2008年:みちばた散策記

(8月)


8月31日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 午後からは、しばらく食していない安楽亭の焼肉ランチを食べると、新治市民の森へ行った。夏休みにもトリモトール花虫なのだからとデジスコセットも持って行ったのだが出番は全く無く、ずっと湿度の高い所でお留守番であった。そこでデジスコセットを陽に当てなければならない、またどんな鳥でも良いから撮りたいという訳である。今日は夕方までは雨が降って来そうもない空模様ではあるものの、いつ降って来てもおかしくないゲリラ豪雨が続いているので、来ている方は少ないのではないかと思ったのだが、お仲間がかなり来ていてびっくりした。皆さん天候不順が続いたので欲求不満気味であったのだろう。こんなに雨が降ったのだら池の水はさぞかし濁っているだろうと思ったのだが、逆に雨が降って汚い水は流れ去り、とても澄んだ水となっていた。目的のカワセミはなかなか現れなかったのでギンヤンマを撮ったりしていたら、今年生まれのカワセミの幼鳥が現れて大サービスをしてくれた。

<今日見られた主なもの>蝶/ルリタテハ、サトキマダラヒカゲ等。昆虫/ギンヤンマ(写真上右)、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、コシアキトンボ、オニヤンマ等。鳥/カワセミ(写真上左)等。


8月31日(午前)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今日は8月31日である。終り良ければ全て良しの言葉通り、今日は何処かへ散策に行こうと決めていた。何べんも記しているが、長期夏休みは滞在先近場の鹿沢高原、バラギ湖、浅間牧場、照月湖等で、のんびり過すつもりでいたが、天候不順の為に長野県へ何回も行く事となってしまった。その為か、やはりかなり疲れが溜ってしまった。それでも今日は31日、こちらの仲間に久しぶりに会ってこようと、まずは寺家ふるさと村へ行った。寺家ふるさと村は私が住んでいる港北区よりも大雨が降ったらしく、また、昨晩もかなり降ったから、野の花横丁の小道には雨水がまだかなり流れ込んで来ていた。こんなに雨が降ったのだからとキノコ横丁に期待したのだが、これといったキノコは生えていなかった。そんな訳で最後の砦の昆虫横丁へ行くと、早くもアカスジキンカメムシの幼虫が見られ、咲いているユウガギクにはイチモンジセセリがたくさん吸蜜に訪れていた。


<今日見られた主なもの>花/コバノカモメヅル、ワレモコウ、ツリガネニンジン、ヤマホトトギス、ゲンノショウコ、アレチヌスビトハギ、キンミズヒキ、ミズヒキ、センニンソウ、ダイコンソウ、キツネノマゴ、クズ、ヤブカラシ、ヘクソカヅラ、ツユクサ等。蝶/イチモンジセセリ(写真上右)、クロアゲハ、アカボシゴマダラ、ヒメウラナミジャノメ、サトキマダラヒカゲ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ムラサキツバメ、コチャバネセセリ、ダイミョウセセリ、キマダラセセリ等。昆虫/ヤマトフキバッタ(写真上左)、アゲハモドキ、ササキリの幼虫、クサギカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、マメコガネ等。


8月28日、長野県上田市菅平高原

 今年の夏休みは長野県には下りて行かずに、嬬恋村でのんびり散策と思っていたが、なんと23日より嬬恋村はほとんど雨で、仕方無しに時間もガソリン代もかかる上田市方面へ行く事となった。やっぱり夏休みは甲子園大会が開催されている期間あたりが、天気も安定していてベストだなあと感じた。最終日の今日も嬬恋村は朝から雨で、長野県は午前中は曇りという事なので、信州の里山も魅力的だが、やはり最後の高原を味わって帰ろうと、またしても菅平高原へ行った。本当に信じられない事だが、鳥居峠を境にして群馬県側は厚い雲、長野県側は少し青空の覗く明るい雲に覆われているのだからたまらない。今日はマツムシソウとオミナエシをもう一度撮ろうと挑戦した。ともにコントラストが低いのでシャープに撮れないのだ。それらの花を撮影していたらクジャクチョウやミドリヒョウモンも現れ、思わぬおまけまでついた。昼近くになると天気予報どおり雨が降り出し、これで今年の夏休みは終了とばかりに上田に下って上信越道に乗った。

<今日見られた主なもの>花/マツムシソウ(写真上左)、キキョウ、タムラソウ、ノハラアザミ、ノアザミ、シシウド、ウド、ツリガネニンジン、オミナエシ、オトコエシ、オトギリソウ、ワレモコウ、ハンゴンソウ、キオン、キツリフネ、ツリフネソウ、ヤナギラン、ユウスゲ、コオニユリ、オヤマボクチ、ノコギリソウ、ヤマオダマキ等。蝶/クジャクチョウ(写真上右)、アサギマダラ、ミドリヒョウモン、ギンボシヒョウモン、モンキチョウ、ジャノメチョウ、ベニシジミ、オオチャバネセセリ、イチモンジセセリ等。


8月27日(午後)、群馬県吾妻郡嬬恋村プリンスランド

 午後は真田町の駅前食堂でカツカレーライスを食べて、予定通り昨日面白かった信州国際音楽村周辺へまた行った。しかし、昨日よりも見られるものが少なく、浅間連山の方を見上げると嬬恋村も雨は降っていないようなので、プリンスランド戻ってキノコ観察でもしようと早々と切り上げた。途中、スーパーに立ち寄ったが、午後4時30分に戻れた。すぐに気になっていたアカヤマドリの幼菌を見に行った。こんな低温と雨続きではそれ程成長していないのではと予想したが、かなりの大きさになっていたので嬉しかった。しかし、柄はナメクジにでも齧られたのか傷が付いて痛々しく、果たしてこのまま大きくなって傘を広げる事が出来るのだろうかと心配になった。アカヤマドリの幼菌を無事にカメラの中に納めると、またしてもG大の研修所の庭に入れて貰ったが、前回よりキノコの数も種類も少なかった。きっと晴れの日が舞い戻って来たら、秋のキノコの爆生となるのだろう。

<今日見られた主なもの>花/キツリフネ、キオン、ネジバナ、ヤマハギ等。昆虫/カブトムシ等。キノコ/アカヤマドリの幼菌(写真上右)、テングタケ、ミヤマイロガワリの幼菌、ミドリニガイグチ、コウジタケ、ドクベニタケ、ヤブレベニタケ、ヒロハチチタケ、ツチカブリ、クロラッパタケ、カワリハツ、ホコリタケ等。その他/ウワミズザクラの実(写真上左)等。


8月27日(午前)、長野県上田市菅平高原

 今日は嬬恋村も晴れるかもしれないという予報だったが、絶対とは言い難いので、昨日同様に午前中は菅平高原、午後は信州国際音楽村周辺と決めて出発した。菅平高原は昨日に比べると、青空も広く風もやや弱かった。根子岳への登山道を少し登ってみると、北アルプス、戸隠、妙高等の名山が遠望出来た。蝶では複数のキベリタテハ、クジャクチョウ、アサギマダラが見られたものの、かなり敏感で良い所に止ってくれないので諦めた。やはり蝶の撮影は鹿沢高原や浅間牧場の方が撮り易いなあと、狙いを高原の花々に変えた。この時期の高原の花と言ったら、なんたって、マツムシソウ、ワレモコウ、オミナエシ、ツリガネニンジンだなあと頑張ったが、爽やかな高原に咲く、これまた爽やかな色のキキョウも忘れ難く、ダボスの丘まで行って撮影した。かつてこのキキョウが多摩丘陵にも自生していたというのだから驚きである。

<今日見られた主なもの>花/キキョウ(写真上左)、ワレモコウ(写真上右)、マツムシソウ、タムラソウ、ノハラアザミ、ノアザミ、シシウド、ウド、ツリガネニンジン、オミナエシ、ハンゴンソウ、キオン、マルバダケブキ、ヤナギラン、コオニユリ、オヤマボクチ、ノコギリソウ、ヤマオダマキ等。蝶/アサギマダラ、キベリタテハ、クジャクチョウ、ミドリヒョウモン、ギンボシヒョウモン、コミスジ、モンキチョウ、ジャノメチョウ、オオチャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/アキアカネ、マメコガネ等。その他/オオカメノキの実等。


8月26日(午後)、長野県上田市信州国際音楽村周辺

 久々の高原だから今日は一日中菅平にいても良かったのだが、前述したように風がかなり強かったので、また上田市の里山へ降りて行った。何処に行こうかなあと考えたが、前回、クヌギの樹液にスミナガシを観察している信州国際音楽村周辺の雑木林へ行った。まずは音楽村下部の雑木林へ行ってみたが、すぐにスミナガシを見つけてにんまりとした。しかも時期が遅いにもかかわらずかなり新鮮な個体なのだからたまらない。今年はスミナガシはもう撮影出来ないと思っていたので本当にラッキーである。また、同所にはキマダラモドキもいて、この時期このあたりでは普通に見られる蝶なんだなあと分かった。次に音楽村上部の雑木林に行ってみると、ノコギリクワガタとミヤマカミキリがクヌギの樹液に来ていた。毎日毎日、信州の里山巡りと嘆いていたが、こんな大物に出会えるのだから、たまりませんねと意気揚々と引き上げ事は言うまでも無い。

<今日見られた主なもの>花/キキョウ、クズ、キクイモ等。蝶/スミナガシ(写真上左)、キタテハ、ルリタテハ、クロヒカゲ、ジャノメチョウ、キマダラモドキ、サトキマダラヒカゲ等。昆虫/ノコギリクワガタ(写真上右)、コクワガタ、ミヤマカミキリ、エゾゼミ、ノシメトンボ、ナツアカネ、オニヤンマ等。


8月26日(午前)、長野県上田市菅平高原

 どうやら夏休みが終る28日まで、関東地方はずっと雨が降ったり止んだりの天気が続きそうである。天気図をみると、千島列島に中心を持つ高気圧がどっかりと腰を下ろして動かず、このため周辺の低気圧も動かないので、こんなぐずついた天気が長く続いているという訳である。今年はアイラブ嬬恋を実践するつもりでやって来たが、23日から上田市や東御市等、鳥居峠を下って行く羽目となった。北信地方に流れる千曲川は、やがて梓川と合流して信濃川となり日本海に注ぐので、上田市あたりは日本海側気候なのである。とはいっても23日からは晴れ間が見られなかったが、今日は晴れ間が広がるというので菅平高原へ行った。信州とはいえ里山巡りばかりしていたので、高原に餓えていたという訳である。久しぶりの青空と高原の花々はとても眩しく、少々風が強かったので、じっくり被写体と対峙出来なかったのが残念であった。草原のススキの穂は一斉に伸びて、そこには一足先に初秋の調べが流れていた。

<今日見られた主なもの>花/タムラソウ(写真上左)、オヤマボクチ(写真上右)、ノハラアザミ、ノアザミ、アサマフウロ、シシウド、ウド、ツリガネニンジン、ワレモコウ、キオン、ハンゴンソウ、ヤナギラン、クルマバナ、マルバダケブキ、オミナエシ、コオニユリ、ノコンギク、マツムシソウ等。蝶/キアゲハ、クジャクチョウ、シータテハ、ギンボシヒョウモン、ミドリヒョウモン、ジャノメチョウ、モンキチョウ、オオチャバネセセリ、イチモンジチョウ等。昆虫/アキアカネ、マメコガネ等。


8月25日(午後)、長野県東御市湯楽里館周辺

 今日も昼食は駅前食堂で食べ、午後から何処へ行こうかと空を見上げると、信州国際音楽村の上空は雲が厚くて、更に奥の長野市や戸隠は黒々とした雲に覆われている。しかし、東御市、小諸市、軽井沢町の上空はかなり明るいので、またしても東御市の湯楽里館周辺のフィールドへ行った。前回来た時に今年は余り期待出来ないなあと感じたが、関東地方から東海地方まで広い範囲で雨が降っているというのに、傘をささずに散策出来るのだから幸せと歩き始めた。まずは大きくて真赤に色づいたリンゴを撮った。たわわに実ったリンゴの木を見ると、なんとなく幸せな気分になる。敗戦後に並木路子が歌った「りんごの唄」が大流行したのも頷ける。その後、雑木林に沿う農道へ行ったが珍しいものには出会えず、自宅近辺でも普通に見られるホシハラビロヘリカメムシの幼虫、クサギカメムシの幼虫、エサキモンキツノカメムシ等をカメラの中に納めた。

<今日見られた主なもの>花/カセンソウ、ナンバンハコベ、クズ、ツルフジバカマ、ヘクソカヅラ、ヨウシュヤマゴボウ、オオブタクサ、ヒヨドリジョウゴ等。蝶/キアゲハ、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、キチョウ、ジャノメチョウ、ヒメジャノメ、ツバメシジミ、ベニシジミ、、オオチャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/ホシハラビロヘリカメムシの幼虫(写真上右)、オツネントンボ、ミヤマアカネ、アキアカネ、ナツアカネ、コノシメトンボ、ノシメトンボ、コアシナガバチ、ベッコウハゴロモ、クサギカメムシの幼虫、エサキモンキツノカメムシ等。その他/リンゴ(写真上左)、ナガコガネグモ、ハクビシン等。


8月25日(午前)、長野県上田市古城緑地広場

 いったい夏は何処へ行ったのと思う程の低温と雨が続いているが、今日もガソリン代がかかる長野県側へ下りて行った。せっかく夏の高原に来ているのに、様々な高原の花や蝶が撮れずに信州の里山巡りとなって、里山大好き人間の筈だが、こう連日続くといい加減飽きて来る。しかし、雨で散策出来ないよりは幸せと、最近あまり成果の上がらない古城緑地広場へ行ってみた。マイコアカネを撮影しようと思ったからだ。私の知人で最近トンボに興味を持った方が、マイコアカネはかなり少ないと言うので、しからば撮影しておこうと思った訳である。確かに自宅近くの多摩丘陵等では一度もお目にかかっていない。古城緑地広場へ到着し、かつて観察した事のある場所に行って見たら、顔が緑がかった薄い青色のマイコアカネが3匹程簡単に見つかった。かなり敏感なトンボで、しかも棒の先等には止らずに下草の葉上ばかりに止ってかなり梃子摺ったが、本日の午前中の目的はどうにか達成する事が出来た。

<今日見られた主なもの>花/ムクゲ(写真上左)、ツルフジバカマ、ママコノシリヌグイ、キツリフネ、ゲンノショウコ、クズ、ヘクソカヅラ等。蝶/ルリタテハ、サトキマダラヒカゲ、クロヒカゲ、ツバメシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ等。昆虫/マイコアカネ(写真上右)、ノシメトンボ、アキアカネ、シオカラトンボ、オニヤンマ、ミンミンゼミ、アカスジカメムシ等。その他/オオトリノフンダマシ等。


8月24日、長野県上田市信州国際音楽村周辺

 今日は群馬県はもとより長野県へ行っても雨との事であったが、一日じっとしているのも耐えられない。昨晩とても寒くて防寒衣を着て寝たり、また、くるぶしまでしかないスニーカーソックスもとても寒い。そこで厚手のスウットスーツの上下と普通の長さのスポーツソックスを買いに、また上田市まで行こうと出発した。長野県側に下りて行くと、やはりガソリンが減るのでスタンドで給油し、店員さんにインターネットカフェのある場所を教えて貰った。そこで昼飯まで、かの有名な「道端自然観察館」を見たりして時間を潰し、幸楽苑でラーメンとギョウザを食べ、ユニクロに寄ったら信州国際音楽村の上空が明るくなったので行って見た。すると雨は止んで蒸し蒸しする天気となった。戸外にかすかに流れるショパンのピアノソナタを聞きながら一回りしたが、ムモンアカシジミが見られたものの、それほど自然度が高い訳ではないので周辺のフィールドへ移動した。そこには、スミナガシ、キマダラモドキ、破損したオオムラサキ等が、お待ちかねであった。

<今日見られた主なもの>花/クズ(写真上左)、キクイモ、ナンテンハギ、ヘクソカヅラ、ツユクサ、ヨウシュヤマゴボウ、ツリガネニンジン、ワレモコウ、コバギボウシ等。蝶/オオムラサキ、スミナガシ、ルリタテハ、クロヒカゲ、ジャノメチョウ、キマダラモドキ、ムモンアカシジミ、ベニシジミ、ツバメシジミ、オオチャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/コフキトンボ(写真上右)、カブトムシ、アオカナブン、アキアカネ、マユタテアカネ、ノシメトンボ、コノシメトンボ、ミンミンゼミ等。鳥/カイツブリ、カルガモ、アオサギ、トビ等。


8月23日(午後)、長野県東御市湯楽里館周辺

 ここまで来たのだからと、昼飯は真田町まで戻って駅前食堂へ行った。21日の昼飯は元北軽井沢駅前だったから、今日は元真田駅前のその名もずばりの駅前食堂という訳である。前者を運行していたのは草軽電鉄、後者は上田丸子電鉄という訳で、廃線されずに今も走り続けていたら、大人気になっていたかもしれない。話は横道に逸れてしまったが、駅前食堂で美味しい焼肉定食を平らげると、東御市の日帰り温泉施設「湯楽里館」周辺のフィールドへ行った。ここも昆虫の樹液酒場が狙いだったのだが、シイタケのほだ木用にかなり伐採されていた。これは困ったなあとも思ったが、かつてルイスアシナガオトシブミやキカマキリモドキやムモンアカシジミを観察しているので丁寧に見て廻ったものの、オツネントンボがかなり見られ、マイコアカネを一匹だが見つけた。帰りは高度を上げるにつれとても寒くなって、車のヒーターをがんがん効かせて嬬恋村に戻った。

<今日見られた主なもの>花/カセンソウ、クズ、ツルフジバカマ、ナンバンハコベ、ヘクソカヅラ、ヨウシュヤマゴボウ、ヒヨドリジョウゴ等。蝶/ツバメシジミ(写真上左)、キタテハ、ジャノメチョウ、ミドリシジミの仲間の雌、オオチャバネセセリ、チャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/オツネントンボ(写真上右)、マイコアカネ、アキアカネ、ナツアカネ、コノシメトンボ、ノシメトンボ、コアシナガバチ、ホシハラビロヘリカメムシの幼虫、ベッコウハゴロモ等。


8月23日(午前)、長野県上田市上田市民の森

 今日は群馬県は雨と予報されていたが、その通りで、朝起きて外を見ると、あたりは霧に包まれ小雨がパラついていた。こんな時は鳥居峠を越えて長野県側へ行くのが常道なのだが、その長野県も雨が予想されていた。しかし、このままここに一日中閉じ籠もっているのも耐えられないので、長野県側の下界に下りてみようと出発した。鳥居峠を過ぎると風がかなり強くなって、これは駄目かなと思ったが、真田町が見える所まで下りて来ると、空は明るくなり雨はほとんど降っていなかった。そこで上田市民の森へ行った。例年より時期が遅いためか樹液が出ていなくて、期待した昆虫樹液酒場は開店していなかった。これは困ったなあと普通に見られるノシメトンボ等を撮っていると、キマダラモドキが樹木の幹に止っていて嬉しくなった。もう何年となく上田市民の森には来ているが、ここでのキマダラモドキは初めてである。そこでこれはラッキーと慎重に近づいて、ばんばんシャッターを切った。

<今日見られた主なもの>花/ヒマワリ(写真上左)、コバギボウシ、オトギリソウ、ツリガネニンジン、シラヤマギク、ノハラアザミ等。蝶/キマダラモドキ(写真上右)、アカタテハ等。昆虫/アカハナカミキリ、キマワリ、ノシメトンボ、アキアカネ等。


8月22日(午後)、群馬県吾妻郡嬬恋村バラギ湖

 鹿沢高原の観察会は、あっという間に昼食の時間となった。人数が多いから見つかるものも多く、皆さん、あっちこっちに面白いもの珍しいものがあるので引き止められて、時間がどんどん過ぎて行ったという訳である。と言う訳で3か所のポイント巡りをするつもりが、1ヵ所だけで終了となった。それでも皆さん大満足なので民宿「わたらせ」に戻り、私とカラフル手ぬぐいおじさんは岩魚の塩焼き定食を食べた。食事が終わるとバラギ湖へ行った。到着すると完全に雲って気温はかなり下がり、私はジャンパー着用で散策した。こんなに気温が下がっては蝶は飛ばないが、高原の花の撮影には絶好の日和で、フシグロセンノウやナンバンハコベを撮影しながら、ミヤマハンノキの幼木が生える場所に行った。去年ここでゴマダラオトシブミとオトシブミを観察しているが、今年は5匹のオトシブミのみ観察する事が出来た。こうして夏の高原合宿観察会は無事に終了し、皆さん笑みの中で来年の高原での再会を誓った。

<今日見られた主なもの>花/ヤマオダマキ(写真上左)、フシグロセンノウ、サラシナショウマ、ナンバンハコベ、ミズタマソウ、ハンゴンソウ、キオン、ノコギリソウ、クルマバナ、イヌゴマ、クサレダマ、シシウド、ウド、トモエソウ、オトギリソウ、コバギボウシ、コオニユリ、ユウガギク、シラヤマギク、ノハラアザミ、オヤマボクチ、ツリガネニンジン、オミナエシ、オトコエシ、クガイソウ、カワミドリ、ツリフネソウ、キツリフネ、ゲンノショウコ、ワレモコウ、キンミズヒキ、ヤマトリカブト等。蝶/ジャノメチョウ等。昆虫/オトシブミ(写真上右)、マメコガネ等。


8月22日(午前)、群馬県吾妻郡恋村鹿沢高原

 今日は待ちに待った大イベント、夏の高原合宿観察会である。昨夕に到着し民宿「わたらせ」に宿泊された方が5名。ちょいの間途中参加であったが、今晩宿泊される方が2名、そして私を加えての合計8名の大イベントらしい賑やかな観察会となった。観察開始時刻の1時間前に民宿「わたらせ」へ行ったが、宿泊された方々は早くもやる気満々で外へ出て来たので、1時間ばかり湯の丸牧場から角間峠への道へ行ってみた。すると、エルタテハ、シータテハ、クジャクチョウはもとより、早くも2頭のキベリタテハが現れ、一同歓喜の声を上げてシャッターを切った。正式スタートの午前10時に民宿「わたらせ」に戻ったが、追加参加者は誰もいないので極秘のとっておきの穴場へ行った。するとキベリタテハがクマザサの上で羽を開いて、一同が撮り飽きるまでじっとしていてくれた。また、アサギマダラは一目5頭、一目10頭の多さで、ヨツバヒヨドリに吸蜜している写真は皆さん撮り飽きて、飛翔写真に挑戦する方が続出した。

<今日見られた主なもの>花/ヤナギラン(写真上左)、サラシナショウマ、ウメバチソウ、シラタマソウ、アサマフウロ、シシウド、ウド、ヤマオダマキ、コバギボウシ、コオニユリ、ノハラアザミ、オヤマボクチ、ツリガネニンジン、ワレモコウ、ヨツバヒヨドリ、ヤマハハコ、マルバダケブキ、シモツケ、クルマバナ、ハンゴンソウ等。蝶/キベリタテハ(写真上右)、ミヤマカラスアゲハ、カラスアゲハ、キアゲハ、エルタテハ、シータテハ、クジャクチョウ、ルリタテハ、コムラサキ、フタスジチョウ、コミスジ、イチモンジチョウ、サカハチチョウ、ギンボシヒョウモン、オオチャバネセセリ、イチモンジセセリ、ベニヒカゲ、ヒメキマダラヒカゲ、アサギマダラ、ジョウザンミドリシジミ等。昆虫/ノシメトンボ、アキアカネ、ミヤマハンミョウ、セマダラコガネ、マメコガネ等。その他/アオダイショウ、コケモモの実、オオカメノキの実等。


8月21日(午後)、群馬県吾妻郡長野原町照月湖

 かつての北軽井沢駅前のカドヤ食堂で美味しい定食を食べ、お代を支払う時に、照月湖に入る事が出来るようになったと聞いたので行って見た。聞いた話は本当で、照月湖の半分位は散策出来るようになっていた。ここは小川が流れ込んでいて、ツリフネソウ、キツリフネがびっしり生え、オタカラコウもかなり見られた。また、トンボや蝶も多くて、オニヤンマが行ったり来たりして、ミヤマカラスアゲハ、クジャクチョウ、シータテハ、アカタテハ、キチョウ等が見られた。照月湖の回りは大学村という別荘地で、ここは様々なキノコがたくさん生えるので、散策する価値が非常に高い所である。また、森の中の下草としてトチバニンジンがかなり見られ、ヤツデの実の様な格好だが真赤な実が一際目立って観察出来た。また、民家の庭先に植栽だが見事な群落となったレンゲショウマが咲いていたので、承諾を得て撮らせて貰えたのはラッキーであった。

<今日見られた主なもの>花/レンゲショウマ(写真上左)、ツリフネソウ、キツリフネ、オタカラコウ、ミゾソバ、ママコノシリヌグイ等。蝶/ミヤマカラスアゲハ、クジヤクチヨウ、シータテハ、アカタテハ、キチョウ、スジグロシロチョウ等。昆虫/オニヤンマ、ネキトンボ、コフキトンボ等。キノコ/ミヤマイロガワリ、ミドリニガイグチ、キンチャヤマイグチ、カバイロツルタケ、コウジタケ、チチタケ等。その他/トチバニンジの実(写真上右)等。


8月21日(午前)、群馬県吾妻郡長野原町浅間牧場

 今年は嬬恋村から離れて遠くへ行く気が起きない。何べんも記しているが例年より遅く来た事だし、また、顎関節症等で体調が思わしくない。また、これが一番の要因なのだろうが、ガソリンが非常に高い。自宅近くの馴染みのガソリンスタンドはかなり安いが、地方に来ると高いスタンドばかりで、こちらでは1リットル182円である。しかし、有り難い事に、こちらに来てからはクーラーを使用しないので、アップダウンの多い道にもかかわらずガソリンの減りが少ないようである。そんな訳で、今日も近場の浅間牧場へ行った。著名な観光地で回りは牧草地が多いから自然度は低いのだが、少量だがススキを主体とした草原があったり、手の入っていない森もあるので、じっくり観察して歩けば侮れない穴場なのである。今日は、カセンソウ、グンナイフウロ、マツムシソウが咲き、咲き始めたノハラアザミに、ミヤマカラスアゲハ、キアゲハ、クジクチョウ、ギンボシヒョウモン等が吸蜜に訪れていた。

<今日見られた主なもの>花/カセンソウ(写真上左)、ハンゴンソウ、ノコギリソウ、クルマバナ、イヌゴマ、シシウド、コバギボウシ、コオニユリ、ユウガギク、ノハラアザミ、マツムシソウ、グンナイフウロ、オミナエシ、ツリフネソウ、キツリフネ、アキノキリンソウ、ツルリンドウ、ゲンノショウコ、ワレモコウ、キンミズヒキ等。蝶/キアゲハ(写真上右)、ミヤマカラスアゲハ、クジャクチョウ、シータテハ、ギンボシヒョウモン、ミドリヒョウモン、ウラギンスジヒョウモン、サカハチチョウ、モンキチョウ等。昆虫/ノシメトンボ、アキアカネ、オトシブミ等。その他/トチバニンジの実等。


8月20日(午後)、群馬県吾妻郡嬬恋村プリンスランド

 午後からは、18日にちょいの間のキノコ観察をしたが、今日は2時間ばかりキノコ以外にも気をつけて散策してみた。まずはアカヤマドリを見に行った。毎年見られる場所のものは、まだかなり小さな幼菌で、他所で見つけたものを撮りに行ったら、その姿が見当たらない。おかしいなあと思っていたら、落葉や草むしり後の草の集積場に傘と柄が分かれて転がっていた。きっと掃除の職員さんが毒キノコと思って始末したのだろう。傘は大きく柄はとても太く、食べたら美味しかっただろうにと思うと、とても残念である。その後、ムモンアカシジミが去年見られたポイントへ行ってみたが姿は無く、去年同様にウワミズザクラの実がとても美しく色づいていた。キノコは軽井沢高原教会やテニスコート周辺にはほとんど無く、こんな時の切り札であるG大の研修所の庭に入れてもらって、ミヤマイロガワリやテングタケダマシを撮影した。同所に宿泊していた親子連れも、とっても面白いわとコンパクトデジタルカメラを向けていた。

<今日見られた主なもの>花/キツリフネ、ツリガネニンジン、キオン、ヤマハギ等。昆虫/オニヤンマ等。キノコ/テングタケダマシ(写真上左)、ミヤマイロガワリの幼菌(写真上右)、カレバキツネタケ、アカヤマドリ、ミドリニガイグチ、コウジタケ、ヤブレベニタケ、ニオイコベニタケ、ヒロハチチタケ、ツチカブリ、キヒダタケ、クロラッパタケ、ツエタケ、カワリハツ等。


8月20日(午前)、群馬県吾妻郡恋村鹿沢高原

 今日は明後日の観察会の下見を兼ねて鹿沢高原へ行った。今年は例年より一週間ほど遅く来たので、各種タテハチョウにお目にかかれる筈と期待したところ、人気のキベリタテハはもとより、エルタテハ、シータテハ、クジャクチョウと、この時期の高原の綺麗所が勢ぞろいしていてほっとした。この他、ギンボシヒョウモン、ミドリヒョウモも、まだ新鮮なものが飛んでいて、コムラサキやサカハチチョウも見られた。もちろん、アサギマダラは本当にたくさんいて、ヒヨドリバナやヨツバヒヨドリに熱心に吸蜜していたた。ここまでは期待した通りであったのだが、一昨年は踏みつけるほど多産していた高山蝶のベニヒカゲの姿が去年と同じくかなり少なく、ちょっと寂しいなあと感じた。高原の花の方は、やはり遅く来た為に夏の花と秋の花の端境期で、かなり中途半端だなあと感じられた。お昼の時間が来たので毎年恒例の民宿「わたらせ」へ行って山菜天ぷら定食を食べた。こちらの方は例年通りにとても美味であった。

<今日見られた主なもの>花/シシウド、ウド、ヤマオダマキ、コバギボウシ、コオニユリ、ノハラアザミ、ノアザミ、オヤマボクチ、ツリガネニンジン、ワレモコウ、マツムシソウ、ヨツバヒヨドリ、ヤマハハコ、ヤナギラン、マルバダケブキ、コウリンカ、ヤマホタルブクロ、シモツケ、クルマバナ等。蝶/エルタテハ(写真上左)、キベリタテハ、シータテハ、クジャクチョウ、アカタテハ、コムラサキ、サカハチチョウ、ギンボシヒョウモン、ミドリヒョウモン、オオチャバネセセリ、ベニヒカゲ、ヒメキマダラヒカゲ、アサギマダラ等。昆虫/アキアカネ(写真上右)、ミヤマハンミョウ、セマダラコガネ等。


8月19日、群馬県吾妻郡嬬恋村バラギ湖

 プリンスランドを出発して回りの景色が良く見える開けた場所まで行ってみると、どうも鹿沢高原よりもバラギ湖の方が雲が少ない。今日は天気が良くないと報じられていたが、その通りのようである。どうやら夏休み初日の散策は午前中のみになりそうだなと覚悟し、雲の比較的少ないバラギ湖へ行ってみた。バラギ湖手前の湖畔の湯に到着すると、植栽だと思うがオオハンゴンソウがとても綺麗に咲いていた。そこで車を停めて撮影していると、羽の縁が黄色い大型の黒っぽい蝶が飛んで来た。キベリタテハである。バラギ湖にも生息していたのである。幼虫の食樹であるドロノキやシラカバがたくさん生えているのだから生息していて当たり前なのだが、もうちょっと標高が高い所こそキベリタテハには相応しいと思っていたのだ。湖畔に到着すると今年もまずフシグロセンノウだと遊歩道に入って行くと、有り難い事にまだかなり咲き残っていて出迎えてくれた。

<今日見られた主なもの>花/オオハンゴンソウ(写真上左)、フシグロセンノウ(写真上右)、ハンゴンソウ、キオン、ノコギリソウ、クルマバナ、イヌゴマ、クサレダマ、シシウド、ウド、トモエソウ、オトギリソウ、ヤマオダマキ、コバギボウシ、コオニユリ、ユウガギク、ノハラアザミ、オヤマボクチ、ツリガネニンジン、キキョウ、マツムシソウ、オミナエシ、カワミドリ、ツリフネソウ、キツリフネ、ゲンノショウコ、ワレモコウ、キンミズヒキ、ヤマトリカブト等。蝶/キベリタテハ、キマダラモドキ、ジャノメチョウ、コミスジ、ベニシジミ、キチョウ等。昆虫/マメコガネ、オオアオゾウムシ、アキアカネ等。


8月18日、群馬県吾妻郡嬬恋村プリンスランド

 今日からいよいよ夏休みに入る。そこで、ゆっくり起床してから車に荷物を積み込み出発すれば良いと思っていたら、いつもよりかなり早く起きてしまった。そんな訳で出発が予定より早くなって、関越自動車道に午前11時に乗れた。そこで今年は食べられないと思っていた甘楽PAのモツ煮定食を食べる事が出来た。価格は730円とちょいと高めだが、味はすこぶる美味である。コンニャクの大嫌いな私だが、さすがにコンニャクの本場だけあって、固く絞まってこりこりしていて、これまたいけるのである。全く早起きは三文の得だなあとモツ煮定食を平らげ車を走らせると、午後2時30分に、これから10日間滞在する事になる嬬恋村のプリンスランドに到着した。かなり早く到着したので、もちろんカメラ片手にキノコが生えているかなあとポイントへ行って見ると、横浜の里山のキノコの不作が、ここではまるで嘘の様で、夢の様に各種キノコが爆生していた。

<今日見られた主なもの>キノコ/ヒロハチチタケ(写真上左)、イロガワリの仲間の幼菌(写真上右)、カレバキツネタケ、テングタケダマシ、オオキヌハダトマヤタケ、アワタケ、アカヤマドリ、ミヤマイロガワリ、ミドリニガイグチ、ツチカブリ、クサハツ、ヤブレベニタケ、ニオイコベニタケ等。


8月17日、横浜市鶴見区獅子ヶ谷市民の森

 出発を遅らせていた所用は午前中に無事に済んで、いよいよ明日から十日間の夏休みに入る。そんな訳で今日はゆっくりしていようとも思ったが、この季節にしては異常に気温が低くて散策には好適である。もっとも、時たまだが霧雨が降って来るものの、獅子ヶ谷市民の森へ行ってみた。前回(7月21日)に行った時には、チョウトンボがたくさん草原の上を舞っていたが、今日は1匹も見られず、代わって秋のトンボとも言えるウスバキトンボが舞っていた。きっと、チョウトンボは発生後しばらくは獅子ヶ谷市民の森の草原で過し、その後、そんなに遠くは無いのだろうが分散して行くようである。また、ここの草原にはアオメアブがたくさんいるのだが、低温にもかかわらず敏感で近寄る事が出来なかった。雑木林の下草には、キマダラセセリやブチヒゲカメムシが休んでいた。その後、私が立ち回るフィールドではなかなかお目にかかれないガガイモの花を撮っていたら、急に雨が本降りとなって、約1時間で散策は切り止めとなった。

<今日見られた主なもの>花/ガガイモ(写真上左)、ツユクサ、ヤブカラシ、ヨウシュヤマゴボウ、ミソハギ等。蝶/モンシロチョウ、キチョウ、キマダラセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/ブチヒゲカメムシ(写真上右)、オオシオカラトンボ、シオカラトンボ、シヨウジョウトンボ、ウスバキトンボ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、アオメアブ等。


8月16日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 今日も相変わらずの青空で、午後からはかなり気温が上がりそうである。そんな訳で、普通なら午前中のちょいの間道端観察で終了の筈なのだが、18日から十日ばかり留守にするので、お世話になっている新治市民の森の紳士淑女に挨拶に行った。今日は土曜日だから駐車場が開いているのだが、なんとたったの2台しか止っていなかった。こんな暑い日はクーラーの効いた部屋にいるのが一番、高校野球も大詰めを迎えているし、北京オリンピックも陸上が始まった。まことにテレビ観戦が最高という訳である。しかし苦行僧の如くに陽が照りつける道を下って、お仲間が集るポイントへ行ってみると、今日もかなりの紳士淑女が集り、カワセミの幼鳥が涼しい日陰の近場で大サービスを繰り広げていた。新治市民の森も、キノコも駄目、野花も駄目、昆虫もぱっとしませんねえという状況だったが、今年はまだ撮影していなかったオオシオカラトンボを撮ったりして早めに車に戻った。

<今日見られた主なもの>花/キンミズヒキ、ダイコンソウ、ヨウシュヤマゴボウ等。蝶/クロアゲハ、キアゲハ、アカボシゴマダラ、ゴマダラチョウ、コミスジ、キタテハ、ルリタテハ、クロヒカゲ、ウラギンシジミ等。昆虫/オオシオカラトンボ(写真上左)、ウシカメムシ(写真上右)、チャバネアオカメムシ、ウチワヤンマ、ギンヤンマ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、ネキトンボ、カブトムシ、シロテンハナムグリ、カナブン、クロカナブン、ツチイナゴの幼虫等。


8月16日(午前)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今年は用事があって長期静養のために嬬恋村に行く日が遅れているが、18日の月曜日に出発しようと計画している。向こうに着けば、例え気温が高くとも湿度が低いから、毎日かなり快適に道端自然観察がこなせる。そんな訳で、後もう少しとばかりに寺家ふるさと村へ行った。散策に好適な季節は、それこそ観光バスがやって来る程の人気スポットだが、こんなに暑いと閑古鳥だけが鳴いていて、駐車場も木陰になる場所が空いていた。いつものように、日陰となる田んぼ脇の野花横丁を通ってキノコ村へ行った。早くもツリガネニンジンが咲き出していて、季節は確実に秋に向って進んでいる。次に昆虫横丁を通って「むじな池」の日陰に入り込んだら、なんと駒沢公園のN仙人が冬虫夏草を探していた。キノコは駄目、野花も駄目、昆虫もぱっとしませんねえと言うと、近づいても逃げないトンボがいるというので行ってみると、ノシメトンボが微動だにせずに止っていた。

<今日見られた主なもの>花/ダイコンソウ(写真上左)、オトギリソウ、ツリガネニンジン、ヒヨドリバナ、アカツメクサ、アキノタムラソウ、ワレモコウ、ミズヒキ、ツユクサ、ヤブカラシ、ヘクソカズラ等。蝶/アカボシゴマダラ、イチモンジチョウ、コミスジ、キチョウ、ツバメシジミ、ヤマトシジミ、キマダラセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/ノシメトンボ(写真上右)、オニヤンマ、ギンヤンマ、ヒメアカネ、オオシオカラトンボ、ウスバキトンボ、スケバハゴロモ、ベッコウハゴロモ、アオバハゴロモ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシ、ホシハラビロヘリカメムシ、ササキリの幼虫、アゲハモドキ等。その他/アマガエル等。


8月15日、横浜市都筑区鴨池公園

 空は昨日に続いて晴れ渡り、気温がぐんぐん上がる日本の夏になるだろうと感じられた。今日は8月15日、夏の折り返し点であると同時に、歴史の転換日となった終戦記念日である。私は五十肩を病み顎関節症にも罹っているが、なんと戦争を知らない世代なのである。そんな軟弱な世代だからか、車を木陰に停められ涼しい場所を散策出来る所として、今日もまたまた鴨池公園へ行った。日陰の窪地で前回と同じく各種のアカネ類を撮るつもりでいたのだが、鴨池に立ち寄ったのが運のつき、ウチワヤンマやチョウトンボが撮って下さいよとばかりに止っていた。150ミリマクロに1.4倍のテレコンを着けて210ミリとして撮影したが、やはり池の蜻蛉撮りには300ミリレンズが最適である。それでもかなり頑張って、なんとかカメラの中に納める事が出来た。それにしても、昨年はたったの2匹程だったチョウトンボが、今年は10匹程見られたのだから驚いた。午後からはますます気温が上がりそうなので、横浜家の究極ラーメンを食べて自宅に戻った。

<今日見られた主なもの>花/ワルナスビ、アカツメクサ、ヘクソカヅラ等。蝶/アオスジアゲハ、ナガサキアゲハ、ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、キチョウ、ヤマトシジミ等。昆虫/ウチワヤンマ(写真上左)、チョウトンボ(写真上右)、ネキトンボ、コシアキトンボ、シオカラトンボ、ショウジョウトンボ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、ツツゾウムシ、ツチイナゴの幼虫等。


8月14日、横浜市緑区横浜動物の森公園

 今日起きてみたら空は真っ青、かなりの熱気に身体が包まれた。これぞ日本の夏や、甲子園の球児の夏や、なんて変に嬉しくなったが、午前中のみの「ちょいの間近場道端自然観察」に何処へ行こうかと悩んでしまった。車を日陰に停められて涼しい雑木林の中で過ごせる場所、そんな場所は、ここしかありませんよねと、またしても横浜動物の森公園に決めた。しかも今日はとても暑いので、色々な場所には行かないで、たっぷりと2時間、雑木林のみで過ごした。樹液にやって来たキタテハとサトキマダラヒカゲを紹介していなかったので、なんとか撮影しようと思ったのだが、今日もアカボシゴマダラとルリタテハに樹液酒場は占領されてしまって、他の蝶達の姿が見られない。もっとも、キタテハは付近に食草であるカナムグラがほとんど無いので、見られないのは仕方が無いが、サトキマダラヒカゲは少ないなあと感じた。そんな訳でかなり粘ってのサトキマダラヒカゲと、憎らしさが増して来たアカボシゴマダラを再びご紹介する。

<今日見られた主なもの>蝶/アカボシゴマダラ(写真上左)、サトキマダラヒカゲ(写真上右)、ルリタテハ、ムラサキシジミ等。昆虫/カブトムシ、カナブン、クロカナブン、アブラゼミ、ヒグラシ、ウスバカゲロウ等。


8月13日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 今日はかなり過ごし易い曇り日で、このまま自宅に帰るのも惜しいし、更に昨日、モノサシトンボを撮った方がいるので、これは挑戦しなければと新治市民の森へ行った。途中、つるかめで198円のなつかしの味のソース焼きソバと105円の高菜おにぎりを一個買ったが、顎関節症がいくらか良くなって口が5ミリ程前より開くようになったからか、おにぎりを食べるがかなり楽になった。新治市民の森へ到着すると鳥撮りマンが集合しているポイントへ直行したが、お盆休みに入った方も多くて、かなりの賑わいであった。私は今日はモノサシトンボ一本槍で探したのだが見つからなかった。すると大田区からバイクで毎週土日に必ずやって来る精密金属加工会社で働くWさんが見つけてくれた。さすが現役さんだなあと感謝した事は言うまでもない。その後、みなさんと別れてオニヤンマを探しに行ったが、以前に比べると本当に少なくなった。きっと水路の環境がかなり悪化したのだろう。

<今日見られた主なもの>花/キツネノカミソリ、キンミズヒキ、ダイコンソウ、ヘクソカヅラ、ヤブカラシ、ツユクサ、クサギ等。蝶/アカボシゴマダラ、ゴマダラチョウ、コミスジ、キタテハ、サトキマダラヒカゲ、ヒメジャノメ、クロコノマチョウ、ウラギンシジミ等。昆虫/マユタテアカネ(写真上左)、モノサシトンボ(写真上右)、オニヤンマ、ギンヤンマ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、オオシオカラトンボ、シオカラトンボ、ネキトンボ、ハグロトンボ、ヨツスジトラカミキリ、クロカナブン、ツチイナゴの幼虫等。その他/ヤマカガシ、アズチグモ、ナガコガネグモ等。


8月13日(午前)、横浜市都筑区大原みねみち公園

 昨日に引き続いて、今日も港北ニュータウンの公園へ蝉撮りへ行った。昨日、途中から蜻蛉撮りになってしまったので、ちょいと不完全燃焼だったようである。昨日も記したが、何処にでもいて、撮るのが易しそうなセミを撮ろうなんて考えている方はかなり少ない。しかし、どっこい、セミは木にじっと止まっていて、200ミリ以上のレンズなら逃げられないから遠くから三脚を立てて、背景を選びながらゆっくり撮れる。また、セミは暗い所に止っている事が多く、カメラに内蔵されているストロボでスローシンクロ撮影する事が殆んどだから、撮影テクニックを磨く上でも侮れない被写体なのである。セミが美しく撮れれば、樹液にやって来た様々な昆虫も美しく撮れるようになるという訳なのだ。たかがセミ、首都圏平地では、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ツクヅボウシ、ニイニイゼミのたったの5種類しかいないが、シーズンがやって来たら、是非とも撮影に挑戦して貰いたいものである。

<今日見られた主なもの>花/アカツメクサ、ツユクサ、ヤブカラシ等。蝶/アオスジアゲハ、アカボシゴマダラ、チャバネセセリ、イチモンジセセリ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ等。昆虫/アブラゼミ(写真上左)、ツクツクボウシ(写真上右)、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ニイニイゼミ、ホシハラビロヘリカメムシ、コシアキトンボ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ等。鳥/カワセミ等。キノコ/ツルタケ、ニオイコベニタケ等。その他/ヨウシュヤマゴボウの実、コブシの実等。


8月12日、横浜市都筑区鴨池公園

 今日も午前中のみ「ちょいの間近場道端自然観察」に鴨池公園へ行った。今年もセミの写真を真面目に撮ろうと思ったのだ。この世の中、珍品稀種を追いかけている方々が多いのだが、何処にでもいるセミを撮ろうなんて考えている方はかなり少ない。暗い地下生活を6年前後過ごしてやっと地上に現れ、嬉し泣きならぬ大声で鳴いているのだから、もう少しセミにも目を向けてもらいたいものである。今日はアブラゼミが特に多く、鴨池公園に多い筈のミンミンゼミはとても少なかった。子供の頃の蝉取りでもミンミンゼミは少なく、しかも近づくと逃げられる事が多いし、透明の羽で美しいから、アブラゼミより価値があった。東京都心の神楽坂や築地などでもミンミンゼミが多く見られるのだが、自宅周辺は昔からやや少ないのだろう。この他、雑木林の日陰で、ノシメトンボやリスアカネが見られ、蝉撮りが変じて思わぬ蜻蛉撮りとなってしまって苦笑した。

<今日見られた主なもの>花/ワルナスビ、アカツメクサ、ヤブカラシ等。蝶/アカボシゴマダラ、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、キチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/ミンミンゼミ(写真上左)、リスアカネ(写真上右)、アブラゼミ、ニイニイゼミ、オニヤンマ、チョウトンボ、コシアキトンボ、シオカラトンボ、ノシメトンボ、ゴマフカミキリ等。


8月11日、横浜市緑区横浜動物の森公園

 かなり暑い日が続いているにもかかわらず、8月の道端自然観察もこれまた良く続いている。そこで今日は自宅で静養と思ったが、昨日、新治市民の森でオオムラサキが見られたというので、昨晩記したように2006年8月5日に観察した事のある横浜動物の森公園に、午前中ほんのちょっとだけよと出かけてみた。しかし、たくさん見られるのは藤沢市のマニアによって放蝶され増えているアカボシゴマダラと、何故か今年はとても多いルリタテハであった。今日はゴマダラチョウも1頭だに見られず、オオムラサキがやって来る気配はまったく感じられなかった。そこで無心になって樹液を吸う大型の雌に交尾を迫るかなり小型の雄が滑稽だったので、ばしばしシャッターを切った。今日もアカハネナガウンカやオオトリノフンダマシはいないかとススキに注意していたら、なんとクロコノマチョウの4齢と思われる幼虫を発見した。微毛が顔面に生えた2本角の面白い幼虫である。

<今日見られた主なもの>花/キツネノカミソリ、ハエドクソウ、フジカンゾウ、ダイコンソウ、キンミズヒキ、ミズヒキ等。蝶/クロコノマチョウの4齢幼虫(写真上右)、アカボシゴマダラ、ルリタテハ、サトキマダラヒカゲ、クロヒカゲ、クロコノマチョウ等。昆虫/カブトムシ(写真上左)、カナブン、オオスズメバチ、ウズラカメムシ、ツチイナゴの幼虫、ヒグラシ等。


8月10日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 8月は下旬の休耕田のシギチドリ類まで鳥撮りは夏休みと思っていたが、カワセミ位は撮れるだろうし、こんな陽気だから、お仲間がたくさんやって来ているのではないかと、午後からは新治市民の森へ行ってみた。ポイントへ到着すると、蝶が大好きな鶴見のMさんが来ていて、「撮りましたよ国蝶、オオムラサキ」とにこにこ恵比須顔である。私も2006年8月5日に、お隣の横浜動物の森公園で観察しているので、いてもおかしくはないものの、ことによったら飼育個体が逃げ出したのかもしれないとも思っていたので、今回の新治市民の森でのオオムラサキ発見はとても嬉しくなった。そんな訳で鳥の方も大物が出るに違いないと期待したのだが、カワセミの親子が合計3羽現れたに過ぎなかった。私はカワセミが目的だからとても嬉しかったが、集った皆さんは椅子に腰を降ろして、頭を垂れて居眠りを始めていた。これからしばらくの間、新治といえども閑古鳥の姿が多くなるだろう。

<今日見られた主なもの>鳥/カワセミの幼鳥(写真上)、ツバメの幼鳥、ウグイス、スズメ等。蝶/ナガサキアゲハ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ、クロヒカゲ、サトキマダラヒカゲ、ウラギンシジミ等。昆虫/ギンヤンマ、オニヤンマ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ等。


8月10日(午前)、横浜市港北区新吉田町

 天気予報によると今日は一日中曇りで、気温も左程上がらないとある。8月としては本当にラッキーな散策日和となった。このところずと昆虫の登場が続いていて、花の写真がとても少ないから、たとえ園芸品種でも良いからと新吉田町に出かけてみた。しかし、今の時期は本当に花が少なく、園芸品種といえども、ヒャクニチソウ、マリーゴールド、ケイトウ、ポーチュラカ等と数える程である。それでもやっと皆さんご存知のヘクソカヅラをカメラの中に納めて、所期の目的は遂げられてほっとした。今日の散策での特筆事項はハナウドにキアゲハの幼虫がたくさん群がっていた事と、ヨツスジハナカミキリが見られた事であろう。また、アカハネナガウンカがいないかとススキの葉に注意して歩いていたので、シロオビトリノフンダマシを2匹も見つけた。道端の太いクヌギからは樹液が出ていて、カブトムシでもいるかなと覗いて見たが、毎度御馴染みのアカボシゴマダラとカナブンだけであった。

<今日見られた主なもの>花/ヘクソカヅラ(写真上左)、ヤブミョウガ、ヤブカラシ、ツユクサ等。蝶/アゲハ、キアゲハ、カラスアゲハ、クロアゲハ、アカボシゴマダラ、コミスジ、ルリタテハ、キタテハ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、キマダラセセリ等。昆虫/ヨツスジトラカミキリ(写真上右)、カナブン、トウキョウヒメハンミョウ、ホシハラビロヘリカメムシ、ササキリの幼虫、ツチイナゴの幼虫、ウリハムシ、クロウリハムシ、トホシテントウ、ナガメ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、コノシメトンボ等。その他/シロオビトリノフンダマシ、アズチグモ、オニグモ、ナガコガネグモの幼態、ジョロウグモの幼態等。


8月9日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 今晩は金メダル獲得が一番確実と思われていた柔道の柔ちゃんこと谷亮子選手が出場した。しかし、準決勝ではほとんど組ませてもらえずに、なぜだか柔ちゃんの方だけがペナルティーを課せられて敗北した。その結果の銅メダルに終わった。だから、審判が勝敗のかなりのウエイトを占めるスポーツ競技はすっきりとしない事が多いんだよなと吐き捨てると、茅ヶ崎公園へ行った。毎年恒例の真夏の夜の各種セミの羽化の観察及び写真撮影という訳である。今日はお天気が心配されたので、セミの羽化は少ないのではないかと思ったが、アブラゼミの羽化の最盛期で、その他、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミの羽化も見られた。たかがセミの羽化の写真なのだが、これも良い所で羽化してくれてないと絵になる写真とならないのは昼間と同じである。今日は風情溢れる小枝ではあまり良い位置には見られず、結局、ケヤキの幹で羽化する平凡な写真となった。

<今日見られた主なもの>昆虫/アブラゼミの羽化(写真上左)、ミンミンゼミの羽化(写真上右)、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ等。


8月8日、東京都葛飾区都立水元公園

 今日はワッハッハの8月8日であるが、顎関節症の為に、大きな口を開けて笑えないのは悲しい限りである。また、八八とダブル末広がりだからだろうか、夜になると北京オリンピックの開会式がある。ここ数年、8月初旬になると、クソ暑いのにもかかわらず水元公園へ行くのが恒例となっている。首都圏平地ではなかなかお目にかかれないコムラサキがいるからである。また、広大な池には勇猛なウチワヤンマがたくさんいて簡単に撮影出来る。その他、その気になればかなり多くのトンボの仲間にも出会える筈だが、ウチワヤンマを撮影すると、暑さの為に雑木林に入って樹液にやって来る蝶の観察となってしまう。涼しい季節にイトトンボの仲間を、じゅっくり探しにやって来るのも楽しい事だろう。そんな訳で今日は、お目当てのコムラサキはもちろん、アカボシゴマダラがここまでは勢力をのばしていないので、なんとなくゴマダラチョウがのんびり振舞っているかのように感じられた。

<今日見られた主なもの>花/ガガイモ、ヤブカラシ、ヘクソカズラ等。蝶/ゴマダラチョウ(写真上左)、コムラサキ(写真上右)、キタテハ、ルリタテハ、サトキマダラヒカゲ、ヒメジャノメ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ムラサキシジミ等。昆虫/ウチワヤンマ、コシアキトンボ、ナツアカネ、スケバハゴロモ、ベッコウハゴロモ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、クロカナブン、ゴマフカミキリ等。


8月7日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 早いもので今日は立秋である。とは言っても今が一番暑い盛りで、甲子園では第90回全国高校野球選手権記念大会が繰り広げられている。こんなに暑いと、いくら道端自然観察が大好きとはいえ、隔日で午前中2時間位が良い按配である。そんな訳で、昨日はお休みしたので今日は何処かへ行こうと自宅を後にしたが、立秋だけあって今季一番の青空が広がっている。これでは何処へ行っても期待できないので、午前中は日陰の寺家ふるさと村昆虫横丁へ行った。その前にキノコのポイントにもお邪魔したが、キノコはもちろん全く無しで、早くもツクツクボウシが発生していた。それでも途中の草原のワレモコウにハラビロトンボが止っていて、良い写真が撮れたのだから嬉しい限りである。昆虫横丁へ行くと誰もいないのではないかと思ったのだが、長老のOさんや可愛い子ちゃん主婦のKさんがいたのには驚いた。昆虫ではヤマグワの柔らかい先端の茎や葉に、スケバハゴロモがたくさんいた。

<今日見られた主なもの>花/ダイコンソウ、アキノタムラソウ、ワレモコウ、ミズヒキ、ツユクサ、ヤブカラシ、ヘクソカズラ、クサギ等。蝶/イチモンジチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、ヤマトシジミ等。昆虫/ハラビロトンボ(写真上左)、スケバハゴロモ(写真上右)、ベッコウハゴロモ、アオバハゴロモ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、ウスパキトンボ、オオシオカラトンボ、マユタテアカネ、クロカナブン、クサギカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、ササキリの幼虫等。その他/アマガエル等。


8月5日、横浜市緑区新治市民の森

 暑い8月に入っても馬鹿の一つ覚えで、相変わらずフィールドへ出向いているが、もうそろそろペースダウンをしないと身体がもたない。そうは思ったのだが、(仮称)アオバズクの森が気になって覗きに行ってしまった。しかし、期待は見事に裏切られて、アオバズクは一羽だにいなかった。人生、お別れは突然やって来るものだが、アオバズクは巣立ってから二日いて何処かへ飛び去ってしまったようである。まだ近所をううろうろしているのだろうが、アオバズクとの再会は来年の初夏まで待たねばならない。そんな訳で、ここまで来たのだからと、一般撮影機材で新治市民の森を散策してみた。こちらの野鳥撮影ポイントにも誰の姿も見えず、いよいよ鳥撮りは本格的な夏休みに入ったようである。しかし、昆虫は我が季節到来とばかりに、クヌギの樹液には多数のカブトムシが押し蔵饅頭を繰り返し、ルリタテハ、キタテハ、アカボシゴマダラ、クロコノマチョウ等もやって来ていて、まさに樹液酒場は大盛況といった感じであった。

<今日見られた主なもの>花/ダイコンソウ、キンミズヒキ、ミズヒキ、ヤブラン、ツユクサ、ヤブカラシ、ヘクソカズラ等。蝶/ルリタテハ(写真上右)、ヒメアカタテハ、キタテハ、ツマグロヒョウモン、アカボシゴマダラ、コミスジ、サトキマダラヒカゲ、ヒメジャノメ、クロコノマチョウ、モンキアゲハ、キアゲハ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、イチモンジセセリ、ダイミョウセセリ等。昆虫/シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ハグロトンボ、マユタテアカネ、オニヤンマ、カブトムシ、カナブン、クロカナブン、ナガメ等。その他/アズチグモ(写真上左)、シロオビトリノフンダマシ等。


8月4日(午後)、横浜市緑区長津田町(仮称)246の森

 午前中に前述したようにラッキーな事にアオバズクがいて、撮影に熱中してしまったので、今日の予定の散策は午後となった。昨日に比べると空に雲がかなりあって、いくらかしのぎ易いが、それでも雑木林の中や日陰の道を好んで選んだ。まずは民家の庭先に咲いているキバナコスモスを撮った。暑い夏にオレンジ色の花はノーサンキューかもしれないが、ヒマワリ同様に何故か夏がお似合いである。植木屋さんの畑にはカクレミノが咲いていて、アオスジアゲハが吸蜜に訪れていた。日陰になった雑木林の小道を歩いて行くと、手の届く高さにエゴノキの実が垂れ下がっていたので目を向けると、エゴヒゲナガゾウムシがたくさんいた。今日の目的の一つである樹液にやって来る蝶だが、樹液の出が芳しくない事もあってか、一本のコナラの木で、アカタテハ、キタテハを観察した。また、ヒャクニチソウにはヒメアカタテハがやって来ていた。

<今日見られた主なもの>花/キバナコスモス(写真上左)、カクレミノ、ヤブカラシ、ツユクサ等。蝶/アオスジアゲハ、ナガサキアゲハ、クロアゲハ、アゲハ、アカボシゴマダラ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、キタテハ、コミスジ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ等。昆虫/エゴヒゲナガゾウムシ(写真上右)、クロカナブン、カナブン等。


8月4日(午前)、横浜市(仮称)アオバズクの森

 昨日も記したように、定期観察していた近在のアオバズクは無事に巣立った。これでしばらく鳥撮りはお休みだなあと思っていたのだが、もしかしたら、まだアオバズク親子がいるのではないかと(仮称)アオバズクの森へ寄ってみた。すると鳥撮り仲間の見慣れた車が止まっている。私と同じ様に気になって見に来たようである。今日はいますかと聞いてみると、指差す方向に親一羽と子一羽の計2羽が同じ枝に止まっていた。昨日止っていた場所からはかなり離れた枝である。別の親一羽と子一羽の計2羽は、何処を探しても見当たらないという。巣立ったばかりのアオバズクの幼鳥はしばらく飛べないのではないかと思っていたが、どうやらそうでは無い様である。アオバズクの幼鳥も親と同じで昼間は眠っているのが普通であるが、外の景色が興味深くて落ち着かないのか、顔をくるくる回したり、羽を開いて伸びをしたりと、まこと親鳥と異なってバフォーマンス豊かで見ていて飽きなかった。

<今日見られた主なもの>鳥/アオバズクの幼鳥(写真上)、ヒヨドリ等。


8月3日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 今日は本当に暑い。本格的な夏がやって来たようである。こんな日は早く帰るのが健康の為と思ったが、しばらく鳥の写真のアップが遠のくので、カワセミ君にでも登場してもらおうと新治市民の森へ行った。こんな暑い日は誰も来ていないだろうと思ったら、鶴見の若者や戸塚の夫婦、独身貴族で優雅なバイクさんとチャリさんを除いて全員集合なのには驚いた。「今日は朝の内にカワセミが現れたけど、こんなに暑いと夕方にならないとやって来ないのでは」と毎日やって来る自転車Hさんが言う。ここは池があるからか、本当に湿度が高くて頭がくらくらする。そんな訳で仕方無しに、ギンヤンマやショウジョウトンボを撮ったりして時間を潰し、常連さん達が何も来ないので帰って行った後、カワセミの幼鳥がやって来て思う存分撮らせてくれた。更に帰りがけに電線に止まっているツバメの幼鳥を撮った。ご覧のように夏なのに空はかなり青く、これでは今日がとても暑かったのが頷けたいう訳であった。

<今日見られた主なもの>鳥/カワセミの幼鳥(写真上左)、ツバメの幼鳥(写真上右)、ガビチョウ、ハクセキレイの幼鳥、ハシブトガラス、スズメ等。蝶/ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ、クロヒカゲ等。昆虫/ギンヤンマ、オニヤンマ、ショウジョウトンボ等。


8月3日(午前)、横浜市緑区横浜動物の森公園

 さすがの私も昨日は遠征帰りの疲れの為に自宅蟄居でおとなしくしていたが、今日は(仮称)アオバズクの森が気になるので、ちょこっと寄ってから横浜動物の森公園へ行ってみようと出発した。(仮称)アオバズクの森に到着し、いつもアオバズクが止っている小枝を見上げたが姿がない。おかしいなあと懸命になって探すと、いつもよりかなり高い場所に両親と2羽の幼鳥がいた。どうやら昨晩から今日の朝にかけて巣立ちしたようである。この瞬間を待っていて、可愛らしい幼鳥の写真をゲットしたかったのだが、いかんせんかなり高い所にいてお尻を向けているだけなので諦めた。横浜のオオタカもツミもアオバズクも巣立ったから、今月下旬のシギチドリ類飛来まで鳥撮りはお休みだなあと呟きながら横浜動物の森公園へ向った。しかし、前回来た時よりクヌギの樹液の出は悪くなって、本命のゴマダラチョウやルリタテハの写真は撮れなかった。

<今日見られた主なもの>花/ハエドクソウ、ヤブカラシ、トキリマメ、フジカンゾウ、ツユクサ等。蝶/アカボシゴマダラ(写真上左)、ゴマダラチョウ、メスグロヒョウモン、コミスジ、ルリタテハ、サトキマダラヒカゲ、ムラサキシジミ等。昆虫/オオスズメバチ(写真上右)、カブトムシ、カナブン、オオシオカラトンボ、マユタテアカネ、アシグロツユムシの幼虫、ヒグラシ等。


8月1日、長野県南佐久郡南牧村八ヶ岳高原

 昨晩はいつものように清里ユースホステルに泊まった。一泊なのだから、簡易ベットが常時設えてある新治号で車中泊しても良いのだが、風呂や朝食の事を考えると億劫だし、また八ヶ岳高原にとても近いからベストなのだ。そんな訳で、八ヶ岳高原到着はなんと午前8時30分、自宅にいる時なら朝食のテーブルに着いた頃である。天気は風が弱く薄曇りで、時折弱い陽が射して来るという絶好の写真日和であった。ここまで標高が高くなると、まったくの曇り空では気温が低くて蝶は飛ばないし、だからと言ってピーカンではノーサンキューという訳である。今日観察出来た蝶で一番多かったのはミドリヒョウモン、ついでスジボソヤマキチョウ、ギンボシヒョウモン、ウラギンヒョウモンと続き、毎年たくさん見られるアサギマダラはヒヨドリバナで一頭しか見られなかった。また、クジャクチョウを期待していたのだが、こちらは薄曇りも災いしてか1頭だに観察する事が出来なかった。

<今日見られた主なもの>花/クサレダマ(写真上左)、ママコナ、ヒヨドリバナ、マルバダケブキ、コウリンカ、ノコギリソウ、ヤマホタルブクロ、クガイソウ、オカトラノオ、ウツボグサ、イヌゴマ、イチヤクソウ、ウド、アカバナ、オトギリソウ、グンナイフウロ、ヤマオダマキ、クサフジ、シモツケ、シモツケソウ、チダケサシ、キリンソウ、コオニユリ、コバギボウシ、ツリフネソウ、ノアザミ、ワレモコウ等。蝶/ギンボシヒョウモン(写真上右)、アサギマダラ、アカタテハ、イチモンジチョウ、ミドリヒョウモン、メスグロヒョウモン、ウラギンヒョウモン、ヒョウモンチョウ、スジボソヤマキチョウ、キチョウ、スジグロシロチョウ、キバネセセリ、コキマダラセセリ、キマダラセセリ、コチャバネセセリ等。昆虫/オオスジコガネ、セマダラコガネ、ドロハマキチョッキリ、アオハムシダマシ、イカリモンガ、コノシメトンボ、ノシメトンボ、アキアカネ等。



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