2005年:つれづれ観察記

(5月)


5月31日、神奈川県(仮称)アオバズク郷土の森

 今日は何処へも行かないで自宅蟄居のつもりでいた。しかし、昼食を食べに出かけたついでに、かねてから目星をつけておいた場所へアオバズクはいないかと寄ってみた。これがいけなかった。残念な事にアオバズクはいなかったのだが、こうなったら去年いたという場所に行ってみたくなった。そこでもかなり探したものの見つからない。これでは帰るしかないのかなあと思い始めた途端、地元の方がやって来て、すぐにアオバズクを見つけてくれた。アオバズクは木の枝に止まってじっと動かないのだから、初心者が初めての場所で見つけるなんて、それはそれはかなり難しい事なのだとつくづく思い知った。即座に機材をセットし撮影したが、なにしろ暗い所に止っているし、天気も悪くなって来たから良い写真は撮れなかった。しかし、今年もまたアオバズクが見られる季節になりましたとのご報告として紹介することにした。

<今日観察出来たもの>鳥/アオバズク(写真上)、ヒヨドリ等。


5月30日、横浜市鶴見区獅子ヶ谷市民の森

 いよいよ風薫る5月も今日と明日の2日間となった。まったく飽きもせず超暇人だから、5月も気が変になったかのように各所へ出かけた。明日明後日は雨だから、2日間の完全休養となる。そこで5月は昨日の高原へのプチ遠征でお終いかなと思っていたが、朝起きてみたら無情にも曇り空である。そこで、昨日の疲れをとるためにかなり起床が遅くなり、やぼ用も片付けてからの散策となったが、至近距離の獅子ヶ谷市民の森に行ってみた。
 獅子ヶ谷市民の森に隣接する横溝屋敷という古民家のある「みその公園」は、毎月第3月曜日以外は開園していて、何処かの公園みたいに駐車場が有料という事もないからとても有り難い。今日のみその公園には、最近、野生化の著しいヒルザキツキミソウやムシトリナデシコがたくさん咲き、ムラサキツユクサも各所で花開いていた。また、古民家内のビワの実が黄色く色づいて、とても美味しそうであった。みその公園から獅子ヶ谷市民の森へ通ずる道にはアジサイがたくさん植栽されていて、かなり色づいているものも見受けられた。また、畑には第2化のモンシロチョウがたくさん飛び、雑木林の縁では、やはり第2化の水色がとても鮮やかなルリシジミが見られた。どこを見ても、もうすぐ梅雨の季節なのである。
 今日の短時間の観察で一番嬉しかったのは、ピカピカと光るジンガサハムシである。太陽が照っていて気温が高いと盛んに飛び回って落ち着かず、写真撮影に難儀をするのだか、今日はとてもおとなしくて簡単に撮影出来た。ヒルガオが大好きなハムシだから、林縁にそのような場所があったら、是非、出合って欲しい。散策を開始して1時間、天気予報通りに、まるでシャワーのような梅雨独特の雨が降り出した。

<今日観察出来たもの>花/ヒルザキツキミソウ(写真上左)、ムラサキツユクサ(写真上右)、ムシトリナデシコ(写真下左)、ニワゼキショウ、キキョウソウ、ドクダミ、ハキダメギク、ジャガイモ、タチアオイ、アジサイ等。蝶/コジャノメ、モンシロチョウ、ルリシジミ等。昆虫/ジンガサハムシ(写真下左)、マダラアシナガバエ、ルリクビボソハムシ等。その他/ビワの実等。


5月29日(午後)、山梨県(仮称)コルリの森

 石割の湯からすぐの国道に突き当たる所に、有り難いことにコンビニのローソンがある。ゆっくりと弁当をぱくつき、午後から何処へ行こうかと考えたが、本栖湖や朝霧高原はかなり遠い。そこで毎週お馴染みの(仮称)コルリの森へ行く事にした。連続4度目となる。道路の際には、今日は車が5台とかなり少ない。ポイントへ降りて行くと、今日はなんと、八丁湖の花ちゃんグループがやって来ていた。オオルリは一回だけだが、コルリは10分おきにやって来るという。コルリは地面をぴょんぴょん跳ねながらやって来て、ほとんど枝に止まらないから、撮影しても前と同じ絵柄となる。そこで他の鳥を待ったのだが、午後からは出がとても悪くなり、夕方には皆さん引き上げて私一人となった。すると何やら騒がしくクロツグミが現われた。しかし、とても警戒心が強い鳥で、水浴びの写真一枚しか撮れなかった。

<今日観察出来たもの>鳥/クロツグミの雄(写真上左)、キビタキの雄(写真上右)、コルリ、カワラヒワ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、キジバト、キセキレイ等。


5月29日(午前)、山梨県山中湖村石割山

 天気予報では、明日、明後日は雨との事である。毎度の事だが雨の後は風が吹く、風が吹けば撮影に難儀するという訳で、今日しかないなと山中湖の平野へ行った。高原の季節の進み具合は首都圏平地よりも1ヶ月近くも遅くなるから、今日はちょうど4月下旬ということになる。山中湖村平野のあたりなら何処でも同じようなものだが、安心して車を停めておける事、別荘地でない事、沢沿いである事等の条件から、いつも石割山の登山道へ行く事にしている。もちろん観察する蝶や昆虫達によっては、神奈川県との県境の三国峠周辺も面白い。
 車を駐車させてもらっている石割の湯は、入浴料大人700円と少々お高いが、木造建築特有の自然に溶け込んだ建物で、日本最高レベルの高アルカリ性温泉として著名である。案内書によると、水素イオン濃度(ペーハー)が10.0で、世界的にみても非常に珍しい温泉と紹介されている。このような特徴から様々な効能が期待でき、特に美肌、冷え性などの症状に大変良い温泉で、女性に人気のスポットである。そんな訳で私もたまには入浴して、より美男子とならなければならないのだが、周辺にはウスバシロチョウが飛び回り、各種の昆虫の宝庫だから、のんびりと温泉につかっている訳にも行かない。
 今日は草原にあるアシやイタドリが伸び始めたばかりで、天気も曇りだった為に、それ程多くの蝶や昆虫には出会えなかった。しかし、林道にはヤブウツギとニシキウツギの自然交雑種で、富士山麓に多いフジサンシキウツギが美しく出迎えてくれた。また、公園等での植栽しか見た事が無かったサワグルミが、たくさん生えていて嬉しくなった。もちろん、その葉痕はサワちゃんであった事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>花/フジサンシキウツギ(写真上左)、ミツバウツギ等。蝶/ウスバシロチョウ(写真上右)、ツマキチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/アオハムシダマシ(写真下右)、ジョウカイボン、クロジョウカイ、セボシジョウカイ等。野鳥/カッコー、ホトトギス、アカモズ、ホオアカ、ホオジロ、ウグイス等。その他/サワグルミの葉痕(写真下左)等。


5月28日、横浜市港北区新吉田町

 昨日は異常に暑かったので、帰宅すると衣類を薄手のものに入れ替えた。しかし、それをあざ笑うかのように、今日は晴れていても気温が低い陽気となった。大陸の高気圧に覆われたのだろう。昨日の様な暑さが続いて本格的な夏がやって来たらかなわないが、もうすぐ梅雨、梅雨に入れば肌寒い日も多くなる。それにしても、今年の春から初夏にかけては風が良く吹く。じっくりと写真撮影が出来た日は数える程だ。地球温暖化の影響ではなかろうが、なんとなく気候がおかしい。
 今日は自宅蟄居とも思ったが、今週はお湿りの日が多くなりそうなので、腹ごなしにと新吉田町へ行った。車を降りてあたりを見回すと、様々な花が咲いていて賑やかだ。特に多いのは、オオキンケイギク、ムシトリナデシコ、ヤグルマギクで、ゼニアオイも直立不動で咲いている。また、民家の庭先にはザクロの花が鮮やかだ。しかし、風が強いために、それらを撮ることは断念した。そこで風が遮られる日陰の場所に行ってみると、ツユクサにルリクビナガハムシが、イノコヅチにヒメカメノコハムシが、クサイチゴにシマサシガメが見られた。また、美しい緑色の金属光沢を持ったマダラアシナガバエもいた。
 それらの昆虫をカメラの中に納めていると、頭上の梢でガビチョウが独特な旋律で囀り、前方の草原には、なんとキジの雄も見られた。かなり自然度のある公園やフィールドでもキジが見られなくなっているのだが、自宅から至近の新吉田町に見られるのだから嬉しくなる。風が遮られる雑木林の縁行くと、ホソアシナガバチの母バチが巣作りに励んでいた。アシナガバチの仲間は、最初は母バチ一匹で巣を作り産卵して娘達が孵ると、その協力を得て巨大なハチの巣へと成長して行く。

<今日観察出来たもの>花/イボタ(写真上左)、シュンギク(写真上右)、ニワゼキショウ、ドクダミ、ハキダメギク、アカバナユウゲショウ、ウツギ、スイカズラ、ジャガイモ、オオキンケイギク、ゼニアオイ、ヤグルマギク、ホタルブクロ、ムラサキツユクサ、ムシトリナデシコ、ヒメフウロ、ザクロ等。蝶/ヒカゲチョウ、サトキマダラヒカゲ、ルリシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/ホソアシナガバチ(写真下左)、マダラアシナガバエ(写真下右)、ルリクビボソハムシ、ヒメカメノコハムシ、シマサシガメ、ホシハラビロヘリカメムシ、ヤブキリの幼虫等。野鳥/キジ、ガビチョウ、ウグイス、ツバメ等。キノコ/アミスギタケ、スエヒロタケ等。その他/ニワトコの実等。


5月27日、神奈川県(仮称)アマサギの里

 やっぱり今日は、とても暑かったんだなあ。帰宅してネットで調べてみたら、なんと30度。木陰の無い田んぼにいたのだから、暑かったのも当然である。かなりの風があったから撮影には不向きな状況であったが、もし風が吹いていなかったら、熱中症で倒れていたかもしれない。もちろん今日は先週の成果よもう一度とばかりに出かけたのだが、アマサギは僅かの一羽しか見られなかった。しかも、胸元から頭にかけての亜麻色がとても薄く、これでは撮影する気にはなれない。もっとも今日の目的はアマサギではなく、田んぼにやって来るシギ、チドリ類である。何かまだお目にかかっていないものに出会えるのではと期待したのだが、先週出会った珍しい鳥だというアカエリヒレアシシギは見られず、先週も普通に見られたキアシシギとコチドリだけであった。
 もう何べんも記しているが、私が撮影のターゲットとしている野鳥は、首都圏の里山及び周辺の田んぼや川原で見られるものだが、今までシギ、チドリ類はほとんど撮影していなかった。それだけ自宅から行き易い所に、広大な田んぼや川原が無いという事なのだが、これからは心して狙おうと思っている。野鳥撮影が大好きな方々をかなり多く知っているが、小鳥や猛禽類が好きな方がほとんどで、シギ、チドリ類はもちろんの事、サギの仲間も余り関心を示さない。実は私もそうなのだが、これではやはりウィークエンド・ナチュラリストとして片手落ちに思えて来た。また、関心を持ってシギ、チドリ、サギ類を図鑑等で調べてみると、バラエティーに富んでいて奥が深そうなのである。今日はコチドリとキアシシギを、これでもかと言わんばかりに、様々な絵柄をデジスコで切り取った。

<今日観察出来たもの>鳥/アオサギ(写真上左)、キアシシギ(写真上右)、コチドリ(写真下)、アマサギ、コサギ、ダイサギ、チュウサギ、キジバト、セッカ、ハクセキレイ、カワラヒワ、ムクドリ、ツバメ、スズメ等。


5月26日、東京都町田市小野路町

 昨日はかなりの量で久しぶりの雨が降った。田畑もフィールドも良いお湿りになった事だろう。今日はピーカンが予想されていたが、朝起きたら、それにプラスして風がかなり強い。こんな時は三保市民の森の谷道と相場は決まっているのだが、アオバズクが飛来していないかと、ちょっと(仮称)アオバズク郷土の森を覗いてみたくなった。このため進路を町田市方面にとった。
 最初は川崎市麻生区の早野の里へ立ち寄ったが、雑木林の日陰の縁は風がかなりきつくて、写真どころではない。しからばと隣接する横浜市青葉区の寺家ふるさと村へ行って見たが、ここも風が強くてお手上げであった。こうなったら早く昼飯を食べて、小野路町の万松寺谷戸の日陰の小道に行くしかないなと、結局、予定していなかった小野路町まで行く事になった。しかし、有り難いことに風はかなり弱くなって、何とか写真撮影が出来てほっとした。そんな訳で今日の小野路町の道端自然観察は、ごく狭い範囲の場所で、しかも短時間のものである。
 車を停めて歩き始めると、下草の葉にヒメクロオトシブミが止っていた。マクロレンズで覗くと、なにやら顔に植物の綿毛のようなものをつけている。1センチにも満たないつるつるした甲虫なのに、こんな事もあるのだなあと苦笑いを浮かべた。この他、イチモンジカメノコハムシ、アトボシハムシ、ヒゲナガハナノミ等が見られ、比較的簡単にカメラの中に納まった。そこで毎年この時期に、杉の切り株から顔を出すミドリスギタケは生えてないかと行って見ると、律儀にも今年もたくさん生えていた。以上、今日は小野路様々でカメラの中がかなり賑やかになった。そこで、早々切り上げて仮称)アオバズク郷土の森へ行って見たが、残念な事にアオバズクを見る事は出来なかった。

<今日観察出来たもの>花/オヘビイチゴ(写真上左)、ニワゼキショウ、オカタツナミ、ケキツネノボタン、アカバナユウゲショウ、アメリカフウロ、コゴメウツギ、スイカズラ等。蝶/ナガサキアゲハ、ヒカゲチョウ、ヒメキマダラセセリ等。昆虫/ヒゲナガハナノミ(写真下左)、イチモンジカメノコハムシ(写真下右)、ヤマトシリアゲ、アカガネサルハムシ、アトボシハムシ、シモフリコメツキ、ヤマサナエ、ヤブキリの幼虫、ヤマトフキバッタの幼虫等。キノコ/ミドリスギタケの幼菌(写真上右)、ヒイロタケ等。その他/ヒカゲスミレの実、ウグイスカグラの実、ヘビイチゴの実、ヤブジラミの実等。


5月24日、山梨県(仮称)コルリの森

 今年に入って3回目のコルリの里である。いくら高原とはいえ、5月下旬になると木々の葉はかなり広がって来る。デジスコによる野鳥撮影は、葉によって被写体が暗くなっても良いのだが、晴れの日だと葉や枝の影が被写体に当たって見苦しい写真となってしまう。また、背景と被写体との露出差が激しく、露出の補正がかなり難しくなる。また、白っぽい色合いのある野鳥だと、そこだけ白飛びしてしまう場合も度々起こる。そこで曇りの日を待っていたのだが、とうとうそんな日はやって来ず、明日は雨というので出掛ける事となった。
 現地に到着すると、早くも車が10台も並んでいる。ポイントに降りて行くと、やはり約25名位のカメラマンでごった返していた。顔見知った方と挨拶を交わすと、こんな時には周辺散策、午後3時頃になれば、かなりの方が帰って行くだろうと、その場を後にした。しかし、南方からやって来た野鳥達の縄張り争いは終わったのか、先週に比べると見られる野鳥の数はかなり少なかった。超可愛いコサメビタキは、一度も目にする事はなかった。また、自衛隊の実弾演習が今日は盛んで、ズドーン、ズドーンと、かなり大きな音が響いて来る。野鳥の姿が少ないのも、このためかもしれない。一発爆弾が炸裂する度に、うん十万の税金が消えて行くなあと苦笑する。
 それでもキビタキや何故か高原にも普通のホオジロ等を撮り、のんびりゆっくり昼食をとって、かなり贅沢な昼寝をする。そしてまた一回りした後にポイントに出向いてみると、かなりの方が帰り支度を始めていた。「朝早く来たからもう限界」という訳である。そんな訳でカメラマンがかなり減ったものの、やはり鳥の出は先週よりも悪かった。しかし、ここでしか撮れないコルリ、オオルリの青い鳥を撮る事が出来た。

<今日観察出来たもの>蝶/ウスバシロチョウ、サカハチチョウ、ツマキチョウ等。鳥/ホオジロ(写真上左)、キビタキの雄(写真上右)、コルリの雄(写真下左)、オオルリの雄(写真下右)、コガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、メジロ、ミソサザイ、コゲラ、キジバト、ヒヨドリ、キセキレイ等。


5月23日、横浜市緑区新治市民の森

 昨日は比較的雲が多かったものの、連日のフィールド行きでの疲れがどっと出た為に自宅謹慎とした。今日は嫌になっちゃう程のピーカンで、気温もぐんぐん上がるとの事であった。こんな日に花を撮っても陰影のどぎついものしか撮れないので、日陰の下草の葉上にいる昆虫を中心とした観察に徹した。散策を開始すると、遊水池のハラビロトンボが気なった。腹が真っ青になった成熟した雄はいるのだろうかと探してみたら、やっぱりいました。真っ青というよりか青黒いという表現がぴったりの個体ばかりであった。なんとか撮影しようと思ったが、90ミリマクロレンズでは遠過ぎた。帰りがけにまたチャンスがあるさと通り過ぎたが、帰路は風が強くなって、枯れ草の上等に止る姿は見られなかった。多くのトンボは棒の先等に止るが、やはり風が強いと止ってはいられないんだと苦笑した。
 今日の散策での特筆事項は、たぶんオオクロアリの雌の羽蟻と思われるものが下草に止っていた事だろう。年に一度の今頃、羽のある雌と雄のアリが出現して、結婚飛行と呼ばれる空中での交尾が行なわれる。飛び立ってから1時間程して雌の羽蟻は地上に降りて羽を落し、羽の無い正真正銘の女王となる。雄の羽蟻は悲しいかな結婚飛行後、やがて死んでしまう運命となる。人間の雄の定年後も寂しいものだが、まあすぐに死なないだけアリよりましなのかもしれない。アリというと羽が無いものと思われがちだが、各種のアリは以上の様な生態の持主なのである。この他、長い間昆虫観察をしている私だが、シロヘリカメムシを初見初撮りした。午後からはデジスコに変えて野鳥を狙ったもののノーシャッターに終わり、石の上でテリトリーを張るヤマサナエを撮影して溜飲を下ろした。

<今日観察出来たもの>花/セリバヒエンソウ(写真上左)、クサノオー、ナワシロイチゴ、ユキノシタ、ニワゼキショウ、イモカタバミ、ドクダミ、ハコネウツギ、ウツギ、コゴメウツギ、イボタ、ムシトリナデシコ、アヤメ、オオキンケイギク、タチアオイ等。蝶/イチモンジチョウ、コミスジ、ヒカゲチョウ、キマダラヒカゲ、クロコノマチョウ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/ヤマサナエ(写真上右)、シロヘリカメムシ(写真下左)、オオクロアリの女王の羽蟻?(写真下右)、カワトンボ、ハラビロトンボ、シモフリコメツキ等。その他/モミジイチゴの実、ウグイスカグラの実等。


5月21日、横浜市鶴見区獅子ヶ谷市民の森

 今日は午前中の2時間程、食後の運動にと、鶴見区にあるが自宅から至近の獅子ヶ谷市民の森へ久しぶりに行ってみた。5月に入ってから、各種の花が咲き、早いものでは実が熟し、昆虫の顔ぶれも多彩となった。近場の小規模な緑地でも被写体には事欠かない。散策を開始すると、まず目に入って来たのはジャガイモの花である。一昨日の早野の里にも咲いていたが、白花なので写欲が湧かなかった。やはり、ジャガイモの花は薄紫と決まっている。ジャガイモの花はたくさん咲いているから簡単に撮れそうに思うかもしれないが、これが意外と難しく、花の形が良く背景もまた良しとなると、そう滅多には出会えないのだ。そんなジャガイモの花が撮り易い場所に花開いていたのだから嬉しくなった。たかが作物の花と笑われるかもしれないが、季節を告げるなくてはならない花だと思う。
 日陰になった雑木林の縁の下草の葉上を、何か昆虫はいないかと注意して歩くと、今日は、キイロクビナガハムシ、シロオビヒゲナガガ、ノコギリカメムシを見つけた。散策を開始してから10分も経たないのに、4枚の写真がカメラに納まったのだから、食後のカメラ片手の散策はやはり止められない。日当りの良い場所に出向くと、今度は各種の蝶がお出ましになった。どうした訳だか、ツマグロヒョウモの雄が錆びたボルトの上に止まったので、空に抜いて撮影した。谷戸と言っても民家がかなり立ち並んでいるのだが、その谷戸のどん詰まりから尾根にかけての斜面は、昔ながらの情景がほんの少しだが残されていて、今日はナワシロイチゴの花に出会えたのはラッキーであった。ドクダミも白い花をつけ始めたし、梅雨の季節は、もうすぐそこまでやって来ているようであった。

<今日観察出来たもの>花/ジャガイモ(写真上左)、ナワシロイチゴ(写真上右)、ウツギ、ユキノシタ、ニワゼキショウ、イモカタバミ、ナカミヒナゲシ、ドクダミ、ムシトリナデシコ、ヒナゲシ、スイセンノー、キショウブ等。蝶/ツマグロヒョウモンの雄(写真下左)、クロアゲハ、コミスジ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/ホソオビヒゲナガガ(写真下右)、キイロクビナガハムシ、ノコギリカメムシ等。


5月20日、神奈川県(仮称)アマサギの里

 高原は今が芽吹きの季節だが、首都圏平地の雑木林や丘陵地帯は、青葉茂る季節となった。もうすぐ、アオバズクやホトトギスがやって来るだろう。しかし、葉が茂ると鳥を探すのが一苦労だし、見つけ出しても美しい写真とはなり得ない。そこで、樹木が無い田んぼや河原等へ行けば野鳥の写真が撮れる筈と、今日はアマサギの里へ行ってみた。もうかなり前からアマサギが神奈川県下に飛来している事は知っていたが、田んぼに水が入らないと本格的なシーズンインとは言い難い。いつになったら水が入るのかと思ったら、やはり田植えの少し前で、アマサギの里の近くに住む鳥友から、「田んぼに水が入ったよ」と連絡を受けて、にんまりしたという訳である。
 現地に到着してアマサギを探し出すのは大変だ。なにしろ田んぼが見渡す限り一面に広がっているのだから、いくら白い鳥と言っても、そう簡単には目に入って来ない。田んぼの代掻きや早くも始まった田植え等の農作業を邪魔してはならないと、車をのろのろと走らせながら探した。すると顔見知った鳥撮りのご婦人にばったり出合って、アマサギのいる田んぼを教えて貰った。本当に有り難い事である。教えて貰った場所に行くと、一年ぶりに見るアマサギがたくさんいた。首をすぼめている個体は動きがないし、かと言って餌を漁っているものをデジスコで捉えるのはかなり難しい。それでもコンクリート製の細い畦に上った個体を見つけ出して、ばんばんシャッターを切った。アマサギの他にはキアシシギが集団で飛来していて、ピューイッと囀りながら田んぼの上を飛ぶ光景はとても美しかった。また、鳥撮り初心者には猫に小判だが、アカエリヒレアシシギは珍しい鳥だとベテランカメラマンがおっしゃるので、素直に従ってカメラに納めた。

<今日観察出来たもの>鳥/キアシシギ(写真上左)、アマサギ(写真上右)、アカエリヒレアシシギ(写真下左)、コチドリ(写真下右)、ダイサギ、チュウサギ、キジバト、ハクセキレイ、カワラヒワ、ムクドリ、ツバメ、スズメ等。


5月19日、神奈川県川崎市麻生区早野の里

 今年に入って町田市のフィールドへ行くのが億劫になったし、観光地化して人がたくさんやって来る舞岡公園や寺家ふるさと村へも行く気がしない。そんな訳で行く所がなくなって来た。また、今日は天候が不安定で、いつ雨が降って来てもおかしくないとある。こんな状況の中で頭に浮かんだのが早野の里である。フイールドとしては小場所だが、意外や意外、侮れないフィールドなのである。それに、もし雨が降って来ても、車を停めた所へすぐに戻れる。
 まず最初に、早野聖地公園と呼ばれる川崎市営の墓地へ行ってみた。雑木林の縁に下草や低木が生えていて、ほんの短い距離だが往復すると必ずや被写体が見つかるのである。まず最初に目に入ったのはオカタツナミソウである。次にツリバナの花が風に揺れていた。ハコネウツギの花も見頃で、なんとナガサキアゲハが吸蜜に訪れていた。更に嬉しかったのは、真っ黄色に熟したモミジイチゴの実である。前に真っ赤なウグイスカグラの実はウイロー味で余り美味しいとは思わないと書いたが、モミジイチゴの実は本当にデリシャスで、撮影を忘れて口にたらふく放り込んだ。
 時間が無いので後ろ髪を引かれる思いで早野聖地公園を後にして、早野の里へ行った。途中、民家の庭先にはユキノシタの独特な花が見られ、畑のジャガイモも花をつけていた。早野の里では路傍のイタドリの葉が瑞々しく、葉の上にはヒメウラナミジャノメ、ダイミョウセセリ、マドガ等が羽を休めていた。更に奥へ進むと、ノアザミが一面に咲いていて、とても綺麗である。蜜を吸いにやって来ていたのは平凡なイチモンジセセリであったが、三脚に望遠レンズをつけて待っていれば、きっとアゲハの仲間の傑作写真が撮れる事だろう。

<今日観察出来たもの>花/ユキノシタ(写真上左)、オカタツナミソウ(写真上右)、ガマズミ、ツリバナ、マユミ、イボタ、カキ、ハコネウツギ、ウツギ、ノアザミ、アヤメ、シャクヤク、ムシトリナデシコ、ジャガイモ等。蝶/イチモンジセセリ(写真下左)、コチャバネセセリ、ダイミョウセセリ、ナガサキアゲハ、イチモンジチョウ、コミスジ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/マドガ、ハスジカツオゾウムシ、ツマグロオオヨコバイ等。その他/モミジイチゴの実(写真下右)、ヘビイチゴの実、ウグイスカグラの実等。


5月17日、横浜市港北区新吉田町

 今日は午前中は雨であった。この為、道端自然観察及び写真撮影はしないで、一日中自宅蟄居と思っていた。しかし、昼食を食べると健康腹ごなしだと新吉田町へ行ってみた。車を停めて歩き始めると、真っ黄色のオオキンケイギクが咲き始めていた。最近、路傍の雑草の仲間入りをしている所も多く、この花が咲くと、その色からかもしれないが、そろそろ暑くなるぞと感ずる。「オオキンケイギクの匂う草原、オオヨシキリすでに来鳴きて」と言った按配なのだろう。最も畑の境に植栽されているウツギも咲き始めていたから、ホトトギスの東京特許許可局の囀りも聞えるようになるに違いない。
 今日の散策で一番びっくりしたのは、あまり外面を考えない農家の庭先に、なんとジャケツイバラの黄色い花が咲いていた。先日の「ウスバシロチョウ観察会」で教えて貰った花である。花は美しいものの他の樹木に絡みつき、暴れ放題のジャケツイバラが切らずに庭に植えたままであるとは、まことに素晴しい。図鑑を開いて見ると、観賞用に植えられる事もあると記載されているが、きっとこの家のご主人は風流を好む方なのだろう。また、近くには切った丸太がたくさん積んであって、雨を吸って、キクラゲ、スエヒロタケ、アミスギタケがのびのびと嬉しそうで、オオブタクサの枯れた茎には、これまた雨が大好きなミスジマイマイが這っていた。
 今日の目的はハナウドの葉にいるヒメシロコブゾウムシである。毎年、交通量の激しい道路脇の一叢で見られるのだが、今年もまた元気な姿を観察する事が出来た。第三京浜国道の都筑インターの造成した斜面には、ネット友達から教えて貰ったイタチハギが、チョコレート色の獣の尾の様な形の花を咲かせていた。

<今日観察出来たもの>花/オオキンケイギク(写真上左)、ヤグルマギク(写真上右)、ジャケツイバラ、ウツギ、エゴノキ、イタチハギ、アヤメ、ミヤコワスレ、ムシトリナデシコ等。蝶/クロアゲハ、モンシロチョウ等。昆虫/ヒメシロコブゾウムシ(写真下右)、ビロウドコガネの仲間等。キノコ/キクラゲ、スエヒロタケ、アミスギタケ等。その他/ミスジマイマイ(写真下左)、ボケの実、クサイチゴの実等。


5月16日、山梨県(仮称)コルリの森

 今日は今年に入って2回目の山梨県(仮称)コルリの森へのプチ遠征である。天気予報ではかなり気温が低いとあったが、到着してみると予報通り、ひんやりとした高原の大気に包まれた。午後の3時に気温を確かめてみたが、なんと10度であった。しかし、コーナンで購入した980円の防寒作業着を着用する程ではない。前回は初回で、しかもたくさんの夏鳥達がおでましになったから嬉しくなって興奮気味、ただただ種類数を追うだのみで、背景が今一のものが多かった。そんな訳で、今回は枝にはなかなか止まらないコルリは無理にしても、他の鳥たちは背景がよろしくないとシャッターを切らないぞとの固い決意で臨んだ。また、野鳥の中では最も可愛らしいコサメビタキや黄色い鉢巻が凛々しいキビタキを美しく撮りたいと、心落ち着けて車を離れた。
 鳥撮りマンが終結しているポイントに下って行くと10人位で、前回に比べると半分以下である。その中には、なんと秋ヶ瀬公園で顔馴染みの方々もいた。しかし、今日は鳥の出がかなり悪く、コルリの雄は一度も現われないという。それでも、このポイントでないとなかなか出会えないオオルリをカメラに納めると、キビちゃん、コサメちゃんと周辺散策に移った。ところが天気予報と異なって風がかなり強くなり曇りとなって、梢で囀る小鳥達の姿はほとんど無かった。それでも、木立の中に目をこらすと、キビタキ、コサメビタキを見つける事が出来た。樹木の上部にいるよりは空抜けにならないし、雲って来たから陰影の和らいだ写真となった。その後、昼食したり昼寝をしたり周辺散策を繰返して、鳥撮りマンが集結しているポイントに下って行ったら、鳥の出がかなり悪かったらしく数人の方が残っているだけだった。

<今日観察出来たもの>蝶/ツマキチョウ等。鳥/キビタキの雄(写真上左)、キビタキの雌(写真上右)、コサメビタキ(写真下左)、オオルリ(写真下右)、コルリ、コガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、ミソサザイ、カワラヒワ、キジバト、ヒヨドリ、アカゲラ等。


5月14日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 今日は午後から用事があって東京へ行く事になっていたから、道端自然観察は無しと遅く起床した。しかし、明日に伸ばしてくれないかとのメールが入り、予定が狂ってしまった。そんな訳で今日行かないと、この観察記が2日も空いてしまって、皆様にご心配をおかけする。そこで、しぶしぶ重い腰を上げたが、ふと庭のツバキを見ると、恐ろしいチャドクガの幼虫が群がっているではないか。早く退治しないと大変な事になる。剪定ばさみを取り出して幼虫に触れぬように枝を切り落とし、足裏で踏みつけてあの世へ行って貰った。チャドクガの幼虫にやられた事のない方には分からないかもしれないが、激しい痒みが一週間も続くのだ。もしご自宅にツバキを植えている方があったら、チャドクガの幼虫の有無を確認して欲しいし、この時期、チャやツバキの近くにはなるべく寄らないように注意して欲しい。
 こんな突然のアクシデントの為に、至近の茅ヶ崎公園へ着いたのは、なんと午前11時を回っていた。散策を開始すると、羽化したばかりのヒメハラナガツチバチが葉の上に静止していた。植栽されたベニバナトチノキ、ヤマボウシ、ベニバナウツギが満開で、とても美しい。遅い散策開始だから、これらのものを撮っていたら、お腹がとても空いてしまった。そこで、散策路から至近の「すき屋」さんに寄って昼食をとり散策再開となった。今日の目的はエゴノキの花だが、やはり午前中の青空に抜いて撮影しないと、清々しさが表現出来ないなあとぼやいたものの、日陰のものを新緑に抜いて撮影した。今日の特筆事項は、なんと言っても美麗なアカスジキンカメムシに出会った事だろう。ベニバナウツギの葉上にかしこまって止っていた。イボタの花も咲いていたから、ゼフィルスが飛び始めるのももうすぐそこである。

<今日観察出来たもの>花/エゴノキ(写真上左)、ベニバナウツギ(写真上右)、ニワゼキショウ、オニタビラコ、アカツメクサ、シロツメクサ、ニガナ、コウゾリナ、ブタナ、テイカカヅラ、イボタ、ヤマボウシ、ベニバナトチノキ、タニウツギ、マルバシャリンバイ等。蝶/コミスジ等。昆虫/アカスジキンカメムシ(写真下左)、ヒメハラナガツチバチ(写真下右)等。その他/ウグイスカグラの実等。


5月13日、東京都町田市小野路町・図師町

 今日は本当に久しぶりに町田市の小野路町・図師町へ行った。かなり期待していた訳なのだが、結果としてはあまり芳しくなかった。小野路町・図師町へ行き始めた頃は、こんなに素晴らしい所があったのかと驚いたものだが、年月を経るに従って環境が徐々に変わり、その魅力も減じて行った。まあ、他とは異なって、ちょっと自然度が高いなあという程度となってしまった。また、手短な里山散策コースとして紹介され、訪れる人も多くなった。余りにも有名になったということなのだろう。
 車を停めて散策を開始すると、雑木林の縁の下草の葉上を丹念に見ていったが、これといった昆虫は見られなかった。付近に小さな工場が出来た為か、車が入るようになり、頻繁に下草刈りがなされるようになった。その頃から見られる昆虫の数がぐんと減ったように思う。それでも何べんも往復して、アカガネサルハムシ、アトボシハムシ、ヒゲコメツキ、クサギカメムシ等を見つけた。次に万松寺谷戸へ足を進めたが、草刈機のエンジンの音がうなりを上げていたので、行く気にはなれなかった。
 こうなったら花の谷戸である五反田谷戸へと尾根を越えて行った。ここだけは昔と左程変わっていないものの、谷戸入口の田んぼは畑となって、小高くなった芝地から眺める景観はかなり悪くなった。それでも、ノアザミ、ミヤコグサ、ニワゼキショウ、タツナミソウ、そして余り会いたくは無いアオダイショウが出迎えてくれた。谷戸田は田お越しも終わって水が入り、ムラサキザゴケが僅かに畦に残っているだけだったが、田植えがすんでしばらく経ったら、情緒溢れる谷戸へと変わる事だろう。以上、久しぶりに期待した小野路町・図師町だったが、時期外れも手伝って、貧果に泣いた一日となってしまった。

<今日観察出来たもの>花/ノアザミ(写真上左)、ミヤコグサ(写真上右)、ニワゼキショウ、タツナミソウ、オカタツナミ、コバンソウ、ムラサキサギゴケ、オニタビラコ、コゴメウツギ等。蝶/イチモンジチョウ、ベニシジミ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/アカガネサルハムシ(写真下右)、アトボシハムシ、イチモンジカメノコハムシ、ヤマサナエ、シオヤトンボ、シオカラトンボ、ヒゲナガハナノミ、ヒゲコメツキ、クサギカメムシ等。その他/ハナグモ(写真下左)、ウグイスカグラの実、モミジイチゴの実、ヘビイチゴの実、アオダイショウ等。


5月12日、横浜市緑区三保市民の森

 昨日は左程距離はないものの、信号待ちや渋滞やらでちょっと疲れたから、今日は近場と決めて遅く起きた。いざ出発と思ったら、昨日の強風のために、マサキの落ち葉等が散乱している。そこで、掃除をせねばならなくなった。今日は昨日程の強風は吹いはいないものの、それでも風はかなりあって、しかもピーカンである。こんな時は三保市民の森の谷道しかないと、出発の時間はかなり遅れたものの行く事にした。
 三保市民の森の駐車場に到着すると、車が一台も停まっていない。道端自然観察にはとても楽しいと感ずるのだが、本当に人気が無いフィールドである。谷道手前の畑の傍らには、キンセンカやムシトリナデシコが咲いている。また、ポーポーの花が終わって、奇妙な格好の実の赤ちゃんがついている。いったいこの先、どんな実に生長するのか楽しみである。谷道に入ると、ウグイスカグラの実が真赤に色づいていた。子供の頃はおやつ代わりに良く食べたものだが、大人になって食してみると、ウイロー味であまり美味しいとは思えない。小道の傍らのハルジオンには、ホソヒラタアブが吸蜜している。本当に小さな命にもかかわらず精一杯健気に生きているんだなあと、いつも感心する。
 今日の特筆事項はヤマサナエがたくさん見られた事だろう。しかし、地面にべったり止ったり、各種の葉にしがみつくように止っていて、いまいち写欲が湧かなかった。蝶ではツマグロヒョウモンの美しい雌がいたものの、羽の一部が痛んでいたのが残念であった。あまり陽が差さない森の中に入って行くと、キンランがまだ咲き残っていた。本当に品があり美しい故ダイアナ妃のようだなあと感嘆し、丁寧に作画しシャッターを切った事は言うまでも無い。

<今日観察出来たもの>花/キンラン(写真上左)、タツナミソウ、ミツバツチグリ、イチリンソウ、フデリンドウ、ケキツネノボタン、オニタビラコ等。蝶/クロアゲハ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、クロヒカゲ、サトキマダラヒカゲ、コジャノメ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/アオジョウカイ(写真下左)、ホソヒラタアブ(写真下右)、ヤマサナエ、カワトンボ、ホソオビヒゲナガガ等。その他/ウグイスカグラの実(写真上右)、ヘビイチゴの実等。


5月11日、東京都町田市(仮称)ウスバシロチョウの里

 今日は待ちに待った「ウスバシロチョウの観察会」である。昨日、雷や突風、もちろん雨も伴った低気圧が通過し、今日は抜けるような晴天だが、かなり強い風が残っている。こんな日は、ウスバシロチョウの観察には最悪で、写真撮影など出来ないかもしれない。きっと参加者は少ないぞと思っていたら、なんと私も入れて16名もの方が集って驚いた。
 心配した風だが、山に囲まれた所なので、やや風が強いかなあといった程度で、駐車場周辺にもウスバシロチョウが飛んで来て胸を撫ぜ下ろした。後は、おとなしくハルジオン等の花に吸蜜してくれるかどうかだが、羽化したばかりの個体もいて、午前中に参加者全員がウスバシロチョウをカメラの中に納める事が出来た。初めてウスバシロチョウを見た方に感想を聞くと、「飛翔が緩やかでギフチョウとは違った魅力がありますね」という方や、「毛虫に羽が生えているみたい」と、ずばりウスバシロチョウの形態の特徴を捉えた方もいた。ウスバシロチョウは氷河期の遺物とも言われ、寒い地方に多いにもかかわらず、なぜか寒がりなのである。その他の観察出来た蝶の中で特記されるのは、羽化したばかりのアサギマダラである。という事は、どこかに食草のキジョランが生えているのだろう。図鑑にはコバノカモメヅルやオオカモメヅル等も食草として書かれているが、やはりこの周辺での食草はキジョランだと思う。
 最後に観察出来た植物の中では、棘がたくさん蔓に生えているマメ科のジャケツイバラや、カエデ科の仲間とは思えない葉の形のミツデカエデ、特異な格好のギンリョウソウであろうか。いずれにしても短時間では観察しきれない程の昆虫や植物の宝庫で、またの機会に、じゅっくりと散策したいものである。

<今日観察出来たもの>花/キンポウゲ(写真右左)、ジロボウエンゴサク、ギンリョウソウ、セリバヒエンソウ、ケキツネノボタン、オニタビラコ、マルバスミレ、カマツカ、ミツバウツギ、ジャケツイバラ等。蝶/ウスバシロチョウ(写真上左)、ウスバシロチョウの卵(写真上右)、クロアゲハ、オナガアゲハ、アオスジアゲハ、アサギマダラ、テングチョウ、ルリタテハ、サカハチチョウ、ツマキチョウ、キチョウ、スジグロシロチョウ、コチャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/クロボシツツハムシ(写真下右)、トビサルハムシ、キベリトゲハムシ、ハンミョウ、ジョウカイボン、マルムネジョウカイ、クシベニボタル、ダビドサナエ、シオヤトンボ、カワトンボ、ヒメギスの幼虫、クヌギカメムシの幼虫、モンカゲロウ、コアシナガバチ等。


5月9日、山梨県(仮称)コルリの森

 今年の年初に、毎週のように埼玉県の秋ヶ瀬公園へ鳥を撮りに行こうと決意したのだが、今日は今年一番の暑さになると予報されていた。秋ヶ瀬公園に近い熊谷市では、なんと30度を越えるかもしれないとある。まさに夏である。これでは年初の決意もあったものではない。そこで涼しい高原へと、山梨県の(仮称)コルリの森へ行った。ここなら涼しい筈と思ったのだが、汗ばむ程の陽気となって、さぞかし下界は暑いだろうなあと想像された。ちなみに帰路の車のラジオでは、熊谷市や牛久市では30度を越え、ななんと浜松市では33度となったらしい。そんな訳で年初の決意もなんのその、これから6月一杯までは涼しい高原へ、毎週一回鳥撮りに行こうということになった。それにこう暑くなると、アオバズク、アマサギ、オオヨシキリ、セッカ、サンコウチョウ等を除くと、撮りたいなあと思う野鳥も少なくなる。
 午前8時30分に現地に到着すると、なんと車が10台位も停まっている。一車あたり2.5人としても、25人もの鳥撮りマンがやって来ている事になる。しかも、熊谷ナンバーの車も2台あるではないか。ポイトンに辿り着くと、やはり25人位の方々が集っていた。みなさんこの時期は撮るものもないし、行く所もないし、しかも下界では今年一番の暑さが予報されているのだから、考えることは私と同じだなあと苦笑した。そこで、ここでしか撮れないコルリをカメラの中に納めると、皆さんと別れてデジスコ担いで付近を散策した。まさに軽量でしかも倍率の非常に高いデジスコならではの得意技である。するとみんなが集まっている所よりも断然多くのキビタキが挨拶に現われてくれた。この他、イカルやコサメビタキも見られたが証拠写真程度に終わって、有り難い事に来週またやって来る目的が出来た。

<今日観察出来たもの>花/ミヤマキケマン、タチツボスミレ、ムラサキケマン等。鳥/オオルリ(写真上左)、キビタキ(写真上右)、センダイムシクイ(写真下左)、コルリ(写真下右)、ヤブサメ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、ミソサザイ、イカル、コサメビタキ、カワラヒワ、キジバト、ヒヨドリ等。


5月8日、横浜市緑区県立四季の森公園

 今日はアオゲラの巣があるかもしれないと、巣を探しがてら県立四季の森公園へ久しぶりに行った。四季の森公園は徹底的に山掃除がなされていて、野鳥や昆虫たちには非常に住み難い公園である。今日もそうだが、幼稚園や小学校の遠足、小さな子供を連れた年若い母親、かなり年配の方々等がたくさん来るから、ヘビがにょろにょろ、ハチやカがぶんぶんでは困るのだろう。しかし、もうちょっと生き物達に配慮して欲しいなと思うのはいつもの事である。それでも平日は駐車場が無料、園路沿いに山野草が植栽されているから捨てがたい。
 今日も至る所に植栽されたエビネが花開いていた。多摩丘陵等で天然自然のエビネを見つけても、この観察記に書けば悲しいかな盗掘にあってしまう。まあ、四季の森公園の植栽されたエビネなら、盗掘に会うこともないであろう。そう思ってカメラを向けたが、ピーカンだから、しっとりとした味わい深い写真とはならなかった。園路沿いの山野草は春の花のピークが過ぎているので、多種多様なものは見られなかったものの、タツナミソウが美しく咲いていた。葉や姿形を見ればシソ科の植物である事がすぐ分かる。花がみんな一つの方向を向いているからとても面白い。花の色は青紫のものと赤紫のものとがあった。
 今日出合った被写体の中では、ナツトウダイの実が一番で、赤いイソギンチャクの中から小さなカボチャのような実が垂れているのには驚いた。ナツトウダイはたいして美しい花では無いので、今まで撮影した事がなかったが、どうしてどうしてその実はとてもユニークである。イソギンチャクのようなものは、花序の腺体と耳慣れない用語で図鑑に書かれていた。以上、下を向いて歩く事が多かったので、初期の目的であるアオゲラの巣は見つからなかった。

<今日観察出来たもの>花/エビネ(写真上左)、タツナミソウ(写真下左)、シラン(写真上右)、ノアザミ、トキワハゼ、カタバミ、アヤメ、ミズキ、ヤブデマリ、サワグルミ、シナサワグルミ等。蝶/スジグロシロチョウ等。昆虫/ヤマサナエ、ヒメクロオトシブミ等。その他/ナツトウダイの実(写真下右)等。


5月7日、東京都板橋区荒川戸田橋緑地

 今日は片道570円で行ける荒川戸田橋緑地へ行った。そろそろオオヨシキリやセッカが見られると思ったからだ。河川敷に足を踏み込むやいなや、両種の囀りが聞えて来たが、キジが芝生で餌を啄ばんでいたので、まずはこちらの方を先に撮った。ここのキジは本当に人馴れしているし、その個体数も多いようである。今日の河川敷には奇妙な格好のハマウツボの仲間が爆生し、満潮になると水が入って来る沼の斜面にモクズガニがたくさんいた。また、葦原にはギンイチモンジセセリが舞っていた。荒川戸田橋緑地は、一般撮影機材でもすこぶる魅力的な所である。目的とするオオヨシキリは、一本の枯れた葦が大好きで、待っていると何回もやって来て囀ってくれた。しかし、午後遅くの光で空抜けとなり、満足出来るものとはならなかったが、私にとっての初撮りとなった。

<今日観察出来たもの>花/ハマウツボの仲間、ハルジオン、ニワゼキショウ、アメリカフウロ、ヘラオオバコ等。蝶/ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、ギンイチモンジセセリ、ベニシジミ等。昆虫/シオカラトンボ等。鳥/キジ(写真上左)、オオヨシキリ(写真上右)、セッカ、ヒバリ、ムクドリ、スズメ等。その他/モクズガニ等。*文中のハマウツボの仲間は、外来種のヤセウツボで、造成地、公園等に最近急に増えて来たそうです。また、シロツメクサ、アカツメクサから強引に養分を盗っているそうです。 (広尾山荘ご主人様より)


5月5日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 5月に入ってからの連続5日間のフィールド行きには、道端自然観察及び写真撮影の大好きな私でも、さすがに疲れた。更に昨日今日と気温はぐんぐん上がって、なんと埼玉県の熊谷市や群馬県の前橋市では29度を記録している。真夏は死ぬほど暑かった吉井町等の群馬県西部でも、同じような気温の事であろう。私が住む横浜市は、有り難いことに海に近いから、それ程までには気温は上がらないものの、25度になったらしい。そんな炎天下の連続5日間のフィールド行きは、五十肩世代にはかなりこたえる。そこで今日は自宅蟄居とも思ったが、明日は一日中雨との事で十分静養出来るから、お尻を叩きながら近場の茅ヶ崎公園へ行った。
 車を降りて散策するやいなや、ギンランがお出迎えしてくれた。ギンランはキンランに比べて一週間程見頃が遅れる。いずれにしてもキンランといえギンランといえ、車で10分程のマンションや住宅街に囲まれた公園で見られるのだから嬉しくなる。値上がりしたガソリンを消費して小野路町へ行く事もない。また、都市公園化が激しい舞岡公園等より、ずっと多く見られるの。次に、ギンランのお出迎えで気を良くしたので、小さな池の畔にあるネルデの木を見に行った。いましたいました、ヌルデの瘤に擬態したマダラアシゾウムシがなんと3匹も。毎年この時期に何べんも見ているのだが、その擬態のうまさに微笑がこぼれた。じっと我輩はヌルデの瘤であると動かないので、草の茎で軽くお尻を叩いたら、動きました動きました、やっぱりマダラアシゾウムシ君でした。まったく本当に憎めない昆虫である。その後、やっと芽吹き始めたヤマハギを撮ったりした後、植栽だが美しくこぼれんばかりに咲いているタニウツギが出向かえてくれた。

<今日観察出来たもの>花/ギンラン(写真上左)、タニウツギ(写真上右)、キンラン、クサノオー、カタバミ、トキワハゼ、ケキツネノボタン、ハルジオン、ジシバリ、オニタビラコ、ナカミヒナゲシ、ミズキ、カマツカ、ミツバウツギ等。蝶/アオスジアゲハ、モンシロチョウ、コミスジ、ベニシジミ、クロコノマチョウ等。昆虫/マダラアシゾウムシ(写真下右)、テントウムシ等。その他/ヤマハギの芽吹き(写真下左)、ヤマカガシ等。


5月4日、横浜市緑区新治市民の森

 昨日の午後は、泉の森公園で開かれている野鳥の写真展を見に行ったから、デジスコの出番は無かった。そこで今日は何処かへプチ遠征して鳥撮りとも思ったが、高速道路はかなり激しい渋滞が予想されていて、行く気が萎えてしまった。そこで午前中に溜まった雑用を済ませ、太陽が西に傾いてから昨日に続いて新治市民の森へ行ってみた。これといった珍しい鳥がいる訳ではないものの、人も少なく静かだから、健康にはとても良い。私が知っている限りでは、血圧が高い方が3人も正常値に戻っている。お医者さんも目を丸くしたらしいから、新治市民の森の散策は血圧の高い方にはお勧めである。今日もいつもと変わらず、カワセミとコゲラに遊んで貰っただけだったのだが、デジスコのシャッターを切る事が出来たし、良い空気も吸って、なんと無しに幸せな気分となった。

<今日観察出来たもの>鳥/カワセミ(写真上左)、コゲラ(写真上右)、ヤマガラ、ツバメ等。


5月3日、横浜市緑区新治市民の森

 今日は先日の大失敗に懲りて、最初からカメラに180ミリマクロレンズを着けて、再度、トンボ撮りに挑戦した。車を停めてほんの一分で遊水地、そこにハラビロトンボがわんさかいる。腹部が幅広くて、なんとなくユーモラスなこのトンボが大好きで、かつて山梨県の韮崎あたりに撮りに行ったものである。そんなトンボが、なんと新治の遊水地にわんさか発生しているのだから嬉しくなる。今日は麦藁色の雌と、やはり麦藁色の未成熟の雄がいた。やがて雄は腹部が青黒くなるのだが、去年、なんべんも行ってみたが見つける事が出来なかった。ことによったら、腹部が青黒くならないで成熟するものもあるのかなと図鑑を開いて見たが、そんな事は書かれていない。今年もまた腹部が青黒い雄を探しに何べんも通うことだろう。それにしても180ミリマクロレンズを装着して来た効果は絶大で、ほほいのほいと撮る事が出来た。
 次に遊水地の日陰の小道へ足を進めた。褐色のカエルが小道を横切ったと思ったら、ヤマカガシがコブラのように鎌首をもたげて、にょろにょろ追いかけて行った。今年初めてのヘビとの対面は、本当にドラマチックであった。日陰の小道にはカワトンボがたくさんいて、これも容易くゲット。後は、ヤマサナエ、シオヤトンボでトンボ撮り完全制覇とも思ったが、トンボばかりで4枚の観察記も面白くないなと、それからは花撮りに徹した。路傍には、アカバナユウゲショウ、アメリカフウロが見られ、カタバミは背が高くなって美しく咲いていた。農家の庭先にはアヤメも咲き始め、日陰に咲いていたドイツスズランを撮影した。ドイツのつかないスズランは山地に自生しているが、公園や民家に植栽されているものは、ほとんどがドイツスズランだと思う。午後からは泉の森公園で開かれている野鳥写真展を見に行って、今日も充実した一日は終った。

<今日観察出来たもの>花/ドイツスズラン(写真上左)、アカバナユウゲショウ(写真上右)、クサノオー、ムラサキカタバミ、イモカタバミ、カタバミ、アメリカフウロ、ナカミヒナゲシ、アヤメ、ムラサキツユクサ、シラン等。蝶/キアゲハ、ヒメウラナミジャノメ、ベニシジミ等。昆虫/カワトンボ(写真下左)、ハラビロトンボの雌(写真下右)、ヤマサナエ、シオヤトンボ、アカサシガメ、ホシハラビロヘリカメムシ等。その他/ヤマカガシ等。


5月2日、東京都(仮称)アオゲラの森

 今日はかなり遅く起きて雑用を済ませると、オオルリ、サンコウチョウ、キビタキが出ているというので、電車に乗って(仮称)アオゲラの森へ行ってみた。しかし、見られるのはキビタキだけ。しかも遠くにいて囀っているものの、射程範囲に来てくれないから、シャッターを切ったとしても証拠写真にしかならない。今日はノーシャッターで観察記も無しと意気消沈していたら、地元のおじさんが、「遠くから来たのに手ぶらで帰すわけには行かない」と、アオゲラの巣に案内してくれた。それからは、ばんばんシャッターを切って、すぐにメモリーカードはゼロとなった。アオゲラは巣穴に入る時は付近をうろうろしてから、穴には素早く入るものの、飛び立つ時は巣の入口を覆うかのようにしてかなり長い間じっとしている。撮影には後者の方が楽だが一般的な写真となる。しかし、前者の時は思わぬ絵柄が撮れるから難しいけど面白い。

<今日観察出来たもの>鳥/アオゲラの雄(写真上)、キビタキ、シジュウカラ、ホオジロ、キジ、コジュケイ、ヒヨドリ、スズメ等。


5月1日、横浜市港北区新吉田町

 いよいよ寒くも無く暑くも無い清々しい5月に入った。今日は連休の狭間で午後から雨が降るらしい。そこで5月の片目を開けておこうと、朝早く起床して、自宅から至近距離の新吉田町へ行った。今にも雨が落ちて来そうな曇り空で、こんな時は風がほとんど無いのが普通だが、弱いものの風が吹いている。散策を開始すると、農家の庭先のボケの実がかなり大きくなって、そのいびつな形に笑みがこぼれた。青、紫、水色等、色とりどりのヤグルマギクが風に揺れて咲いている。藤棚のフジも満開だ。
 僅かに残った雑木林の縁の小道を上って行くと、大きなアミガサタケが1本頭を垂れていた。また、前胸背に四つの白紋があるムーアシロホシテントウを、エノキの葉上で見つけた。白い星のあるテントウムシの仲間は種の区別が難しく、その数を勘定しなければならなくて嫌になってしまうのだが、ムーアシロホシテントウなら、前胸背だけを確認すれば良いのだから有り難い。ちなみにその白い星の数であるが、種によって、10、14、15、16等とあって、数えていると視力が急に弱くなって最初から数え直しの繰り返しとなる。更に小道を進むと、キイロテントウがたくさん見られるノイバラがたくさん生えている所に出るが、早くも白い花が咲き始めていた。また、キイロテントウがいつものようにたくさんいた。
 丘を下って日曜菜園の畑へ行くと、日陰の路傍に積んである丸太にアミスギタケが生えていた。柄があるものの、サルノコシカケの仲間である。また丘を登って植木屋さんの畑へ行くと、クロマツがすっかり芽吹いて、天辺にマツボックリの赤ちゃんの雌花が咲いていた。最後に民家脇の路傍で、端正な花の形のヒメフウロを見つけて撮り終えたら、天気予報より早く雨が落ちて来た。

<今日観察出来たもの>花/ヒメフウロ(写真上左)、ナカミヒナゲシ、カタバミ、イモカタバミ、ハルジオン、タチツボスミレ、オオアラセイトウ、ヤグルマギク、シュンギク、サヤエンドウ、ダイコン、コマツナ、ノイバラ、コデマリ等。キノコ/アミスギタケ(写真上右)、アミガサタケ等。昆虫/ムーアシロホシテントウ(写真下左)、キイロテントウ、ナナホシテントウ、テントウムシ、マルカメムシ等。その他/クロマツの芽吹き(写真下右)、アオキの実等。



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