2005年:つれづれ観察記

(10月)


10月31日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 昨日は「第4回、里山写真クラブ作品展」の作品搬入の日で、皆様のお陰で無事に作業は終了した。誰が来ても恥ずかしくない会場で、作品も粒揃いだから大満足なのだが、疲れがどっと出て昨日はいつもより早く就寝した。それでもまだ疲れが取れないが、10月最終の散策にと茅ヶ崎公園へ出かけてみた。やはりこの時期になると被写体はぐーんと減って、まずは前にも紹介したことのあるハダカホオズキの実を撮った。ハダカホオズキは何処でも見られるものではないらしいが、何故か茅ヶ崎公園の竹林下の陽があまり射さない所にはたくさん見られる。今日はもう薮蚊はいないと思ったが、花虫さん甘いよとばかりに、かなりの数に取り囲まれた。長袖になったから余り刺される事は無かったが、手の甲とか首筋とかは刺されてしまった。そんな訳で早くその場を退散したいと思ったが、今日の貧果を想定してジョロウグモもカメラに納めた。
 このところ台風で雨がかなり降ったし昨晩も降ったから、なにかキノコが生えていないかと小川沿いの小道へ行ってみると、苔の上でツチグリがお待ちかねであった。すっかり胞子を放出したもので、ことによったら風で吹き飛ばされて来たのかもしれない。ツチグリは外皮が開くと土と縁が希薄となって、簡単に動くのである。その後、これといったものには巡り合わなかったが、ムラサキシメジが竹林脇に生えていた。このムラサキシメジは色の濃いものから薄いものまであって、色が濃ければ被写体向きなのだが、なにせ柄がとても短いからなかなか絵にする事が出来ない。雑木林にほんの少し入って見ると、だいぶ実は落ちたがゴンズイの実が秋の陽に輝いていた。また、植栽されたマンリョウやソヨゴの実も色づいて、今日の散策も木の実、草の実ウォッチングとなった。

<今日観察出来たもの>花/イヌホウズキ、アキノノゲシ、イヌタデ、ツユクサ、タカサブロウ、キツネノマゴ、チャ等。蝶/キチョウ、ヒカゲチョウ、キタテハ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/ササキリ、チャバネアオカメムシ、ツマグロオオヨコバイ、アオバハゴロモ等。キノコ/ツチグリ(写真上右)、ムラサキシメジ等。その他/ジョロウグモ(写真下左)、ハダカホウズキの実(写真上左)、ゴンズイの実(写真下右)、ムラサキシキブの実、ソヨゴの実、カラスウリの実、マンリョウの実、ヤブランの実、ウメモドキの実等。


10月28日(午後)、東京都町田市薬師池公園

 午後からはデジスコに機材を変えて、薬師池公園を散策した。カワセミ以外にも他に何か野鳥が撮れるものと期待したが、見られたカワセミ以外の野鳥は、カワウ、カルガモ、シジュウカラのみで、これでは写欲が湧かない。ジョウビタキが入っていると言う事なのだが、飛来したばかりで落ち着かないとの事であった。そんな訳でカワセミ1本に絞って撮影したが、いかんせんデジスコだから止りものばかりで、おまけに至近距離だからアップばかりの写真となった。3時を過ぎると写真展でのお仲間がやって来て、一緒に撮影した。小魚を捕る場面も度々あったが、水浴びを開始して何回も水面にダイビングを繰返した。野鳥は水溜り等で水浴びをするものとばかり思っていたが、さすがカワセミ、水浴びも洒落ている。一眼の方は水面にダイビングする瞬間を狙ったが、シャツター速度が上がらずにブレ写真ばかりとの事であった。

<今日観察出来たもの>鳥/カワセミ(写真上)、シジュウカラ、カルガモ、カワウ等。


10月28日(午前)、東京都町田市野津田町

 今日は、31日から始まる「第4回、里山写真クラブ作品展」に出展される方々の作品を集めに、久しぶりに薬師池公園へ行った。みんなが集まる時間は午後4時なので、午前中は町田ぼたん園から野津田町を散策した。多摩丘陵ではとても稀少となったセンブリが、今年も咲いているかなと秘密の場所へ立ち寄ってみたが、昨日の豪雨のためか、まだ花弁を閉じた状態で撮影する事は出来なかった。それでも、今年も健在であったのを見届けてほっとした。町田ぼたん園に入ってみたが、これといった被写体は見つからなかった。ただ、センリョウの実がもう色づいていて驚いた。季節は確かに秋最中なのである。
 今日は台風一過の抜けるような青空で、日向ではしっとりとした写真は撮れそうもないから、民権の森経由で野津田神社に抜け周辺を散策した。ここは雑木林の日陰で、午前中は陽が射す事はない。まず最初に目に入ったのは、露を葉に残したタカトウダイの花である。草刈がなされているためか、それとも日陰のためか、今咲いているなんてとても不思議だ。野の花ではアキノノゲシが咲いている位であったが、木の実草の実はたくさんあって、撮りたいと思っていたクサギの実がやっと撮れた。また、アオツヅラフジの実はたくさんぶら下がっていて、更に、あまり目にする事が無いヤマブドウの実も普通に見られた。また、ムラサキシキブの実が球のように集って自己主張をしていた。昆虫では日陰で寒い場所だから、これといったものは見られなかったが、オオトビサシガメが葉の上で休んでいた。刺されると激しい痛みに見舞われるので要注意の昆虫である。成虫で越冬するためか、秋になると目にする機会が多くなる。以上、今日は日陰ばかり歩いていたので、各種の蝶の観察はおろそかになってしまった。

<今日観察出来たもの>花/タカトウダイ(写真下左)、センブリ、アキノノゲシ、イヌタデ、ノハラアザミ、コセンダングサ等。蝶/キタテハ、ヤマトシジミ等。昆虫/オオトビサシガメ、アオバハゴロモ、アミガサハゴロモ等。キノコ/ホコリタケ、アラゲキクラゲ等。その他/クサギの実(写真上左)、アオツヅラフジの実(写真上右)、ムラサキシキブの実(写真下右)、ヘクソカズラの実、ヤマブドウの実、カラスウリの実、ワカバグモ、ハナグモ、コガタコガネグモ、ジョロウグモ等。


10月25日、東京都江戸川区葛西臨海公園

 前回はジョウビタキの雌しか撮れず、地元の常連さんが、葛西臨海公園の小鳥撮りの季節は終ったと言っていたので、これからは他の所へ行こうと考えていた。しかし、まだ10月だし、何も撮れなくとも良いからと、もう一度出かけてみた。ポイントに到着すると、地元の常連さんの姿は誰一人としていない。これは他の場所に珍鳥が出て集っている筈と踏んで探し回ったが、とうとう見つからなかった。そこで疲れ果てて、いつものポイントに戻ってベンチで休憩していたら、キビタキの雄が現われた。もう南の国目差して旅立ったと思っていたから嬉しくなった。その後、かなり長い時間姿を現してくれて様々なポーズをとってくれたので、ばんばんシャッターを切る事が出来た。ポイントは薄暗くて今一鮮明な写真とはならかなったが、それでもまあまあ合格点の写真が撮れたから、今日の葛西臨海公園行きは大正解であった。

<今日観察出来たもの>鳥/キビタキの雄(写真上)、ジョウビタキ、オナガ、ヒョドリ、メジロ、ハクセキレイ、スズメ等。


10月24日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今日は定例の寺家ふるさと村に於いての道端自然観察会の日である。身体の調子の悪い方、旅行中の方等がいるので、参加される方の数は少ないと思ったが、それでも合計6名のお仲間と散策する事になった。また、そろそろ被写体が少なくなって来たから、そちらの方でも心配であったが、どうしてどうしてなかなか充実した一日となった。まずは先日一人で行った時と同じで、路傍に咲くセイタカアワダチソウに集る蝶を観察する事にした。今日はヒメアカタテハが3頭、キタテハが1頭、それに、モンキチョウ、スジグロシロチョウがやって来ていた。また、他の場所ではイヌタデにウラナミシジミ、そしてメスグロヒョウモンの雌やクロコノマチョウにも出会えた。今日はキノコのポイントへは行かずに、田んぼの縁を重点的に歩いた。ミゾソバが各所で美しく咲き、なんとミゾカシまでもが咲いていた。
 その後、まだ散策していない所へ行こうと、通称「ヘビ街道」の奥まで行った。道端にはクサギの実が美しく輝き、トキリマメのひょうきんな実がたくさんぶら下がっていた。また、ナンバンギセルがまだ咲いていたのには驚いた。午後からはキノコを専門に撮影しているN仙人に出会ったので、これまた皆さんと散策していなかった三輪町の尾根に行った。まず出迎えてくれたのは、とっても美味しいウスヒラタケである。かなりの量が発生していて、ほんの少しお土産にした方も続出した。尾根に上がると、白い立派なキノコであるミヤマタマゴタケが卵から幼菌、成菌まで生えていて、紅葉黄葉の落葉の散らばる地面から存在感溢れる姿でつっ立っていた。その後、N仙人が見つけておいてくれたアキノギンリョウソウが生える竹薮に行って、短い秋の午後は暮れかかって来たので駐車場に戻る事となった。

<今日観察出来たもの>花/ノハラアザミ(写真上左)、コウヤボウキ(写真上右)、ナンバンギセル、カシワバハグマ、アキノギンリョウソウ、ミゾカクシ、ツリガネニンジン、セイタカアワダチソウ、ミゾソバ、アキノウナギヅカミ、イヌタデ、ヨメナ、ノコンギク、シラヤマギク、シロヨメナ、ヤクシソウ、アキノノゲシ、ワレモコウ、タイアザミ、ノハラアザミ、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、メナモミ等。蝶/モンシロチョウ、モンキチョウ、キチョウ、キタテハ、ヒメアカタテハ、メスグロヒョウモン、ツマグロヒョウモン、クロコノマチョウ、ヒカゲチョウ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/アキアカネ(写真下右)、コノシメトンボ、オオアオイトトンボ、チャバネアオカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、クロウリハムシ等。キノコ/ミヤマタマゴタケ、ウスヒラタケ、キツネノエフデ、ホコリタケキ等。その他/スイカズラの実(写真下左)、クサギの実、ゴンズイの実、トキリマメの実、サンシュユの実、コガタコガネグモ、ジョロウグモ等。


10月22日、東京都江戸川区葛西臨海公園

 金曜、土曜、日曜と、ツツドリが撮り放題であったとの情報を頂いたので、まだいるのではないかと思って出かけてみた。しかし、ツツドリばかりか見られる野鳥の姿はスズメ程度で、これと言ったものは見られなかった。情報を頂いた昨日行ったご婦人にメールをすると、「信じられない嘘でしょう」との返信が帰って来た。また、地元の常連さんによると、葛西臨海公園の小鳥撮りの季節は終ったとの事である。また楽しくなるのは3月中旬位からとの事なので、やっと片道560円、車中昼寝付で楽しめる場所を探したというのに、また何処かを探さなければならなくなった。という訳で、唯一サービスの良かったジョウビタキの雌にデジスコを向けた。こう言っては失礼だが、ジョウビタキの雌は、これから寒くなれば何処でも簡単に撮影出来る。そんな訳で今日の帰路は、とても重い足取りであった事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>鳥/ジョウビタキの雌(写真上)、キビタキ、ヒヨドリ、オナガ、メジロ、シジュウカラ、ハクセキレイ、スズメ等。


10月21日(午後)、横浜市緑区恩田川

 午後からは安楽亭で中落ちカルビランチを食べた後に、恩田川の田んぼ経由で新治市民の森へ行く事にした。しかし、恩田川の田んぼに到着すると、またもや新治市民の森の鳥撮りマンが集合しているではないか。更に、まだ可愛いノビタキがいて、ムナグロの群れが入っているという。神奈川県央の厚木や座間や平塚等の広大な田んぼに比べると猫の額程だが、どうしてどうして、様々な鳥がやって来るのだから嬉しい限りである。この調子だと県央の田んぼへ行かなくとも、もうすぐタゲリがやって来て喜ばしてくれそうだ。今日は更に、チョウゲンボウが畑の柿ノ木の天辺に止った。写真としては今一であったが、地元のでチョウちゃんが撮れて嬉しくなった。週に一回、寺家ふるさと村から安楽亭、そして恩田川の田んぼか新治市民の森の今日のコースは、これから定番として末永く続けて行く事になるに違いない。

<今日観察出来たもの>鳥/ノビタキ(写真上左)、ムナグロ(写真上右)、チョウゲンボウ、ハクセキレイ、コサギ、スズメ等。


10月21日(午前)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今日は雲一つ無い秋晴れで、風も無く散策には絶好の日和となった。このところ気温がだいぶ低くなって来たから、写真撮影には不適の日和といえども、有り難いと感謝せねばならないだろう。四季の家駐車場に車を止めて散策を開始すると、前回同様に、コセンタングサに様々蝶がやって来ていた。今日は、このところ撮影していないヒメアカタテハを撮ろうと頑張ってみた。有り難い事にヒメアカタテハは3頭もいて、その内の1頭は羽がやや痛んでいたので、2頭のみに的を絞った。デジカメに変えてからISO感度を400に設定し、タムロン90ミリマクロもデジタル一眼レフカメラに装着すると1.5倍の135ミリとなるから、手持ちでも蝶の撮影はまことに楽である。フイルム代を気にしなくとも良いからばんばんシャッターを切って、その中で良いものだけを選んで駄目なものは消去すれば良いのだ。
 一しきりヒメアカタテハと遊んで、背後にある植木屋さんの畑を見ると、サンシュユの実がとても美しく色づいていた。これは頂きとばかりにカメラの中に納め、散策を再開すると、公園の花壇にホトトギスが咲いていた。とても美しい花なのだが、その格好からかなかなか美味く撮影する事が出来ない。そこで、ああでもないこうでもないと考えた末に、今まで撮ったことの無い真横からのアングルが気に入ってシャッターを切った。
 以上、そんな訳で本当に短時間にて3枚の気に入った写真が撮れた。そこでせっかく寺家ふるさと村に来たのだから、もう一枚はキノコで決めようといつものポイントへ行ってみたが、キノコは皆無であった。しからば三輪町側の尾根でも行ってみようと入口まで歩いたら、なんとキノコを専門に撮影しているN仙人に出くわした。そこで彼のご好意によって、ウスヒラタケをカメラの中に納める事が出来た。

<今日観察出来たもの>花/ホトトギス(写真上左)、ツリガネニンジン、セイタカアワダチソウ、ミゾソバ、イヌタデ、ヨメナ、ワレモコウ、シラヤマギク、タイアザミ、ノハラアザミ、コセンダングサ、コシロノセンダングサ等。蝶/ヒメアカタテハ(写真下左)、キアゲハ、モンキチョウ、キタテハ、ツマグロヒョウモン、ヒカゲチョウ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/オオアオイトトンボ、アキアカネ等。キノコ/ウスヒラタケ(写真下右)、ナラタケ、ホコリタケ等。その他/サンシュユの実(写真上右)、ジョロウグモ等。


10月20日、横浜市都筑区鴨池公園

 今日の午前中は整形外科へ通院の為、光線具合はあまり良くないものの、昼食を食べてから健康散策にと鴨池公園へ出かけた。埼玉方面での珍しい鳥の情報も入っているが、去年、さんざん撮らして頂いたので、今年はプチ遠征に行く気が起きない。野鳥以外でもそうなのだが、歳を取ったからか、さんざん色々なものを観察し撮影したからか、それとも道端自然観察及び写真撮影そのものに飽が来たからか、お手軽な近場重視の散策が続いている。そんな訳での鴨池公園なのだが、やはりこの時期になると、撮るものが少なくなったなぁと感じずにはいられなかった。
 散策を開始すると、まずは真赤に色づいたピラカンサの実をを撮った。もちろん植栽ものだが何故か毎年撮影する。今日も貧果を予想して、植栽ものだろうがなんだろうがまずは一枚という訳である。ピラカンサの近くのアジサイの葉上になにかいないかと探したら、可愛らしいキイロテントウがおとなしく止っていた。気温が高いと動き回って撮影が難しいのだが、今日は気温がかなり低いから微動だにしない。しかし、こんな時は触覚をぴんと伸ばしていないから、生き生きとした表情の写真は撮れない。
 その後、なにかキノコでも生えていないかと探したが、やや終わりに近いテングタケが爆生しているだけであった。しかし、地面を注視して歩いていたので、久しぶりにセンチコガネを見つけた。糞を食べる糞虫の代表選手だが、キノコも大好きで、秋のキノコの発生時期にも良く観察出来る。更に、マヤランも見つけたが、やはり終期であった。そこで何か花はないかなあとかなりしつこく探したが公園だからイヌタデ位で、やっと帰宅時間の間際に、手入れの行き届いていない斜面でシロヨメナを見つけてほっとした。

<今日観察出来たもの>花/シロヨメナ(写真上左)、マヤラン、セイタカアワダチソウ、イヌタデ、コセンダングサ等。昆虫/センチコガネ(写真下左)、キイロテントウ(写真下右)、エサキモンキツノカメムシ、チャバネアオカメムシ、ハネナガイナゴ、コノシメトンボ等。キノコ/テングタケ、アラゲキクラゲ等。その他/ピラカンサの実(写真上右)、ニシキギの実、ジョロウグモ等。


10月18日、東京都江戸川区葛西臨海公園

 一昨日はジョウビタキの雄を観察しながら、キビタキがメインであったために、ジョウビタキの雄の撮影がおろそかになってしまった。そこで今日は何よりもジョウビタキの雄を撮るんだと、片道560円の電車で楽々の葛西臨海公園へ再度出かけた。常連さんの話によると、時期には、オオルリ、ツツドリ、ノビタキ等の写真が撮れると言う事なので、これから定期的に鳥撮りに通うのにはぴったりである。いっそのこと、シーズンには定期券を購入するのも得策かもしれない。ポイントに到着すると、今日もキビタキの雌がたくさんいて、これに恐れをなしてかキビタキの雄はいるのだが、なかなか良い場所に来てくれない。しかし、ジョウビタキの雄はキビタキの雌より一回りも大きいから、ポイントに何べんも現われてくれた。シーズンになれば自宅近くでもかなり見られるのだが、今シーズンの初撮りは実に気持ちが良いものである。

<今日観察出来たもの>鳥/ジョウビタキの雄(写真上)、キビタキ、モズ、ヒヨドリ等


10月17日(午後)、東京都町田市図師・小野路町

 午前中は木の実、草の実を充分に撮ったから、午後からはキノコをメインに撮ろうと、図師町、小野路町へ行った。このところ雨が降らないから心配していたのだが、この季節ならばなにかしらのキノコは生えているだろうと思ったのだが、タマゴテングタケモドキとニガクリリタケがわずかに見られた位で、本当にキノコは生えていなかった。公園もそうなのだが、自然度の高い大場所のキノコも、無い時は本当に無いものだと改めて実感した。それならばと花の谷戸である五反田谷戸へと足を伸ばしたが、キバナアキギリ、オケラ、カシワバハグマは盛期を過ぎ、コウヤボウキはこれからであった。かつてはかなり見られたアキノキリンソウも、ほんの僅かとなっていて撮影は諦めた。それでもヤクシソウが各所に見られ、湿地ではミゾソバやアキノウナギヅカミが群落をつくって咲いていた。
 そんな訳で、かなり期待したのだがカメラの中はオケラ状態、最後の望みとばかりにキノコ山へ登ったが、ニガクリタケやシロオニタケの老菌が見られたに過ぎなかった。こうなったら万松寺谷戸で何でも良いから撮影しないといかんなと下って行くと、まずは湿地で赤く色づいたノイバラの実が出迎えてくれた。更に、田んぼの竹杭でハネナガイナゴの交尾個体を見つけた。気温が低くなって来たから近づいても逃げないので有り難い。そんな訳でカメラの中はかなり賑やかとなって来たが、これといったものが無い。そこで前々から期待していた竹薮近くの小道に生えるハダカホオズキを見に行ったら、赤く色づいていて嬉しくなった。無心になって撮影していると、お孫さんを幼稚園迎えに行った帰りのTさんが軽トラックがやって来て止った。裸電球に見えるでしょうと手渡すと、Tさんよりもお孫さん達が喜んだ。

<今日観察出来たもの>花/ヤクシソウ(写真上左)、ミゾソバ(写真上右)、アキノウナギヅカミ、キバナアキギリ、カシワバハグマ、アキノキリンソウ、セイタカアワダチソウ、イヌタデ、ヨメナ、シロヨメナ、ヤマハッカ、アキノタムラソウ、シラヤマギク、ノハラアザミ、コセンダングサ、コシロノセンダングサ等。蝶/ツマグロヒョウモン、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/ハネナガイナゴ(写真下右)、アキアカネ等。キノコ/ミヤマタマゴタケ、ニガクリタケ、シロオニタケ等。その他/ハダカホオズキの実(写真下左)、クサギの実、ジョロウグモ、ナガコガネグモ等。


10月17日(午前)、神奈川県川崎市麻生区黒川

 昨日は電車で楽ちん鳥撮りだったから、今日は朝目覚めると、とても気分爽快、体力の充実を感じた。そこで、遠いいからご無沙汰していた川崎市の黒川や町田市の小野路町へ行ってみようと車を走らせた。ともに多摩丘陵の核心地帯である。秋がだんだん深まって来ると、木の実、草の実が気になってくる。そこで、これらの観察なら何故かしら黒川が一番と頭にインプットされているので出かけた訳だが、その期待を裏切らないのだから、最近かなり開発が進んだとはいえ黒川は侮れない。
 車を路肩に止めて歩きだすと、自然観察会のご一行が田んぼを注視している。なんだろうと急ぎ足で近寄ってみると、田んぼの水溜りに小さなドジョウがたくさんいた。私の子供の頃はたくさんいて、亡き母から「今日はドジョウ鍋にするからたくさん取って来てね」と頼まれたものだが、今ではドジョウは貴重品なのである。ご一行を引率するインストラクターは、何処かで見たことがあるなあと思ったら、なんと長池公園のうっちゃんだった。暑くも無く寒くも無く、今日は本当に自然観察日和である。
 ご一行とすぐに別れて木の実、草の実のポイントへ行って見ると、クコの実こそまだ見られなかったが、アオツヅラフジ、スイカズラ、カラスウリの実がたくさん見られた。更に足を進めると、カマツカの実が昨晩降った雨の水滴をまだつけていて、太陽に輝いて光っていた。カマツカは花は美しいし、見も可愛らしいし、材はその名のいわれとなった鎌の柄となるのだから、本当に素晴しい低木である。その後、田んぼや畑にさしてある棒杭に止っているアキアカネを見ながら、雑木林の縁の陽が当たらない農道へ行ったら、シオデの実やコクサギの実がたくさん観察出来た。そんな訳で、野の花や昆虫の観察はおろそかになってしまった。

<今日観察出来たもの>花/ツリガネニンジン、アキノノゲシ、セイタカアワダチソウ、ミゾソバ、イヌタデ、ツユクサ、ノコンギク、ヨメナ、ノハラアザミ、コセンダングサ等。蝶/キタテハ、ツマグロヒョウモン、ベニシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/オオニジュウヤホシテントウ、アキアカネ等。キノコ/ノウタケ等。その他/カラスウリの実(写真上左)、シオデの実(写真上右)、アオツヅラフジの実(写真下左)、カマツカの実(写真下右)、コクサギの実、スイカズラの実、トキリマメの実、ジョロウグモ等。


10月16日、東京都江戸川区葛西臨海公園

 今年の秋はギビタキの雌には会えても、美麗な雄にはなかなか出会えない。キビタキの雄は初夏に山中湖でさんざん撮ったから、撮らなくても良いのだが、お仲間が近頃撮っているので撮りたくなった。もっとも簡単に撮れる場所はG山の観察施設なのだが、高速道路とガソリン代で3000円はかかる。もし行って、観察施設の観察窓が他の方々に先を越されて空いていなければ良い写真はまずは撮れない。そんな事を考えると、3000円出して行く気が起きない。また、東京のT墓地も良いのだが、お墓の下で静かに眠っている方々に申し訳なくて、今一行く気が起きない。そんな事を考えていたら、このHPの掲示板に、織姫さんが青い実の枝に止まるキビタキの雄を投稿してくれた。この青い実は葛西臨海公園のものに違いないと推測して行ってみる事にした。
 のんびり起きて朝食をぱくつき、地下鉄直通の電車で45分眠って、乗り換えた後わずかの10分で(仮称)キビタキの森の最寄駅へ着く。片道わずかの560円なのだから嬉しくなる。駅前の中華食堂で昼食を食べてから、徒歩10分もかからぬ所が青い実のある場所である。現地に到着すると地元の鳥撮りの常連さんが集っていて、私の推測通り、青い実の所にキビタキの雄が1羽、雌が3羽もやって来ているとの事であった。待つ事わずか3分でキビタキの雄がやって来た。最後に見たのは7月の初旬だから、なんと3ヶ月ぶりである。やっぱり胸が鮮やかなオレンジがかった黄色で美しい。今日はどんよりとした曇り空でシャッター速度は上がらぬものの、ばんばんシャッターを切った。その後、キビタキの雌も現われ、なんとすぐ傍の広場にジョウビタキの雄も現われた。いよいよ冬鳥がやって来る季節になったのである。

<今日観察出来たもの>鳥/キビタキの雄(写真上)、キビタキの雌(写真下)、ジョウビタキ、モズ、ヒヨドリ、スズメ等。


10月14日、横浜市緑区恩田川

 今日はどんよりとした曇り日、風も北東から吹いてやや肌寒い。朝刊によると鳥海山に雪が降ったということである。今年は残暑がとても厳しく長く続いたので、もう寒い日なんてやって来ないのではないかと思ったが、やはり暦通りのようである。整形外科に通っている効果が現われてか、五十肩の痛みもだいぶ和らいだが、こんな日は出かける気にもなれない。しかし、浜っ子ノビがまだいるかなと気になって、午後から恩田川へ行ってみた。するといつもの場所にはいないので、もう旅立ったのかなと思ったら、違う場所にまだ3羽いて嬉しくなった。前の場所は、イナゴ等のバッタ、キリギリス類は食べ尽くして、新しい餌場に移ったという訳である。しかし、稲刈りはほぼ終わり脱穀ももうそろそろ終わりだから、ノビタキも暖かい国へ旅立つ事に違いない。農作業で賑わった田んぼが静かになるのも、もうすぐである。

<今日観察出来たもの>鳥/ノビタキ(写真上左)、ハクセキレイ(写真上右)、セグロセキレイ、コサギ、スズメ等。


10月13日、横浜市港北区新吉田町

 自宅から至近距離、自転車でも15分もあれば行ける新吉田町は、まことに貴重なフィールドである。午前中に簡単な用事を済ませてから整形外科へ行って、更に昼食をゆっくり食べても、新吉田町だから午後1時に到着した。それから半分残っている蚊取り線香が燃え尽きるまでの約2時間の昨日に引き続いての健康散策である。
 今日は前回とは異なるコースで散策するつもりであったが、農家の畑と日曜菜園がある窪地には寄ってみた。どういう訳か農家の畑にキクイモが栽培されている。まさか観賞用に植栽されているものとは考えづらいから、イヌリンを含むイモを収穫して食用にされるのかも知れない。隣には健康野菜のヤーコンも植栽されているから、ことによったらキクイモも健康に良いのかもしれない。そんなキクイモの花に様々な蝶が吸蜜に訪れていて、一番美しいと感ずるツマグロヒョウモンの雌をカメラの中に納めた。日曜菜園には今が盛りとコスモスが美しい。また、畑に刺してある棒杭にアキアカネがたくさん止り、コガタコガネグモが網を張っていた。
 ほんの僅かだが雑木林が残ってい丘へ上って行くと、路傍にアキノノゲシが咲いている。雑木林の縁のエノキ、ノイバラ、クサギの実も美しい。しかし、一番驚いたのは、ほんの僅かだが、なんとイヌコウジュが咲いていた事である。新吉田町は、まさかまさかがかなりある。春にはニリンソウやジロボウエンゴサクが咲く場所もあるのだ。かなり前に記したと思うが、その昔はカタクリも群生し、夏にはオオムラサキがかなり見られたと言う。快適な散歩道が続く港北ニュータウの公園も面白いが、開発が進んで昔の姿がほとんど消失したにも関わらず、発見の喜びが絶えない新吉田町であった。

<今日観察出来たもの>花/コスモス(写真上左)、イヌコウジュ、ミゾソバ、イヌタデ、クコ、キクイモ、ヨメナ、アキノノゲシ、セイタカアワダチソウ、アカバナユウゲショウ、ツユクサ、カタバミ、ヤブマメ、トキリマメ、ハゼラン等。蝶/ツマグロヒョウモンの雌(写真上右)、ヒメアカタテハ、アゲハ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/エサキモンキツノカメムシ、キバラヘリカメムシ、マルカメムシ、アキアカネ等。キノコ/アミヒラタケ、ヒイロタケ等。その他/種名調べ中(写真下右)、コガタコガネグモ(写真下左)、ジョロウグモ、クサギの実、ノイバラの実、エノキの実等。


10月12日、横浜市都筑区大原みねみち公園

 このところ連日天気が良いので、道端自然観察に出かける日がずっと続いている。そんな訳で、今日は夕方に写真展の打ち合わせもあるし、お休みとも思ったが、昼食かたがた健康散策に大原みねみち公園へ行ってみた。ほんの2時間位散策すれば疲れも溜まらないし、気分転換にも良いし、しかもカメラの中に4枚位の写真は必ず納まるのだから、近場の公園やフィールドはとても有り難い。これが鳥だけとか蝶だけとかにターゲットを絞ったならば、そう簡単に問屋は卸してくれないから、何でも屋は非常に恵まれているとも言えよう。
 そうは言っても、寺家ふるさと村や新治市民の森等の自然度がかなりある場所に比べると、被写体の数は少ない。これから被写体が少なくなる季節に向うのだから、尚更、寂しくなるだろう。しかし、だからこそ、何かを見つける楽しみもあるのではないかと自嘲する。今日は何かキノコはないかなと思ったのだが、大型のキノコは皆無で、池の脇の苔むした所に、ウラムラサキやキツネタケが生えていた。小型のキノコだから注意して歩かないと見過ごしてしまうが、こんな小さなキノコを見つけ出して撮影するのもとても楽しいものである。
 草刈が行き届いているから野の花に関しては貧弱なのだが、有り難いことにヨメナの群落は刈らずに残されていて、とても美しく咲いていた。散歩道の各所に植栽されているガマズミは真赤に熟して、やはり秋なんだなあと実感した。そんなガマズミの実をカメラで狙っていると、陽が当たった樹木の幹でアカスジキンカメムシの幼虫が身体を温めているのが遠くからでも分かった。きらきら光っているから、すぐにそれと判別出来るのである。それを見て、もうすぐ人間様でも日向ぼっこの恋しい季節がやって来るんだなあと微笑んだ。

<今日観察出来たもの>花/キクイモ(写真上左)、ヨメナ(写真上右)、ワレモコウ、シラヤマギク、ノハラアザミ、ヤマハギ等。蝶/キチョウ、アカボシゴマダラ、ツマグロヒョウモン、ヒカゲチョウ、ウラギンシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/キバラヘリカメムシ、クサギカメムシ、マルカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、ササキリ、ツチイナゴ、アキアカネ等。キノコ/ウラムラサキ(写真下右)、キツネタケ、ニオイコベニタケ、ヒラタケ等。その他/ガマズミの実(写真下左)、ゴンズイの実、ジョロウグモ等。


10月11日、東京都江戸川区葛西臨海公園

 そろそろ疲れて来たので、今日は電車で楽ちん鳥撮りに出かけた。片道560円だから、まあまあリーズナブルである。でも実は、整形外科のお医者さんに、五十肩にはリュックは禁物ですよと言われていたのだが、このHPを見ているとは思われないので公表する。現地に到着すると風も無く空は真っ青に晴れ上がった。こんな空を背景に梢の天辺に止るエゾビタキを撮りたいなあと思っていたら、有り難い事に御出ましになってくれた。エゾビタキは青空が似つかわしい。先だって杭に止るノビタキを何枚も撮っていたら、杭ノビなんてと言われたが、やはりノビタキはコスモスよりも田んぼの棒杭が似つかわしい。それならばキビタキはというと、細い広葉樹の横枝に止っているのが似つかわしいのだが、今日は大きな石に止っているものしか撮れなかった。生き物相手なのだから、頭のイメージ通りには撮れないものである。

<今日観察出来たもの>鳥/キビタキの雌(写真上左)、エゾビタキ(写真上右)、オナガ、セイタカシギ、カワウ、スズメ等。


10月10日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 午後からは、またまた安楽亭の焼肉ランチを食べ、恩田川の田んぼで健康昼寝をした後、久しぶりに新治市民の森へ鳥撮りに行ってみる予定であった。もうノビタキは去っただろうから、田んぼには誰もいない筈と思ったら、まだノビタキがいるらしく、新治市民の森の鳥仲間が大集合しているではないか。またしても健康昼寝は諦め、お仲間と一緒に3羽いるノビタキを撮った。「新治市民の森のへ行っても今は何もいないよ」と、みんなに言われたものの、今日は新治に行くつもりだったので、午後3時にお仲間と別れて行って見た。こんな皆がソッポを向いている時に大物や珍鳥に出会うことが多いのだと期待したが、キセキレイが一羽いるのみで本当になにもいない。それでも万が一の待てば海路の日和かなとのんびり構えていたが何も現われず、そんな姿を哀れに思ったのか、コゲラが現われて撮影させてくれた。

<今日観察出来たもの>鳥/コゲラ(写真上)、キセキレイ、スズメ等。


10月10日(午前)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今日は午前中にちょっと用事があったので、寺家ふるさと村の駐車場に到着したのは、なんと午前11時を回っていた。それから1時間半程の駆け足の散策だから、観察出来たものは数少ない。恐らく一日かけたら、それこそかなり多くの被写体に出会えたに違いない。
 散策を開始すると、昨日と同様にコセンダングサに数多くの蝶や昆虫がやって来ていた。この時期、コセンタングサと咲き始めたセイタカアワダチソウに注意していれば、かなりの蝶や昆虫達に出会える筈である。蝶では、特に、モンキチョウ、ウラナミシジミが多く、セイタカアワダチソウにはキタテハが群がっていた。今年は何処へ行ってもウラナミシジミに出会えるので、ウラナミシジミの当たり年のようである。昆虫では各種ハナアブ等は勿論の事、どうした訳かヒメジュウジナガカメムシがコセンダングサの花に群れていた。良く似た山地性のジュウジナガカメムシはガガイモやイケマで数多く見られるのだが、ヒメジュウジナガカメムシは習性が異なるようである。また、どうした訳か、イノコズチの花穂の先端で、ホオズキヘリカメムシが日光浴をしている姿が数多く見られた。
 次にいつものように、雑木林の縁の草刈が行き届いた斜面に行ってみた。前回来た時と同様に、ツリガネニンジン、ノハラアザミ、ヨメナ、アキノタムラソウ等が美しく咲いていた。最後に、何かキノコは生えていないかと、キノコのポイントに寄ってみたが、キツネノカラカサがたくさん生えていた以外には、これといったものは見られなかった。やはりこの時期、キノコを観察するのなら、三輪町側の尾根を歩かなければならないのだろう。きっと、背のとても高いカラカサタケや可愛らしいホコリタケ、エリマキツチグリ、各種シメジの仲間等が生えているに違いない。

<今日観察出来たもの>花/キンモクセイ(写真上左)、ツリガネニンジン(写真上右)、セイタカアワダチソウ、ミゾソバ、イヌタデ、サクラタデ、ヨメナ、ワレモコウ、アキノタムラソウ、シラヤマギク、タイアザミ、ノハラアザミ、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、ヤブマメ等。蝶/モンシロチョウ、モンキチョウ、キチョウ、キタテハ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/ヒメジュウジナガカメムシ(写真下左)、ホオズキヘリカメムシ、アキアカネ等。キノコ/キツネノカラカサ、カワリハツ、ニオイコベニタケ、テングタケ、ムラサキホウキタケ等。その他/クサギの実(写真下右)、ジョロウグモ等。


10月9日、横浜市緑区横浜動物の森公園

 昨日は雨の為にお休みして、来る里山写真クラブ写真展用のマット加工の為に、蒲田のユザワヤへ行った。天気予報によると、今日は雨は降らない筈だったが無常にも雨。そこで、このHPの掲示板でも御馴染みの織姫さんが出展している写真展へ、座間市の谷戸山公園まで行った。野鳥をメインとした力作揃いで、とても勉強になった。写真展を見終わると、ちょうど昼飯時。そこで隣接する座間市役所の食堂へ行った。座間市民はお金持ちが多いのか、米軍のキャンプ座間があるためか、はたまた有力企業が数多くあるのか、市役所の建物は信じられないほどお金をかけた宮殿のような豪華なものであった。こんな箱物にお金をかけないで、もっと市民の為にお金を使う事はたくさんある筈だと思ったが、これならきっと市役所の食堂のメニューも美味い安いと期待したのだが、意に反してまあまあ普通のものであった。
 昼食が終わると、午後からどうしようかなあと思ったが、もしかしたら雨が止むかもしれないと、国道246号線で横浜方面へ戻った。有り難い事に雨が止んだので、久しぶりに横浜動物の森公園へ寄り道してみた。霧雨を一杯つけたチカラシバが美しい草原に、ベニシジミやヤマトシジミ、ヤマトシリアゲやツチイナゴがたくさん見られた。こんな気温が低い曇り日は昆虫たちの動きも鈍いので簡単に撮影出来たが、ズボンがびっしりと濡れてしまった。また、雑木林の縁ではトキリマメの実が弾け、クサギの実が紺色に輝いていた。また、クロコノマチョウがひらひら飛んでススキの葉に産卵していたので、いったいどんな形の卵だろうと近寄って見たが、茶褐色のラグビーボールより扁平した美しいとは言えないものであった。以上、今日は付録の様な短時間の散策であったが満足して、カーヒーターで濡れたズボンを乾かした。

<今日観察出来たもの>花/コシロノセンダングサ(写真上左)、コセンタングサ、キンミズヒキ、ミズヒキ、イヌタデ、ミゾソバ、ヨメナ、セイタカアワダチソウ、アキノノゲシ、シラヤマギク、ベニバナボロギク、ヤブマメ、チカラシバ、キンエノコロ等。蝶/ベニシジミ(写真下左)、ツマグロヒョウモン、スジグロシロチョウ、クロコノマチョウ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/ツチイナゴの幼虫(写真下右)、ヤマトシリアゲ、クサギカメムシ、ササキリ、オンブバッタ、ウスバキトンボ等。その他/トキリマメの実(写真上右)、クサギの実、ジョロウグモ等。


10月7日(午後)、横浜市緑区恩田川

 午後からは、久しぶりに野津田公園へ鳥撮りに行ってみた。しかし、今日は休日でスポーツに絶好の季節、サッカー場も野球場も人出が多く、散策する人もかなり多いからか、鳥の気配はまったく感じられなかった。そこで、またまた恩田川の田んぼへ行った。今日も新治市民の森へやって来る鳥撮りマンが集合していたが、ノビタキは僅かの1羽となっていた。それでも、いつもの棒杭に止ってポーズをとっていたのだが、飛立つと待てども待てども戻って来なかった。稲刈りや脱穀等で農家の方々が多いためなのか、それともそろそろ渡りの季節なのか、いずれにしても可愛らしい姿が見られなくなるのはとても寂しい。しからばスズメでもムクドリでも何でもOKとばかりに散策を開始したら、畑に植栽されている栗の木の天辺にモズを発見した。モズは夕陽を浴びて輝き、遠い木立を背景として、ばしばしシャッターを切った。

<今日観察出来たもの>鳥/モズ(写真上)、ノビタキ、ハクセキレイ、スズメ、ムクドリ、コサギ、オオタカ、チョウゲンボウ等。


10月7日(午前)、川崎市麻生区早野の里

 このところ日差しもだいぶ和らいで来て、気温も低くなったから、ピーカンに拘る事も無いのだが、まだ夏場の習性が残っているのか、今日も日陰を求めて早野の里へ行った。10月に入ると見られる昆虫はバツタやキリギリの仲間、カメムシ等を除くと、だいぶ少なくなる。また、昆虫は変温動物だから日陰の寒い所から日向に出て来る季節ともなる。それでも雑木林の日陰で、クサギカメムシを見つけた。クサギカメムシは最も普通のカメムシだから、昆虫の多い年には撮影する気にもならない。しかし、今年は大切なお客様である。また、花では路傍に、ノハラアザミ、タイアザミが咲き、実では、トキリマメの実、ツリバナの実、スズメウリの実等が見られた。今までこの観察記で紹介したツリバナの実は民家に植栽されたものだが、今日は正真正銘の自生のものを撮った。
 ハンノキ林の方へ下りて行くと、途中の畑に植栽された、コスモス、ヒャクニチソウ、マリーゴールドの花にヒメアカタテハやツマグロヒョウモンが吸蜜に訪れ、ハンノキ林の湿地にはミゾソバが一面に美しく咲いていた。雑木林の縁の良く日が当たる緩やかな斜面には、イヌタデ、ヨメナ等も咲き誇っている。更に、雑木林の中からは、ギャー、ギャーと今年初めてのカケスの鳴き声も聞えて来た。「今年は去年と異なって山に実があるようだからカケスは少ないと思うよ」」と予想していた方がいたが、あまり美しいとはいえない鳴き声を聞いてほっとした。コナラもシラカシの実も褐色に色づき始め、本当に秋だなあと感じるものばかりであった。これから日一日と秋は深まって行くことだろう。日光の戦場ヶ原では初氷が観測されたという。山から里への秋の大移動は既に始まっている。

<今日観察出来たもの>花/マルバルコウソウ(写真上左)、イヌタデ(写真上右)、ミゾソバ、イヌコウジュ、ヨメナ、アキノノゲシ、ゲンノショウコ、ヤマハッカ、シラヤマギク、タイアザミ、ノハラアザミ、ベニバナボロギク、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、メナモミ、ナンテンハギ、ヤブマメ、ヤマホトトギス等。蝶/アゲハ、キチョウ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/クサギカメムシ(写真下左)、コカマキリ、オンブバッタ、アキアカネ等。その他/ツリバナの実(写真下右)、スズメウリの実、ジョロウグモ等。


10月5日(午後)、横浜市緑区恩田川

 午後からは東高根森林公園に野鳥がいれば撮影するつもりであったが、野鳥の気配すら感じられなかった。舞岡公園同様に人出や犬の散歩が多いから、小鳥達は居つかないのかもしれない。そこで昨日についで緑区の恩田川へ行った。すると新治市民の森で良く出会う方々がノビタキを撮りに来ていた。Hさんが昨日撮ったノビタキの飛び物を見せたからか、盛んに飛び物を狙っていたが、粘りと頑張りがいるから、そう易々とは撮れないと言う事である。今日は浜っ子モズを撮ろうと付近を散策したが、コサギ、ムクドリ、スズメ等の極々普通な野鳥だけであった。皆が帰ってから1時間ばかり粘ったが、なんとここには計6羽ものノビタキが飛来している事が分かった。明日からの週末は天気が良さそうだから、ノビタキ狙いでかなりの方が集るかもしれない。それにしても何べん撮っても飽きない愛らしい小鳥である。

<今日観察出来たもの>鳥/ノビタキ(写真上)、ハクセキレイ、スズメ、ムクドリ、コサギ等。


10月5日(午前)、川崎市宮前区東高根森林公園

 今日で、なんと5日連続の道端自然観察及び写真撮影となる。3日連続してお休みしたのだから、これくらい連続して出かけても良いのかもしれない。それに明日は五十肩の通院やら所用でお休みだからと、かなりばてていたが出かける事にした。小野路町や図師町等の町田市へ出かけるのも億劫だし、美味しい「ほっかほっか亭」のお弁当が食べられると、東高根森林公園へ行った。
 散策を開始すると湿生植物園方で、かなりの人が集って写真を撮っている。なんだろうと行ってみると、満開のヒヨドリバナにアサギマダラが吸蜜に訪れていた。「アサギマダラですね」と言うと、見物人の方から「良く知ってますね」と言われて頭をかいた。ヒヨドリバナが咲きアサギマダラが見られるという事は、なんやかんやと言っても秋なのである。この他、湿生植物園では、ツリフネソウ、ミゾソバ、カリガネソウ、そして植栽されたアサマフウロが咲き誇っていた。アサマフウロはとても美しかったが植栽されたものを撮るのも合点がいかなかったので撮影しなかった。
 入口の方に少し戻って古代植物園へ通ずる道を歩いて行くと、傍らに植栽されたアジサイの葉上にアカスジキンカメムシやエサキモンキツノカメムシを見つけた。また、雑木林の縁に色づき始めたサルトリイバラの実が垂れ下がっていた。今日は古代植物園でオケラの花を撮ろうと思っていたのだが、もう咲き終わったのか一輪だに咲いていなかった。そこで、ここはかなり苔むした所なのでキノコでも生えていないかなと地面を見て回ったら、なんとマヤランが咲いていた。港北ニュータウンの公園でも前記したように観察しているので、マヤランはそれ程珍しい植物ではなさそうだ。ほんの短時間であったが、かなり変化の富んだ散策であったなあと微笑んだ。

<今日観察出来たもの>花/ツリフネソウ(写真上左)、ミゾソバ(写真上右)、マヤラン、イヌコウジュ、カリガネソウ、ヒヨドリバナ等。蝶/アサギマダラ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、イチモンジセセリ等。昆虫/アカスジキンカメムシの幼虫(写真下左)、ヤマトフキバッタ、エサキモンキツノカメムシ、アキアカネ等。その他/サルトリイバラの実(写真下右)、コブシの実、ジョロウグモ等。


10月4日(夕方)、横浜市緑区四季の森公園

 恩田川でノビタキと戯れてしまったので、午後から行く予定であった四季の森公園の駐車場に、なんとなんと午後3時に着いた。駐車場の門限は午後5時だから、ほんの短時間しか散策出来ない。この公園にも、コサメビタキ、エゾビタキ、キビタキ等のヒタキ類が入っている筈と踏んだのだが、野鳥の気配がまったく感じられない。そこで池に戻って、カワセミ君と遊んだ。今日は「愛と死をみつめて」世代のご婦人が、一人で一生懸命、カワセミの飛び物を狙っていた。みると機材は新発売のキヤノンEOS40D、レンズは400ミリの短焦点である。カワセミが撮りたくて撮りたくて、一揃え買ってしまったのだという。また、どんなカワセミの仕草や表情も可愛いと言う。これはこれはまことに重症のカワちゃん病だなと微笑みながら、こちらはデジスコ定番の止り物に徹した。

<今日観察出来たもの>鳥/カワセミ(写真上)、キジバト、カルガモ等。


10月4日(午後)、横浜市緑区恩田川

 久しぶりに安楽亭の焼肉ランチを食べ、このところ忘れていた健康昼寝をとろうと、恩田川の田んぼへ行った。これ程広々とした田んぼが残っているのも、横浜市内では珍しい。車を邪魔にならない路肩に停めて、さあ、お昼寝と思ったら、田んぼにある棒杭にノビタキが止っている。こんな近場にもいたんだと感激したが、たっぷり昼寝をしてから撮ろうと車の中に横たわった。しかし、なんだか眠れない。それもそうだろう、被写体が周りで撮って下さいよとポーズをとっているのだから当然である。そこで健康昼寝はおあずけにして、デジスコを組み立ててノビタキを撮り出した。しばし散策すると、なんと4羽もいるようだ。また、新治市民の森で良く出会うHさんも自転車でやって来た。こちらはデジスコで止り物、Hさんは一眼で飛び物を狙った。こんな近場でノビタキと戯れる事が出来るなんて、本当に嬉しい限りである。

<今日観察出来たもの>鳥/ノビタキ(写真上左)、ハクセキレイ(写真上右)、チョウゲンボウ、スズメ等。


10月4日(午前)、横浜市都筑区鴨池公園

 今日は天気予報では雨の筈だったが、起床してみると青空が広がっている。二日薄曇りの日が続いた後に雨が一日中降る日が来るのがベストなのだが、そうこちらの都合には合わせてくれない。それにもうじき体育の日、この日はその昔、東京オリンピックの開会式のあった日なのだ。10月10日は晴れの特異日といわれ、首都圏では晴れの日が多いのだそうである。忘れもしない東京オリンピックは、抜けるような青空の下で始まった。この頃、「愛と死をみつめて」というマコとミコの悲しい純愛小説が流行って、悲しみに涙し、東京オリンピックの東洋の魔女の金メダル等で感激しと、まことに世の中の動きの激しい時代であった。それに比べると昨今は、やっと退陣してくれたが、おぼっちま首相が登場したり、弟子をリンチして死に至らしめた大相撲の親方が出現するという、まことに情けない時代である。
 ずいぶん横道に逸れてしまったが、今日は雨の為に一日中自宅蟄居のつもりでいたので遅く起き、このため午前中は至近距離の鴨池公園へ行った。隣接する運動広場では、往きはお年寄りによるゲートボールがなされ、帰りは幼稚園児による運動会の予行練習が繰り広げられていた。そんな中でも片隅にあるマリーゴールドの花壇では、様々な蝶が大集合で吸蜜していた。ここでもウラナミシジミに出遭ったから、今年はウラナミシジミの当たり年なのだろう。それも当然で、房総半島南端等で越冬したものが北上して来るのだから、今夏の異常なまでの極暑はウラナミシジミにとっては有り難い事なのである。今日もまだキノコが残っているかなと期待したが、萎びてカビが生えているものがほとんどであった。何処のフィールドでもジョロウグモが一杯だが、その蜘蛛の糸に枯葉が引っかかって、そよ風に揺れていた。

<今日観察出来たもの>花/アキノノゲシ、ツユクサ、アレチヌスビトハギ、ヤマハギ等。蝶/モンキチョウ(写真下左)、モンシロチョウ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ、イチモンジセセリ、チャバネセセリ等。昆虫/キバラヘリカメムシ、アオドウガネ等。キノコ/ニオイコベニタケ(写真上右)、テングタケダマシ、テングツルタケ等。その他/ソメイヨシノの枯葉(写真上左)、アメリカハナミズキの実(写真下右)、サカキの実、ジョロウグモ等。


10月3日、東京都練馬区光が丘公園

 カラスなんて野鳥では無いと言う方もおられるが、昨日は、そのカラスだけの寂しい舞岡公園であった。そんな訳で、熟睡出来ずに寝覚めがとても悪い。そこで、ここに行けばヒタキ類と対面出来る筈と、電車で楽々の光が丘公園へ行った。自宅がある最寄駅から、片道480円で行かれるのだから素晴しい。ポイントに到着すると、常連さんが、「色々入って来ているよ」との事なので眉毛が下がった。たくさんいるシジュウカラや久しぶりのコゲラ等と戯れていると、キビタキの雌、オオルリの雌がやって来た。ヒタキ類は雄の方が綺麗なのだが、雌の方がとっても可愛い。相変わらずの曇り日でシャッター速度が上がらないものの、数打ちゃ当たるで、ばんばんシャッターを切った。今日はご対面出来なかったが、キビタキ及びオオルリの成鳥雄も飛来しているという。これだから東京の公園は馬鹿に出来ないのである。

<今日観察出来たもの>鳥/コゲラ(写真上左)、キビタキの雌(写真上右)、オオルリの雌、シジュウカラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス等。


10月2日(午後)、横浜市戸塚区舞岡公園

 午後からは本当に久しぶりに舞岡公園へ行った。同公園では鳥撮り人口が急激に増え、いつ行っても必ず駐車出来た場所がすぐに一杯となる。そんな訳で足が遠のいていたのだが、こんなぐずついた日なら空いているだろうと思った訳である。更に、去年の今頃は、ツツドリ、キビタキ、サンコウチョウ、コサメビタキ等が見られたから、今年もなにかしら来ているのではないかと期待したのだ。しかし、見られた鳥はごくごく普通の鳥で、常連さんによると、ヒタキ類は飛来していて写真を撮っている方もいるらしいが、鳥の気配はまったく感じられなかった。尾根筋に大きな道路が開通し、人出も多くなり、また草刈等の公園化が進んでいるためか、一年前よりもかなり環境が悪くなった印象を受けた。そんな訳で撮影出来たのはハシブトガラスのみで、カァーカァーと車の中で呟きながら帰宅した。

<今日観察出来たもの>鳥/ハシブトガラス(写真上)、カワセミ、シジュウカラ、モズ、スズメ、キジバト、カルガモ等。キノコ/カニノツメ等。


10月2日(午前)、横浜市港北区新吉田町

 今日は電車で楽々鳥撮りに出かけようと思っていたら、空調工事の職人さんが来るから車庫を空にしておいて欲しいとの事。そこで急遽、車で何処かへ出かけなければならなくなった。時計を見ると午前10時半。こんな時は隣町の新吉田町しかないなと家を後にした。相変わらず空は昨日と同じで、どんよりと雲っていて気温もかなり低い。農家の庭先にあるイチジクの実やザクロの実がとても大きくなって美味しそうである。もちろんカキもそろそろ食べられそうだ。秋はやはり実りの季節なのである。
 丘へ通ずる小道を登って行くと、かなり前から咲いていたヨドリジョウゴが更に美しく咲いている。先に咲いたものの実は大きくなって、光り輝く緑の玉となってぶら下がっている。植木屋さんの畑を通るとポーポーの実が、黄緑のアケビの実のように大きくなって見事である。また、民家の垣根越しにツリバナの実が赤く垂れ下がって、これまたとても美しい。こうなると今日は各種の実の日かなと思っていたら、路傍のニラの花にオオハラナガツチバチがおとなしく止っていた。
 夏の間は息せき切って登った筈の急坂だが、今日はあまり苦にせずに登り切って丘の上の畑へ到着すると、カナムグラが生茂っている草むらに、シータテハかなと見間違う程に美麗な秋型のキタテハが羽を開いて止っていた。丘の上の家庭菜園では、そよ風に揺れる色とりどりのコスモスに、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリ等が吸蜜に訪れていた。また、相変わらず農道脇の雑木林の縁のマユミには、キバラヘリカメムシが群がり、今日はクサギカメムシまでお仲間となっていた。以上、ほんの1時間半程の散策であったが、各所で本格的な秋の便りを熟読する事が出来た。

<今日観察出来たもの>花/ヒヨドリジョウゴ(写真上左)、キツネノマゴ、ツユクサ、ヌスビトハギ等。蝶/ツマグロヒョウモン、キタテハ、ヒメアカタテハ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、スジグロシロチョウ、ヒカゲチョウ、イチモンジセセリ等。昆虫/カメムシの仲間の幼虫(写真下左)、オオハラナガツチバチ(写真下右)、キバラヘリカメムシ、クサギカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、アオドウガネ等。その他/エゾノコリンゴ?の実(写真上右)、ツリバナの実、アメリカハナミズキの実等。


10月1日(午後)、神奈川県相模原市(仮称)ノビタキの里

 午後からは、またまた相模原市の(仮称)ノビタキの里へ行った。もう少し空が明るくなると思っていたのだが、雲がどんよりと低く立ち込めている。こんな日はどう撮っても暗っぽくなってしまって、レタッチしても上手く行かない。解像度が低下してしまうのだろう。だからと言ってピーカンではコントラストが強過ぎて、けばけばしい写真となってしまう。まことに写真は天候次第である。車を路傍に停めて散策を開始すると、すぐにノビタキが棒杭に止っていた。今まで背景に緑の草、実った田んぼ、山並み等を使って、緑、黄、青の中にノビタキを写し止めて来たが、今日は有り難い事に背後にヒガンバナが咲いている。これは頂きとばかりに、赤バックで写し止める事が出来た。こんな千載一遇のチャンスだったのに、もう少し明るい曇りだったら色鮮やかに明るく撮れたのにと残念であったが、来年があるさと潔く帰路に着いた。

<今日観察出来たもの>鳥/ノビタキ(写真上)、セッカ、モズ、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、コサギ、トビ、トビ等。


10月1日(午前)、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 いよいよ秋本番の10月に入った。3日前は残暑が非常に厳しい晴れ、一昨日は小雨、昨日は本降りとなって、道端自然観察及び写真撮影は、なんと3連休となってしまった。毎日が日曜日のような若隠居の身では、土曜日曜が雨になっても左程悲しくは無いが、サラリーマン時代にはトイレに隠れて大粒の涙を流したものである。そんな訳で身体は大いに緩んで、散策に出かけるのが億劫となったが、このつれづれ観察記を今年一杯はまじめに続けて行こうと考え、身体に鞭打って出かけた。
 午前中は言わばウォーミングアップのつもりで、自宅から至近の茅ヶ崎公園へ出かけた。散策を開始するが、予想していたように、これといった被写体に巡り合わない。降り続いた雨のために植え込みの中には褐色のハナオチバタケが爆生していたが、美しく撮れないからカメラから消去した。今日は貧果に泣くかなあと、アジサイの葉上にいるエサキモンキカメムシやクズの葉上にいるコフキゾウムシにカメラを向けるが、ご機嫌斜めで撮らせてくれない。アオバハゴロモやツマグロオオヨコバはたくさんいるものの食指が動かない。そこで黄色く色づき始めたソヨゴの実を撮って歩みを先に進めると、草原に各種のシジミチョウが休んでいた。特に今年初めてのウラナミシジミを見つけて嬉しくなった。まずはその名の謂れである波模様のある羽裏を撮っていたら、にわかに羽を開いて美しい水色の羽の表を見せてくれた。
 こうなるといつもばんばん被写体が見つかり始めるのだから不思議である。エンジンがかかったという訳なのだろう。路傍のクサギの幼木の葉にはクサギカメムシの成虫はもちろん幼虫もたくさん見つかり、雨に現われた美しい緑の苔の上にはキノコまで生えていた。最近、本当にエンジンのかかるのが遅くなったなあと微笑んだ事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>花/キツネノマゴ、イヌコウジュ、タカサブロウ、イヌホウズキ、ツユクサ、クズ、ヤマハギ、ヌスビトハギ等。蝶/ウラナミシジミ(写真下右)、ベニシジミ、ツバメシジミ、ヤマトシジミ、モンシロチョウ、キチョウ、ヒカゲチョウ、ヒメジャノメ、イチモンジセセリ等。昆虫/クザギカメムシの幼虫(写真下左)、エサキモンキツノカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、コフキゾウムシ、オジロアシナガゾウムシ、クロウリハムシ、アミガサハゴロモ、アオバハゴロモ、ツマグロオオヨコバイ、アオドウガネ等。キノコ/種名調べ中(写真上左)、ハナオチバタケ等。その他/ソヨゴの実(写真上右)、サワフタギの実等。



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