2005年:つれづれ観察記

(3月)


3月31日、埼玉県北本市北本自然観察公園

 昨年末からの鳥撮りを中心としたフィールド巡りであるが、4月を迎えるにあたって、一段落しようと今日は楽しかった北本自然観察公園へ行った。しかし、ピーカンでしかも風がとても強く、前回はたくさん見られたベニマシコは雌雄の2羽のみとなって、思う存分シャッターを押せなかった。もちろんベニマシコも撮影したが、やはり鮮やかな紅色は、曇り日であってこそ美しくカメラの中に納められる。そんな訳で前回より良い写真が撮れなかった。これでは今日貼り付ける写真が撮れないかなあと危惧を持ったが、ジョウビタキの雄と雌が背景の抜けた場所に止まってくれ、盛んにポーズをとってくれた。また、今年はほとんど撮影する事の出来なかったシメも撮れて嬉しかった。これから若葉が茂り鳥撮りも難しくなるが、月に何回かはデジスコの日と決めて、フィールドを巡り歩く事になるだろう。

<今日観察出来たもの>鳥/ベニマシコ、ジョウビタキの雄(写真上左)、ジョウビタキの雌(写真上右)、カシラダカ、ホオジロ、ウグイス、シジュウカラ、アオジ、モズ、アカハラ、シロハラ、ツグミ、シメ、ヒヨドリ、カワセミ、コガモ、バン、キジ、ノスリ等。


3月30日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今日はウグイスを撮ろうと舞岡公園へ行った。しかし、毎日のように舞岡公園へやって来るチャリコバさんによると、去年のように梢の天辺で囀る姿が見られないと言う。しかも、冬型の気圧配置に戻った為か冷たい風がとても強い。それでも午前中は当初の目的通りにデジスコで散策する。近隣にホシムクドリという珍鳥が現れた為か、鳥見鳥撮りの方々がそちらにへくさん行ったようで、まこと快適である。鳥見鳥撮りの方って、「右向け右」となると、ほとんどがそうなるのだから不思議である。今日は目的のウグイスこそ撮影出来なかったが、瓜久保でルリビタキとコジュケイを撮った。両方とも餌付けされている所で撮影しているが、天然自然のフィールドでカメラに納めるのは最高である。ここのルリビタキは長池公園のものに比べると、色が青く、顔もこじんまりしていてとても可愛らしい。どうやら野鳥の顔にも個体差があるようである。

<今日観察出来たもの>花/ソメイヨシノ、オオシマザクラ、モクレン、レンギョウ、ユキヤナギ、ミツマタ、ウグイスカグラ、キブシ、マルバスミレ(写真上左)、ニオイタチツボスミレ、タチツボスミレ、キランソウ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ、ツクシ等。鳥/コジュケイ(写真上右)、タシギ、ジョウビタキ、ルリビタキ、ウグイス、ツグミ、ムクドリ、アオジ、シジュウカラ、ハクセキレイ、エナガ等。


3月28日、東京都町田市小野路町

 明日は年に一度の人間ドックの日だから、おとなしく自宅蟄居していようと思っていたら、愛車「小野路号」が「故郷へ行きたいよ」と泣き叫ぶので、仕方無しにしぶしぶ行ってみた。小野路町は、しんとしてとても静かだ。鳥撮りは、どうしても野鳥カメラマンが集って毎度お馴染みの鳥情報とやらを話さなければならないが、そんな事も無いからとっても素直になれる。雑木林の中に入るとミヤマセセリが低く飛び、タチツボスミレ、アカネスミレ、キジムシロ、クサボケ、アブラチャン等が咲いている。もちろん開けた場所では、テングチョウ、キタテハ、ビロードツリアブが羽を休めていて、春はだいぶ進んだようである。長かった冬鳥撮影シーズンはもうすぐ終了となるから、小野路町へは毎週通うようになるだろう。誰にも会わず静かな小野路は、本当に命の洗濯にはもってこいのフィールドだ。

<今日観察出来たもの>花/クサボケ(写真上左)、アカネスミレ(写真上右)、ノジスミレ、コスミレ、タチツボスミレ、アオイスミレ、ナガバノスミレサイシン、ムラサキサギゴケ、カキドオシ、ヘビイチゴ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ、ウグイスカグラ、アブラチャン、キブシ等。蝶/テングチョウ、キタテハ、モンキチョウ、スジグロシロチョウ、モンシロチョウ、ミヤマセセリ。昆虫/ビロードツリアブ、エサキモンキツノカメムシ。キノコ/トガリアミガサタケ等。鳥/モズ、ツグミ、ムクドリ、コサギ等。


3月27日、東京都町田市(仮称)レンジャク寺

 今日は午後から用事があるので、フィールドへは行かないつもりでいたが、大した期待もせずにちょっとだけよと覗いてみた。「こんなあまり期待しない時に、目的のものに出合ったりするんだよな」等と、本当に気持ちはゆったり気分で爽快である。現地に到着すると、メールによる寺家通信を発行しているフクロウおじさんが、枝垂桜に止まるヒヨドリを撮っていた。これではヒレンジャクはいないんだなあと思ったが、観察を終えて戻って来た熟練バーダーのKさんが、「一羽居残りがいましたよ」と言うので境内に急いだ。すると本当に一羽のヒレンジャクがのんびりとヤドリギの実を啄ばんでいた。ほんの10分程だが恐ろしく長くいてくれたようで、何枚かの写真を撮ることが出来た。しかし、「さようなら、また会う日まで」と頭上を越えて飛び去ってしまった。その後、待てども現れず、お寺の職員さんが「今年はもう終わったね」と言うので、デジスコをたたんで帰宅した。

<今日観察出来たもの>花/ハナモモ、ユスラウメ、レンギョウ、ジンチョウゲ、ボケ、タチツボスミレ、コスミレ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ等。鳥/ヒレンジャク(写真上)、ヒヨドリ、スズメ、キジバト等。


3月26日(午後)、東京都八王子市長池公園

 冬鳥撮影のために今期は何回ともなく長池公園へ通ったが、今日で終了にしようと午後から行ってみた。すると、大変楽しませてくれて様々なポーズをとってくれた、ルリビタキのみならずジョウビタキが出迎えてくれた。本当になんとラッキーな事であろうか。ともに里山の冬鳥の大スターである。しかし、旅立ちが近いのか、それとも餌になる様々な昆虫が現れたのか、厳冬期に比べると落ち着きがない。それでも写真としてはつまらないものだが、何とか撮影する事が出来た。「本当に今期は大変御世話になったね。君達がいてくれたから、孤独な日々も明るく過ごせ、寒さなんてへっちゃらだったよ。無事に帰って、また、年末には元気な姿で戻って来てね」と、お願いした事は言うまでも無い。いつも別れは辛いもの、涙を堪えてもう一度、本当に、ジョー君、ルリちゃん、有難う。

<今日観察出来たもの>鳥/ジョウビタキの雄(写真上左)、ルリビタキの雄(写真上右)、ガビチョウ、ヤマガラ、シジュウカラ、アオジ、ウグイス、スズメ、キジバト等。蝶/ルリタテハ。


3月26日(午前)、東京都町田市三輪町

 寺家ふるさと村に隣接する町田市のお寺に、ヒレンジャクがやって来た事は知っていたが、生憎、お彼岸の一週間は三脚を立てた撮影は禁止されていた。多くのお墓参りの方々がやって来るのだから無理もない。私だってあの世へ行ったら、静に眠りたいと思うのだから当然だ。そこで昨日から境内に入って良くなったので、ヒレンジャクを期待して、いつもより1時間も早く起きて行ってみた。すると、もうかなりの方がやって来ていた。一時は25羽を数える程までになったのだが、昨日の午前10時位から1羽も現れていないという。そこで諦めて帰る方も多くなって、私も花でも撮っておこうと機材を変えてほんの一時散策した後、戻ってみると4羽のヒレンジャクが飛来して来た。即座に機材を変えたが、ヒレンジャクは瞬時に飛び去って戻って来る事はなかった。もう食べるヤドリギの実もほとんど食べ尽くされたようなので、旅立ちの日が近いのだろう。

<今日観察出来たもの>花/ハナモモ(写真上左)、ユスラウメ(写真上右)、レンギョウ、ジンチョウゲ、ボケ、タチツボスミレ、コスミレ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ等。鳥/ヒレンジャク、シジュウカラ、ムクドリ、ヒヨドリ、スズメ、キジバト等。


3月24日、埼玉県北本市北本自然観察公園

 一昨日、思う存分眠ったら、疲れがすっかりとれて実に爽快になった。行くべき所は全てお邪魔してしまったので、プチ遠征でもしてみるかという気になった。しかも、最近、鳥運が悪いので、鳥運の良い方の行った場所に行けば、何とかなるのではないかと思った訳である。しかし、早起きしてみると風が強い。しかも、関越自動車道に乗ったら睡魔が襲って来て、三芳PAで1時間もグーグーしてしまった。そんな訳でフィールド見学でも良いやと思っていたが、憧れのベニマシコを始め、いるわいるわ様々な野鳥がお出ましになって歓迎してくれた。まるで「なぜもっと早く花虫さんは来なかったの」と言われているかのようであった。まさに“来た(北)ら元(本)は取らしてあげるよ!”の北本自然観察公園であった。こうなったら、鳥運の良い方が行って来た山中湖へも行ってみようかな!

<今日観察出来たもの>鳥/ヒレンジャク、ベニマシコの雄(写真上左)、ベニマシコの雌(写真上右)、ジョウビタキ、カシラダカ、カワラヒワ、ホオジロ、ウグイス、シジュウカラ、アオジ、モズ、アカハラ、シロハラ、ツグミ、シメ、ヒヨドリ、キジバト、キジ等。


3月23日、横浜市港北区新吉田町

 ここしばらく鳥撮りは惨敗続きで、みんな相模原のご婦人に鳥運が移ってしまったようだ。まあ、王ジャパンが世界一になったのだから良しとしよう。そんな訳で一日の全てを鳥撮りに賭ける勇気がなくなり、遅く起床して隣町へまた出かけた。今年から写真を2枚撮れば、この観察記がUP出来るようになったから、新吉田町はかけがえの無いフィールドとして復活した。田んぼこそないのの、ほんの少しの雑木林や竹林が残り、畑や植え溜めや果樹園や農家が点在し、しかも地形的にも様々だから、ほんの2時間の散策でも発見するものが多い。園芸品種は撮らない、珍稀種以外は興味が無い、という高尚な御仁には魅力が無いと思われるが、道端自然万歳の私にはとっても面白い。今日はアオゲラが小枝に止まって鳴いていた。午後からは「連雀ヶ丘北公園」へ行ったが、一羽のヒレンジャクを確認するのみとなった。

<今日観察出来たもの>花/ヒカンザクラ、ハナモモ、スモモ、ウメ、ボケ、ウグイスカグラ(写真上左)、ツバキ、サンシュユ、トサミズキ、ジンチョウゲ、チョウセンレンギョウ、ヒサカキ、オオアラセイトウ、タチツボスミレ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ等。鳥/アオゲラ、ウグイス等。その他/コナラの芽吹き(写真上右)、サルトリイバラの芽吹き、ベニシダの芽吹き等。


3月21日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今日は午前中に小谷戸の里にて集まりがあるので、朝早く出かけた。休日だと混み合う駐車スペースの確保と、集まりの前に何枚かの写真を撮っておこうと思ったからだ。舞岡公園も春がだいぶ進んで、アンズ、レンギョウ、ミツマタが咲き、以前から咲いていたウメも咲き残っているから、とても美しい春の光景が繰り広げられていた。更に、ミズキ、ガマズミ、アジサイ等の芽吹きも見られ、キブシはまるで幾重もの玉暖簾のようで美しい。蝶ではベニシジミが、甲虫ではイタドリハムシが見られた。これに引き換え野鳥の出はさっぱりで、ウグイスを撮ろうと会合が終わった午後頑張ってみたものの、一回もデジスコのシャッターを切ることもなかった。皮肉にも北本自然観察公園へ行った写友から、「ベニ撮り放題」なんてメールが届くのだから心中穏やかでない。まさに今日は野鳥に関しては、涙ポロポロの一日であった。

<今日観察出来たもの>花/アンズ(写真上左)、ウメ、ブンゴウメ、レンギョウ、ユキヤナギ、ミツマタ、ウグイスカグラ、キブシ、タチツボスミレ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ、ツクシ等。蝶/モンシロチョウ、キタテハ、ベニシジミ、ルリシジミ。昆虫/イタドリハムシ、ビロードツリアブ、セイヨウミツバチ。鳥/タシギ、ジョウビタキ、ホオジロ、ウグイス、ツグミ、ムクドリ、キセキレイ、メジロ、エナガ、キジバト、スズメ等。キノコ/トガリアミガサタケ。その他/ガマズミの芽吹き(写真上右)、ミズキの芽吹き、アジサイの芽吹き。


3月19日(午後)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 午後からはレンジャクの偵察を兼ねて、寺家ふるさと村へ行った。風はますます強くなって小枝が激しく揺れている。これでは観察出来たとしても良い写真が撮れる筈はない。それでもバックに入れたままだが、デジスコと三脚を持って、ポイントまで偵察に行った。案の定、写真が撮れる状況ではなく、空もだいぶ暗くなって来たので、すぐに引き返した。しかし、せっかく来たのだからと、一般撮影機材にかえて散策すると、湿った場所にはネコノメソウが至る所に見られ、ニニリンソウもだいぶ葉を広げていた。また、日溜りにはコスミレがかなり咲き出していた。コスミレと名が付く位だから小さいスミレを連想するが、きっと可愛らしい花なので、そう名が付けられたようである。花や葉や株の大きさはタチツボスミレと左程変わり無い。今度来る時には思いっきりスミレ三昧に浸れるぞとほくそえんで、早仕舞いとの一日となった。

<今日観察出来たもの>花/ノジスミレ、アオイスミレ、コスミレ(写真上右)、タチツボスミレ、キブシ、ウグイスカグラ、トサミズキ(写真上左)、サンシュユ、ジンチョウゲ、ウメ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ、フキ、ツクシ等。蝶/モンキチョウ、モンシロチョウ。


3月19日(午前)、横浜市青葉区元石川の丘

 今日の天気予報は朝の内まで雨が残るとあった。このところ雨が上がると、次第に風が強くなる。これは春特有の気象なのだから致し方ない。今日もずばりそのようになった。一部は保木農業専用地区だが元石川の丘と呼ばれている小高い丘は、花市場に出荷するために、ハナモモがたくさん植栽されている。満開ともなれば、ここが横浜市なのかと疑う程の桃源郷へと変貌する。この為、多くの花写真を趣味としている方々が押し寄せて来る。このところ春がだいぶ進んだので、ハナモモが開花しているのではないかと様子を見に行ったが、三部咲き程度で、後1週間後が見頃となろう。多くの花に言える事だが、一番の見頃、写真の撮り頃は意外と短時間だから注意が必要だ。また、丘を取り巻く周辺にも様々な野の花も咲いていて、今日はタチツボスミレが日溜りに美しく咲いていた。

<今日観察出来たもの>花/ハナモモ、ミツマタ(写真上右)、コブシ、ハクモクレン、ミモザ、ツバキ、ユキヤナギ、トサミズキ、ヒュウガミズキ、オウバイ、キブシ、シキミ、ウメ、スモモ、タチツボスミレ(写真上左)、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ等。蝶/モンシロチョウ。


3月18日(午後)、東京都八王子市長池公園

 長池公園の駐車場でデジスコをセットし歩き始めると、見慣れた車が止まっている。見ると可愛い子ちゃん主婦の厚木のJさんだ。どうして今日は東京オリンピックを知らない世代の女性に、こう度々会うのだろう。長池公園は野鳥の姿が多いし、女性にも安心な撮影場所だ。例によって浄瑠璃姫の碑の前で、Jさんと撮影を開始した。もう旅立っただろうと思っていたルリビタキが見られ、ガビチョウが盛んに囀り、オナガの大群までやって来た。本当に、ここへ来るとシャッターを何べんも押せる。ことによったら、私の祖母は、この近辺の出身だから、浄瑠璃姫と血が繋がっているのかもしれない。だから姫が沢山の野鳥を呼んでくれるだろうと思いたくなる。いつものようにシジュウカラやヤマガラと遊んでいたら、今年は飛来が少なかったアオジが枝に止まって、盛んにポーズをとってくれた。またしても「それ池、やれ池、長池公園」であった。

<今日観察出来たもの>花/キブシ、マンサク、ウメ等。鳥/オナガ、ガビチョウ、ヤマガラ、シジュウカラ(写真上左)、アオジ(写真上右)、ウグイス、ルリビタキ、スズメ、カワセミ、アオサギ、キジバト等。


3月18日(午前)、東京都町田市小野路町

 車から離れて散策を開始しようと歩き始めると、後ろから「花虫さん、お久しぶり」と女性の声がする。誰だろうと振り返ってみると、可愛い子ちゃん看護婦のTさんだ。「本当に久しぶりだね。今日は何の目的で来たの?」と聞くと、「お天気も良いし、こんな日に家に閉じこもってなんていられないものね。それにスミレが咲いているかもしれないから」と言う。そこで前回来た時に広角レンズを忘れて来て、背景を広く取り入れたトガリアミガサタケを撮れなかったので、撮り直してからTさんとキノコ山への急坂を登って行った。なにしろ彼女はハーフマラソンに出る位だし、歳が若いからすいすいと登る。小野路ではまだ早いかなと思っていたアオイスミレはもちろん、雑木林の裾に陽が射した様にナガバノスミレサイシンが固まって咲いていた。Tさんに出会った為にスミレを探しに行って、ナガバノスミレサイシンが撮れたのだから、まさに感謝感激である。

<今日観察出来たもの>花/タチツボスミレ、アオイスミレ、ナガバノスミレサイシン(写真上左)、ムラサキサギゴケ、カキドオシ、ヘビイチゴ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ、ウグイスカグラ、ウメ等。蝶/テングチョウ、キタテハ、モンキチョウ。昆虫/コガタルリハムシ(写真上右)、ナナホシテントウ。キノコ/トガリアミガサタケ等。


3月16日、横浜市港北区新吉田町

 ここしばらくレンジャクばかり追いかけていたので、ブログや掲示板に貼り付ける写真が無くなってしまった。また、このHPは道端自然観察館なのだが、道端野鳥観察館を通り越して、道端連雀観察館の様相を呈している。そこでレンジャク探しをぐっと堪えて、隣町の新吉田町へちょっとだけ行ってみた。かつて書いたと思うが、18年前に私が道端自然観察を開始したフィールドである。光陰矢のごとし、白髪等一本も無く、足取りも非常に軽やかだったのだが、寄る年波には抗せず、少し散策するとすぐにだるくなる。それでも、一回りして来るのにはちょうど良いフィールドだ。自然度はだいぶ損じられたが、それでも四季折々の自然の移ろいを感じさせてくれる。農家の生垣のボケや、日溜りのオオアラセイトウも咲き出した。ホトケノザのピンクの草原にはモンシロチョウが軽やかに飛んでいた。

<今日観察出来たもの>花/ウメ、ボケ(写真上左)、ツバキ、サンシュユ、ジンチョウゲ、チョウセンレンギョウ、オウバイ、ネコヤナギ、ヒサカキ、オオアラセイトウ(写真上右)、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ、ツクシ等。蝶/モンシロチョウ。昆虫/ヒメヒラタアブ。鳥/ウグイス等。


3月14日、横浜市金沢区(仮称)連雀ヶ丘北公園

 昨日、ヒレンジャクの観察出来た場所をシークレットにしたが、人の口に戸は立てられないから、集ってくる方はしだいに多くなる筈である。誰かがたくさんのヒレンジャクに出会い、素晴らしい写真をカメラの中に納めるかもしれないと考えただけで落ち着かなくなる。そんな訳で疲れた身体に鞭打って、しかも駐車場が満杯になるかもしれないと、朝早く今日も出かけた。朝の6時45分にやって来たデジプロさんが着いたと同時に観察した後、いくら待ってもお出ましにならない。しかし、かなり空腹を訴える胃に御握りを与え終わった頃、20羽以上のヒレンジャクがやって来た。真っ青な空に群れなして飛ぶ姿は壮観で、下から見上げてもヒレンジャクと分かるのだから素晴らしい。これは期待出来るぞと思ったら、鷹の仲間が現れて群れは短時間で去ってしまった。しかし、お腹を空かしていた1羽が残っていて、何とか写真をカメラの中に納める事が出来た。

<今日観察出来たもの>鳥/ヒレンジャク(写真上)、ヒヨドリ、メジロ等。


3月13日、横浜市金沢区(仮称)連雀ヶ丘北公園

 初めにお断りしておくが、横浜市に「連雀ヶ丘北公園」という地名の公園は無い。だから地図を開いたりネットで調べても無駄である。なぜ名前を伏せるのかと言うと、一つには「ぶん師匠」に教えて貰った場所であり、現地にいた見目麗しきご婦人に頼まれたからである。HPに載せて紹介すると、レンジャクは人気者だから、野鳥カメラマンがたくさん押し寄せて大変な騒ぎになる。そのご婦人いわく、「地元の野鳥を愛する者達で、静に見守りたいの」と言う訳なのだ。レンジャクは正確にはヒレンジャクとキレンジャクの2種類がいて、尾羽の先端の色で区別する。今日はみんな尾羽の先端が赤いヒレンジャクのみであった。一昨年はたくさん飛来したが、去年は何処でも一羽も見られず、久しぶりのご対面である。レンジャクを観察すると、舞岡公園のウグイスを撮って、長かった冬鳥のシーズンは幕を閉じる。

<今日観察出来たもの>鳥/ヒレンジャク(写真上)、ツグミ、ヒヨドリ、セグロセキレイ、メジロ等。


3月12日(午後)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 午後からはレンジャクの偵察も兼ねて、寺家ふるさと村へ行った。風はますます強くなって、軽1BOXカーである「小野路号」は小船のように揺れる。まるで太平洋一人ぼっちのようである。車を枝などの落下の無い場所に止めて歩き始めると、アオイスミレが咲いていた。アオイに似た葉を持ち、花びらが縮れているのですぐに分かった。気の早いものもあるタチツボスミレを除けば、一番早く咲くスミレである。自然度の高い小野路町でさえかなり稀種だが、ここ寺家ふるさと村は至る所に咲いている。さすが11種類のスミレが確認されているだけの事はあるなあと感心した。また、民家の土留めの下にはノジスミレも咲いていた。これで早くも写真2枚を確保したので、レンジャクが来ていないかと偵察に行ったが、見事なヤドリギがたくさん着いているケヤキの大木の梢が強風に揺れに揺れていた。

<今日観察出来たもの>花/ノジスミレ(写真上左)、アオイスミレ(写真上右)、コスミレ、タチツボスミレ、キブシ、ウグイスカグラ、サンシュユ、ジンチョウゲ、ウメ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ、フキ、ツクシ等。


3月12日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 出かけようと外へ出たら風がかなり強い。現地に着いたら尚更ひどくなった。これでは野鳥の出も悪いだろうし、超望遠撮影だから、枝に止まっている被写体もデジスコも揺れる。もちろん、キノコを除くと、他の被写体を撮るのにも相当苦労する筈だ。しかし、2枚撮れば良いのだから何とかなるだろうと、ペンタックスistDSUにタムロンマクロレンズを付けて歩き始めた。日当りの良い畑の路傍には、様々な野の花が咲き、ナナホシテントウがたくさん見られた。今日は晴れだが風が強いから、じっとしている個体が多かった。いつものように満倉谷戸へ行ってみると、個人墓の傍らに植栽されているシキミが咲き始めていた。シキミはモクレン科だから、今からが花期なのである。これで2枚の写真を確保したからと機材を変えて、カケスはいないかとハンノキ林の方へ行ってみたが、これと言った野鳥には出会えなかった。

<今日観察出来たもの>花/シキミ(写真上左)、ウメ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ等。蝶/ルリタテハ、キタテハ。昆虫/ナナホシテントウ(写真上右)。鳥/カワセミ、ウグイス等。


3月11日(午後)、東京都八王子市長池公園

 生き物の中で野鳥が特に好きなのではないと思うが、今冬は夢中になって野鳥を追いかけた。ことに年末に購入したデジスコ撮影が面白くって仕方がないのだ。ピント合わせに時間がかかり画質的にも一眼レフに劣っているものの、なんたって軽いのだから嬉しくなる。しかも、一眼レフではもうちょっと大きく撮りたいと思うことが度々あって欲求不満となったが、デジスコだとそんな事は一度もない。今日も相も変わらず午後から長池公園へ行ったが、知っているフィールドの中では野鳥が多く、何かしら撮影出来てとても楽しくなるのだ。いくら総額100万の機材を持っていても、何も撮れなければ欲求不満が溜まるだけだ。今日は籠抜けの鳥として著名なガビチョウが、囀りながら盛んにポーズをとってくれたのが、一番嬉しかった。こんなに楽しい長池公園だが、鳥撮りの方にほとんど出会わなかったのは、まこと不思議である。

<今日観察出来たもの>花/キブシ(写真上左)、マンサク、ウメ等。蝶/ルリタテハ。鳥/ガビチョウ(写真上右)、ヤマガラ、シジュウカラ、アオジ、ルリビタキ、スズメ、ハクセキレイ、キジバト等。


3月11日(午前)、東京都町田市小野路町

 本当に久しぶりの小野路町である。ご存知のように小野路町のフィールドは公園ではないので、野鳥たちはまったく人馴れしていない。このため野鳥はすぐに逃げてしまって、デジスコでもなかなか撮影出来ない。このため足がだいぶ遠のいていたが、これからはちょくちょく通うことになるだろう。なんたって愛車に「小野路号」と名をつけたのだから。今日は気温がぐんぐん上がって、万松寺谷戸はオオイヌノフグリの青い海のようである。蝶では早くもモンキチョウが羽化して来て、元気良く飛んでいる。路傍にあるスイバの葉には、コガタルリハムシがたくさん群れていた。このHPの掲示板でもお馴染みの「森のきのこ」さんに教えて貰ったトガリアミガサタケの秘密の場所へ行ってみると、数も多く大きく成長しているものも見られた。雑木林の裾ではテングチョウがたくさん見られ、盛んに卍飛行を繰返していた。

<今日観察出来たもの>花/ウメ、ホトケノザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ等。蝶/テングチョウ(写真上右)、キタテハ、キチョウ、モンキチョウ。昆虫/ナナホシテントウ、コガタルリハムシ。キノコ/トガリアミガサタケ(写真上左)、アラゲキクラゲ。鳥/モズ、ガビチョウ等。


3月9日(午後)、東京都府中市多磨霊園

 ほんの1時間半の散策を済ませて、午後はヨドバシカメラに行こうと思っていた。しかし、「ぶん師匠」がオガワコマドリを撮った後に、多磨霊園へオジロビタキを撮りに行くと聞いていたので、可愛らしい姿を見て来ようと車を走らせた。図鑑によるとオジロビタキもとても珍しい鳥であるらしい。前に一度行ったが、残念な事にお出ましにならなかったが、最近、またちょこちょこ顔を出しているらしい。多磨霊園に着くと野鳥カメラマンが数人いたので、場所はすぐに分かった。私に遅れること約15分で、「ぶん師匠」も到着した。カーナビもなかなかの優れものである。オジロビタキは、私たちが到着する前はちっともお出ましにならなかったようだが、有難い事に頻繁に現れてくれた。「ぶん師匠」はオガワコマドリを180枚撮って、なおその上に、オジロビタキを激写したのだから、まこと上機嫌である。まあ、ターボチャージャーとカーナビのお陰だろう。

<今日観察出来たもの>花/ウメ、サンシュユ等。鳥/オジロビタキ(写真上)、ツグミ、シジュウカラ、モズ等。


3月9日(午前)、横浜市港北区新吉田町

 暇なことを良いことにして、いったい何日写真を撮り続けたのだろう。数えるのが嫌になる位である。近場がほとんどで、軽量のデジスコだからもったものの、重たい一眼レフだったら、とっくにバタンキューだったに違いない。私の心臓はターボチャージャーが付いていなくて、自然吸気のノーマルタイプだから尚更だ。そんな訳で、ぐっすり眠った割には、なんとなく筋肉がこわばってだるい。それでも、ほんのちょっとばかりと新吉田町へ行った。まことに病気と呼ぶにふさわしい精神状況である。ウメやサンシュユは満開で、フキノトウもだいぶ背丈が伸びていた。空き地にはツクシが顔を出していて、ネコヤナギも白髪太郎のように花開いていた。もちろんオオイヌノフグリの青い海も、ホトノザのピンクの海も、至る所に広がっている。モモやカイドウの蕾もだいぶ膨らんで来たから、彼岸前には咲き出すに違いない。

<今日観察出来たもの>花/ネコヤナギ(写真上左)、ツクシ(写真上右)、オオアラセイトウ、ツバキ、サンシュユ、ジンチョウゲ、ウメ、オウバイ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、オオイヌノフグリ、ナズナ、タネツケバナ等。鳥/シジュウカラ、ハクセキレイ等。


3月8日、横浜市鶴見区県立三ッ池公園

 三ッ池公園の駐車場は、冬の間、平日は無料だったが、もうすぐ有料となる。仕事も待機状態で暇だし、雨もここしばらく降っていないので、ゆっくりと身体を休める事も出来ない。そこで至近距離の三ッ池公園へ、ほんのちょっと出かけてみた。今日は本格的な春を思わせる陽気で、大変御世話になったコーナンの格安の防寒服に、さようならをして出かけた。芝地では盛んにキタテハが舞い、ルリタテハも見られた。ニワトコの蕾も膨らんで、もうすぐ開花することだろう。池のカモ類はまだ残っているものの、他の鳥はほとんど見られない。そこで三ッ池公園の名所ともなっているカワセミのポイントに行ってみた。今日も常連さんがたくさん集っている。みんな私のような止まり物ではなく、飛び物狙いである。カワセミが飛び立つと、物凄いシャッター音が響き渡る。まことに暖かくて平和な三ッ池公園であった。

<今日観察出来たもの>花/ニワトコの蕾(写真上左)、ツバキ、マンサク、ウメ等。蝶/ルリタテハ、キタテハ。鳥/カワセミ(写真上右)、ツグミ、シジュウカラ、スズメ、カルガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメ、セグロカモメ、ハツブトガラス等。


3月7日、横浜市戸塚区舞岡公園

 各所でウグイスの囀りが聞かれるようになったから、ウグイスがたくさんいる舞岡公園ならば写真が撮れるかもしれない。また、ウグイスが囀り始めると咲くから、ウグイスカグラと名づけられたピンクの可愛らしい花も見られるかもしれない。そんな思惑は外れではではなかったものの、見頃は後10日ばかり先のようである。今日は野鳥の出がすこぶる悪く、「きざはしの池」に餌を漁りに来たタシギとアオシギを撮るしかなかった。アオシギは比較的少ない冬鳥で、昼間に出没する所は珍しいらしい。今日も名古屋から午前中は綱島でオガワコマドリ、午後からは舞岡公園でヤマシギを狙ってやって来たご婦人がいた。アオシギはしばらくの間眠っていたが、午後2時半頃から動き出し、そのご婦人はオガワコマドリとアオシギをめでたくGETして帰って行った。往復2万円の電車賃をかけてやって来た甲斐があったと言う訳である。

<今日観察出来たもの>花/ウグイスカグラ(写真上左)、ウメ、ミツマタ等。鳥/アオシギ(写真上右)、タシギ、カワセミ、ジョウビタキ、ホオジロ、ウグイス、ツグミ、ヒヨドリ、ムクドリ、キセキレイ、コガモ、キジバト等。


3月6日(午後)、横浜市港北区綱島西鶴見川

 オガワコマドリという珍鳥が現れた地元に住んでいるのだから、少しは野鳥ファンの方々のお役に立たなければと、強風吹く中を偵察に行った。こんな天候だから今日は一人もいないのではないか、オガワコマドリは現れないのではないかと思ったが、なんと30名程の方が見えていた。また、オガワコマドリも夕御飯を食べに現れてくれた。ファインダーの中にその姿を捉えると、「本当に愛らしくきらびやかなファッションをしている小鳥だなあ」と改めて感嘆した。きっと我が顔は柔和ににんまりと笑っていたに違いない。「本当に良い鳥だなあ、何べんも見に来る方がいるのも頷ける」等と一人ごちた。隣にいる新品の超望遠レンズをつけた方が、「かなり経済効果があったのでは、私もこれを買ってしまったものな」と言って笑った。たかが野鳥、されどオガワコマドリ、忘れえぬ思い出としていつまでも心の中に残る事だろう。

<今日観察出来たもの>鳥/オガワコマドリ(写真上左)、スズメ(写真上右)、ハクセキレイ、ムクドリ、セグロカモメ等。


3月6日(午前)、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 HPの開設当初はアクセス数が伸びて欲しいと思ったが、我が道をのんびり歩こうと思い直してから久しい。しかし、オガワコマドリが我町に現れてから、アクセス数が急激に伸び、我がハンドルネームの「花虫とおる」も、かなり知名度が上がったようだ。「花虫とおる大先生の横で、オガワコマドリを撮りました」なんて書かれてあるHPもあるらしい。昨日も名刺交換したら、「花虫鳥男に変えなくてはいけませんね」等と、ご婦人から指摘された。まあ、花=花、植物、キノコ、虫=蝶、昆虫、鳥、その他の動物と解して頂いて、このまま花虫とおる(撮る)で行きたいものだ。そんな事もあってか、今日はクロッカスを撮った。今年はザゼンソウもセツブンソウもフクジュソウも撮りに行かなかったから、クロッカスは大歓迎だ。クロッカスが咲けば春本番のチューリップも、もうすぐ咲き出す事だろう。

<今日観察出来たもの>花/ツバキ、カンツバキ、トサミズキ、クロッカス(写真上右)、チョウセンレンギョウ、ウグイスカグラ等。蝶/ムラサキシジミ。鳥/ツグミ(写真上左)、ヒヨドリ、ムクドリ、エナガ、シジュウカラ、メジロ、アオジ、ハクセキレイ、カルガモ、キジバト、スズメ等。


3月5日(午後)、東京都八王子市長池公園

 午後からは人馴れルリビタキのルリちゃんに、お別れの挨拶に行った。健気にもルリちゃんはまだいてくれたが、なんとなくそわそわしていて落ちつかない。やはりもうじき旅立つのだろう。今日の長池公園は、その他にも様々な野鳥が現れ、デジスコで素直に切り取った。そんな中でも、午後3時半になると教会の屋根にやって来ると言われるイソヒヨドリに出会えた事が嬉しかった。イソヒヨドリは磯が生息場所なのに、なぜか多摩丘陵のど真ん中に居ついてしまったのは不思議だ。胸から上が青だから、ルリちゃんが去った後も幸せの青い鳥として、教会を見守るためなのだろうか。幸せになりたいなら結婚式は長池の教会で、と言う事なのかもしれない。ことによったらこの付近に住んだら、一生幸せがついて回るかもしれない。帰り際に「ルリちゃんさようなら、イソヒヨ君こんにちわ」と両手を合わせたのは言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>花/ツバキ、マンサク等。蝶/モンシロチョウ。鳥/イソヒヨドリ(写真上右)、ガビチョウ、ルリビタキ(写真上左)、ジョウビタキ、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、モズ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、カルガモ、キジバト、スズメ等。


3月5日(午前)、東京都多摩市豊ヶ丘南公園

 今日は気温がだいぶ上がった。冬の鳥撮りは、もこもこスタイルをして、厳しい寒さの中で撮るのが風情がある。こう気温が上がっては調子が出ない。ことによったら、もうすぐ冬鳥達は旅立つのかも知れないと、お別れの挨拶に行った。まず午前中は、トモエガモのトモちゃんに挨拶しようと豊ヶ丘南公園へ行った。しかし、トモちゃんは不在で、お別れの挨拶が出来なかった。しからばカワセミ君を撮ろうと粘ったものの現れず、カルガモを撮った。ただ一羽を横から撮るのもつまらないので、2羽並んでいる所に狙いを定めた。それでも眠っているところや正面からでは面白くない。じっとデジスコで狙っていると、何に驚いたのか2羽とも同じ方向に顔を向けた。これは素晴らしいシャッターチャンスとばかりに、ばしばしシャッターを切った。液晶ディスプレイで確認すると、微笑ましい絵となっていて、にんまりとした事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>キノコ/スエヒロタケ(写真上右)、エゴノキタケ等。鳥/ムクドリ、シジュウカラ、カルガモ(写真上左)、マガモ。


3月4日(午後)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 先日、何も撮れなかったから、この「つれづれ観察記」で紹介しなかったが、遠路遥遥、埼玉県の荒川沿いにある秋が瀬公園へ行って来た。もちろん、狙いはヒレンジャクである。先週の土曜日には野鳥カメラマンを大いに喜ばせたのだが、その後、ぱっとしないと言う。それでも一日頑張ったのだから、とても魅力溢れる鳥である。言うまでも無くヒレンジャクはヤドリギの実が大好きで、秋が瀬公園でもヤドリギが見られる場所が撮影のポイントとなる。しかし、ヤドリギの量はそれ程でもなく、だいぶ伐採されてしまったとはいえ、まだ町田市三輪町の妙福寺の方が多く残っている。一昨年、デジスコを持っていれば素晴らしい写真が撮れたのにと地団太踏んだ末のデジスコ購入である。そんな訳で寺家ふるさと村から偵察に行ってみたが、いるのはヒヨドリ、モズのみだったが、今年は必ずやって来るだろうとの感触はつかんだ。

<今日観察出来たもの>花/ツバキ、サンシュユ、ジンチョウゲ、トサミズキ(写真上右)、ウメ、フキノトウ、タネツケバナ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ等。蝶/ルリタテハ(写真上左)。鳥/モズ、ヒヨドリ、マガモ、カルガモ、コサギ等。


3月4日(午前)、横浜市緑区三保市民の森

 久しぶりの三保市民の森である。野鳥に関しては、それ程期待した訳ではなかったが、雑木林に囲まれた畑に挿してある太いモウソウタケの天辺に、モズが止まっていないか、また、お隣の新治市民の森にはカケスが生息しているので、ここにいても良い筈だと思ったのだ。しかし、野鳥で遊んでくれたのはヒヨドリのみだった。一瞬、枝に止まるカシラダカをデジスコで捉えたのだが、ピントを合わせている内に飛び去ってしまった。そこで、だいぶ陽気も暖かくなったから、ツバキの葉に越冬から目覚めたムラサキシジミやウラギンシジミが日向ぼっこをしているのではないかと探してみたがいなかった。また、雨がだいぶ降ったので、エノキタケやヒラタケ等を期待して谷道にも行ってみたが、これといったものには出会えなかった。そんな訳で早々と退散し、スーパーで美味しくて安い手作り弁当を購入した後、寺家ふるさと村へ向かった。

<今日観察出来たもの>花/ツバキ、コウバイ(写真上左)、ウグイスカグラ、フクジュソウ等。鳥/ヒヨドリ(写真上左)、コゲラ、メジロ、シジュウカラ、カシラダカ、アオジ。その他/アオキの実。


3月2日(午後)、神奈川県座間市谷戸山公園

 午後からは前述したように県立谷戸山公園へ行った。天気予報では晴れる筈であったが、雲はどんどん厚くなって、気温もだいぶ下がって来た。2月中旬からぐずついた天気が多く、クヌギやコナラの雑木林の梢を、銀色に光らせる冬晴れの日は遠い過去となった。草の芽が伸び、葉や花が開くのには、たっぷりとした水分が必要なのである。今日の谷戸山公園でのターゲットはカケスである。埼玉県の武蔵丘陵森林公園へ行けばたくさん生息しているが、駐車場代や高速道路代もかからずに、近場で見られる所は意外と少ない。珍鳥も良いが、里山の代表的なる鳥をしっかりとカメラの中に納めたいと、鳥撮りを始めたのだから、まだしっかりとした写真がない、カケス、オナガ、オオタカ、キジ等は、何としても撮りたい。しかし、梢の中のオオタカを見たのみで、またしても、モズやカモと戯れる事となった。

<今日観察出来たもの>花/ウメ、ツバキ等。鳥/オオタカ、モズ(写真上左)、オシドリ、カイツブリ、マガモ(写真上右)、コガモ等。


3月2日(午前)、神奈川県大和市泉の森公園

 3月に入ったが、昨日は終日雨だったので今日が初日となる。我町に居ついた珍鳥であるオガワコマドリ騒ぎで、先月後半は道端自然観察のペースがすっかり狂ってしまった。大和市の泉の森公園からヴァーミアンで食事後にダイソーを覗いて、座間市の谷戸山公園へのフィールドパトロールも延び延びとなっていた。いずれも相模原の「ぶん師匠」の縄張りだが、今日は仕事に行っている筈なので出くわす事も無かろう。今日は昨日の寒さがまるで嘘のようで、とても暖かい。もうこうなったら冬鳥や冬芽葉痕を撮るのも気乗りがしない。特に池のカモとなると尚更だ。しかし、ご多分に漏れず泉の森公園も野鳥の姿は少なく、結果としてはカモも含めた水鳥の撮影となってしまった。しかし、出来うる限り真横からの図鑑的な写真は避けて、表情及び仕草を重視してデジスコで狙った。

<今日観察出来たもの>花/カワズザクラ、ツバキ、サンシュユ、ミツマタ、ウメ、ロウバイ、フキノトウ、タネツケバナ、ホトケノザ等。鳥/カワセミ、ダイサギ、コサギ、バン(写真上右)、ヒドリガモ、ヨシガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、マガモ、コガモ(写真上左)、カルガモ、キジバト等、その他/アオキの実。



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