
(6月)

今日で6月が終わる。月日が過ぎ去るのは早いもので、歳をとるにしたがってより速くなるという事だが、少なくとも最近はそんな傾向が強い。ことに6月はかなり頑張ってフィールドへ出向いたつもりなのだが、良い写真があまり撮れずに終了となった。禁煙による元気の喪失と夏鳥の飛来が少ない事に原因が有りそうだが、来る7月はもっと成果をあげたいものである。そんな訳で、6月最後の日なのだから良い写真を撮ろうと身体に鞭打って出かけた。朝方まで降っていた雨も新治市民の森に到着すると完全にあがって、風も弱く薄曇りの絶好の散策日和となった。まずはエビズルの葉で、シラホシカミキリを見つけて嬉しくなった。こげ茶から黒に転ずる羽の地に白い点が散らばっている、とても美しいカミキリである。首都圏の里山各所で見られるのだが、それ程多くは無いので久しぶりの出会いとなった。また、ススキの葉にはシロオビトリノフンダマシが静止していて、いよいよ夏がやって来るなあと感じた。
昨日と今日の二日間は梅雨の中休みで、明日からまた雨が降るという。かつてかなり長い間にわたって、シトシトピッチャンと雨が降り続き、ストーブを出したい位の梅雨寒が続いたのを経験しているが、最近はそんな典型的な梅雨には遭遇していない。しかし、湿度が高いのか、それとも禁煙による副作用なのか体調が思わしくない。精神分析学の創始者として名高いフロイトは、「気持ちが落ち着く」「眠気がとれる」「集中出来る」というニコチンの作用を求めて、一生涯葉巻を手放さなかったという。そんな訳だから、私の体調不良も禁煙の影響も少しはあるのだろう。まあそんな具合なのだが、今日も雨が降らないというので、オオチャバネセセリでも撮ろうと寺家ふるさと村へ行った。夏の高原へ行けばオオチャパネセセリは普通で、またかつては何処の里山でもたくさん見られたのだが、首都圏平地では希少種となりつつある。そんなオオチャバネセセリが、寺家ふるさと村では健在なのだから嬉しくなる。
今日は待ちに待った梅雨の花の観察会である。お天気が心配されたが、時たま陽が射す絶好の散策日和となった。野津田公園の西駐車場に車を停めると、午前中は図師町の五反田谷戸と神明谷戸へ行った。たくさんの野の花とキノコが出迎えてくれたが、参加した方々を案内し過ぎて、シャツターはタマゴタケしか押さなかった。そこで今日の散策記は、午後から行った小山田緑地のものとなった。去年まではオオムラサキ観察会ということで、7月に入ってから小山田緑地へ行っていたが、今年はそれより10日ばかり早いのでイチヤクソウを期待したのだが、期待以上にたくさん花開いていた。同所にはギンリョウソウも見られ、有り難い事なのかは分からないが、アオオサムシからオサムシタケも発生していた。その後、オオムラサキの丘まで行ったが樹液は少々滲み出ているだけで、ヒカゲチョウの姿が見られるだけであった。最近発生数が減じているので、今年も見られるかどうかが心配である。
車検に出していた愛車が無事に戻って来たので、新治市民の森へ出かけた。車検整備が済んだ後だからか、エンジンはとてもパワフルになって快調に走る。いつもの場所に車を停めて遊水池周りから散策を開始すると、まずはゲンジボタルを発見して嬉しくなった。ゲンジにしろヘイケにしろ、ホタルは光っている夜に見つけるのは容易いのだが、昼間は草むら等に隠れているから、ほとんど見つけることが出来ないと言っても過言では無い。そこで、なんとか撮影しようと思ったのだが、かなり足場が悪くて叶わなかった。次に、池ぶち広場の奥の丸太が置かれている場所に行ってみると、なんとなんとタマムシが静止していた。ゲンジボタルについで今日は本当にラッキーやなと思ったら、こちらは羽ばたいて遠くに行ってしまった。そんな訳で、今日は比較的珍しいものに出会ったにもかかわらず、残念ながら農家の庭先に咲くタチアオイとナガメの幼虫集団を紹介する事となった。
今日は久しぶりの青空で太陽光線がとても眩しい。風も少々吹いているから、主婦にとっては大喜びの洗濯日和で、洗濯機はフル稼働であるに違いない。しかし、道端自然写真撮影には、ちょいと眉をしかめたくなる天候で、おまけに今日まで愛車は車検の為にスバル病院に入院している。そんな訳で、晴れた日でもなんとかなるフィールドへは行けない。そこでママチャリのタイヤに空気を入れて、新吉田町に向け出発した。まずは日陰で風の弱い場所の下草の葉上を丹念に見て廻ったら、可愛らしいササキリの幼虫やクサギカメムシの幼虫を見つけた。次に屋敷内のエノキやクヌギの大木を伐採して、丸太がたくさん積んである場所があったので、これはラッキーと近づくと、シラホシナガタマムシ、ケヤキナガタマムシ、ヒシモンナガタマムシを見つけた。首都圏平地のナガタマムシの仲間が一同に会したようで嬉しくなった。また、キイロトラカミキリやエグリトラカミキリもやって来ていた。
今日もいつ雨が降って来てもおかしくない曇り空である。車で出かければ雨が降って来ても車に逃げ込めるが、公共交通機関だとそうはいかないから腰が重くなる。それでも市営地下鉄で都筑中央公園へ向った。センター南駅で下車して昼食をとろうと思ったら、東急SCの中にしかお店が無い。しかも値段が高くて待たされるようなお店ばかりだ。駅前をうろうろするが、バブル期の都市計画なのか、だだっ広いだけでリーズナブルなお店は一軒も無い。そこで仕方無しに区役所の食堂へ行った。センター南駅周辺のお役所仕立ての街並みは、今後大いに問題を生じさせるなあと苦笑しながら530円のBランチを食べた。都筑中央公園へ期待して行ったが、面積や緑の量は多いのだが、どうしてこんなにまで生き物が貧弱なのかと愕いた。都筑中央公園ではなくて都筑末席公園と名前を変えた方が良いのではなかろうか。そんな訳で、結局、茅ヶ崎公園まで歩いてしまった。生き物の豊かさからしたら、こちらの方こそ都筑中央公園である。
あんりゃまあ、朝起きたら雨は降っていない。予報とは違うじゃないの。愛車は車検のためにスバル病院に入院中。今日はいったいどうしたら良いのと思ったが、前回、舞岡公園へ行った時は小谷戸の里がお休みで、働き者の可愛い子おばさんのK女史にも、カラフル手ぬぐいおじさんにも、チャリコバさんにも出会えなかったので、それでは行ってみるかなと市営地下鉄に乗った。車と違って時間はかかるものの、寝ていれば着くから楽ちんである。舞岡ふるさとの森へ入って行くと、なんとアサギマダラが飛んでいる。尾根道から前田の丘に下って来ると、これまたアサギマダラに出会った。また、ハンノキの見られる場所ではミドリシジミの雌が羽を開いていた。小谷戸の里へ行ってみると、カラフル手ぬぐいおじさんはお休みのようだが、K女史がいてヒイラギナンテンの植え込みを手入れしていた。本当に働き者である。また、チャリコバさんもやって来たので、道端で撮影したアカスジカメムシを見せると、なんと舞岡公園では2年ぶりとの事であった。
明日からの天気予報を見ると、殆んどが雲と傘のマークで、お日様マークは一つも見当たらない。やっと本格的な梅雨がやって来たという感じである。また、愛車である小野路号改め「新治号」は、二泊三日の車検のためにスバル病院に入院となる。そんな訳で、今日は是非とも寺家ふるさと村へ行っておこうと、疲れた身体に鞭打って出かけてみた。散策を開始すると、カラスの幼鳥が巣から落ちたのだろうか路傍で蠢いている。その上の樹木の天辺では、親ガラスがカーカー激しく鳴いている。こんな場合はどうしたら良いのだろう。助けに近づくと親ガラスの攻撃にあいそうである。そうこう考えていたら地元の自然愛好家の方が来たので、その後の事はお任せした。その後、昆虫横丁へ行くと早くもオオチャバネセセリが見られたが、今一写欲を誘う所には止ってくれないのでパスし、田んぼ脇の野花横丁へ行くと、ウツボグサやノアザミが「ようこそいらっしゃいました」と迎えてくれた。
昨日のプチ遠征の貧果で気持ちは大いに凹んだ筈だが、今日起きてみると、新治でも行ってみるかなといった按配まで回復していた。そもそも6月も後半に入ったのだから高原の鳥は一段落で、より高い所へ行きなさいという訳なのだろう。もっとも、これからアオバズク、ツミ、サンコウチョウ等の雛が巣立てば、いよいよ里山での鳥撮りは夏休みに入る。鳥に限ればもうそんな季節なのだが、一般機材による何でも屋なら、たとえ平地の里山でも梅雨明けまで様々なものに出会える。蝶では大物のオオムラサキが発生するし、オニヤンマやハグロトンボ等の様々なトンボ、また、タマゴタケやテングタケや各種ベニタケ等の夏のキノコも大発生する。そんな目で静かに新治市民の森を散策したら、昨日の貧果は嘘のようで、様々な被写体に巡り合えた。これだから身近な御馴染みのフィールドの散策は、止められない止らないカルビーのカッパエビセンなのである。
二岡神社を後にすると、(仮称)クロツグミの森へ行った。ここではキビタキが囀っていて雄と雌ともに確認したのだが、デジスコのシャッターを切るまでには至らなかった。そこでコンビニの弁当では元気が出ないと、ラーメンショップにて餃子定食を食べて滝ヶ原へ行った。ここは御殿場市に残された貴重な里山だから、何かきっと撮れるだろうと期待した。林床にはサイハイランが生えている。多摩丘陵ではほとんど見られなくなった希少種なのだが、ここでは飽きれる程見られる。しかし、なかなか絵にする事が難しく、花は咲いていないもののツチアケビを撮った。地面から褐色のサンゴが伸びている様な一種異様な姿であったからだ。その後、何とか一枚と目を凝らすのだが、これといったものに巡り合えない。やっと樹液が滲み出るようになったクヌギに美麗なクロヒカゲがやって来ていたのだが逃げられ、コクワガタも見つけたのだが割れ目深くに逃げ込まれてしまった。そこで、ここに貼るクロジョウカイは、その後、山中湖で撮影したものである。
今日は今までで一番の惨敗であった。このため散策記のUPは止めようかとも思ったのだが、せっかく撮ったんだからと気を取り直して紹介する事にした。何しろ約8時間もの時間があったというのに、たったの4枚の写真しか撮れなかった。鳥撮り用のデジスコは、久々のノーシャッターに終った。今日はいつものパターンと異なって、新しい散策場所を探そうと御殿場市の二岡神社に行ってみた。様々な野の花は元より、フクロウやサンコウチョウも生息しているというので、一度は行ってみたいと思っていたのだ。神社に到着すると、それはそれは遠い過去へタイムスリップしたような錯覚に捕らわれる神社であった。ここなら何でもありだなと思ったものの、なにしろ私などの凡人には手に負えない深山幽谷の立派な神社で、そんな訳で、二岡神社に来る前に立ち寄った東名高速足柄サービスエリアでの写真と観察記録をここでは紹介する事とした。
予定通り午後1時過ぎに(仮称)チョウゲンボウの谷の駐車場に到着したが、不思議な事にほとんど車が停まっていない。ことによったら誰もいないのではと思ったが、ポイントには5名程のカメラマンがいてほっとした。早速、機材は持たずに状況を聞きに行くと、芳しく無いとの事であった。チョウゲンボウはツミと同じで巣立ちしたらしばらく幼鳥は巣の付近にいて、親鳥が餌を運んで来るのではないかと思っていたが、どうやらそうではないらしい。もっとも、かなり遠くへ行ってしまったとか、また、親鳥が全く面倒をみない訳ではなさそうだが、巣のあった場所とは異なった場所に移動するらしい。それでも一羽幼鳥が木の枝に止まっていて、また、まだ巣立ちしていない幼鳥が橋の下の巣穴から顔を出していた。そんな訳で全ての幼鳥が巣立ったら、チョウゲンボウの谷もしばらくは静かになり、繁殖期を迎える早春までカメラマンの姿も見られなくなるのかもしれない。
今日は2ヵ月ぶりに(仮称)チョウゲンボウの谷へ行ってみたくなったので、途中にあたる早野の里へ午前中短時間だが寄って見た。ここも平地産ゼフィルスがかなり多かった所なのだが、最近、蝶や昆虫の数が減ったように思われる。また、昨日も記したように今日も良い天気で、しかも太陽が高くなってからの散策だから、ゼフィルスを期待するのはかなり無理がある。それでもオオミドリシジミとミドリシジミに出会った。しかし、オオミドリシジミは高い所に止り、ミドリシジミは雌のO型であった。そんな訳で花よ虫よと目を凝らしたのだが、これといったものには巡り合えず、アザミの葉にいるキベリトゲハムシやコナラの葉にいるヒメクロオトシブミを撮影した。そんな時に「ホイホイホイ」とサンコウチョウらしき囀りがこだましたが、寺家ふるさと村のKさんによると、最近、ガビチョウがサンコウチョウの囀りを真似するというので、姿の確認無しにはサンコウチョウがいたと書けないのはまことに残念である。
疲れが出たのでお休みにしようかなとも思ったが、知人達が昨日そろって舞岡公園にてミドリシジミ祭を楽しんだというので、久しぶりに舞岡公園へ行ってみた。以前は車で行ったのだが路上駐車が出来なくなったし、グリーンラインなる市営地下鉄が開通したので電車で行ってみた。しかし、車なら30分で行けるのに、なんと舞岡駅まで1時間もかかってびっくりした。本当に舞岡公園は遠いいなあと実感した。それでも駅周辺の電線にハッカチョウがたくさん止っていて愕いた。ミドリシジミのポイントへ到着したのは午後1時過ぎだったので、羽は開いてはいなかったがミドリシジミがかなり見られ、午後4時を過ぎるとミドリシジミの乱舞が始まった。もちろん、ハンノキ等の樹木の葉に止って羽を開いてはくれるのだが、デジスコか500ミリクラスのレンズがなければ大きく写せない。やはり羽を開いた良い写真を撮るには午前中早くだなあと苦笑する。それでも多くのミドリシジミに出会え、今年も平地産の全てのゼフィルスに出会う事が出来てほっとした。
今日で3日連続の晴れとなった。梅雨の季節にしては珍しいような気もするが、こんな日はあそこしかありませんよねと、寺家ふるさと村の昆虫横丁へ行った。まず最初にミツボシハマダラミバエというカラフルで、かなり近づいても逃げないハエを撮った。その後すぐにアカシジミとウラナミアカシジミを見つけたが、時間が経過した個体だったので撮影せずに通り過ぎた。その他見られる昆虫はかなり少なく、いったいどうしたのよと言いたくなった時に、背後からご婦人の声が聞えた。振り向くと鴨志田団地のSさんである。昆虫には興味が無い筈だったが、近頃、俄然昆虫に目覚めたようでかなり詳しくなった。野の花だけ、キノコだけ、野鳥だけ、チョウだけ等、「だけ」に固執すると一年中、近場の道端自然観察では楽しめないが、何でも屋になれば、いつでも何処でもとっても楽しいという訳である。そんなSさんが現れたので、禁煙中で元気が無く頭の回転も鈍いが、それでもハッスルして、ヤツボシハナカミキリやゴマダラオトシブミ等を見つけた。
午後からはどうしよう。平地の鳥は何処へ行ったやらで、知り合いの鳥撮りマンの多くは、信州へ甲州へ奥州へと遠征に励んでいる。もちろん平地でも、アオバズク、ツミ、チョウゲンボウ、コアジサシ等が撮影出来るのだが、今日はちょっと行く気が起きない。そこで新治市民の森にやって来るOさんに教えてもらったハッカチョウでも見てくるかなと車を走らせた。ハッカチョウは与那国島等での記録はあるものの、飼われていたものが逃げ出して繁殖している籠抜けの鳥と言われている。おでこに黒いフサフサの冠羽がはえているものの、止っているとカラスの小さいものにしか見えない。しかし、飛んでいると羽に大きな白紋があって、かなり粋な鳥に見える。図鑑によると建物の隙間や壁の水抜きの穴の中に営巣すると書かれているが、今日はラブホテルの壁の水抜きの穴に出入りしていた。こんな場所にデジスコや双眼鏡を向けるのはとんでもない事なので、仕方無しに付近の電線に止まったものを撮影した。
遅く起きて食事をしながらテレビを見ていたら、緊急地震速報が報じられた。震源地は東北ということなので、大した揺れは無かろうと思っていたが、数分後にかなり揺れた。これはきっと大きな地震であるに違いないと思ったら、東北地方で震度6強ということであった。そんな訳で出鼻をくじかれたが、三保市民の森でも行ってみようと重い腰を上げた。今日も梅雨空はいったい何処へやらの上天気で、こんな日には日陰で涼しく撮影するしかないなと、三保市民の森の谷道のみを散策してみた。まずは農家の畑の片隅に植栽されているヒナゲシの実で、ミナミアオクサカメムシ(?)の幼虫が吸汁していた。谷道へ入ってすぐの竹林脇のエビズルの葉には、アカガネサルハムシがたくさんいた。また、キブシの葉にはウスモンオトシブミも見られ、こんなピーカンの日なのにカメラの中はかなり賑やかになった。そして最後の止めとばかりに、アジサイの花に注目して歩いていたら、なんと花の中にセマダラコガネが鎮座していた。

今日の午前中はかなり激しい雨で、これはラッキーとばかりに、コーナンで買った合羽を着て外のコンクリート部分等にデッキブラシをかけた。このところ続いた雨で、コンクリートの所々に青黒いぬるぬるした苔のようなものがついている。これが濡れるととても滑りやすいので、除去せねばならないという訳である。かなり強い雨なら天然シャワーとなるから、デッキブラシでこすれば雨が汚いものを洗い流してくれるという訳で、これぞ究極の掃除法である。そんな訳で今日も充分に労働した後、雨が止んだので新吉田町へ行った。フサスグリの実を、どうしても撮影しておきたかったのである。フサスグリは漢字で書くと房酸塊で、ご覧のように透き通った真赤な実が房状に熟する。この赤色品種の実は酸味がとても強いのでジャムや果実酒に加工される。これに対して白色品種は若干甘味があって生食も可能な為、ケーキやパフェの飾り等に使われるとある。しかし、いずれにしても酸っぱいから酸塊なのだろう。
今日はツバメの撮影、恐ろしい睡魔等によって、(仮称)コルリの森に到着したのは午後3時半を過ぎていた。今年はオオルリの飛来が少ないし、ポイントは葉が茂って暗くなり、様々な鳥は子育てで忙しいようなので春のような賑わいは無い。そんな訳で、ポイント上に見られた車の数は僅かの3台であった。もちろん私も期待して寄った訳では無いものの、キビタキが撮れれば良いわいという訳である。これまで様々な野鳥を撮影して来たが、キビタキは色合いがとても鮮やかで、真ん丸い目の顔の表情がとても愛らしい小鳥である。オオルリともども何べん撮影しても飽きない夏鳥である。しかも、この(仮称)コルリの森のある方の別荘地へ行くと、とても色彩の鮮やかなキビタキが必ずいて、ピッコロロロ、ピッコロロロと囀っている。今日も最後の最後、もう一度だけとその場所へ行ってみたら、ピッコロロロ、ピッコロロロと大サービスで、思いっきり撮影する事が出来た。
午後からは昼食後に襲って来た猛烈な睡魔に抗し切れず、車の中で昼寝をした後、山中湖文学の森を散策した。ここは前回記したように三島由紀夫と徳富蘆花の記念館があるのだが、どうもお二人の作品には馴染みが薄く興味も湧かないから、いつものように駐車場のみ利用して周辺を散策した。そろそろイタドリの葉で揺籃を作る、緑色にぴっかぴっかに光るドロハマキチョッキリはいないかと探してみたが、イタドリの葉を枯らした独特な揺籃を見つけたので近寄ってみると、簡単に見つけ出す事が出来てほっとした。今日の文学の森での特筆事項は、ツリバナやヤブデマリがたくさん咲いていた事だろうか。やはり多摩丘陵等の平地の里山とは約1ヶ月のづれがあるのだ。また、ハンショウヅルも先週と比べるとその蕾が赤紫色へと色づいていたものの、花開いているものはほんの僅かであった。最後に美麗なアサギマダラが、たおやかに舞っていて嬉しくなった。
中井パーキングエリアでの思わぬツバメ撮影に約30分近く時間をとられた為、(仮称)クロツグミの森にも寄ったが、キビタキを撮って約1時間弱で滝ヶ原へ移動した。今日はまったく落ち着かない散策だなあとも思ったが、それ程までに寄り道したい場所がたくさんあるという証拠である。滝ヶ原はこのあたり一帯では自然度の高い地域なのだが、今日はマドガがたくさんいる位で、これといった良い写真が撮れない。羽化したばかりのイチモンジチョウも見られたが、証拠写真程度のものは簡単に撮れるものの、絵になるような場所には止ってくれないので諦める。先週、新しく購入したペンタックスK10Dに慣れていなくて、美麗なヒメアシナガコガネをきっちり撮影出来なかったから、かなり丹念に探してみたのだが見つからなかった。なんと言っても今日はモミジイチゴの実の盛期で、あちこちに美味しそうな黄色い実がぶら下がっていた。しかし、たらふく食べてお腹でもこわしたらとも思って10粒程で我慢した。
あんりゃまあ、明日は雨だから山中湖方面へ今日行っておかないとと、今月一杯毎週一回のプチ遠征に出かけた。自宅から第三京浜の都筑インターまで信号は僅かに一つ、そこからは、ノンストップで渋滞無しに御殿場まで行けるのだから本当に楽である。いつも途中の中井パーキングで朝食と洗面タイムをとる。海老名サービスエリアは広過ぎで落ち着けないから、このところずっと中井で休憩する。いつものようにキツネ蕎麦と梅干おにぎりを食べてからトイレへ行くと、ツバメがたくさん飛び回っていた。トイレの入口に巣があるのだ。女性トイレの入口近くに、何の為なのか分からないがナイロンロープが張ってあって、ツバメが羽を休めている。近づいてみると、バックに良い具合に木立の緑が入る。そこでタムロン90ミリマクロをつけた一眼レフを取りに車に戻って引き返し、手持ちでばんばんシャッターを切った。恐らく1メートル近くまで寄っていると思うのだが、ツバメは飛立たないからかなり大きく撮影する事が出来た。

あり難い事に午後になっても雨は落ちて来ない。昨日午後の肉体労働の疲れ、今日の早起きの疲れ、それにプラスして禁煙による元気の無さが加わっているものの、車の中で一眠りすれば良いかなと新治市民の森へ行った。もちろん昼食はスーパーつるかめで、198円のなつかしの味のソース焼きソバと105円の鮭のおにぎりを一個買った。なんと合計で303円という究極の低プライス昼食であるが、とても美味しい。昼食を食べ終わると、もう18日間も禁煙しているというのに、40年間の喫煙習慣とは恐ろしいもので、煙草を吸いたくなる。しかし、一本では売ってくれないから、ぐっと我慢して昼寝をする事にした。年老いたためか、それとも禁煙生活に入った為か、僅か15分もすると目覚めてしまった。そこでデジスコをセットしてポイントへ直行してみたが、綺麗なカワセミの雄は雌が来ているのでほとんど現れず、子育てでやつれた雌だけがお相手してくれた。常連さんによると、ここの雄はどうもこの雌とは相性が悪いのだそうである。
梅雨入りはしたものの、気象庁の予報官はかなり梃子摺っているのか、予報がぴたりと当たらなくなった。今日は正午から雨とあったが、朝方ほんの少し雨がぱらついただけで、午後からは一時だが青空さえも現れた。ネットの天気予報だけが頼りだから、今日は午前11時までが勝負とばかりに、昨日午後の肉体労働の疲れも顧みずに、早起きして寺家ふるさと村へ行った。こんなに早く来たのだから様々な昆虫に出会えるだろうと期待したのだが、昆虫横丁の賑わいは今一であった。それでもウラゴマダラシジミやミズイロオナガシジミ、ジンガサハムシやアカガネサルハムシ等に出会ったのだから、まあまあの出来なのだが、土曜日曜は人が多過ぎてゆっくり散策が出来ない。そこで寺家ふるさと村でもほとんど人が来ない射谷戸へ行ってみると、蝶や昆虫はそれ程では無かったものの、ホタルブクロ、クサノオー、ノビル等が花開き、植栽だがシモツケもピンクに眩しく咲いていた。
梅雨入り前から今年は良く雨が降ったので、雑草の生長がとても良い。今の内に草むしりをしておかないと、伸び放題の見苦しい庭となる。また、薮蚊が発生を開始したものの、今の内なら血を吸われる心配も少ない。そんな訳で、今日は午後から自宅周りの草むしり及び掃き掃除等の雑務に精を出そうと、午前中のみ新治市民の森へ行った。梅雨の合間の貴重な晴れとあって、野鳥撮影のカメラマンはもとより、様々な方々の姿が見受けられた。今日はかなりの蝶が発生していて、ゼフィルスとしては、アカシジミとミズイロオナガシジミに出会った。また、テングチョウが発生を開始していて至る所で見られた。こんな発生直後のテングチョウは、細い枯れた茎等に止るから絶好の撮影チャンスである。久しぶりに旭谷戸へ行って見ると、谷戸最奥の田んぼの田植えも終わって、清々しい空間が出現していた。これからは旭谷戸もとても面白くなるので、毎日のように出かけねばならない。
今日はアオバズクを撮ろうと、まずは町田市の(仮称)アオバズク鎮守の森へ行ってみた。ここは多くの鳥撮りマンに定評のあるアオバズク撮影スポットである。もうかなり前から飛来していると聞いていたので、とても楽しみにしていたが、今日はなんとこれでもかと小枝が被った場所に鎮座していた。「昨日はあっちの木の良い場所に止っていたんですがね」と常連さんが言うのだが、アオバズクは夜行性で昼間は余程の事が無い限り止った場所を変えない。そんな訳で、これではお手上げとばかりに境川を渡って(仮称)アオバズク郷土の森へ行ってみた。ここでも写真のようにスッキリとした場所には止っていなかったが、(仮称)アオバズク鎮守の森よりまあましかなあと思って数枚カメラの中に納めると、もう一つのアオバズク撮影スポットである(仮称)アオバズク古里の森へ行ってみた。しかし、ここではアオバズクを探し出す事が出来なかった。
今日は午後から雨の筈であったが、朝から雨が降っている。おかしいなあとパソコンで雨雲の動きを確認したら、昼を挟んで2時間程雨が止む事が分かった。そこで寺家ふるさと村へ行った。ここには昆虫横丁という貴重な観察スポットがある。しかし、安くて美味しい食べ物屋が無いのが難点だ。毎回、四季の家で1000円のランチという訳にもいかない。しかし、鴨志田団地の中のスーパーsanwaで弁当を購入するようになってから、この問題も解決したが、やはり新治市民の森近くのスーパーつるかめの方が安くて美味しい。まあ、そうはいっても平地産ゼフィルスが手軽に見られるのは寺家ふるさと村の方が確実なので、今日も出かけたという訳である。しかし、雨上がりの昆虫横丁はこれといった昆虫には出会えず、唯一、熊野池の方の雑木林の縁で、ミズイロオナガシジミを見つけた。今日の特筆事項は、大雨で巣ごと卵が流されたカイツブリの夫婦が、再度、巣を造って子孫繁栄に励んでいた事である。今回は無事に雛が羽化して欲しいものである。 
午後からは毎度御馴染みの(仮称)コルリの森へ直行とも思ったが、お昼ちょい過ぎの時間帯は小鳥達も昼寝時と思って、三島由紀夫や徳富蘆花の記念館がある山中湖文学の森に寄った。ここは村営のキャンプ場にも隣接し植栽されている草花も豊富だから、安全で快適な散策が楽しめる。今日はフジベニウツギかとても綺麗に咲いていたので、なんとか撮影と頑張ってみたが写欲を誘うものに出会えず、仕方無しにセイヨウミヤコグサを撮った。最近、ワイルドフラワーとして道路脇等の荒地に見られるようになったが、びっしりと繁茂していて、日本に自生しているミヤコグサとはかなり趣きが異なる。その他、何かないかなあと一回りすると、カマツカやヤブデマリが美しく咲き、ハンショウヅルの蕾がたくさん垂れ下がっていた。小1時間程散策の後に(仮称)コルリの森へ行ったが、雨の日の後でどんよりとした曇り空、おまけに気温も低くて、今季最悪の鳥の出であった。
いよいよ梅雨に入って、天気予報との睨めっこの日々が続く。今週も雨の日が多くて、平日だと今日をおいて無いので、一日中曇り日で不本意なのだがプチ遠征に出かけた。途中、ガソリンスタンドで給油したが、1リットル174円で、本当に目が飛び出てしまった。禁煙生活を実施したから何とかしのげるが、もし禁煙していなかったら、近場だけの道端自然観察のみとなるであろう。いつものように(仮称)クロツグミの森に寄り道してみたが鳥影は無く、1時間程で滝ヶ原の雑木林へ行った。ここは知る人ぞ知るの好観察地で、今日はウスバシロチョウがたおやかに舞っていた。また、キマダラセセリが発生した直後らしくとても綺麗で、イタドリの葉の上で羽を開いて止っていた。この他、イタドリの葉には、ヒゲナガオトシブミ、ヤツボシツツハムシ等もいて、また、美麗なヒメアシナガコガネもイネ科の葉に止っていた。このように自宅近辺の里山ではなかなか見られない昆虫がいるのだから、とっても楽しくなる事は言うまでも無い。
気象庁は今日、関東地方が梅雨入りしたと発表した。平年に比べると6日も早いということだが、昨年に比べるとなんと20日も早いらしい。去年は随分と梅雨入りが遅れたという訳なのだが、これといった記憶が甦って来ないのだから困ったものである。また、台風5号も北上していて、梅雨前線と合体して明日はかなり荒れた天気となるらしい。そんな訳で、今日は午前中のみ新治市民の森へ行ってみた。ゼフィルスが発生し始めたので期待したのだが、どんよりとした天気だからかゼフイルスはもとより、各種の昆虫の姿もあまり見られなかった。野鳥観察ポイントへも寄り道したが誰も来ていなくて、カワセミ君がのんびりと魚捕りに励んでいた。また、普通樹木の幹でスローモーションビデオの様に動いているヨコヅナサシガメだが、今日は何故か草の葉の先端に静止していた。こういう場所に止ってくれると、なかなか絵になるものだなあと感心してシャッターを切った。緑多き道端では、可愛らしいキキョウソウも咲き出していた。
午後からはガソリンが思わぬ事で安く入れられたので、ほんの少し走ってツミを見つけに行った。今年はツミの当たり年なのか、私が知っているだけでも神奈川県内に何んと3ヶ所も繁殖地がある。また、埼玉からの情報もかなり多い。タカ目タカ科の多くの鳥の中でも、身体の大きい順に、オオタカ、ハイタカ、ツミはとても体色が似ている。この内、ハイタカとツミの雄は胸が赤みを帯びているのでオオタカとは簡単に区別が出来るものの、雌となるとほとんど同じような色合いなので、大きさが分からないと区別が難しい。今日は有り難い事に雄であったので、野鳥の識別に不慣れな私でもツミの雄と断言出来た。写真のツミはかなり長い時間にわたってお付き合いしてくれたが、なんとこの森には他の鳥が殆んどいないので、その点だけがとても寂しい限りであった。小鳥を餌にしているツミがいては、様々な小鳥がやって来ないのも当たり前の事だなあと苦笑した。
今日から6月に入った。ガソリン代が大幅に値上がるというので、恐る恐るガソリンスタンドへ行ってみたら、今日から上がるには上がるんですが、今の時点ではまだ値段が決まっていないのでとの事、なんと1リットル当たり昨日と同じ151円で給油が出来た。店員さんによると、170円位になるというのでぞっとした。しかし、私は禁煙を始めているので、その位のガソリン代の値上げで小遣いに窮することも無さそうである。真に禁煙とは金苑であるなあとほくそ笑んで、寺家ふるさと村へ行った。今日は田植えのピークのようで農家の方々は勿論の事、日曜日だからたくさんの方で賑わっていた。もちろん、ザリガニ等の小動物目当ての子供連れも多い。雑木林の道端では久しぶりの青空を歓迎するかのように、ミスジチョウ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、テングチョウ等が発生していた。もうすぐクリの花も咲くに違いない。虫屋にとっては、とんでもなく忙しく楽しい季節がやって来たと言う訳である。