワの実(写真下右)等。


11月4日(午後)、東京都町田市小野路町

 午後からは、もちろん小野路町へ行った。前回、ヒメヤママユとヒラタケの大物に出会ったから、今日はは、あっと驚くようなものは無理だろうなと思った。また、最近、ハンドルネームが「花虫とおる」なのに、昆虫をあまり撮っていないなと感じていたので、「虫ちゃんやーい!」と散策を開始した。しかし、ウリハムシやクロウリハムシが、まだ緑色のカラスウリの葉にいる位で、これといったものは見られない。「これは困ったな、ジョロウグモでも撮っておくか」と、太い針金と木の柱で作られた柵を注視して歩いていたら、なんとカエルのモズのはやにえを発見した。大きさからいって、アマガエルかシュレーゲルアオガエルだろう。しかし、かなり乾涸びているからカエルの種名は分からない。ずっと前、モズのはやにえに凝ったことがあるが、カエルは初めてなのでほくそ笑んだ。その後、スッポンタケは無いかと竹薮に隣接する小道に入ったら、スッポンタケは無かったものの、小さな赤い裸電球に極似した格好の、ハダカホオズキの実に出会って嬉しくなった。それ程珍しい訳でもなかろうが、なかなか出会えない植物なのである。
 万松寺谷戸へ入ると脱穀機の音が聞えて来た。Tさん達の指導の下、稲を作っている方々による脱穀の日なのだ。束ねられた稲を機械の台に乗せると、自動的に移動して脱穀され、大きな袋へ入ってしまうという優れものの機械を使用している。先日、舞岡公園では、昔懐かしい足踏み式の脱穀機で脱穀していたが、能率はすこぶる落ちるものの、発生する音は後者の方が心地良い。機械化とともに農作業は本当に楽になったのだが、昔懐かしい音や風物が次々と消えて行く。そんな機械の唸る音にもめげず、ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、ヤマトシジミ等が、咲き残ったノハラアザミで吸蜜していた。

<今日観察出来たもの>花/シロヨメナ(写真上左)、リンドウ、コウヤボウキ、ノハラアザミ、ヨメナ、ノコンギク、ヤクシソウ、マルバルコウソウ、セイタカアワダチソウ、イヌタデ、ミゾソバ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ等。蝶/モンキチョウ(写真上右)、ツマグロヒョウモン、キタテハ、ベニシシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/クロウリハムシ、ウリハムシ等。鳥/カケス等。キノコ/ナラタケ等。その他/ハダカホオズキの実(写真下左)、モズのはやにえ(写真下右)、フユノハナワラビ、ヤブミョウガの実、アオダイショウ等。


11月4日(午前)、東京都町田市薬師池公園

 これからしばらく定番となりそうな、毎週一回半日の鳥見鳥撮りに、薬師池公園へ行った。広い無料の駐車場、普通種がほとんどだが、必ずたくさんの野鳥が見られるのだから楽しくなる。しかし、今朝はいつもと異なって、駐車場にはかなり車が停まっていた。毎年恒例の菊花展が開かれているのだ。最近、園芸品種の花をあまり撮らなくなっているので、植物園への足が遠のいているが、調布市にある神代植物公園でも菊花展が開催されている事だろう。こんな賑やかな日だからか、いつもより野鳥の出はぱっとしなかったが、それでも、ヤマガラ、シジュウカラが元気に餌を啄ばんでいた。今日はヤマガラを撮りたかったのだが、本当にすばしこくって、デジスコではお手上げであった。そこでキジバトと、この公園を半年の住処と決めたらしいジョウビタキの雄を撮った。

<今日観察出来たもの>鳥/キジバト(写真上左)、ジョウビタキの雄(写真上右)、カワセミ、キセキレイ、ヤマガラ、シジュウカラ、カルガモ、ヒヨドリ、カケス等。


11月3日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 このところ毎週通っている寺家ふるさと村であるが、スッポンタケを観察したら、しばしお終いにしようと思っている。そこで今日はN仙人を見つけて、一緒に竹薮に行こうと考えていた。N仙人は午前10時頃に、あるキノコのポイントに必ず現われるので行って見た。すると、最近の彼の口癖となっている「なんにもありゃーしない!」と、キノコがほとんど生えていない状況を嘆きながらやって来た。まだ秋と言えども、観察出来るキノコはかなり限られて来る。すぐに頭に浮かぶこれからのキノコを挙げてみると、ヒラタケ、エノキタケ、ムラサキシメジ、スッポンタケとなる。これらのキノコはみんな美味と言われていて、キノコに関心の無い方でも聞いたことのある名前だと思う。
 そんなN仙人の嘆きを聞いたから、回り道しないでスッポンタケが見られる竹薮へ直行しようと促した。今日の寺家ふるさと村は3連休の初日のためか、かなり人出が多く、顔見知った方もたくさん来ていた。双眼鏡で鳥を見詰める姿がとっても格好の良いKさん、頭脳明晰だが人間味溢れるHドクター、お馴染みの可愛い子ちゃん主婦のKさん等である。それらの方と瞬時の会話を交わした後、目指す竹薮に入ってみたが、ダチョウの卵のように生長したスッポンタケの卵はごろごろあるものの、スッポンの顔が出ていないのだからがっかりした。「今日は駄目だな」とN仙人が嘆くので、「こんな時は三輪町側へ行ってみたら、ヒラタケやエノキタケが生えてるかもしれないよ」と促し、竹薮を後にした。するとN仙人が切り株から爆生するナラタケを見つけた。私は写真のように図鑑的に一部を切り取ったが、キノコ写真に命をかけるN仙人は、ああでもないこうでもないと広角接写を試みる。30分程してやっとN仙人は満足したようなので、二人とも意気揚々と引き上げた。

<今日観察出来たもの>花/ノハラアザミ(写真上左)、ヨメナ(写真上右)、シラヤマギク、ツリガネニンジン、ワレモコウ、イヌタデ、ミゾソバ、コセンダングサ、アキノノゲシ、ノゲシ、ベニバナボロギク、オオイヌノフグリ等。蝶/ツマグロヒョウモン等。昆虫/アキアカネ、ノシメトンボ等。鳥/カケス等。キノコ/ホコリタケ(写真下左)、ナラタケ(写真下右)、ムラサキシメジ、フクロツチガキ、ムジナタケ等。


11月1日(午後)、神奈川県秦野市権現山

 午後からは権現山の野鳥観察施設へ行った。と言っても、めんようの里の駐車場から徒歩で十分もかからない弘法山のお隣の山だから、機材が重くなったが、ほほいのほいと到着した。キビタキやエゾビタキが去ってから、やって来る鳥撮りマンがほとんどいなくなったと聞いていたが、まったくその通りで、僅か一人の方しか来ていなかった。「まったく鳥撮りマンは現金な人種だわい」と思ったのは言うまでもない。今日は何が来るかなと機材をセットして待つと、すぐにいつものように、エナガ、メジロの大集団がやって来て、気持ち良さそうに水を飲んだり水浴びを開始した。もう何べんともなく撮っているし、この観察記でも何回ともなく紹介しているが、一時もじっとしていなくって様々な姿勢をとるから、何べん撮っても実に微笑ましい表情の写真がカメラの中に納まるという訳である。また、もしも他の鳥が来ない時に、この観察記を飾る為の保険ともなるのだからいい加減なシャッターは切れない。
 こんな常連さんと戯れていると、コガラが数羽やって来た。山中湖や伊香保森林公園では見たことがあるが、権現山では初見である。さらに前回来た時にも見られた、とっても可愛いヒガラもやって来た。私の持っている図鑑に、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コガラの見分け方がイラストで描かれている。外見でもそれと分かるのだが、喉の所にある黒い紋様がみな異なっていて、それで見分ける事が可能と書かれているのだ。シジュウカラはとても長いネクタイで、ヤマガラ、ヒガラは蝶ネクタイ、コガラは寸詰まりの極短いネクタイという訳なのである。という訳で、こうなったらこの4種を撮って紹介しようと思ったのだが、ヤマガラだけが撮れずに終わった。しかし、小枝に止ったシロハラをゲットし、大好きなシメも観察出来た。

<今日観察出来たもの>鳥/シロハラ(写真上左)、コガラ(写真上右)、シジュウカラ(写真下左)、ヒガラ(写真下右)、ヤマガラ、エナガ、メジロ、シメ、ヒヨドリ等。


11月1日(午前)、神奈川県秦野市弘法山

 いよいよ11月に入った。見るもの撮るものも、野鳥を除くとかなり少なくなる。昨日の舞岡公園では、花も蝶も虫も鳥も貧果に泣いて、ただただ欲求不満だけが募った。そこで新しい月を迎えるに当たって、様々なもので絢爛豪華に飾りたいなあと思い、その思いを叶えてくれそうな弘法山と、午後からは権現山へ行った。めんようの里の駐車場に車を停めて散策を開始すると、あるわあるわ、こんなに撮るものがあるのと絶句した。さすが弘法山である。
 まずはこの時期になんとしても撮りたいのは、カラスウリの実とイシミカワの実である。毎年書いているのだが、身近な緑地では散策の方々に採られてしまって、秋の風物詩であるカラスウリの実を見つけるのはかなり困難となっている。ここ弘法山もハイカーの通る目抜き通りには一つも無く、極秘の場所に、それこそたわわにぶら下がっているのだから嬉しくなった。また、イシミカワだが、河川敷へ行けばあるようだが、これまた身近なフィールドではなかなかお目にかかれない。しかし、これも極秘の場所ではたくさん見られるのである。しかし、今年は御多分に漏れず、実のつきが非常に悪かった。
 次に晩秋の野の花の名花であるリンドウを探しに行った。これまた多摩丘陵では希少種になっているのだが、弘法山の某所には、かなりたくさん見られる。とは言っても、リンドウを美しく撮るのは実に難しい。そこで2輪咲いているものを素直に切り取った。リンドウを撮り終えると今日の弘法山での主目的は終わった訳で、その後、絵になるものなら何でも良いと散策を再開すると、リュウノウギク、ヤクシソウ、シロヨメナ、アキノキリンソウ等がいくらでも咲いていた。こんなに被写体が多くては、半日ではとても撮り切れるものではないなと、弘法山の素晴らしさをあらためて感じた。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ(写真上左)、リュウノウギク(写真上右)、コウヤボウキ、ノハラアザミ、シロヨメナ、ノコンギク、ヤクシソウ、アキノキリンソウ、イヌタデ、ヤマハッカ等。その他/カラスウリの実(写真下左)、センボンヤリの綿毛(写真下右)、イシミカワの実等。



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