12月30日、埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
本年も、明日の大晦日一日だけとなった。こんな私でも大晦日ぐらいは家にいて、大掃除の手伝いをしないと、「角出し、槍出し、目玉出し」になったらヤバイので、明日は神妙なる一日となることだろう。そこで今日は、本年最後の道端自然観察及び写真撮影というわけで、秋ヶ瀬公園へ行った。今日は30日、日頃混雑する環8も車の数が少なく、行きが1時間、帰りが1時間半と快適に走れた。しかし、谷原交差点で左折すると関越自動車道に通ずる車線は、車の列が延々とつながっていた。お正月を故里で、あるいはスキー場でという訳なのだろう。
今日は午前中は秋ヶ瀬公園、午後は彩湖のつもりで出かけたのだが、やはりまだ風が強くて、彩湖に比べれば比較的風が弱い秋ヶ瀬公園で一日中過ごすこととなった。風が強いと小鳥の出が悪いのか、午
前中は、ツグミ、シロハラ、アカハラ、カケス等の比較的大きな野鳥が元気で、アカウソ、ルリビタキ等の小鳥はほとんど姿を現わさなかった。一時、地表が太陽に暖められたのか、非常に風が強くなったが、午前11時頃になると風が幾分和らぎ、気温も上昇して、小鳥達の囀りが各所で聞えるようになった。先だって秋ヶ瀬公園の鳥撮りの常連さんが、「冬は10時位からでないと、鳥が現われないんだよね。でも、早く来れば何かいるかもしれないと思って来てしまう」と言っていたが、まこと正解である。私は環8が混むから早く来るのだが、それでも早朝はカケス等が地面に降りていて楽しくなる。
明日は大晦日、歌い納めの紅白歌合戦がある日である。今日は私の道端自然観察及び写真撮影の本年の見納め撮り納め、そこで紅白=アカゲラとシロハラの写真2枚のみでとも思ったが、それでは寂しいと4枚の写真を紹介して、2006年の「つれづれ観察記」を終了することにした。
<今日観察出来たもの>蝶/ウラギンシジミ。鳥/アカゲラ(写真上左)、ツグミ(写真上右)、シロハラ(写真下左)、ルリビタキの雌(写真下右)、ルリビタキの雄、ゴジュウカラ、コゲラ、カケス、シメ、アカウソ、マヒワ、シジュウカラ、アカハラ、アオジ、ヒヨドリ、キジバト、モズ、ツミ、カワラヒワ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、スズメ等。
12月29日、神奈川県相模原市相模川
昨日、大腸内視鏡検査を受け、癌、潰瘍、ポリープはまったく無かったので安心した。すなわち腸は元気な訳で、こうなったら、腸元=チョウゲンボウに挨拶しに行って来なければならんと、しぶしぶ相模川へ行ってみた。今日は、この冬一番の冬型の気圧配置で、日本海側や東北地方では大雪が降っているという。こんな時は、太平洋側は西風が強いのだが、何とかなるだろうと出かけてみた。しかし、街中は風が弱くとも河川敷はかなりの風で、チョウゲンボウの出も良くない。今日は万事休すかなと思われたが、午後になると次第に風は治まり、腸が元気だった事を祝福してか、一羽のチョウゲンボウがお相手してくれた。空は真っ青の冬空で、西日も強く、しっとりとした写真は、またしても撮れなかったが、それでも前回よりいくらかましな写真が撮れた。今度行く時は、畑の中の棒杭に止る姿を納めたいと相模川を後にした。
<今日観察出来たもの>鳥/チョウゲンボウ(写真上)、トビ、モズ、ホオジロ、カワラヒワ、セグロセキレイ、ツグミ、カワウ、ハシブトガラス等。
12月27日、横浜市鶴見区三ッ池公園
今日から明日の大腸内視鏡検査のための検査食が始まった。朝飯は茶碗一杯のお粥にフリカケ、それに少量の味噌汁のみ、昼飯も同じようなもので、夕飯はスープのみ、これでは元気が出ない。生まれてこのかた、美食とは程遠いものの、しもじい思いをした事がないから尚更だ。そんな訳で、三ッ池公園へ行ったものの、まるで幽霊のような足取りで、数回シャッターを切っただけで帰って来た。人間の幸せは、まずは健康で、お腹一杯にご飯が食べられる事なんだなと納得した。21世紀に入って、しばらく過ぎたというのに、全世界では餓えに苦しむ方々が数多く存在する。空腹では文化文明もあったもんじゃない。もう忘れ去られたかのような、カール・マルクスの唯物史観はやはり正しいのだ。我が国でも生活保護や児童手当の金額が減額されるらしい。お腹一杯からだよ再チャレンジは、安倍ちゃん!
<今日観察出来たもの>鳥/ユリカモメ(写真上左)、ホシハジロ(写真上右)、カワセミ、カワウ、ハシブトガラス、カケス、ヒヨドリ、シジュウカラ、アオジ、キンクロハジロ、ハシビロガモ、カルガモ等。
12月25日、横浜市港北区新吉田町
昨日、中山競馬場でディープインパクトが有馬記念を圧倒的な強さで制覇した。中央競馬も今年はこれでお終い、同馬は惜しまれながらの引退だそうである。この「つれづれ観察記」も、明日、秋ヶ瀬公園へ行って終了しようと思っていたが、明日は一日中雨だそうである。明後日は大腸内視鏡検査を受けなければならないので、明日からその準備態勢に入らなければならない。別段、症状が出ているからの検査ではないが、医者が、「今まで受けたことがないのなら、やっておいた方が良いよ」と勧めるので、しぶしぶその言葉に従った訳である。しかし、検査を受けてもし大病でも見つかったら、この「つれづれ観察記」も、惜しまれての終了となる事だろう。長編映画の最後に「完」という字が映し出されると、万感の思いがこみ上げて来るが、私もこの「つれづれ観察記」に「完」という字を打つ時は、涙を伴った、それ以上の思い
にかられるかもしれない。
冗談はさておき、今日は一日中家にいるつもりでいたが、以上の理由から仕事を済ませると、ほんの短時間だが隣町至近の新吉田町を散策した。今日、観察記を書かないと、なんと4日も間が空いてしまって、「花虫とおるさん、どうしたんだろう。ノロウィルスにでもやられたのかな」等と、携帯電話が鳴りっぱなしになり、充分な検査も受けられないだろうと思ったからだ。新吉田町に到着すると、まずは栽培シイタケを撮った。最近、キノコの出番は遠のき、また、この季節は何でも撮っておかないと、ノーシャッター等ということにもなりかねない。次に日曜菜園へ行って、モンシロチョウの蛹を探した。モンシロチョウも他の昆虫と同じく、夜と昼の温度差が少ない、北側に向いた畑の土留や物置小屋の壁に着いている事が多い。今日もそのような場所で発見した。
日曜菜園から丘の上の畑に登ると、キンカンがたわわに実っていた。植木屋さんの畑では、温州ミカンばかりでなく、なんとレモンまで色付いている。少し前までは植木屋さんの畑では見られなかったから、最近、レモンを庭に植える方が増えたのだろう。レモンは地中海等の温かい所が産地と思っていたが、横浜でもレモン色が色付くのだから嬉しくなった。その後、反対側のほんの少し残った雑木林に行ってみると、コウヤボウキの綿毛が各所で見られた。コウヤボウキの姿やその花は、どうみたってキク科植物とは思われないが、その綿毛をみると、成る程合点、キク科ですねと納得が行く。葉を見なければセンボンヤリの綿毛に極似している。最後に、クサギの葉痕であるクサギ小父さんや、こんなもの撮ってもと思ったが、カキの小枝に着くツノロウカイガラムシを撮った。これでも列記としたセミの仲間の昆虫である。
<今日観察出来たもの>花/アメリカイヌホオズキ、ノゲシ、ハキダメギク、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ等。蝶/モンシロチョウの蛹(写真下右)等。昆虫/ツノロウカイガラムシ(写真下左)、ハラビロカマキリの卵のう等。鳥/カケス等。キノコ/栽培シイタケ(写真上右)等。その他/キンカンの実(写真上左)、コウヤボウキの綿毛(写真中左)、クサギの葉痕(写真中右)、カラスウリの実、トキリマメの実等。
12月24日、神奈川県相模原市相模川
今日は小野路町で、鳥を撮ったり、その他のものを撮ったりして、一日中過ごすつもりで出かけた。しかし、見られる野鳥はモズやジョウビタキ位で、ぱっとしない。その他のものも、これといったものがない。そこで、薬師池公園で度々出会う、相模原市に住む感じの良い鳥撮りのおば様に教えて貰った相模川に行ってみようと、早々と切り止めた。なにしろチョウゲンボウがたくさんいて、鉄塔や電柱ではなく、木の枝や畑に刺してある棒杭等に止るのだという。また、かなり近づいても逃げないらしい。教えて貰ったポイントに到着するやいなや、チョウゲンボウが現われて嬉しくなった。しかし、今の季節の午後の日差しは、胸の部分に白トビを起こし易く、今日は日曜日だから散歩の方も多くて、じっくりとは撮れなかった。それでもかなりたくさんのチョウゲンボウと出会ったから、近々、平日の午前中に再度挑戦してみたい。
<今日観察出来たもの>鳥/チョウゲンボウ(写真上左)、ジョウビタキの雌(写真上右)、トビ、モズ、シジュウカラ、アオジ、ホオジロ、シメ、ツグミ、セグロセキレイ、カワウ、カルガモ、スズメ等。
12月23日(午後)、横浜市緑区新治市民の森
午後からは最近定番となりつつある、新治市民の森へ鳥撮り行った。珍しい野鳥がいるわけではなく、人馴れしていないから敏感で遠いいが、舞岡公園の3倍以上の広さがあるのに、鳥撮りマン、散策者等を含めた来る方の数は、舞岡公園の五分の一にも満たない。単位面積あたりの人口密度が低いから、のんびりゆったり出来、精神安定剤代わりの散策となるのである。今日もカシラダカやアオジやカワラヒワの良い写真を手にしようと頑張ったのだが、なかなかすかっとした場所に止ってはくれない。意外や意外、何処にでもたくさんいるのだが、これらの種を美しく撮るのは大変な事である。モズは田園地帯だからたくさんいて、こちらは地面に差し込まれた杭や竹の棒に止るから、撮影は簡単である。そんな訳で、今日も成果としては芳しくなかったが、精神安定という意味では合格点をつけても良いだろう。
<今日観察出来たもの>鳥/モズ(写真上左)、ヤマガラ(写真上右)、シジュウカラ、アオジ、カシラダカ、カワラヒワ、メジロ、シメ、ツグミ、ヒヨドリ、コゲラ、カワセミ、ハクセキレイ、セグロセキレイ等。
12月23日(午前)、横浜市緑区三保市民の森
このところ厚着をして家を出るから、朝の冷え込みは左程感じなかったが、三保市民の森の駐車場に到着すると、下草は霜で真っ白である。隣接する畑では霜柱が立ち、水溜りには薄氷が張っている。今年になって始めての、本格的な冬景色である。それでも風が無い穏やかな晴天だから、気温はぐんぐん上がった。
まず最初に、カラスザンショウの葉痕を見つけに谷道へ行った。こんなに寒いのに、散歩する高齢者の方々にかなり出会った。カラスザンショウは暖地性の樹木だから、町田市等へ行くと見られなくなる。ご存知の方も多いと思われるが、モンキアゲハの主要食樹で、この樹木が生えている所は、その個体数も多い。また、鋭い棘を持つので、うっかり素手で触ろうものなら、大変な事になる。そんな樹木なのだが、葉痕は、とてもとぼけた穏やかな顔をしている。
カラスザンショウの葉痕を無事撮り終わると、三保平へ行った。今日のような穏やかな晴天の日には、成虫(蝶)で越冬するムラサキシジミが、日向ぼっこにやって来る。また、サザンカが満開だから、その蜜もお目当てなのである。今年は、蝶も含めた昆虫達が秋に左程見られなかったから、もしやと思ったが、合計4頭程のムラサキシジミがやって来ていた。ムラサキシジミはこんなに寒くなっても敏感で、不用意に近づくと逃げ去ってしまう。しかも、羽を開かなければただ褐色の蝶でしかないので、開くまでじっと我慢して待たなければならない。そんな厄介な蝶だが、無事に撮影出来てほっとした。その後、三保市民の森を後にして付近を散策した。今年はなかなか良い形のサネカズラの実に合わなかったが、ほぼまん丸なものに出会えてとても嬉しくなった。
<今日観察出来たもの>蝶/ムラサキシジミ(写真上左)。昆虫/コカマキリの卵のう等。鳥/カケス、アオジ等。その他/ツルウメモドキの実(写真上右)、サネカズラの実(写真下左)、カラスザンショウの葉痕(写真下右)、カラスウリの実、キリの葉痕等。
12月22日、横浜市戸塚区舞岡公園
今日も午後から、ほんの短時間だが、久しぶりに舞岡公園へ行った。デジタルカメラの出現と高齢化社会のためか、カメラを持って舞岡公園に来園する方がとても多くなった。車も停めづらくなり、野鳥を撮るにしても同好者が一杯で、自由なアングルもとり辛い。まあ、余りにも有名になって、昔のようにのんびりする事が出来難く窮屈になった訳である。それでも、今年も御世話になりましたと、知人に会いに行ったという訳である。今日は今にも雨が降って来そうな天候だから、車も楽に停められ、来園者もかなり少なかった。それでも野鳥撮影ポイントはかなりの人出で、人影が薄い瓜久保に戻って、カワセミとここでしかなかなか出会えないサワグルミの葉痕を撮った。ここ10年近く何回ともなく通った舞岡公園であるが、来年からは行く回数が激減する事だろう。道端自然観察は、のびのびゆったりが一番である。
<今日観察出来たもの>花/ソシンロウバイ、サザンカ等。昆虫/チョウセンカマキリの卵のう等。鳥/カワセミ(写真上右)、アオジ、アカハラ、ツグミ、スズメ等。その他/サワグルミの葉痕(写真上左)、アジサイの葉痕等。
12月21日、横浜市港北区新羽町(仮称)横浜冬芽ランド
昨日は丸晴れ、今日は雨の筈であったが、昨日は曇り、今日も曇りと、気象庁の天気予報官を泣かせる様な気圧配置が続いている。昨日は早起きして遠征したので、今日はぐっすりと眠って遅くに起床し、仕事を少し片付けたのだが、まだ雨は降って来ない。そこで、最近、またまた、この「つれづれ観察記」が、「つれづれ野鳥記」の様相を呈して来て面白くなくなったので、カメラにタムロン90mmマクロをつけて、気軽なお散歩スタイルで、(仮称)横浜冬芽ランドへ行ってみた。
横浜冬芽ランド等という名前は私が勝手につけたのだが、チャンチン、ムクロジ、オニグルミ等が、同じ場所に一同顔を揃えている場所は、そう多くは無い。小石川植物園や自然保護センターや神代植物公園等へ行っても、これ程の豪華メンバーにはなかなか出会えない。これらの樹種にプラスして
、キハダ、サワグルミ、ゴシュユ等が加われば、完璧な冬芽ランドになる事だろう。私のネット友達がマンションのベランダで、種からキハダ等を育てて観察しているようなので、大きくなって手におえなくなったら、ここに移植すれば正真正銘の冬芽ランドとなる事だろう。多くのご婦人が日本冬芽葉痕病の重症患者になるくらいに魅力ある世界なのだが、全国の公園にまだ一つとして冬芽ランドが無いとは、日本国は何を考えているのだろうかと、まことに不思議である。
ここに来てだいぶ寒くなったが、横浜の平地では霜が降りたこともなく、やはり気温が高い状況が続いている為か、チャンチンもムクロジもアジサイも、まだ完全には葉を落としていなかった。葉を落としたばかりの葉痕は緑色がかなり残っていて、冬ならばの冬芽葉痕観察の気分が生じない。樹種によって異なるのだろうが、葉が落ちてからどの位の時間が経つと、緑
色が無くなって灰褐色等の葉痕に変化するのだろうか。そんな訳で、葉痕の色に緑色が残っていないものを探したが、ムクロジだけは見つける事が出来なかった。きっと、ムクロジは葉が落ちてもなかなか顔色を変えない樹種の一つなのだろう。私なんぞは気が弱いからすぐに顔色が変わる。大勢の方々の前に出て話でもしようものなら、すぐに茹蛸の蛸の八ちゃんになってしまう。若い頃はそれでも可愛いものだったが、五十肩世代では様にならない。
無事に各種の冬芽葉痕をカメラの中に納めると、ほかの物を撮影しょうと散策を再開するが、畑がかなり広がっているというのに、モンシロチョウの蛹が見つからない。農薬散布が強過ぎるのではなかろうかと、ぶつぶつ言いながらも、真赤に色付いたマサキの実を見つけた。その格好は、まさにマユミの実と極似していて、親戚同士なんだなあと実感する。
<今日観察出来たもの>花/アカツメクサ、ノゲシ、ハルジオン、ハキダメギク等。昆虫/オオカマキリの卵のう等。鳥/アオジ、キジバト、スズメ等。その他/イヌビワの実(写真中左)、マサキの実(写真中右)、ニワトコの葉痕(写真上左)、チャンチンの葉痕(写真上右)、ムクロジの葉痕(写真下左)、アジサイの葉痕(写真下右)、オニグルミの葉痕、ノイバラの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。
12月20日(午後)、埼玉県北本市北本自然観察公園
午後からは何処へ行こうか、隣接する彩湖や大久保農耕地等が候補に上がったが、青い鳥であるゴジュウカラが撮れたのだから、今度は赤い鳥を撮ろうと北本自然観察公園へ行った。ベニマシコが2羽程入っていると聞いていたからだ。しかし、地元の常連さん達は、ベニマシコが去年たくさん見られた所ではなく、カヤクグリやアカウソがやって来るというポイントに集っていた。カヤクグリという名は知っていたが、とても地味な鳥で里山ではなくて山の鳥だから、私の守備範囲ではないとも思ったのだが、お仲間に入れてもらってしばし待った。すると、かなり遠いいが、ヤマグワの小枝に止ったのでシャッターを切った。その後、赤い鳥やーいと探し回ったが、カケスがたくさんいて、ばしばしシャッターを切った以外、お目当てのベニマシコには会えなかった。それでもジョウビタキの雄を撮り、一応、赤い鳥は撮れた事となった。
<今日観察出来たもの>鳥/カヤクグリ(写真上左)、ジョウビタキの雄(写真上右)、アカウソ、カケス、シジュウカラ、メジロ、アカハラ、ツグミ、シメ、モズ、アオジ、スズメ等。
12月20日(午前)、埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
コンビニで、肉まんと餡まんではあまりにも寂しいので、最近、途中で「山田うどん」に寄って、しっかりと朝食を食べる事にした。そんな訳で駐車場に着いたのは7時半なのだが、車が僅か3台しか止っていない。みなさん筑波山にオオマシコでも狙いに行ったのだろうか、それとも、アトリやマヒワが去ったから、やって来ないのだろうか。道端自然観察の一環としての鳥撮りは、たとえ珍しい鳥がいなくとも、定期的に同じ場所を巡回するのがセオリーなのだが、どうした事なのだろう。まあ、人がいなければ鳥も安心して出て来るだろうと期待したら、今日はゴジュウカラに出会った。デジスコでゴジュウカラを撮ろうなんて、至難の業なのだが、なんとゴジュウカラらしい下向きの写真がゲット出来たのだから素晴らしい。日本で唯一、頭を下向きにして木の幹を歩ける鳥なのだから、上向きや地面に降りている写真では様にならないのである。
<今日観察出来たもの>鳥/ゴジュウカラ(写真上左)、コゲラ(写真上右)、アカゲラ、カケス、シメ、ウソ、シジュウカラ、ツグミ、シロハラ、アカハラ、クロジ、アオジ、ヒヨドリ、キジバト、モズ、スズメ等。
12月18日、東京都町田市某所
このところ国道246号線を越えたフィールドへしばらく行っていないので、午前中は寺家ふるさと村を覗いて、午後からは町田市某所へ野鳥だけに絞って出かけてみた。街路樹や雑木林はだいぶ落葉し、しつこく残っている褐色のコナラの葉が一際目立つ。寺家ふるさと村はこれといった野鳥は見られず、早々と切り上げて町田市某所へ向かった。ここはこれといった野鳥が見られなくとも、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ等の常連さんがたくさんいるので楽しくなる。道端自然観察の一環としての野鳥撮影といえども、珍しい鳥に出会えず、また、良い写真が撮れなくとも、野鳥にほとんど出会わない一日ではやはり疲れが残る。まあ、常連さんと遊べればよいかなと出かけたのだが、アカハラやルリビタキが現われて嬉しくなった。ことにアカハラは、なかなか良い写真が撮れなかったので、かなり粘って、ばんばんシャッターを切った。
<今日観察出来たもの>鳥/アカハラ(写真上左)、ルリビタキの雄(写真上右)、ジョウビタキの雄、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ヒヨドリ、スズメ、カイツブリ、マガモ、キンクロハジロ、カルガモ等。
12月16日、横浜市緑区新治市民の森
明日から次第に冬型の気圧配置となり、日本海側の上空には強い寒気が流れ込んで、北海道は雪、本州の日本海側は雨で、夜には雪に変わる所もあると予報されている。いよいよ日本列島にも、本格的な冬将軍がやって来るという訳で、太平洋側も雲が多く、朝晩は雨が降りやすく、風も強いと予報されている。このため明日の日曜日は久々の休養日と決め、今日は一日中、新治市民の森で過ごした。
いつものように午前中は、カメラにタムロン90mmマクロをつけて、気軽なお散歩スタイルの散策である。もう、満倉谷戸奥の栗林の葉も完全に落ちているだろうと思って入ってみると、まだかなりの葉が残っていて、これからやって来る冬将軍到来を待っているかのようであった。それでも小枝には、オオカマキリの卵のう、ハラビロカマキリの卵のうが見られ、モズのはやにえとしてカナヘビが刺さっていた。また、アシ
ナガバチの空巣がぶら下がっているのを発見したが、葉がついている頃には見つけられなかっただろうから、今年も刺されなくって良かったなあと思った。更に、草原に咲き残る残るセイタカアワダチソウの花に、ベニシジミが止っているのには驚いた。また、良く陽があたる石垣の下部で、オオカマキリがスローモーション映画を見ているかのように、のそりのそりと動いていた。
満倉谷戸を後にすると旭谷戸へ行ってみた。途中、撮って下さいよとばかりにクズの葉痕が笑い、オニグルミの可愛い羊顔も見られた。これからの長い冬の間、様々な樹種の葉痕が冷え切った心をほぐしてくれるが、クズとオニグルミはその双璧である。私は日本冬芽葉痕病の重症患者とはならなかったが、あらゆる医術を施しても完治しない方も多いから、「ほどほどにね!」と忠告しておきたいが、アルコールやニ
コチン中毒と同じだから、克服には強い心が必要となる。まあ、冗談はさて置き、旭谷戸の畑のブリキの土留めには、モンシロチョウの蛹がたくさん着いていた。
午後からはデジスコを担いで散策したが、遊水地回りにいつものように沢山のカシラダカ、アオジ、シジュウカラがいるものの、すかっと抜けた枝には止ってくれなかった。また、小さな池にはカワセミも見られた。広大な遊水地のセイタカアワダチソウとススキの原は褐色のモノトーンとなって美しく、初冬の枯れた情景が心に滲みた。新治養護学校横の広い畑まで来ると、セグロセキレイがたくさんいて、美しいジョウビタキの雄も見られた。畑に差し込まれている棒杭に、どちらでもいいから止らないかなあと期待したが、そうは問屋は卸さないようである。本格的な冬将軍がやって来て、北国に雪が積もれば、益々多くの冬鳥が見られる事だろう。
<今日観察出来たもの>花/ノゲシ、ハルジオン、ハハコグサ等。蝶/ベニシジミ(写真下左)、モンシロチョウの蛹等。昆虫/オオカマキリ、ナナホシテントウ、ツマグロオオヨコバイ、オオカマキリの卵のう、ハラビロカマキリの卵のう等。鳥/アオジ(写真上左)、カシラダカ(写真上右)、ジョウビタキ、シジュウカラ、ヤマガラ、ホオジロ、コゲラ、カワセミ、セグロセキレイ、キセキレイ、スズメ、ツグミ等。その他/クズの葉痕(写真中左)、オニグルミの葉痕(写真中右)、ノイバラの実(写真下右)、ヤブランの実等。
12月15日、横浜市鶴見区三ッ池公園
どうした訳か、このところお天気が日替わり定食のように、くるくると変わる。気温が高い季節ならば、曇り日は大歓迎なのだが、冬場はノーサンキューとなる。早くも12月半ばとなったが、月の前半に、かなりのハイペースで頑張ったから、これからは、ぼちぼちペースでフィールドへ行こうと思っている。今日は昼前から晴れるというので、久しぶりに三ッ池公園へ行った。
午前中は、カメラにタムロン90mmマクロをつけて散策した。県立の古くからある公園なんだから、何かしらの花や実が見られる筈と思ったが、本当に何にも無いんだから困ってしまった。それでも、昨晩雨が降ったから、エノキタケの幼菌が元気良く並んでいた。また、タマキクラゲも水を吸って、玉の様とは言えないものの、撮影に耐える位には膨らんでいた。こんな何も無い時には冬芽葉痕なのだが、今日はニセア
カシアの葉痕を撮った。とっても怖い顔、逆に、ユーモア溢れる顔と、様々な表情を持つから楽しくなる。花壇にはニホンスイセンが咲いていたが、良い写真となるとなかなか難しい花である。
午後からはデジスコに変えて散策を再開した。まずは、水面ぎりぎりの高さの棒杭に羽を休めているユリカモメを撮った。ユリカモメは夏場には見られないので、ことによったら冬鳥かなと思って図鑑を開いて見ると、、やっぱり冬鳥であった。棒杭にはその他、カワウ、カルガモが休んでいたが、カワウは桜の枝に止っているものを撮影した。その後、コリア庭園から滝の広場へ行き、かなり粘ったものの、なかなか良い枝に止ってくれないので苦戦した。それでも、ツグミ、シロハラ、アカハラ、オナガ等が水を飲みに来て、ベンチに座っての日光浴兼鳥見鳥撮りはとっても快適で面白かった。
<今日観察出来たもの>花/ニホンスイセン、サザンカ等。鳥/カワウ(写真上左)、ユリカモメ(写真上右)、ハシブトガラス、カケス、ツグミ、アカハラ、シロハラ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、アオジ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ハシビロガモ、カルガモ等。キノコ/エノキタケの幼菌(写真下左)、タマキクラゲ(写真下右)、スエヒロタケ、ヒイロタケ等。その他/ニセアカシアの葉痕、ヤブランの実等。
12月13日、神奈川県厚木市七沢(自然保護センター)
東丹沢はヤマビルが発生していて、厚木市の七沢あたりまで出没するらしい。このため、このあたりへの観察行は控えていたのだが、12月半ばとなったのだから、もうヤマビルに血を吸われる事もなかろうと出かけてみた。ヤマビルが出没する前に、それこそ何年にもわたって出かけた所だから、勝手知ったる我が家の庭のようなものである。今日は午前中は一般撮影機材で散策し、午後からは野鳥撮影との予定でやって来た。
駐車場に車を停めて散策を開始すると、まずはカラタチの木が植栽されている場所へ行った。以前、そこで、クロアゲハの越冬蛹を観察した事があるからだ。しかし、今日はアゲハ類の蛹は皆無であったが、冬の陽にきらきらと青く光るものが、カラタチの棘に刺さっていた。何だろうと近づいてみると、なんとヒメツチハンミョウがモズによってハヤニエにされていたので
ある。ヒメツチハンミョウは体液にカンタリジンを含んでいて、人間なら皮膚に体液が付着すると水泡性皮膚炎を起こす、危険な昆虫として著名である。そんなヒメツチハンミョウをモズがハヤニエにしたのだから、まことに驚きである。このハヤニエを作ったモズは、皮膚炎にはならなかったのだろうか。
今日はぽかぽかした陽気で、テントウムシやウリハムシが見られたが、自然保護センターに来たのだからと、ゴシュユの冬芽葉痕を撮りに行った。しかし、葉が落ちている枝は僅かで、今年は気温が高く推移しているのだなあと納得した。その後、ミヤマホオジロの好きな梅林へ行ったが、双眼鏡を携えていなかったので、しかと種名を判別出来なかったものの、カシラダカらしき群れに出会った。最後に、早くも咲き出したソシンロウバイを撮り、午後に期待したが、昼食をゆっくりとった後、なんと雨が降り出してしまった。
<今日観察出来たもの>花/ソシンロウバイ(写真上左)、サザンカ等。昆虫/テントウムシ(写真下右)、ウリハムシ等。鳥/ツグミ、カシラダカ、カルガモ、カワウ等。その他/ゴシュユの冬芽葉痕(写真上右)、モズのはやにえ(写真下左)、ゴシュユの実等。
12月11日(午後)、埼玉県比企郡(仮称)ミヤマホオジロの森
今日は良く晴れたが風が強く、広大な水田地帯や河川敷ではなお風が強いだろうと、先週に引き続いて、午後からは(仮称)ミヤマホオジロの森へ行った。今日はミヤマホオジロ以外を撮りたい、この観察記を他の鳥で飾りたい、出来ればルリビタキとジョウビタキでと思っていたのだが、ルリビタキは雌雄お出ましになったが落ち着かず、結局、先週と同じミヤマホオジロとお馴染みのヤマガラとなった。何処のフィールドでも、ルリビタキは落ち着きがないようである。すでに12月とはいえ、まだまだ野山にはたくさんの餌があり、あっちへ寄り道、こっちへ寄り道という訳なのだ。それに、まだ縄張りも完成していないのだろう。地元の方も、年が明けなければ本格化しないよとおっしゃるが、まさにその通りのようである。以上、今日は一日、それほど成果は上がらなかったものの、それでもうるさい輩のいない埼玉は、とっても楽しかった。
<今日観察出来たもの>鳥/ミヤマホオジロの雄(写真上左)、ヤマガラ(写真上右)、カケス、ルリビタキの雄雌、シジュウカラ、メジロ、ツグミ、シロハラ、ヒヨドリ、アオゲラ、マガモ、ハシビロガモ、カルガモ等。
12月11日(午前)、埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
昨晩の週間天気予報を見ると、今週は今日以外は曇りないし雨の日がほとんどなのには驚いた。毎年、12月下旬は日差しは弱く日は短く、おまけに天気はぐずつくし、年賀状を書かなければならないし、一年の内でも、とっても憂鬱な月であった。もっとも、年賀状の方は、憂鬱な気持ちで書いたら、差し出す相手に失礼と、早々3日前に書き上げてしまった。そんな訳で、これからはのんびり楽しく道端自然観察と思っていたのに、このぐずついた天気はなんなのよと眉をしかめた。そこで予定を早めて、毎週一回の秋ヶ瀬公園へ行った。今日はなにか珍しいもの、この観察記で紹介していない野鳥はいないかと期待したが、アトリ、マヒワ、オオマシコ、アカウソ、ゴジュウカラは見られず、更に悪い事に、アカゲラがやって来る枯れ木が、倒れたら危険だと切られてしまった。そこで、また舞い戻って来たウソに楽しく遊んで貰った。
<今日観察出来たもの>鳥/ウソの雄(写真上左)、ウソの雌(写真上右)、ツミ、アカゲラ、アオゲラ、カケス、シメ、シジュウカラ、ツグミ、シロハラ、アカハラ、ルリビタキの雄、ソウシチョウ、アオジ、ヒヨドリ、キジバト等。
12月10日、横浜市緑区北八朔公園
このところ、この「つれづれ観察記」も季節なのか、野鳥の写真及び観察記が多くなった。これでは、ご覧になっている方は勿論、本人もとてもつまらないので、今日は一般撮影機材で散策してみた。やはり私は野鳥専門ではなく、なんでもござれの「何でも屋」なのだなあという感慨を新たにした。また、最近、行く場所も固定化してきたので、この観察記に今まで登場した事の無い、北八朔公園へ行ってみた。北八朔公園は、東名高速道路の港北パーキングエリアの下にある、池と雑木林の元谷戸であった小じんまりとした公園である。一度はデジスコで野鳥撮影をもと思って下見を兼ねた訳であるが、鳥撮りには左程お勧め出来る所ではなかった。
それでも何でもござれに徹すれば、冬季以外は見るもの撮るものには事欠かない事だろう。まず最初に目に入ったのは、サンシュユの赤い実で
ある。早春に線香花火のような黄色い花が咲くし、実も真赤で美しいから、公園に良く植栽されるようになった。しかし、いざその花及び実を撮ろうとすると、なかなか目線の高さに無いものであるが、ここではいくらでも手の届く高さにあった。次に、背の低いマユミが花壇脇に植栽されていた。今年は木の実の不作の年の筈なのに、たわわに実っていて嬉しかった。更に公園の奥へ歩みを進めると、コクサギも実をたくさんつけていて、公園を登り切った北八朔住宅に植栽されているニシキギも、毀れんばかりに実をつけていた。野山の木の実は不作でも、ある程度管理された公園や住宅街の実は別のようである。最後に、帽子を被っているリョウブの冬芽を撮影した。このままの方が暖かいだろうし傷つかないと思うのだが、その内、木枯らしに帽子は飛ばされてしまう。たから、今の内に撮っておかないと、リョウブの冬芽らしくはなくなるのである。
<今日観察出来たもの>花/ジュウガツザクラ等。昆虫/テントウムシ等。鳥/カケス、ツグミ、シジュウカラ、コゲラ等。その他/モミジの紅葉(写真上左)、リョウブの冬芽(写真上右)、マユミの実(写真下左)、コクサギの実(写真下右)、サンシュユの実等。
12月7日、神奈川県県央某所
最近、鳥撮りの各所のフィールドに比較的珍しい冬鳥がやって来ていて、HPやブログに載せては駄目、掲示板に投稿するのもご法度、もちろんメールや電話で知らせてはいけないという、緘口令なるものが発っせられていて困ってしまう。私は決して鳥撮りだけをやっている鳥撮りマンではないのだから、その緘口令に従わなくとも良いのだが、なんとなくその指令を破るのもまずいかなと思ってしまう。今日出かけた所も、急遽、緘口令が引かれたと聞いて、またまた某所なる表現で、皆様にはまことに申し訳ないと思っている。しかし、首都圏の各所のフィールドを巡り歩いて丸3年も経てば、枝ぶりや雰囲気、そしてその方の主なる立ち回り先を知っていれば、何処だかがすぐに分かってしまう。今日も同好の方に50枚程の写真を見せられたが、なんと85パーセントの確率で撮影場所を言い当てられた。きっと、ここに載せた4枚の
写真で、私が何処へ出かけたのかすぐにお分かりになる方も多いと思う。
まあ前置きはこの位にして、駐車場に車を停めて目的の場所まで、雑木林に沿った小道を歩いて行くと、カシラダカがぱぁっと飛んで梢に止った。更に、山掃除がなされている雑木林の中に入って行くと、地面で餌を漁っていたビンズイが驚いて飛び立ち、小枝に止ってくれた。もう少しすっきりした場所に止ってくれたらなあと思ったが、ビンズイは、まだ良い写真を撮っていないからシャッターを切った。目的のポイントへ到着すると、緘口令がひかれている筈だが7人もの鳥撮りマンが見えていた。もう既に情報は漏れているようである。私は緘口令の対象となった鳥を撮りに来た訳ではないので、なるべくその鳥を撮らないようにして頑張ってみたが、シメがしっかり撮れてとても嬉しかった。
<今日観察出来たもの>鳥/シメ(写真上左)、ビンズイ(写真上右)、メジロ(写真下左)、エナガ(写真下右)、ウソ、カシラダカ、シジュウカラ、ヤマガラ、ツグミ、シロハラ、ヒヨドリ、コゲラ等。
12月6日(午後)、横浜市緑区(仮称)カワラヒワの池
午後からは牛丼屋で五目あんかけ丼を食べて、(仮称)カワラヒワの池へ行ってみた。ここは私が知る限りに於いて、最も広いススキやセイタカアワダチソウが生えている湿地を伴った遊水池なのである。去年、埼玉県の北本自然観察公園で、セイタカアワダチソウの綿毛をほうばるベニマシコを見て以来、ここには必ずやベニマシコが来る筈とずっと気になっていたのだ。しかし、わんさかカシラダカ、アオジ、カワラヒワ、シジュウカラ、スズメはいるののの、赤い鳥は見られなかった。それでも、これらの鳥を撮ろうと頑張ったのだが、小枝が邪魔しない所に止ってくれたのは、カワラヒワとシジュウカラのみであった。その後、付近の丘の上の畑や雑木林を巡り歩いたが、これといった写真は撮ることが出来ず、午後の落日は早く、日が陰ると急激に温度が下がって来た。風邪を引いたら堪らないと、早上がりした事は言うまでも無い。
<今日観察出来たもの>鳥/カワラヒワ(写真上左)、シジュウカラ(写真上右)、ウソ、ジョウビタキ、モズ、カケス、アオジ、カシラダカ、ヤマガラ、ツグミ、ヒヨドリ、コゲラ、カワセミ等。
12月6日(午前)、横浜市港北区新吉田町
早起き遠征の後は遅起き近場が定番となっているが、今日は車で10分とはかからぬ新吉田町へ行った。あの道この道何処へ通ずる道、何処に何があるのかを熟知しているのだから、すこぶる撮影には効率が良い。まず最初に農家の庭先に咲いているボケを撮った。ボケというと、早春の頃に咲く真赤なものが普通だが、晩秋から初冬にかけて咲く写真のボケも良く目にする。いつもこの時期になると気になって、いったいなんという名の品種なのだろうかと、調べてみるのだが図鑑には載っていない。ボケを撮影すると植木屋さんの畑へ行った。モチノキの実がたくさん実っているが、気の利いた写真にしようと思うとなかなか難しい。サザンカや早咲きのツバキも咲いていたが、今一絵にならない。また、ポーポーの低木も見られたが、これは前に他所で撮影して紹介したので通り過ぎる。
民家が途切れて丘の上の畑に登って行くと、お麩のような格好のオオカマキリの卵のうを見つけた。あるようでいてなかなか探し出すのが難しいのがオオカマキリの卵のうである。絶対的な個体数がチョウセンカマキリやハラビロカマキリより少ないのか、あるいは産卵された場所があまり近づかない場所だからなのかもしれない。例外はあるものの、ススキやセイタカアワダチソウ等のすっと伸びた細い茎に産卵されている。今日は桜の仲間のひこばえについていた。そんな訳で、ススキやオギやセイタカアワダチソウがたくさん生えている河川敷に行くと、比較的容易く観察出来る。丘の上の畑はホーレンソウや小松菜の緑の絨毯が広がっているものの、これといったものは見られない。そこで日曜菜園がなされている谷間に下りて行くと、なんとこんなに寒くなったというのに、コバネイナゴを見つけて嬉しくなった。
一旦広い道へ出て反対側の丘に登って行くと、民家の脇だというのに、雑木林の斜面に、トキリマメの実がたくさんぶら下がっていた。どれを撮っても絵になるのだが、今日は双子の兄弟のような格好の実を撮った。それにしても赤い鞘と黒いまん丸な実のコントラストは、渋いながらもとても鮮やかである。ここからも別の丘の上の畑に行けるのだが、時間が気になって、比較的大きな谷戸の畑に降りて行くと、セイヨウタンポポの綿毛がたくさん見られた。日頃、なかなか撮影しないのだが、これから厳しい冬を迎えるのだから、しばしの見納めとばかりに丁寧に撮影した。その後、定番のコースを一回りしたものの、梨畑では農家の方々が剪定作業に忙しく、各所の暖かな日溜りには、ニホンスイセンが咲き出していた。そして最後に次郎柿の葉痕を撮った。この柿の小枝は太いから葉痕も大きく、一番撮影が楽なのである。
<今日観察出来たもの>花/ボケ(写真上左)、ベニバナボロギク、ノゲシ、ハキダメギク等。昆虫/コバネイナゴ(写真下左)、オオカマキリの卵のう(写真下右)、ハラビロカマキリの卵のう、イラガの繭等。鳥/カケス、ツグミ等。その他/セイヨウタンポポの綿毛(写真中左)、トキリマメの実(写真中右)、カキの葉痕(写真上右)、カラスウリの実等。
12月5日(午後)、埼玉県比企郡(仮称)ミヤマホオジロの森
前にも書いたと思うが、こう寒くなると、コンビニで購入した弁当は冷え切っていて、胃腸の具合を悪くしかねない。そんな訳で、これからは午前中は秋ヶ瀬公園、午後からは暖かい昼飯を食べてから、他所へ転戦しようと考えるに至った。今日は、チョウゲンボウやノスリを撮りに行く予定を立てたが、空は曇り空となって、これでは杭や大きな木の天辺にいることの多い猛禽類の撮影には不向きである。そこで(仮称)ミヤマホオジロの森を覗いてみた。すると、すぐにミヤマホオジロの一群が現われて、ばしばしシャッターを切る事が出来た。また、ルリビタキの雌やカケスも現われて、望外な成果ににんまりとなった。これだから埼玉県のフィールド巡りは、止められない止らない、カッバエビセンなのである。帰りは少し遠くに行った為か遅くなり、環8が渋滞したが、それでもとっても楽しい一日となった事は言うまでもない。
<今日観察出来たもの>鳥/ミヤマホオジロの雄(写真上左)、ミヤマホオジロの雌(写真上右)、カケス、ルリビタキの雌、アオジ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ツグミ、ヒヨドリ、シメ、アオゲラ、マガモ等。
12月5日(午前)、埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園
今日は、しばらくの間、毎週行く事に決めた秋ヶ瀬公園へ行った。とっても広い無料駐車場、この観察記に実名を出しても文句は出ないし、何処にでもいる鳥撮りマンのボスのような方もいない。おまけに平坦だから、とっても楽珍である。たくさんの方がやって来ても広大な公園だから、のびのびと散策出来るのだから嬉しくなる。本来、道端自然観察とはそのようなものなのだが、このような場所は鳥撮りに限っては少なくなった。今日も早起きしたから、午前7時頃に到着した。付近の草原は霜が降りて真っ白である。車の暖房を効かせながら、ほっかほかの肉まんとあんまんを平らげ、洗面、トイレを済ませると、散策を開始した。今日は各所でアカゲラやシロハラの姿が見られたが、ウソやマヒワは少なくなって、アトリは全く見られないという。午後も頑張れば様々な野鳥をゲット出来ると思われたが、午前11時に切り止めた。
<今日観察出来たもの>鳥/アカゲラの雄(写真上左)、シロハラ(写真上右)、カケス、シメ、シジュウカラ、ツグミ、マヒワ、ウソ、アオジ、クロジ、モズ、ヒヨドリ等。
12月3日(午後)、東京都町田市薬師池公園
今日は野津田公園で野鳥撮影、午後は黒川へ行って一般撮影のつもりでいたが、前述したように野津田公園では一枚も鳥を撮ることが出来なかった。そこで午後からは鳥撮りマンで混雑が予想されたが、薬師池公園へ行くことにした。カワセミはもう撮り飽きた方でも、モミジの紅葉の中にたたずむカワセミは別格で、私が知っている限りにおいては、この薬師池公園以外にそのような場所は無い。そんな訳で、鳥撮りマンがわんさか押し寄せるのである。今日もこのHPの掲示板でお馴染みの「ぶんちゃん」の師匠のSさんまでもがお見えになっていた。氏はプロ以上の実力で、様々な野鳥写真を撮っているというのに、やっぱりモミジの紅葉の中でたたずむカワセミのベストショットが撮りたいのだろう。それにしても弟子が一緒にいないのが不思議であったが、私も何とか背景にモミジの紅葉を入れて撮ることが出来てほっとした。
<今日観察出来たもの>鳥/カワセミ(写真上左)、ジョウビタキの雄(写真上右)、ルリビタキ、カケス、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ツグミ、ヒヨドリ、スズメ、キンクロハジロ、カルガモ等。
12月3日(午前)、東京都町田市野津田公園
天気予報では一日中快晴の筈であったが、朝起きてみると小雨が降っていた。しかし、目指す町田方面は空が明るいので出かけてみた。野津田公園へ到着しても、しばらくは曇り空で、曇り空をバックにした野鳥写真は最悪だから、ツグミやカシラダカがいたにもかかわらず、シャッターを切る気にはなれなかった。更に、各種の草原の生き物達の宝庫であった場所は、ブルトーザー等の重機が入って、野球場建設が始まっていた。そこで湿生植物園の方へ行ってみたが、鳥影はなく、Uターンして戻って来た。
こうなったら潔く野鳥撮影は諦め、一般撮影機材に変えて、何でも屋に変身せねばならぬと決心して、再度散策を開始した。まずは駐車場の傍らに植栽されていたガマズミの実を撮った。しかし、なかなかその後が続かない。民家脇にほんの僅かだがウグイスカグラが早々と咲いていたが、なんとなく狂い咲きの
ようで、しかも良い絵柄は得られなかったので撮影を諦めた。「これは一般撮影も駄目だわい」と愚痴をこぼしながら、とり合えず実が真っ黒に熟したヒサカキの実を撮影した。付近にある植木屋さんの畑へ行ってみると、ヒイラギが咲いていた。濃緑色の葉、しかもバックは暗く、花は純白だから、とても撮影が難しい。こんな時はマイナス1位に露出補正をして撮影しないと、白い花は色が飛んでしまう。こんな露出の難しい状況でも、デジタル一眼レフは、すぐにその場で液晶ディスプレイにて確認出来るからとても有り難い。
これで今日3枚の写真が撮れたので、なんとかもう一枚と思ったが、こんな時は意外と被写体が見つからないものである。これは困ったなあとギブアップ寸前に、美しく黄葉したイチョウがたくさん植栽されている場所に出た。背景を選んで撮影が終わると、ちょうど時刻は12時であった。
<今日観察出来たもの>花/ヒイラギ(写真上左)、ウグイスカグラ、イヌタデ、ノゲシ、ハキダメギク等。蝶/モンシロチョウ、ヤマトシジミ等。鳥/カケス、シメ、カワラヒワ、カシラダカ、シジュウカラ、メジロ、ツグミ、ジョウビタキ、モズ、ヒヨドリ等。その他/イチョウの黄葉(写真上右)、ガマズミの実(写真下左)、ヒサカキの実(写真下右)、カラスウリの実等。
12月2日(午後)、横浜市緑区横浜動物の森公園
最近、昼飯に冷えたコンビニ弁当ばかり食べていたので、どうも胃腸の調子が芳しくない。そこで、12月から昼飯時に限って再開された吉野家の牛丼を食べて、横浜動物の森公園へ行く事にした。吉野家は牛丼の再開を待ち望んだ方々で一杯で、みな牛丼を注文していた。女房に話すと、「狂牛病が心配だから、米国産の牛肉を使った吉野家の牛丼なんて食べたら駄目よ」と怒られそうだが、やっぱり牛丼は吉野家が一番である。
前にも書いたが今年はウソの当たり年、きっと横浜動物の森公園にも来ている筈と期待したのだが、見る事が出来なかった。しかし、カシラダカの大きな群れがやって来ていて、なんとか良い写真をと粘ったのだが、小枝の込み入った場所に止り、だんだん梢の方へ上がって行くので、証拠写真しか撮れなかった。それでもモズの雌雄が撮れたのだから、良しとしよう。
<今日観察出来たもの>鳥/モズの雄(写真上左)、モズの雌(写真上右)、シメ、カケス、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、カシラダカ、ヒヨドリ、スズメ等。
12月2日(午前)、川崎市麻生区早野の里
12月に入って雑木林等の自然度の高い所へ行っても、専門的なもの以外は、これといったものには出会わない。しかし、前にも書いたが、農家や田畑や雑木林が適度に混ざった所へ行くと、まだまだ色々なものに出会える。そんな訳で、今日は寺家ふるさと村に隣接する早野の里へ行った。まずはモンシロチョウの蛹を撮ろうと思って探してみたが、なんと前蛹がたくさん見つかった。いよいよ寒くなったから、幼虫達は蛹に変身しようとしている訳である。きっと、後1週間もすれば、全て蛹になるだろう。
モンシロチョウの蛹は以上の理由から撮影出来なかったが、真赤なカラスウリがたくさんついていたり、クコの実等を撮影した。クコというと細い茎の草モドキの木と思っていたが、畑の傍らに植栽されている為か、びっくりする位の太さになっていた。クコはいったい何科だろうと図鑑を開いてみたら、なんとナス
科であった。そう言えばクコの花はナスの花を小さくしたようで、その花弁の色も紫色だ。更に図鑑によると、若葉は食用に、実は果実酒に、、乾燥した果実は強壮、解熱として漢方に用いられるとある。読み進むに従って、クコにはこんなに効用があったのかとびっくりした。最近、老化現象が著しくなったので、乾燥したクコの実でも煎じて服用せねばならなくなった。徳川家康は漢方薬を研究し、健康に留意したからこそ長生きして天下が取れた訳だから、長生きすれば、きっとなにか良いことがある筈である。
その後、車を移動して早野の里と呼ばれる雑木林に囲まれた谷戸へ入ってみた。今日は里山ボランティアの方々が一杯で、雑木林の萌芽更新の為に伐採したクヌギやコナラの丸太を運んでいた。雑木林は戦後まもない頃まで15年周期位で伐採され、薪や炭に利用されていたのだが、その切り株からは芽が
出て、また元のような雑木林になるのである。このような雑木林の萌芽更新を行なわないと、多摩丘陵の極相林である常緑のシラカシ林になってしまうと言われている。こうなっては林床は暗くなって、スミレやシュンラン等の野の花はもちろん、昆虫や野鳥にもすみ難い森となってしまうのである。今日はそんな里山ボランティアの方々のお邪魔をしてはと、足早に谷戸奥へ進むと、ハナビラニカワタケが生えていた。
更に尾根に登って、先週、アカモミタケが爆生していたというモミの林に行ってみたが、みんなキノコ好きの方々の胃袋に入ってしまったらしい。そこで尾根伝いに、また農家の点在する場所まで下りて来ると、フユザクラがちらほらと咲き、日陰に植栽されているイソギクが瑞々しく花開いていた。12月に入ったとはいえ、予想外の被写体の数々に出会って、にんまり微笑んで車に戻った。これからは、このようなフィールドを散策することになるだろう。
<今日観察出来たもの>花/フユザクラ(写真上左)、ハハコグサ(写真上右)、イソギク(写真中左)、ノハラアザミ、ヨメナ、ベニバナボロギク、ハキダメギク等。蝶/モンシロチョウの前蛹等。昆虫/ハラビロカマキリの卵のう(写真下右)、アシブトハナアブ等。鳥/モズ等。キノコ/ハナビラニカワタケ等。その他/マンリョウの実(写真中右)、クコの実(写真下左)、カラスウリの実等。
12月1日、横浜市緑区(仮称)ウソの森公園
今日は何処にも行かないぞと思っていたが、仕事が片付くと、何にもやる事が無くなった。しかも、昨日とは異なって晴天で風も無い。こうなったら12月のつれづれ観察記の幕でも開けようと、午後から(仮称)ウソの森公園へ行って見た。今年はウソの当たり年で、自然度の高い公園や緑地なら何処でも見られるようである。胸の色がやや赤味を帯びているのものをアカウソ、白っぽいものをウソと区別しているようだが、私の図鑑にはそのようには書かれていない。また、ウソは富士山などの標高が高い所で繁殖し夏を過ごして、冬は平地に降りて来るが、我が国以外の北方から渡って来るものもあるとある。この胸の色合いの違いは、その違いなのだろうか。いずれにしても、フィーフィーと快い囀りで、首筋が何とも言えないピンク色をしているウソがたくさん見られるのは、本当に楽しい限りである。
<今日観察出来たもの>蝶/ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、キタテハ等。鳥/カワセミ(写真上左)、ウソの雄(写真上右)、ジョウビタキの雌、コゲラ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、エナガ、ホオジロ、カワラヒワ、アオジ、カケス、ヒヨドリ、キセキレイ、セグロセキレイ、モズ、スズメ等。