2005年:つれづれ観察記

(7月)


7月31日、山梨県北杜市白州町中山峠

 朝起きたら霧が立ち込めている。高原ならではの朝の光景だが、どうも今日は一日中、霧に取り囲まれそうな天気のようである。予定では更に標高の高い赤岳の麓の八ヶ岳高原へ行くつもりであったが、これでは蝶も飛ばないだろうし、鳥撮りもままならない。そこで予定を変更して、明日行くつもりであった白州町中山峠へ行くことにした。山は霧でも里は雲の下という訳である。
 この思惑は正解で、中山峠は散策にも写真にも程好い曇り空で、気温も涼しめだから最高であった。いつものポイント脇に車を停めて散策を開始すると、たたき網を持った先客がいる。たたき網とは白い布を四手網のように張って、棒で葉や枝をたたいて昆虫をその布に落として採集する、主に甲虫屋さんのスーパーアイテムなのである。カミキリムシかなと思って挨拶して聞いてみると、なんとなんとゾウムシ専門だと言うではないか。その内、九州大学の先生やお仲間たちと、ホームページで「日本ゾウムシ図鑑」を立ち上げる為に頑張っている「ゾウムシの会」の方であった。「それはそれは有り難い事ですね。私のお仲間にゾウムシ図鑑を欲しがっているご婦人がいますよ」と言って、是非とも早くのHPのUPをお願いした。
 今日も昨日と同様にクヌギの樹液レストランに目が行くのは致し方ない。ここでもオオムラサキがたくさん吸汁に訪れていて、昨日の(仮称)オオムラサキ散歩道に比べて標高がだいぶ高くなったから、雌はほぼ新鮮で、雄も比較的破損が少ない。そこで、「また、オオムラサキなの!」との声が上がる事だろうが、シャッターをばしばし切った事は言うまでも無い。また、美麗なスミナガシが発生し始めていて、まだ個体数こそ少ないものの樹液酒場のお仲間となっていた。
 その他、林道を歩いているとオカトラノオやノアザミに吸蜜に訪れたホソバセセリに久しぶりに出会った。かつては、鎌倉や多摩丘陵でも見られた南方系の蝶である。また、舗装された林道に落ちている鳥の糞に、スミナガシやアオバセセリが吸汁に訪れていた。両種ともアワブキやミヤマホウソが幼虫の食樹である。更に林道脇の草原に、キキョウが咲いていて嬉しくなった。かつては多摩丘陵の小野路でも見られたというが、里山では絶滅が危惧されている、いつまでも健在を願いたい花である。鬱蒼とした暗がりに至ると、タマゴタケが真っ赤な電球のように光って爆生していた。今年の梅雨時の多摩丘陵での発生は少なかったので、綺麗に撮ってあげるからねと、幼菌を素直に切り取った。このように別荘地開発で昔の面影は減じているものの、いつ来ても期待を裏切らない中山峠であった。

<今日観察出来たもの>花/キキョウ(写真上右)、ノアザミ、ヤブカンゾウ、オカトラノオ、ヘクソカズラ、ハエドクソウ、ガガイモ、ゲンノショウコ、ホタルブクロ等。蝶/オオムラサキの雄(写真中右)、スミナガシ(写真中左)、ルリタテハ、キタテハ、シータテハ、メスグロヒョウモン、オオミスジ、イチモンジチョウ、コミスジ、アサギマダラ、ジャノメチョウ、クロヒカゲ、キチョウ、ホソバセセリ(写真下右)、アオバセセリ等。昆虫/カブトムシ、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、カナブン、クロカナブン、アオカナブン(写真下左)、ヨツボシオオキスイ、アカガネサルハムシ、ツノアオカメムシ、ヒグラシ、オニヤンマ、カワトンボ、ノシメトンボ、オニベニシタバ等。キノコ/タマゴタケ(写真上左)、テングタケ、ヒトクチタケ等。その他/ニホンザル、アオダイショウ等。


7月30日、山梨県甲斐市(仮称)オオムラサキ散歩道

 今年は曇りや雨の日の多い天候不順が続いたので行きそびれ、もう行くのはよそうと思っていたのだが、いよいよ梅雨明けも間近に迫って、雨が降りそうも無くなったので(仮称)オオムラサキ散歩道を歩きたくなった。かなり前に行った、このHPの掲示板でもお馴染みの「ほしみすぢ」さんの情報から判断して、雄雌ともに新鮮な個体は少なくなっていると思われたが、何頭かは写真に撮れそうな個体がいる筈とも思ったのである。
 甲府盆地の太陽光線は強烈で、空は真っ青だから車を木陰に停めて散策を開始するやいなや、数多くのオオムラサキが力強く梢を旋回していた。この光景が見たくってやって来たのだから、まずはにんまりと微笑んだ事は言うまでもない。今年の樹液の出はあんまり芳しく無いようで、吸汁に訪れているものこそ少ないが、それでも大発生した去年に比べても遜色はない。ほしみすぢさん秘伝のオオムラサキのお酒を持って来て、シュシューとスプレイすれば、それこそ数多くのオオムラサキに取り囲まれるに違いない。こんな光景を眼前にする度に、開発が進んだ多摩丘陵では希少種となっているが、かつては日本全国の雑木林で最も普通に見られた蝶であると納得する。
 しかし、やはり時期が遅かったから新鮮個体は少なく、新鮮なものを見つけても羽を開いてくれないのだから、期待した写真は得る事が出来ない。それでもクヌギの樹液酒場にやって来た絶滅危惧種で、一匹が5000円もするアカマダラコガネがたくさんいて嬉しくなった。また、切り出されたアカマツの丸太にはウバタマムシがたくさんいた。更にクワの古木には、トラフカミキリが這っていた。そればかりでなく、このオオムラサキ散歩道はキノコ観察にも絶好な場所で、巨大な食べるととても美味しいヤマドリタケモドキが爆生していたし、他にも、イロガワリ、キヒダタケ、マンネンタケ等も見られた。その気になってキノコだけに的を絞ったら、それはそれは数多くの良い写真が得られたに相違ない。
 今日は目的たるオオムラサキの良い写真は得られなかったものの、たくさんのオオムラサキが観察出来てやはり嬉しかった。この多さは特筆もので、だからこそ心無い方に荒されたくなく仮称としているだが、青空高くツバメと競演するオオムラサキも見られたし、ラブコールを送る雄と雌の睨みあいっこも数多く観察出来た。もうさんざんオオムラサキを観察し撮影したのだから、そろそろ良いじゃないのと言われそうだが、やっぱりこの時期には、毎年ここに見に来なくては落ち着かないなあと思った。なんやかんや言ってもも、蝶好き人間なのだろう。という訳で、3日間の遠征初日は満足感を伴って終了した。

<今日観察出来たもの>花/ツユクサ、ホタルブクロ、コマツナギ、ヤブカンゾウ、ヒマワリ、ヘメロカリス、ルドベキア、ヒャクニチソウ、ネムノキ、ムクゲ等。蝶/オオムラサキの雌(写真上左)、ルリタテハ、キタテハ、オオミスジ、イチモンジチョウ、ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリ等。昆虫/カブトムシ、キマダラカミキリ、トラフカミキリ、ウバタマムシ(写真上右)、アカマダラコガネ(写真中左)、カナブン、ヨツボシオオキスイ、ウスバキトンボ、コノシメトンボ、ノシメトンボ(写真中左)、コシアキトンボ、シオカラトンボ、ショウジョウトンボ、クロイトトンボ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、カシワマイマイ等。キノコ/ヤマドリタケモドキ(写真下左)、イロガワリ(写真下右)、キヒダタケ、テングタケ、マンネンタケ等。


7月29日(午後)、横浜市緑区長津田町

 このところゴマダラチョウを良く目にするので、午後からは、樹液がたっぷり出ている長津田町の雑木林へ行った。雑木林の中に入って、ゴマダラチョウはいないかなと、お目当てのクヌギの幹を見回すと、なんとカブトムシが何匹も止っている。おかしいな、今日は土曜日なんだから親子連れがやって来て、カブトムシはすべて採集されてしまった筈だと思っていたが、なんとなんと合計10匹以上も見つけたのだから驚いた。更にノコギリクワガタ、コクワガタもいたのだから、子供達がこの光景を目にしたら、目が飛び出る程に喜んだ事だろう。しかし、お目当てのゴマダラチョウは1頭だに見られず、ルリタテハとヒカゲチョウのみであった。現地に着いた途端、今にも雨が降りそうな空に変わって、もちろんスコールのような雨が降って来たのだから、この為なのかもしれない。
 いったん雨のために車に戻って雨宿りをした後に散策を再開し、しばらくしてからクヌギ林に行ってみたが、状況に変わりはなかった。そこでカブトムシの行動をしばし観察していると、いかにも強そうな大きなカブトムシが根元から這い上がって来た。お先に樹液を吸っている雄に遭遇すると、喧嘩が始まって、角で相手を放り投げた。もちろん、勝者は大きなカブトムシである。その後、今度は雌がやって来たので、きっとカップルになるだろうと予測したが、なんと雌も放り投げようとするではないか、きっと、このカブトムシは相当お腹が空いているに違いない。やがて放り投げられて落下した雄が、根元から這い上がって来た。また、バトルが始まるものと思ったが、どうやら大きな雄は一番樹液が出る場所を確保したらしく、大喧嘩は起きなかった。しばらくして、大きな雄、雌、そして投げ飛ばされた雄と、3匹がそれぞれの食卓に着いて、静に吸汁を始めた。

<今日観察出来たもの>花/ホタルブクロ、ミソハギ、ヤマユリ、オニユリ、ヒャクニチソウ、ノウゼンカズラ等。蝶/クロアゲハ、モンキアゲハ、ジャノメチョウ、ヒカゲチョウ、キタテハ、ルリタテハ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/カブトムシ(写真上左)、ノコギリクワガタ(写真上右)、ホシハラビロヘリカメムシ(写真下左)、クロバネツリアブ(写真下右)、コクワガタ、アオオサムシ、ヤマトマダラバッタ、ササキリの幼虫、コシロシタバ等。


7月29日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 昨日帰りが遅かったので、朝寝坊をしての散策となり、正味2時間程の観察となった。いつものように遊水池回りから散策を開始したが、前回と別段変わったものには出会えなかった。ただ、マユタテアカネの成熟した個体が見られ、本当に美しい赤だなあと感嘆する。丘の上の畑に登って行き、いつも狙っているナスの花を見て回ったが、いつもうつむき加減に咲いていて、今日も撮れずじまいに終わった。満倉谷戸の栗林に入って行くと、もうこんなに大きくなったのと、びっくりするほど毬が大きくなっていた。また、枯れてしまったクリの木の小枝に、ウスバキトンボが飛び疲れてしまったのかたくさん止っていた。
 今日はなかなかシャッターを押す気になれる被写体に巡り合わないものの、天気が良いので喉が渇いてしまった。そこで午前中は一般開放の新治小学校に、水を飲みに立ち寄った。するとヒレアザミにツマグロヒョウモンとジャノメチョウが吸蜜し、梅田川側の庭には、ハグロトンボがたくさん飛んでいた。子供達が管理している花壇の片隅にはブルーベリー等の美味しそうな実が稔っていて、また、キンカンの花が咲いていた。ミカンは初夏に花開くが、キンカンはこんなに遅いのかなと思ったが、柑橘類の中で一番遅くの収穫となるのだから、開花もきっと遅いのだろう。
 梅田川に下りて行くと、子供達が楽しそうに川遊びをしている。もちろん、お母さんお父さんが優しく見守っている。そんな賑やかな場所から逃げて来たのか、少し離れた場所にハグロトンボがたくさんいて、雄同士は互いに牽制しあっているのか、止ってもちょっかいしにやって来る個体がいて飛び立ち、良い写真を得る事が出来なかった。それでも小鮒釣りしかの川を堪能した。

<今日観察出来たもの>花/キンカン(写真上左)、オニユリ、トリトマ、クサキョウチクトウ、ヒマワリ、ヒャクニチソウ、トキワハゼ、ヒレアザミ等。蝶/アカボシゴマダラ、ゴマダラチョウ、ツマグロヒョウモン、イチモンジチョウ、コミスジ、キタテハ、ジャノメチョウ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/ハグロトンボ(写真下左)、ウスバキトンボ(写真下右)、ハラビロトンボ、マユタテアカネ、コノシメトンボ、スグリゾウムシ、アミガサハゴロモ、ベッコウハゴロモ等。その他/ブラックベリー?(写真上右)等。


7月28日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 今日は夕方から、お客様主催の暑気払いに出席せねばならないので、午前中だけ近場の茅ヶ崎公園へ行った。もう何べんともなく書いているのだが、港北ニュータウンの中にある緑のオアシスである。そんな近場をカメラ片手に散策するのが、道端自然観察の一つの楽しみで、今日は、2本並んだアメリカウラベニイロガワリを見つけて嬉しくなった。遠くへ行ったらそれになりに、近場でもそれなりに、何処へ行ってもそれなりに楽しめるのだから、本当に有り難いお勧め出来る趣味である。
 今日の一番の目的はエゴノキの実に穴を開けて産卵するエゴヒゲナガゾウムシである。古い図鑑には、ウシヅラヒゲナガゾウムシと書かれている筈の、とてもユーモラスな甲虫である。特に写真右下の雄は、二本の角を生やしているようだが、実はそこに複眼がついているのである。エゴビゲナガゾウムシを撮るには、ほとんど風の無い日が最高である。なにしろ小さな実にいる小さな虫なのだから、風が吹いていたらお手上げである。港北ニュータウンの公園には、郷土の雑木林を構成する樹種がたくさん植栽されているから、エゴノキもたくさんある。今年は実のつきが木によってばらつきがあって、ほとんど稔っていないものもある。しかし、たくさん稔っている木に近寄ってみると、こんなにたくさんいるのと驚くほど見られた。もちろん付近の下草の葉上に休んでいるものも多かったが、エゴノキの実にいるものを撮らないとしまらない。
 それにしても毎年、エゴヒゲナガゾウムシの数の多さにはびっくりするし、また、エゴノキの種子はヤマガラの大好物である。こんな事を考え合わせると、エゴノキがあんなに沢山の花をつけて実を稔らせる訳も理解出来る。なお、エゴヒゲナガゾウムシの幼虫は、釣り餌として著名なチシヤノムシである。

<今日観察出来たもの>花/ワルナスビ(写真上左)、ヘクソカズラ、ヤブガラシ、アカツメクサ、サルスベリ、ヒマワリ等。蝶/ゴマダラチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、ヤマトシジミ、ベニシジミ等。昆虫/エゴヒゲナガゾウムシの雄(写真下右)、アオオサムシ(写真下左)、コシアキトンボ、ヒグラシ等。キノコ/アメリカウラベニイロガワリ(写真上右)、オキナクサハツ等。鳥/ムクドリ、ハクセキレイ等。


7月26日、東京都町田市小山田緑地

 朝起きて空を見上げると本当に久しぶりの青空が広がっていた。今日は舞岡公園へ行くつもりであったが、木陰が少ない公園だから、こんなマル晴れの日では暑くって散策どころではなかろう。それに、晴れたらオオムラサキを見に小山田緑地へ行こうと思っていたので、急遽、行き先を変更した。オオムラサキといえども、今にも雨が降りそうな曇天では、活動が不活発となる。今日は一日中、オオムラサキだけに集中しようと、三脚も重たいものにしたため、ポイントへ行き着くまでかなりしんどいかなと思ったが、意外と気温が上がらないので助かった。
 途中、東京都の公園協会の顔見知った方と出会った。近頃、小山田緑地に親子連れではなく、本格的な網を持った採集者らしい人が来ているとの通報があったので、見回りに来たとの事であった。そんな訳で、ことによったら採集されてしまったかなと心配したが、1頭の雄がクヌギの樹液に来ていて嬉しかった。しかし、すぐに飛び立ってしまって、良い写真を得ることが出来なかった。その後、待てどもなかなかオオムラサキはやって来ない。1時間ほど待っただろうか、大きな雌がやって来た。雄に比べると約1.5倍程大きいから、後ろに下がらなければ画面一杯となってしまう。しかし、この雌も落ち着きが無く、また、羽が破損していた。
 これではHPの更新は無しだなと覚悟を決めたが、そんな思いが通じたのか、やがて1頭の雄がやって来た。しかし、後ろ羽が鳥に啄ばまれてV字上に欠けていた。そこで、その破損箇所がクヌギの幹でなんとか隠れるアングルを探して撮影した。ほんの少しでも羽を開いて紫色が見えたらなあと頑張ったのだが、そうは問屋は卸さず、待ちくたびれて断念した。しかし、今日は雌1頭に、雄2頭の計3頭のオオムラサキに出会えたのだから、素晴らしい一日だったと言えるだろう。

<今日観察出来たもの>花/イヌゴマ(写真上左)、ヤマユリ、アキノタムラソウ、ヤブカンゾウ、ヤブガラシ等。蝶/オオムラサキの雄(写真上右)、ルリタテハ(写真下左)、キタテハ、イチモンジチョウ、コミスジ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、アゲハ、ヒカゲチョウ(写真下右)、ジャノメチョウ、ヒメウラナミジャノメ、クロヒカゲ等。昆虫/タマムシ、カブトムシ、クロカナブン、カナブン、ルリボシカミキリ、ウスバキトンボ、コシロシタバ、ハグルマトモエ等。


7月25日、神奈川県相模川中流河川敷

 せっかく買ったデジスコは、最近出番がほとんど無い。雨やとんでもなく湿度の高い日が続いているので、使わないとレンズにカビでも生えたら大変だ。そこで仕方なしに、前回、セッカがたくさんいたのに良い写真が撮れなかったので、再チャレンジとばかりに相模川へ行った。車を停めてドアを開けて外へ出ると、もうセッカがヒンヒンと空で鳴いている。デジスコを大急ぎでセットして散策を開始すると、なんと車の傍の背の低い木の天辺に止っているではないか。しかし、嘴に何か餌を咥えている。デジスコで撮影して拡大してみると、小さなカタツムリのようである。それを食べずに、じっとしているところを見ると、やはり近くに巣があるのに違いない。枝ぶりも良し背景も良しだが、嘴の先に小さな風船をふくらませているようで、「ちょっとね」と撮影を躊躇った。今日はその他に、バッタを咥えているものにも出会い、なかなか何にも咥えていないセッカに出会えない。それでも頻繁に現われるから、思う存分撮影して溜飲を下ろした。
 時間がかなり余ったので、ホオジロやモズの幼鳥と戯れた後、またヤマセミのポイントへ行ってみた。すると遠い場所に止っていて、一向に動こうとはしない。そこでヤマセミならぬカワセミやゴイサギと戯れていたら、午後5時を過ぎて、前回と同じ対岸の枯れた木にやって来た。「もっと近くへ来てよ、石の上に止まってよ」と念じても、そこがお気に入りの場所らしく、しばらくじっとしていたが、やがて餌を見つけたのか水面にダイブした。ぼちゃんと音がしたが、カワセミと比べて、だいぶ大きな音である。その後、ヤマセミは近寄る事も石の上に止る事もなく、対岸沿いに飛んで行った。ヤマセミに会いたいと思っている方はとても多いらしい。まあ、良い写真は撮れなかったが、前回に引き続いて出会えたのだからと、口笛を吹きながら車に戻った。

<今日観察出来たもの>花/アレチマツヨイグサ、アカツメクサ、ヤブカンゾウ、ネムノキ等。蝶/キチョウ、イチモンジセセリ等。昆虫/ハグロトンボ、ウスバキトンボ、コオニヤンマ、トノサマバッタ、セマダラコガネ等。鳥/ヤマセミ(写真上左)、モズの幼鳥(写真上右)、ホオジロ(写真下左)、セッカ(写真下右)、スズメ、カワセミ、トビ、カワウ、ゴイサギ、ダイサギ、アオサギ等。


7月23日(午後)、東京都町田市小野路町・図師町

 午後からは定番通り小野路町・図師町へ行った。もちろんオオムラサキを期待してだが、確実性の高い小山田緑地ではなくてこちらにしたのは、もちろん静だからである。例年ならもうとっくに山梨県へ遠征していて、オオムラサキはもう良いわなと思っている頃なのだが、こんな天候が続くと、大枚をはたいて遠征する気分になれない。そんな訳で、今年はオオムラサキを見に山梨県へ行くことは、すっかり諦めてしまった。しかし、先だっての「オオムラサキ観察会」で、一度見ただけではなんとなく寂しい。また、マイフィールドたる小野路町・図師町で出会わないなんて、それはそれは寂しい限りだ。そんな気持ちが天に通じたのか、車を停めた場所の空を勇ましく羽ばたいて行く姿が見られた。また、樹液に来ているものを1頭だが観察出来た。しかし、カナブンが体当たりをくらまして、良い写真を得る前に飛び立ってしまった。それでも、今年もこうして小野路町でオオムラサキが見られたと満足した事は言うまでもない。
 そんな訳で、今日もそれほど特筆する事はないのだが、休耕田でミズオオバコがたくさん咲いていたのが嬉しかった。雨が続いて水量が多く、かなり透き通っているので、水面下のオオバコに似た葉がまるでワカメのように感じられた。なんとか撮影しようと頑張ったが、装着しているレンズでは大きく撮れない。そこで長靴を履いていたから、水の中に入る事にしたが、入った瞬間、水が長靴の中に入って来て靴下がずぶ濡れになってしまった。穴が開いていたのである。更に、ぬかるみに三脚を立てていたことからか、三脚先端のゴムが取れてしまった。これでは撮影を続けられないと今日の散策はジエンドとしたが、それでも美しいミズオオバコが撮れて、上機嫌となった事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>花/ヤマユリ(写真上左)、ミズオオバコ(写真上右)、ヤマホトトギス、アキノタムラソウ、ヤブカンゾウ、ヤブガラシ、ハス、ミソハギ等。蝶/ジャコウアゲハの蛹(写真下左)、ダイミョウセセリ(写真下右)、アオスジアゲハ、オオムラサキ、ルリタテハ、キタテハ、コミスジ、ジャノメチョウ、ヒメウラナミジャノメ、クロヒカゲ、ヒカゲチョウ、ベニシジミ等。昆虫/クロカナブン、カナブン、ルリボシカミキリ、ヤマトフキバッタ、ササキリの幼虫、ベッコウハゴロモ、アミガサハゴロモ、スケバハゴロモの幼虫、ショウジョウトンボ、オオシオカラトンボ、コシロシタバ等。キノコ/シロオニタケ、シロテングタケ等。鳥/アオサギ、メジロ、ガビチョウ等。


7月23日(午前)、東京都町田市野津田公園

 週間天気予報を見ると、来週もまた梅雨空が続くようである。ことによったら、梅雨明けが8月にずれ込むかもしれないという異常気象である。先だってテレビで、地球の平均気温の上昇は、イギリスの産業革命から始まっていると報道されていた。お隣の中国でも今、凄まじい勢いで工業化が進んでいるのだから、地球温暖化は急速に進むかもしれない。そう考えるととても憂鬱になる。昆虫の世界でも温暖化の影響か、蝶ではナガサキアゲハ、ムラサキツバメ、ツマグロヒョウモン等が首都圏にすっかり定着している。鳥の世界では、中国南部や台湾等、暖かい国の鳥である筈のシロハラクイナが、埼玉県で繁殖しているという。やはりこんな状況が続いて行くと、我々人間にもレッドカードが渡されるかもしれない。たぶん地球温暖化の影響なのだろう異常気象も、梅雨空が続いて涼しくって良いわい等とは、言ってられなくなる筈である。
 今日は野津田公園へお先に回ってみた。このHPの掲示板に、カマキリモドキが観察されたと報告があったし、将来、野球場が建設されるという話の草原を、その前に充分歩いておきたいと思ったのだ。駐車場に車を停めて歩き始めると、その草原に同好の方が二人もいた。ひょっとしてこのHPにご投稿下さっている方か、あるいは、このHPをご覧になっている方かなとも思ったが、そ知らぬ顔で撮影に専念した。目的のカマキリモドキには出会えなかったが、キリギリスが草むらでたくさん鳴き、キイトトンボが今日も見られた。コナラの樹液にはノコギリクワガタのペアがいて、雄が寄って来たカナブンを、まるで朝青龍のように勢いで、土俵の外へ追い出していた。また、梅雨の季節に水滴を撮っていないのも寂しいと、タナグモの巣にたくさん着いたものを素直に切り取った。

<今日観察出来たもの>花/ワルナスビ、シモツケ、アキノタムラソウ、アカツメクサ、ヒメジオン等。蝶/アオスジアゲハ、メスグロヒョウモン、キタテハ、キチョウ、ジャノメチョウ、ヒメウラナミジャノメ、クロヒカゲ、ルリシジミ、ベニシジミ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/ウズラカメムシ(写真上右)、キバラヘリカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、ヨコヅナサシガメ、ショウジョウトンボ(写真下左)、クロイトトンボの雌(写真下右)、キイトトンボ、ノシメトンボ、コノシメトンボ、キリギリス、ノコギリワガタ、ニイニイゼミ、ヤマトフキバッタ、ササキリの幼虫、ベッコウハゴロモ、アミガサハゴロモ等。その他/クモの巣の水滴(写真上左)、ミツバウツギの実等。


7月22日(午後)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 午後からは何処へ行こう。新治市民の森に隣接する三保市民の森や(仮称)横浜キノコの森等が頭に浮かんだが、久しぶりに新治市民の森へ行くことにした。ここをキノコ探索のフィールドとするご婦人のHPに、チチタケやテングタケをはじめとするキノコが爆生しているとあったので、午後からはキノコオンリーの観察にしようと思った訳である。
 四季の家の駐車場に車を停めて、キノコのたくさん発生するポイントへ行ってみると、地面にうずくまる様にして写真を撮っている駒沢大学に住むN仙人を発見した。あれー、可笑しいな。朝から来ている筈だから、もうとっくの昔に違うポイントに移動していると思っていたのに、まだうろうろしているのだからとっても不思議に思った訳である。すると、「たくさんのキノコが一杯だから、ここから動けないんですよ」と言う。何を撮っているのかと覗いてみると、褐色の棒状のキノコである。「これニイニイゼミの幼虫から生える冬虫夏草のセミタケですよ」と言う。私にとってキノコはアルバイトのようなものだから、冬虫夏草は遠い存在なのだが、もちろん撮影させて貰った。「本当にニイニイゼミの幼虫から出ているの?」と質問すると、すぐに地面を掘って見せてくれた。ニイニイゼミにしろツクツクボウシにしろ、セミの幼虫は地下にいるのだから、天敵なんてモグラ位だろうと思っていたが、キノコにやられてだいぶ多くの個体が青空を羽ばたけない事が分かった。
 その後、キタマゴタケやチチタケを撮ったが、N仙人がカビや冬虫夏草のポイントへ行かないかと誘ってくれたので、そんなに興味があるわけではなかったが、「まあ、いいかな」とついて行くと、クモから発生した冬虫夏草(アカントミケス)がたくさん見つかった。それにしても、こんな変梃りんなものばかり探しているN仙人は、まったく不思議な人間だなあと思わずにはいられなかった。

<今日観察出来たもの>花/ミズタマソウ、アキノタムラソウ、ユウガギク、オカトラノオ等。蝶/ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/マメコガネ、カシルリオトシブミ、チャバネアオカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、ハサミツノカメムシ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、ササキリの幼虫、ウスバキトンボ、シオカラトンボ等。キノコ/キタマゴタケ(写真上左)、セミタケ(写真下右)、クヌギタケの仲間?(写真上右)、クモの冬虫夏草のアカントミケス(写真下左)、チチタケ、ヤグラタケ、テングタケ、ツルタケ、ニオイコベニタケ等。


7月22日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 今日は何処へ行こうかなと思ったが、ハラビロトンボの雄の成熟した個体を見たいと、またしても新治市民の森へ行った。しかし、やはり麦藁色の個体ばかりであったが、その中に紋様は同じだが、やや青味を帯びた個体も見られた。なんだか変だなと思って図鑑を開いて見たが、雄の成熟個体はオオシオカラトンボの雄のような色となると書かれてある。まあ、ここでその内、これがハラビロトンボの雄ですよと言えるような個体に出会うことを期待しよう。しかし、遊水池の周りはトンボの宝庫で、今日もハグロトンボ、コノシメトンボ、マユタテアカネが見られた。
 今日は久しぶりに、ハンノキ林の方から市民の森を一周してみた。途中、シラカシの葉上や木の下の下草に、アミガサハゴロモの成虫及び幼虫がたくさん見られた。ほんの少し前、ベッコウハゴロモの幼虫か、アミガサハゴロモの幼虫か、その区別点を色々調べてみたが、いっこうに納得出来る答えが得られなかった。そこで、自分で調べてみようと思っていたから、グッドタイミングという訳である。まずは、幼虫にふーっと息を吹きかけて、真っ白いスカートを後方にたなびかせてから、身体を克明に撮影した。するとベッコウハゴロモの幼虫とは異なって、身体全体も白い帯状の紋様も、やや緑がかっている事が判明した。まったく論より証拠、自分で調べるのが一番である。
 ハンノキ林の池へ行って見ると、顔見知った方々が野鳥撮影にやって来ていた。サンコウチョウもアオバズクも巣立って、これと言った撮りたい鳥も無くなり、また、撮れる鳥も少なくなったから、カワセミ君はみんなからもてもてであった。「良い写真が撮れずとも、この新治市民の森へ毎日通うんだ」と、霧が丘のNさんが言っていたが、生き物の観察のとっても大切なセオリーであると頷いた。

<今日観察出来たもの>花/トリトマ、クサキョウチクトウ、オオキンケイギク、ヒマワリ、ヒャクニチソウ等。蝶/モンシロチョウ(写真上左)、スジグロシロチョウ、モンキアゲハ、カラスアゲハ、クロアゲハ、ルリタテハ、ヒメアカタテハ、キタテハ、コミスジ、ジャノメチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/アミガサハゴロモ(写真下左)、ベッコウハゴロモ、シオヤアブ(写真下右)、コノシメトンボ(写真上右)、マユタテアカネ、ハラビロトンボ、ハグロトンボ等。


7月21日、横浜市港北区新吉田町

 先日、NHKでお腹周りの肥満は、生活習慣病への危険信号で、喫煙並みに注意しなければならないと放映されていた。このところ雨が降り続いて、家に蟄居ばかりだから、お腹周りが心配となった。そこで仕方無しに、雨の止み間の一時間程、隣町の新吉田町を散策した。ゴミ出しの時でも、デジタルカメラを離さないというご婦人がいるくらいだから、これまた仕方無しにカメラをぶら下げて行った。するとモンキアゲハを始めとする様々な蝶が飛び、日曜菜園の大豆の葉にはクモヘリカメムシがたくさん見られた。更に、ガガイモやオオケタデまで咲いていた。そこで、またまた仕方無しにシャッターを切ったら、まずまずの絵柄となったので、これまた仕方無しに、この観察記を更新する事とした。まったく、「いつでもどこでもデジタルカメラ!」は、ウィークエンド・ナチュラリストが肝に命ずるべく箴言の一つのようである。

<今日観察出来たもの>花/ガガイモ(写真上左)、オオケタデ(写真上右)、ヤブガラシ、カラスウリ、ヨウシュヤマゴボウ、アカツメクサ、オオキンケイギク、ホウセンカ、ハルシャギク、オシロイバナ等。蝶/モンキアゲハ、クロアゲハ、モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ヒメウラナミジャノメ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ等。昆虫/コクワガタ、クロウリハムシ、ウリハムシ、ベッコウハゴロモ、ササキリの幼虫、クモヘリカメムシ等。キノコ/コキララタケ等。


7月20日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今週はずっと雨が降り続いて、この観察記の更新は無理と思っていたら、今日は束の間の小康状況となった。昨晩、私が学生時代に下宿していた諏訪市から伊那市にかけて、大雨による土砂崩れで大変な事になっていると報じられていた。何べんとも無く行き来した天竜川に架かる伊那市の中央橋がテレビに映し出されたのは懐かしかったが、凄まじい濁流の流れに恐怖と驚きをもった。これ以上、被害が広がる事の無いよう祈った事は言うまでも無い。
 今日は何処へ行こうかと考えたが、必ず何かしらの発見がある舞岡公園へ行った。朝の内は降り続いた雨によって、かなり植物の葉が濡れていて昆虫の姿は少なかったが、時間を追う毎に徐々に昆虫の姿は増して、午後からはこんなに昆虫がいたの?と思われる程、絶好調のフィールドとなった。更に驚いたのは、鎌倉昆虫同好会の方々が御出ましになった事だ。みんな2日間家に閉じ込められていて、外へ出たいよと泣いていたようである。歳をとるにしたがって子供に戻るというが、可愛いササキリ坊やと遊んで楽しいだから本当の事のようである。
 今日の特筆事項は、なんと言ってもミドリシジミの卵を発見した事だろう。前にも書いたが、今年の舞岡公園はいつになくミドリシジミがたくさん見られたのだから、卵もたくさん見つかるぞと思ったら、その通りとなった。冬の頃には煤けて来るが、今は産卵したてだから真っ白である。まさか密漁する方はいないと思うが、寄生蜂等の様々な天敵から逃れて、来年もたくさん見られる事を祈った事は言うまでも無い。水車小屋裏の蓮田の蓮の蕾にカワセミが止ったと言うから、週末からは鳥撮りの方々もやって来て、とても賑やかな公園となる事だろう。本当に舞岡公園は、期待を裏切らない、生き物一杯の公園である。

<今日観察出来たもの>花/アカメガシワ(写真上右)、カワラナデシコ(写真上左)、ヤマユリ、コケオトギリ、ミゾカクシ、ヨウシュヤマゴボウ、イヌゴマ、アカツメクサ、チダケサシ、タケニグサ、ヤブカンゾウ、クサレダマ、オカトラノオ、イモカタバミ、アキノタムラソウ、ツユクサ、ネムノキ、クマヤナギ、コムラサキ、ノウゼンカズラ等。蝶/ミドリシジミの卵(写真下左)、アオスジアゲハ、ナガサキアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、クロアゲハ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ヒメシジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、ヒカゲチョウ、ウラギンシジミ、ミドリシジミ、ベニシジミ、コチャバネセセり、ダイミョウセセリ等。昆虫/キマダラカミキリ(写真下右)、キボシカミキリ、ヨツスジトラカミキリ、ナガゴマフカミキリ、ハスジカツオゾウムシ、ヤサイゾウムシ、オジロアシナガゾウムシ、エゴヒゲナガゾウムシ、ジンガサハムシ、アトボシハムシ、トホシテントウ、ササキリの幼虫、セスジツユムシ、ホソアシナガバチ、ニイニイゼミ、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、ノコギリカメムシ、ホオズキカメムシ、マドガ等。鳥/ホトトギス、ウグイス、カワセミ、ツバメ、スズメ等。キノコ/ツノマタタケ、アラゲキクラゲ等。その他/アマガエル、オニグルミの実、ナワシロイチゴの実、ウツギの実等。


7月17日、横浜市緑区長津田町

 あんりゃまあー、また梅雨に戻ったわい!等と、声が聞えて来そうな今日の天気である。いつ雨が降って来ても可笑しくないので、車を停めた所の周りでうろうろ出来る場所という事で、久しぶりに長津田町へ行った。ここは(仮称)国道246の森、(仮称)東名高速の森、(仮称)東名インターの森と、その気になりさえすれば、道端自然観察に好適な場所には事欠かない。今日は前者二つの森を短時間だがはしごした。車を停めた傍らにある植木屋さんの植え溜めでは、カクレミノの花の蕾がたくさんついている。カクレミノはウドと同じ仲間だから、その格好は実に良く似ている。畑に沿ってポーチュラカがたくさん植栽されている所もあって、今にも雨が降りそうな鉛色の空の下でも、とっても鮮やかであった。私がご幼少の頃はマツバボタンばかりであったが、最近はマツバギクとこのポーチュラカばかりとなった。
 今日は何処を回っても何処を見回しても、朝方降った雨の水滴がついていて、昆虫達の姿がとても少ない。そこでクズの葉上にいた古楽器の琵琶を思い起こす格好の、ホシハラビロヘリカメムシの幼虫を撮影した。しかし、雑木林の中に入ると昆虫天国の様を呈していて、カブトムシ、ノコギリクワガタ、コクワガタ、フクラスズメ等が盛んに吸汁していた。ノコギリクワガタはペアでいて、美味しい食べ物を前にしながらも、がっちりと女房を守っている雄の姿は、いつもながら感動ものであった。また、誰が仕掛けたのかバナナを入れた網には、大きなカブトムシがやって来ていた。この森で一夏に、いったいどのくらいの数のカブトムシやクワガタムシが子供達に採集されてしまうのかなと思ったが、毎年、いつ来てもカブトムシの数の多さにはびっくりする。きっと、ペットショップで購入したものも、たくさん逃げ出してやって来るのだろう。

<今日観察出来たもの>花/ポーチュラカ(写真上左)、オカトラノオ、ホタルブクロ、アキノタムラソウ、ヒレアザミ、ハルシャギク、ルドベキア、ヒャクニチソウ、ムクゲ等。蝶/クロアゲハ、モンキアゲハ、アゲハ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、ジャノメチョウ、ダイミョウセセリ、コチャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/ホシハラビロヘリカメムシの幼虫(写真上右)、ゴマダラカミキリ(写真下左)、ノコギリクワガタ(写真下右)、コクワガタ、カブトムシ、フクラスズメ、ササキリの幼虫等。


7月16日(午後)、横浜市緑区三保町

 身体の疲れを考えて遅く起床し、しかも新治市民の森ではほんの短時間の散策だったが、貧乏性の性格からして、そのまま帰宅する事など不可能である。付近にあるコマツストアーで、今日は赤飯とニンニクとニラがたっぷり入ったレバー炒めを調達し、お腹も一杯、元気も一杯のつもりとなったのだが、いざ散策を開始すると、すぐにかったるくなってしまった。どうせキノコも生えていないだろうからと、キノコの森へは行かずに、楽珍な三保町の方へ下りて行った。昨日、寺家ふるさと村にてキノコの写真ばかりを撮影している駒澤大学に住むN仙人に会って情報交換をしたが、寺家に於いても今年の梅雨時のキノコの発生は本当に少なかったようである。
 散策を開始してまず目に入ったのは、ハナイカダの黒々とした成熟した実である。葉の真ん中で花が開くのだから、当然の帰結として、実も葉の真ん中に出来るのは当たり前だが、いつ見ても奇妙である。こんな植物が他にもあるのだろうか等と考えながら歩いて行くと、早くもキンミズヒキが咲き出し、ダイコンソウの群落に巡りあった。ダイコンソウは決して珍しい花ではないが、何故か小野路には見られない。そこで不思議に思って図鑑を開いて見ると、その実が衣服などに付着して運ばれ分布を広げる植物だとある。ヤブジラミのような種子散布の方法をとっている訳である。道理で、あまり人がやって来ない小野路では、両種ともほとんど見られない訳である。里山では無く人里植物なのだろう。
 ススキの原にある栗林まで来ると、ニイニイゼミが鳴いている。松尾芭蕉が東北の立石寺で詠んだ「静けさや、岩にしみいるセミの声」のセミはこのニイニイゼミなのだが、「蒸し暑く、頭ふらふら、ニイニイゼミ」とでも詠みたくなった。

<今日観察出来たもの>花/ダイコンソウ(写真上左)、オカトラノオ、キンミズヒキ、ミズヒキ、ヒレアザミ、アカツメクサ、ハルシャギク、ルドベキア、ヒャクニチソウ、ムクゲ等。蝶/ナガサキアゲハ、ジャノメチョウ、コミスジ、スジグロシロチョウ、イチモンジセセリ等。昆虫/ニイニイゼミ(写真下左)、マメコガネ、セマダラコガネ、オニヤンマ、ウスバキトンボ等。その他/アズチグモ(写真下右)、ハナイカダの実(写真上右)、ヒメコウゾの実、ヘビイチゴの実等。


7月16日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 雷様が元気良く唸り声を上げたし、ニイニイゼミが鳴き始めたのだから、そろそろ梅雨明けかなと思ったら、またしても、いつ雨が落ちて来ても可笑しくない曇り空となった。青空が現われて気温がぐんぐん上昇するのも辛いが、連日のフィールド行きで、体が相当くたびれているから同じようなものである。昨日、雷様のお陰で早帰りしたので、途中、寺家ふるさと村に寄ってみた。すると顔見知った方が病気になって、闘病生活を続けているという。また、先日の「オオムラサキ観察会」の折、ヘビースモーカーの方が二人も肺癌で亡くなったという話も聞いた。まったく健康あっての道端自然観察なのだから、無理せずにぼちぼちやって行かなければなるまい。
 今日は、どうしてもハラビロトンボの雄の青白色に成長した個体を見たいと、新治市民の森に隣接する遊水池周辺の草原へ行った。しかし、またしても見られたのは麦藁色のものばかりで、その数もかなり減っていた。ショウジョウトンボの場合、未成熟個体は成熟するまで付近の草原に多く見られるから、ハラビロトンボも成熟して遊水池に移動したのかもしれない。そんな訳でがっかりしたが、羽化したばかりのコノシメトンボやマユタテアカネがたくさん見られた。
 今日はトンボデーにしようともくろんでいたので、昆虫界の王者であるオニヤンマを見ようと、旭谷戸へ行った。小川沿いの民家のコンクリートの土留めに、いつものようにヤゴの脱殻がたくさんあった。これはしめたと思ったが、こんな天気が災いしてか、オニヤンマの姿を見る事は出来なかった。それにしても巨大なオニヤンマが、ちょろちょろと流れる細流が生活の場とは本当に不思議である。それにしても、オニヤンマの羽化の現場に立ち会ったら、それはそれは素晴らしい感動に襲われるに違いない。

<今日観察出来たもの>花/トリトマ(写真上左)、ゴボウ(写真上右)、ノウゼンカズラ、クサキョウチクトウ、ムギワラギク、オオキンケイギク、ヒマワリ、ヒャクニチソウ等。蝶/アゲハ、クロアゲハ、キタテハ、イチモンジチョウ、ジャノメチョウ、コミスジ、キチョウ、スジグロシロチョウ等。昆虫/ベッコウハゴロモ(写真下左)、オニヤンマのヤゴの脱殻(写真下右)、コノシメトンボ、マユタテアカネ、ハラビロトンボ、ハグロトンボ、オオシオカラトンボ等。


7月15日、東京都町田市小野路町・図師町

 今日も暑くなりそうだな、行くのが嫌だなと思ったが、かなり起床時間を遅くして小野路町へ行った。こんな日に朝早くから夕方まで目一杯散策するなんて、それこそ自殺ものであるから、まあ良い按配に散策しようという訳である。行く途中、車のクーラーを最強にしたのだが、そんなに車内が涼しくならないのだから、太陽光線の強さと外気の暑さが異常な状態である事が良く分かった。そんな訳で、丘の上の丸太が切り出されて置いてある場所まで車で行った。どうしても産卵にやって来ているタマムシを撮りたかったのだが、いたのはルリボシカミキリとニホントカゲだけであった。そこでUターンして万松寺谷戸へ行った。相変わらず植栽されているミソハギが美しく、遅く行ったからすでに花弁を閉じていたが、ハスもとても美しかった。道端自然観察館だから植栽ものばかりではなあと考え、雑木林の日陰に咲き出したヤマホトトギスもカメラに納めたが、やはり誰もが知っている夏の花であるハスとミソハギには敵わない。
 食事を済ませると昨日と同様にゴロゴロ様が唸り出した。しかし、短時間に通り過ぎたので、美しい雑木林経由で一回りしてみる事にした。オオムラサキを期待してのクヌギの樹液巡りとなったが、オオムラサキは不在で、今年初めてのカブトムシに出会った。なんとかやらせではない写真を撮ろうと思ったが、鉈で人為的につけた傷跡に頭を突っ込んで食事中のカブトムシよりも良かろうと、付近の幹に移動させて撮影した。キノコ山へ登ってみると大好きなコガネヤマドリが爆生していて、こんな場合は広角接写で写し止めたいのだが生憎持参していないので、ごく一般的に撮影した。もう少し頑張ろうと思ったが、違うゴロゴロ様も唸り出して空も黒々とし始めた。そこで車に足早に逃げての早々の帰宅となった。

<今日観察出来たもの>花/ハス(写真上左)、ミソハギ(写真上右)、ヤマユリ、ヤマホトトギス、アキノタムラソウ、オオバギボウシ、ヤブカンゾウ等。蝶/メスグロヒョウモン、イチモンジチョウ、ジャノメチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ムラサキシジミ等。昆虫/カブトムシ(写真下左)、ルリボシカミキリ、キイロトラカミキリ、コクワガタ、ニイニイゼミ、ヤマトフキバッタ、ササキリの幼虫、ベッコウハゴロモの幼虫、ウスバキトンボ、ショウジョウトンボ、オオシオカラトンボ、コシロシタバ等。キノコ/コガネヤマドリ(写真下右)、ドクツルタケ、シロオニタケ、ヒメカバイロタケ等。その他/ナワシロイチゴの実、ヘビイチゴの実、ニホントカゲ、アマガエル等。


7月14日、東京都町田市小山田緑地

 今日は毎年恒例の「オオムラサキ観察会」である。発生初期は天候が悪いと見られない事が多いが、今日はまずまずの日和で胸を撫ぜ下ろした。みんなしてオオムラサキのポイントへ歩いて行ったが、途中、寺家ふるさと村で活躍する可愛い子ちゃん主婦のKさんにばったり出会った。オオムラサキのポイントへ行って来たが、見られなかったと言うではないか。彼女もとんでもなく昆虫が好きな方だから、今日の「オオムラサキ観察会」の飛び入り参加としてお誘いした。
 オオムラサキのポイントへ行ってみると、確かにオオムラサキの姿はなかった。そこで、使用するつもりはなかったのだが万が一の為にお願いした、同行のほしみすぢさん秘伝のオオムラサキのお酒をしゅしゅーと辺りにスプレーすると、しばらくするとオオムラサキがやって来た。羽化したばかりのとても新鮮な雄である。今日はまだオオムラサキを見た事の無い鎌倉昆虫同好会のご婦人が二人もお見えになったので、胸を撫ぜ下ろした事は言うまでもない。観察出来ずに帰るところだったKさんも、もちろんとても喜んでいる。オオムラサキばかりか、付近にいたお酒付きの蝶もたくさんやって来て、わいわい言いながらみんなしてシャッターを切った。
 午後はもっとオオムラサキが見られるぞと期待したが、雷様がゴロゴロと鳴って、しばらく東屋で雨宿りとなってしまった。小一時間で青空が戻って来たが、オオムラサキは飛んで来なかった。まだ絶対的な個体数が少ない発生初期だから致し方無いだろう。そこで是非ともキイトトンボを観察したいと言う方々が多かったので、野津田公園へ寄っての解散としたが、有り難い事にキイトトンボが御出ましになって、またしても胸を撫ぜ下ろした。以上、キイトトンボのお土産も付き、一同満面の笑みのこぼれる一日となった事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>花/ヤマユリ、アキノタムラソウ、ヨウシュヤマゴボウ、チダケサシ、タケニグサ、ヤブカンゾウ、オカトラノオ、ムラサキカタバミ、ネムノキ等。蝶/オオムラサキの雄(写真上左)、キタテハ(写真上右)、ルリタテハ、ジャノメチョウ(写真下左)、クロヒカゲ(写真下右)、ヒメウラナミジャノメ、テングチョウ、コミズジ等。昆虫/タマムシ、センノカミキリ、キマワリ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、ヤマトフキバッタ、ササキリの幼虫、ウスバキトンボ、コシロシタバ等。鳥/ホトトギス、ガビチョウ等。その他/ヤマウコギの実等。


7月13日、横浜市港北区菊名池

 今日は久しぶりに青空が見えて気温が上昇し、今夏一番の気温の高い日となった。毎年、熱中症で倒れる方が多く出るのは、梅雨明け後の本格的な夏より、梅雨末期のこんな日の方が多い。そんな訳で、フィールドへ行く気は起きず、陽が隠れたら電車賃片道150円で行ける菊名池でもと蟄居していた。その思惑は当たって雲って来たが、現地に到着するとすぐに雨が降って来た。そんな訳でほんの短時間の撮影となってしまった。半年前位に三ッ池公園で、ハスの花芯の黄色い逆円錐状の部分にカワセミが止っている写真を見せてもらってから、一度は行ってみようと思っていたのだ。しかし、ハスの花期は遅れていて、また、ハスは午後になると花を閉じるから、そんなチャンスは一度もなかった。それでも40年ぶりに菊名池を訪れて、ハス等まるっきりなかった池が、一面のハスに埋め尽くされているのには驚いた。

<今日観察出来たもの>蝶/ヒカゲチョウ。昆虫/オオシオカラトンボ(写真上右)、ギンヤンマ。鳥/カワセミ(写真上左)、キンクロハジロ、スズメ、アオクビアヒル。


7月12日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今日はいつもより遅い出勤時間で舞岡公園に到着してみると、たくさんのお仲間が来ているらしい事が車の数で分かった。なにか催し物でもあるのだろうかと小谷戸の里へ行って見ると、オールドボーイズの面々がノアの箱舟のようなものを作っていた。「何ですか?」と聞くと、宮田池に浮かべる浮島だと言う。これといった植物の繁茂がないただの溜池では、多くの生き物達の楽園にはなりづらい。そこで浮島を浮かべて、野鳥は勿論のこと、トンボ等の生き物達の住処としようという訳である。
 最近、このHPの掲示板に野鳥保護の為の鳥撮りマンのマナーなるものが投稿された。日本国民として、ちゃんと納税し、法律に則って暮らす常識ある一般人なら、そんなマナーなんて心得ているのが当たり前だと思っていたら、そうでもないらしい。また、マナーの良い舞岡公園に何べんも通っていると、「へぇー、そんな悪さをする鳥撮りマンもいるのか」と驚いた。
 初夏に、コゲラが田んぼ脇のサクラの枯れた幹に巣作りを始めたのだが、すぐにロープが張られ、田植え作業も巣立つまで待とうという事になった。連日、数多くの鳥撮りマンが写真を撮り、微笑みながらそれを見守った。ここには幼稚園や小学校低学年の遠足の子供達も多く来るから、コゲラの親の愛情をつぶさに見られたことだろうし、また、一般の方々には緑の尊さが充分に伝わった事だろう。コゲラは巣を放棄することなく無事に子育てが終わり、田んぼにはすぐさま稲が植えられた。
 浮島を浮かべるのは、コゲラの巣を見守った生き物たちへの愛のなせる事と同じであろう。故ジョン・レノンではないが、愛が緑地を守り生き物を救い、悪戯や悪さをもシャットアウトするのだと確信する。生き物に対する愛が満ちた公園には、今日も様々な命の振る舞いが演じられていた。

<今日観察出来たもの>花/クマヤナギ、ミゾカクシ、ヨウシュヤマゴボウ、イヌゴマ、アカツメクサ、チダケサシ、タケニグサ、ヤブカンゾウ、クサレダマ、オカトラノオ、イモカタバミ、ネムノキ、コムラサキ、ノウゼンカズラ等。蝶/アゲハ、アゲハの卵(写真下左)、アゲハの若齢幼虫(写真下右)、ナガサキアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、クロアゲハ、キタテハ、コミズジ、ジャノメチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ヒカゲチョウ、ウラギンシジミ、ミドリシジミ、ベニシジミ、コチャバネセセり等。昆虫/ササキリの幼虫の脱皮(写真上左)、ホソアシナガバチ、ヒグラシ、エサキモンキツノカメムシ、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、オニヤンマ、オオシオカラトンボ、オオアオイトトンボ、トラフカミキリ、キボシカミキリ、センノカミキリ、カブトムシ、エゴヒゲナガゾウムシ等。鳥/ホトトギス、ウグイス、カワセミ、ツバメ、スズメ等。キノコ/イヌセンボンタケ(写真上右)、ツエタケ等。その他/アマガエル、オニグルミの実、ヒメコウゾの実、ナワシロイチゴの実、ウツギの実等。


7月11日、川崎市中原区多摩川

 今日も昨日と同じパターンで、昼飯を食べると、デジスコを担いで電車に乗った。家の中にいて粗大ゴミとなるよりは、お散歩に出かけた方が万事ハッピーという訳である。今日はなんと片道150円で行ける多摩川の丸子橋だから気楽なものだ。それ程の期待なんてなかったのだが、カルガモの親子が二組も泳いでいた。片一方は子供が中学生位、もう片一方は小学校3年生位である。人間の子供も中学に入ると反抗期が始まって可愛いとは言いがたく、なんとか可愛いいなと思えるのは小学校3年生位までである。そんな訳で、写真のように小学校3年生位の子供を連れたカルガモ親子の方を撮った。幼鳥の写真も撮って発表してはいけないという鳥撮りマンのマナーがあるらしいが、それならいっそのこと狩猟と同じで、野鳥撮影禁止期間のある鳥撮りマン免許制度とやらを国会に上程し、成立させて頂いた方が本当にすっきりするなあと苦笑した。

<今日観察出来たもの>花/オオキンケイギク、シロツメクサ、ハルシャギク等。蝶/キタテハ等。昆虫/シオカラトンボ等。鳥/ダイサギ(写真上左)、カルガモの親子(写真上右)、コアジサシ、セッカ、オオヨシキリ、ムクドリ、カワウ、スズメ等。その他/カナヘビ等。


7月10日、東京都狛江市多摩川

 またしても、朝起きてみると曇り空に変わっていた。溜まった仕事もあるし、撮りたいものもないし、という訳で仕事に全力投球したものの、午前中で片付いてしまった。そこで、電車に乗って多摩川へ行ってみた。前回、5月12日に同所を訪れた時は登戸側の河川敷で、格好良く飛ぶコアジサシをたくさん観察し、営巣している場所も確認していた。しかし、反対側まで歩いて行く気にはなれず、また、里山の鳥ではないからパスと思っていたのだが、最近、ネットで騒がれているから撮っておこうと思った訳である。駅から至近だから本当に楽ちんで、営巣写真は撮っても発表してはいけないらしいが、深い川の中に営巣しているのだから問題ないと思った。それに広大な河川敷で、駐車場も付近にたくさんあるのだから近隣の迷惑にもならないだろう。まさに自然の神様のお恵みで、地元の方もネットに載せてOKというので、胸を張ってばんばん撮った。

<今日観察出来たもの>花/アカツメクサ、オトギリソウ、ハルシャギク等。蝶/コムラサキ、ヒメアカタテハ等。昆虫/ノコギリクワガタ、シロテンハナムグリ、アオメアブ、マメコガネ等。鳥/コアジサシ(写真上)、セグロセキレイ、イソシギ、カワウ、カルガモ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ゴイサギ、スズメ等。その他/ナワシロイチゴの実等。


7月9日(午後)、東京都町田市小山田緑地

 午後からはアオバズクの子供の写真を撮りに行こうと思ったが、“木の穴の形が分かる幼鳥の写真は、世間に出してはならず”が、鳥撮りマンのマナーらしい。多分、それを見て業者が幼鳥を盗みに来るからなのだろう。そんな事は露とも知らなかったが、撮っても、このつれづれ観察記に写真を載せられないし、将来、写真展や写真集等でもお披露目出来ない。個人的ににんまり鑑賞するしかないとなると、撮っても仕方がないなと思った。そこでこんな今にも雨が降り出しそうな天気ではオオムラサキも見られない事だろうが、もしやの期待をもって小山田緑地へ行った。
 しかし、オオムラサキも、こんな湿度100%と言っても良いほどの曇天では飛ぶ気が起こらないようで、更に、捕虫網を持った親子連れが、カブトムシやクワガタムシを狙ってたくさんやって来ているのだから、ますます観察する事は難しい。私なんて夏の間に、カブトムシはもちろん、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ等なら、それこそ商売が出来るほど出会うが、まず、小山田緑地のような所で、しかも、昼間の土日に見つけ出す事はほとんど不可能に近い。しかし、子供にせがまれて、ペットショップではなく自然状態でのものを見つけて、子供達を喜ばせてあげようとする親心は本当に見上げたものだ。
 そんな訳で、緑地内ではタケニグサを撮っただけで周辺部を一回りする事にした。すると丸太の積んである場所に、美しいルリボシカミキリをたくさん見つけた。また、田んぼの中の農道を歩いていると、まだ完全に尾が消失していないアマガエルの子供をたくさん見つけた。更に、近場の緑地では希少種となっているコバノカモメズルの群落にも遭遇した。「お父さん、周辺部こそ面白いのですよ」と戻って言ってあげたかったが、雨が降り出したので駐車場に戻った。

<今日観察出来たもの>花/タケニグサ(写真上左)、コバノカモメヅル(写真上右)、ヤブカンゾウ、ルドベキア、キンシバイ、アジサイ等。蝶/ジャノメチョウ、ヒカゲチョウ等。昆虫/ルリボシカミキリ(写真下左)、マメコガネ、セマダラコガネ、シオカラトンボ、ウスバキトンボ等。キノコ/コテングタケモドキ、コガネヤマドリ等。その他/アマガエル(写真下右)等。


7月9日(午前)、東京都町田市小野路町・図師町

 今日は最近不調の小野路町・図師町ではなくて、カマキリモドキが見られたという野津田公園へ行こうかなと思ったが、それでは随分と小野路町・図師町行きの間が空いてしまうと、久しぶりに出かけてみた。朝遅くまで小雨が降っていたから、タナグモ等がこしらえたクモの巣に、水滴がびっしりとついている。梅雨の季節の後半になって、梅雨のシンボルとも言える水滴を撮るのもなんだなと思って止めたが、ネイチャーフォットーには格好の素材として良く撮影されている。こんな日は、近づくとすぐにひらひら逃げてしまうヒメウラナミジャノメもおとなしい。クズの葉上で交尾している個体は尚更逃げないので、雌雄の複眼にぴったりピントが来るように慎重に撮影した。
 万松寺谷戸入口にある小さな蓮田のハスの蕾はぷっくりと膨らみ、その手前にはお盆にはなくてはならぬミソハギも満開であった。今から咲いていてお盆まで持つのかと心配になるが、とっても花期が長いので心配はない。今日もオオシオカラトンボやシオカラトンボがたくさん見られ、棒の先にテリトリーを張っていた。谷戸奥に向かって歩いて行くと、ジャコウアゲハの蛹を見つけた。越冬している蛹は数多く観察しているが、夏のものは黄色味が強くて美しい。キノコ山に到着すると、期待した真っ赤なタマゴタケとオレンジ色のコガネヤマドリが生えていた。動植物採集禁止地域なのだが、昔から地元の方々が食用として利用しているキノコや山菜は、地元の方に限って採集が暗黙裡に認められている。しかし、どうも地元以外の方がタマゴタケを狙っているらしく、今日はか細いものが一本だけ生えていた。今日も目ぼしいものに出会わずに図師町側へ降りて行ったが、マユタテアカネが谷戸奥で発生し、最近、珍しくなったゴマダラカミキリにも遭遇した。

<今日観察出来たもの>花/オオバギボウシ、ヤマユリ、ヤブカンゾウ、ミヤコグサ、ウツボグサ、タチアオイ、アジサイ等。蝶/ジャコウアゲハの蛹(写真上左)、キタテハ、モンシロチョウ、ヒメウラナミジャノメ(写真上右)、クロヒガケ、ヒカゲチョウ、ジャノメチョウ、ベニシジミ、ダイミョウセセリ等。昆虫/ゴマダラカミキリ(写真下左)、マユタテアカネ(写真下右)、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ等。キノコ/ドクツルタケ、タマゴタケ、コガネヤマドリ、タマゴテングタケモドキ等。


7月8日(午後)、横浜市緑区(仮称)横浜キノコの森

 午後からは何処へ行こうかと考えたが、鮮やかな園芸品種の花を楽しんだ後は、地味だが怪しげな美しさの菌類の花、キノコにしようと、(仮称)横浜キノコの森へ行った。今年は薮蚊の襲来に耐え、マムシやスズメバチに出会う危険をも乗り越えて、キノコを探そうという気は失せてはいるものの、やはりこの時期にはキノコが気になるのである。しかし、その前に腹ごしらえと、Uターンして茅ヶ崎公園入口にある中国家庭料理の店「嘉門」へ行った。このところずっと、コンビニ弁当、ほかほか弁当、スーパー弁当等が続いていたので、たまには美味しいものを食べないと、気持ちまでめげて来るという訳である。今日は、五目かけご飯を注文した。ラーメン屋さんの中華丼ではなく、五目かけご飯なのである。なんとなく上品な響きで美味しそうであるが、本当に実に美味しいのである。
 キノコの森へ到着すると、いつもならキノコがたくさん生えている所へ一目散なのだが、薮蚊の来襲を嫌って、隣接するススキの原っぱへ行った。夏になると現われる年一回発生の大型のジャノメチョウがたくさん飛んでいた。この蝶は意外と近づきにくく、アカツメクサに吸蜜しているものを撮ろうとしたが逃げられてしまい、木陰で休む個体を撮影した。ススキの葉にはナキイナゴがたくさんいて、また、背の低いものには、マメコガネやセマダラコガネも見られた。
 意を決してキノコのポイントへ出向くと、今日は想像していた程、薮蚊が現れず、オキナクサハツと緑色のカワリハツを撮った。食べたら美味しいと言われているイロガワリも爆生していたが、どうもこのキノコは寝相が悪くて、いつも良い写真を撮る事が出来ない。まだ、今日はかなり時間が残っていたが、昨日の写真の整理などを考えて、早々と家路に着く事にした。

<今日観察出来たもの>花/ヒレアザミ(写真上左)、ツユクサ、アカツメクサ、ハルシャギク、ルドベキア、ハンゲショウ、カラー、キキョウ、ムクゲ、ビョウヤナギ、アジサイ等。蝶/メスグロヒョウモン、ジャノメチョウ(写真下右)、イチモンジチョウ、コミスジ、ベニシジミ、モンシロチョウ、キチョウ、キマダラセセリ等。昆虫/マメコガネ、セマダラコガネ、ナキイナゴ等。キノコ/オキナクサハツ(写真上右)、イロガワリ、カワリハツ、ツチヒラタケ、マンネンタケ、ツエタケ等。その他/ヒペリカムの実(写真下左)、ヒメコウゾの実等。


7月8日(午前)、横浜市港北区新羽町

 昨日、ヤマセミ君が夕方遅くに現われて、ずっと遊んでくれたために帰宅が遅くなり、今日はまたまた起床が遅くなってしまった。何処へ行こうかなと考えたが、こんな時間ではもちろん近場しかない。新吉田町、茅ヶ崎公園、新羽町と頭に浮かんで来たが、新羽町へ久しぶりに行く事にした。多くのナチュラリストは、園芸植物の花なんて鼻にもかけないようだが、軟弱なウィークエンド・ナチュラリストには、野の稀少な花と同等な価値があるのだ。最近、車を運転していて、夏の花があちこちで目に入って、ばっちり撮っておかないと脇見運転でもして事故を起こしかねない。そこで新羽町へ行けば、様々な花が撮れるだろうと思った訳である。なぜだか知らないが、新羽町は花の町なのである。きっと住む方々がとても花が好きで、心が花のように美しいのだろう。
 まず最初に、何と言っても夏になると必ず撮りたくなるのがノウゼンカズラである。「花も荒らしも踏み越えて行くが男の生きる道」に出てくるのは愛染桂で、こちらは蔓性のノウゼンカズラである。私がご幼少の頃、アグネス・ラムなる日に焼けた可愛い子ちゃんがとっても人気で、たしかハワイ出身で、このノウゼンカズラに似た花をいつも髪に挿していた。まあ、そんな事はどうでも良いのだが、夏の日本の代表的な花となった。次に撮りたかったのは、キョウチクトウである。この花は、またまた、ご幼少の頃に、両親に連れられて海水浴に行った逗子や葉山や鵠沼の海の近くに、真っ赤に咲いていたのが心に残っているのである。まこと、「三つ子の魂、熟年まで」と言うことになるのだろう。この他、大好きなハルシャギクが庭一杯に咲いている民家もあり、花咲か爺ではなくて花撮り爺の午前中となった。

<今日観察出来たもの>花/ノウゼンカズラ(写真上左)、キョウチクトウ(写真下右)、ハルシャギク(写真下左)、ルドベキア、サンジャクバーベナ、グラジオラス、マツバボタン、マツバギク、ヒマワリ、ヒメヒマワリ、キバナコスモス、ヒャクニチソウ、ヤグルマハッカ、クサキョウチクトウ、スイセンノウ、タチアオイ、ダリア等。蝶/アゲハ、ヒメアカタテハ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウの蛹(写真上右)、ヒカゲチョウ、キタテハ、コミスジ、ベニシジミ、イチモンジセセリ等。


7月7日、神奈川県相模川中流河川敷

 今日は時々雨が降るとあったが、朝起きて天気予報を見ると、一日中雨なしに変わっていた。これはせっかくの神様のお恵みなのだから、セッカでも撮りに行こうと思い立った。何処へ行こうかと考えたが、多摩川は車を停める所がないので、相模川へ行くことにした。鳥友にサンコウチョウを撮らせて頂いてから、夏鳥はこれでお終いにして、涼しくなるまで野鳥以外のものを撮ろうと思っていたのだが、せっかく買ったデジスコを使わないのももったい。里山の夏の鳥で、まだ良い写真が撮れて無いのはセッカとオオヨシキリだ。どちらも地味な鳥だから、何が何でも撮りたいとは思わなかったが、河川敷に行けば何かしらのお土産もついて来るだろうと期待した。
 起床がが遅かったので相模川に着いたのは午前11時を回っていた。野鳥観察案内に載っている、三段の滝、磯部取水堰、新戸スポーツ広場等を回ったが、何処も彼処も鳥撮りをする雰囲気の場所ではなかった。そこで仕方無しに、川の反対側のマイポイントへ行った。すると空で、ヒン、ヒン、ヒンと滲み入るようにセッカが囀っていた。子供の頃、夏の川での釣りでよく出会った懐かしい囀りだ。また、ホオジロもたくさんいて、両種ともにススキの原にあるニセアカシアの枯れ木が大好きで、待っていれば10分おき位にやって来た。
 これでセッカも撮れたし、せっかくここまで来たのだからと、ヤマセミのポイントも覗いてみた。舞岡の日限山機長さんやチャリコバさん等は、行けば必ず出会っているのに私には縁が無い。三度目の正直だから会えるのではと思ったが現われない。5時を回ったから帰ろうと車に戻ろうとしたら、ヤマセミが独特の飛翔でやって来た。そんな訳で、今日は本当にラッキーな充実した鳥撮りの一日となった事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>花/アカツメクサ、ヤブカンゾウ、ネムノキ、ノウゼンカズラ、ダリア等。蝶/キアゲハ、モンシロチョウ、ギンイチモンジセセリ等。鳥/ヒパリ、セッカ(写真上右)、ホオジロ、ホオジロの幼鳥(写真下左)、カワセミ、ヤマセミ(写真下右)、トビ(写真上左)、セグロセキレイ、キセキレイ、カワウ、カルガモ、アオサギ、スズメ等。


7月6日、横浜市戸塚区舞岡公園

 天気は再び梅雨に戻って、今日は一日中曇り日のとても貴重な一日となった。そこで舞岡公園に期待して出かけたのだが、散策を開始して一時間も経たない内に雨が降って来た。まだ1カットしか撮影していないのだが、その内に止むだろうと畑の中の屋根のある休憩所で雨待ちした。こんな時間もある意味では貴重で、自慢出来る人生ではないが、過去が走馬灯のように頭の中を駆け巡った。「昔神童、今は凡人、結局、外国語も一つもしゃべれず、これといった技能や資格も取ることも出来なかった。ただ、こうして生きていられるのも、亡き両親の愛情と幸運の連続の賜物かもしれない」等と、たわいの無いことを考えていると雨脚は弱くなったので、車に戻り、弁当をぱくついた。健康で長生きするのも、これも社会に対する一つの貢献かなと苦笑いを浮かべる。
 弁当を食べ終わると雨は完全に止んで、谷戸奥に向かって散策を再開する。今日は蝶では羽化したばかりのモンキアゲハやコチャバネセセリが特に美しい。また、ネムノキやクサレダマも見頃なのだが、遠くに咲いていて、90ミリマクロレンズでは良い絵とならない。これは駄目だな、瓜久保に戻って普通種でも良いから撮ろうと戻って来ると、舞岡のKさんがやって来た。聞くところによるとニイニイゼミのセミの脱殻があり、また、ミズキの葉裏に卵を守るエサキモンキツノカメムシが見られると言うので、ご一緒させて頂いた。たしかに泥を一杯つけたニイニイゼミの脱殻がシラカシの幹にいた。また、ミズキの葉裏を丹念に探したら、卵を守るエサキモンキツノカメムシをたくさん見つけ、それどころか、これも卵を守っていると見られるハサミツノカメムシまで見つけた。生きるって事は、やはり愛情が必要なのだと実感して、梅雨空の心もいくらか晴れわたった。

<今日観察出来たもの>花/ミゾカクシ、ヨウシュヤマゴボウ、ワルナスビ、イヌゴマ、アカツメクサ、ツユクサ、キツリフネソウ、ダイコンソウ、チダケサシ、タケニグサ、オトギリソウ、ヤブカンゾウ、クサレダマ、オカトラノオ、ホタルブクロ、イモカタバミ、ネムノキ、ナンテン、ノウゼンカズラ等。蝶/モンキアゲハ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、ミドリシジミ、ツバメシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、コチャバネセセり等。昆虫/ニイニイゼミの脱殻(写真上右)、ハサミツノカメムシ(写真下左)、エサキモンキツノカメムシ(写真下右)、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、オオシオカラトンボ、オジロアシナガゾウムシ等。鳥/ホトトギス、ウグイス、シジュウカラ、スズメ等。キノコ/コウジタケ、タマゴテングタケモドキ、アンズタケ、ツノマタタケ等。その他/アマガエル、オニグルミの実(写真上左)、ヒメコウゾの実、ナワシロイチゴの実、ウツギの実等。


7月4日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今日は溜まった仕事を午前中こなし、一日完全休養のつもりでいた。しかし、どうも明日は午後から雨のようである。梅雨の季節に入って、週間天気予報はまったくあてにならず、梅雨前線の位置によって天気がころころ変わる。6月まではデジスコによる野鳥撮影もあったから、フィールドへ度々行ったが、これからは1日おき位にして、1ヶ月15回位の「つれづれ観察記」としようと思っている。そんな訳で、明日雨だと間が空いてしまうので、涼しくなった午後3時から2時間ほど寺家ふるさと村を散策してみた。谷戸奥に向かって左側の斜面には、メスグロヒョウモン、オオチャバネセセリが、オカトラノオにたくさん吸蜜していた。首都圏ではオオチャバネセセリが減少しているから、とっても貴重なフィールドと言えよう。今日のもう一つの目的である隣接する鴨志田公園のキタマゴタケは全く見られず、それどころかキノコの姿はほとんど見られなかった。

<今日観察出来たもの>花/オカトラノオ(写真上左)、アカツメクサ、アキノタムラソウ、ヨウシュヤマゴボウ、ノアザミ等。蝶/クロアゲハ、キアゲハ、メスグロヒョウモン、ヤマトシジミ、オオチャバネセセリ。昆虫/ブドウスカシバ(写真上右)、セマダラコガネ、マメコガネ、クサギカメムシ等。キノコ/ニオイコベニタケ等。


7月3日、山梨県南都留郡山中湖

 まだ梅雨は明けてはいないものの、やはり7月に入るととても気温が高くなった。こうなると平地の里山で一日を過ごすのは苦痛となるばかりか、熱中症が心配だ。前々から7月に入ったら山中湖へ行こうと思っていたので、意を決して出かけてみた。夏の高原の蝶のピークは2回あって、一つは7月中旬、もう一回は8月のお盆の頃である。山中湖は信州の高原に比べると標高が低いので、例年なら7月10日前後が最適となる。平地ではとっくに咲き終わったクリの花が咲き始めたが、まだ満開にはなっていないから、やはり一週間後位が良いのだろうと納得する。
 それでも林道に足を踏み込むと、羽化したばかりのミドリヒョウモン、ウラギンヒョウモンが地面で盛んに吸汁している。地面にいるものを写真に撮っても仕方がないので、「葉に止まってよ」と追い立てるのだが一向に止まらない。ノアザミ等の花でも咲けば、吸蜜に訪れるからチャンスなのだが、これと言った花は咲いていない。羽化したばかりの蝶はミネラルが必要なのか、地面やコンクリートから滲み出る液を吸っている場面に度々出くわす。
 今日は様々なミスジチョウの仲間にも出会ったが、午後になって各種のタテハチョウと楽しく遊んだ。所々に裸地のある背丈がとても低い草原で、シータテハがテリトリーを張っていた。しばらくシータテを綺麗に撮ろうと頑張っていると、クジャクチョウ、ルリタテハもやって来た。タテハチョウの仲間には、とても居心地の良い所らしい。お互いに縄張りを主張して追払おうとするのだが、結局は最初からこの場所を占拠しているシータテハがいつも勝利する。ルリタテハは羽が痛んでいたが、イタドリの葉に止った今季初のクジャクチョウをカメラに納める事が出来て、とても嬉しかった。

<今日観察出来たもの>
花/ヤマオダマキ、キンポウゲ、ナンテンハギ、ダイコンソウ、コンフリー、ナワシロイチゴ、ホタルブクロ、オカトラノオ、ヤマボウシ等。蝶/クジャクチョウ(写真上左)、シータテハ(写真上右)、ルリタテハ、キタテハ、ミスジチョウ、ホシミスジ、コミスジ、フタスジチョウ(写真下左)、イチモンジチョウ、ミドリヒョウモン、ウラギンヒョウモン、アサギマダラ、テングチョウ、スジグロシロチョウ、ヒメシジミ(写真下右)、ウラゴマダラシジミ、トラフシジミ、ギンイチモンジセセリ、キマダラセセリ。昆虫/スジクワガタ、ルリハムシ、ジョウカイボン、カツオゾウムシ、オオヘリカメムシ、チャイロオオイシアブ等。鳥/キビタキ、カッコー、ホトトギス等。その他/モミジイチゴの実等。


7月2日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 昨晩の天気予報では町田市は降ったり止んだりの筈だったが、朝起きて天気予報をもう一度見ると、一日中雨は降らないとある。そこで今日は近場のつもりでいたからいつもより遅く起きたが、午前中は野津田公園、午後は小野路町のつもりで家を出た。しかし、一時間もしないうちに雨が降って来た。今日は風がかなり強いので、野津田公園ではほとんど写真が撮れなかった。「これは困ったなあ」と横浜方面の空を見上げると、とても明るいではないか。やっぱり昨晩の天気予報の方が正解だったのだと引き返した。
 途中、食事等をしたために、茅ヶ崎公園に到着したのは午後2時に近かった。こちらも雨は降っていないものの風がかなり強い。こうなったら少しぐらいの風でもびくともしないキノコを久しぶりに撮ろうと散策を開始した。今年はキノコの発生が悪くて、これまでほとんど目ぼしいものには出会えなかったが、やっと発生を始めたようなので期待したが、昨年のような爆生状況には出会えなかった。それでもニオイコベニタケ、ノウタケ、カレバキツネタケ等をカメラの中に納める事が出来た。
 夕方になるといくらか風が治まって来たので、何か昆虫はいないかと草原を探したら、セマダラコガネ、トウキョウヒメハンミョウ、ササキリの幼虫がたくさんいた。トウキョウヒメハンミョウは身体こそ小さいが、ハンミョウ型をしていて、都市近郊では貴重な存在である。また、まだ出ないのかと気をもんでいたササキリの幼虫がやっと発生したので、とても嬉しくなった。なぜなら、とっても可愛らしい格好のみならず顔をしているからだ。しかし、まだ若齢幼虫なので、顔をしっかり捉えるには余りにも小さ過ぎて、これからの課題となった。それにしても、じっとして写真を撮っていると、お邪魔虫の薮蚊が襲来し、眉をひそめる季節ともなった。

<今日観察出来たもの>花/ツユクサ、ネジバナ、シロツメクサ、アカツメクサ、ホタルブクロ、オカトラノオ、イモカタバミ等。蝶/アゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、ルリシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/トウキョウヒメハンミョウ(写真下右)、セマダラコガネ、コフキゾウムシ、マガリケムシヒキ、ササキリの幼虫等。キノコ/ニオイコベニタケ(写真上左)、ノウタケ(写真上右)、カレバキツネタケ(写真下左)、ニオイワチチタケ、テングタケ、タマゴテングタケモドキ、クサハツ等。鳥/キジバト、ムクドリ、メジロ、スズメ等。


7月1日、横浜市緑区新治市民の森

 早いもので7月に入った。過ぎ去った6月は、フィールドへたくさん出むいた割には、気に入った写真が少なかったが、鳥友のお陰で憧れのサンコウチョウが撮れたのだからよしとしよう。いよいよ平地では鳥撮りが難しくなり、野の花も秋が来るまで一服となるだろう。しかし、蝶を含めた昆虫達は、待ってましたとばかりに続々と現われるのだから嬉しくなる。やはり夏は昆虫達の天国なのである。
 今日は自宅近くでは唯一の清流とも言える、鶴見川の支流である梅田川にハグロトンボを撮りに行った。しかし、その前に新治市民の森の入口周辺、例によって遊水池周りや満倉谷戸周辺を散策した。今日はハラビロトンボがたくさん見られたが、腹部が水色に変わった雄は見られなかった。丘の上の畑に上がると、緑色の複眼が一際印象的なアオメアブや、そのお仲間の尾端の白いシオヤアブが発生していた。満倉谷戸の栗林には、夏の蝶であるジャノメチョウが見られ、ススキの葉にシロオビトリノフンダマシを見つけて笑みがこぼれた。もう何回も毎年写しているのだが、季節になると一回は出会って写したくなるのである。
 梅田川へ降りて行くと、子供達が川に入って遊んでいる。もちろん小さい子は親がしっかりと付き添っている。水が綺麗で浅瀬が続くから、夏の子供達には格好の遊び場なのだろう。目指すハグロトンボは子供達を避けた場所にたくさんいて、ススキやミゾソバや枯れ枝等に止まって縄張りを張っていた。今日は長靴を履いて来たから、川の中に入って撮影したが、もし、「すってんころりんカメラぼちゃん」となると大変だから慎重に行動した。やはり川の中はたとえ長靴を履いていても、冷たくて爽快であった。

<今日観察出来たもの>花/ツユクサ(写真上左)、タチアオイ、ネジバナ、アカバナユウゲショウ、ホタルブクロ、カタバミ、イモカタバミ、ムラサキカタバミ、ナス、キュウリ等。蝶/ジャノメチョウ、ツバメシジミ、ベニシジミ、キマダラセセリ等。昆虫/ハグロトンボ(写真下右)、ハラビロトンボ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、ヤマサナエ、アオメアブ(写真下左)、シオヤアブ、アカスジカメムシ、クサギカメムシ、オオニジュウヤホシテントウ、トホシテントウ、ヒメクロオトシブミ、オジロアシナガゾウムシ、コフキゾウムシ等。その他/シロオビトリノフンダマシ(写真上右)等。



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