2010年:みちばた散策記

(4月)



4月30日、横浜市都筑区葛ヶ谷公園〜大原みねみち公園

 今日で4月は終るが、天候不順であったり、身体の調子が今一だった事もあってか、これぞといった写真がほとんど得られなかった。自然相手で良い写真を撮るには、やはり順調なる天候と体調が良い事に尽きるようである。今日は風も止んで散策日和となったので、キンラン、ギンランを撮ろうと、葛ヶ谷公園から大原みねみち公園へ行った。葛ヶ谷公園から歩き始めたが、聞きなれない小鳥の囀りが聞こえて来た。姿は確認出来なかったが、渡り途中の夏鳥のようである。公園内にはアミガサタケやフデリンドウが見られたが、キンラン、ギンランは生長が遅れていた。やはり天候不順が響いているようである。そこで日当りの良い所だけに目を光らせて大原みねみち公園まで行くと、キンラン、ギンランが咲いていた。茅ヶ崎公園まで行けばとも思ったが、もう少したったら行ってみようと引き返した。

<今日見られた主なもの>花/キンラン(写真上左)、ギンラン、ホウチャクソウ、タチツボスミレ、フデリンドウ、ムラサキサギゴケ、アカツメクサ、ハナミズキ等。蝶/モンシロチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/テントウムシの卵(写真上右)、サキグロケムシヒキ等。キノコ/アミガサタケ等。


4月29日、横浜市緑区三保市民の森

 昨日予定していた4月の道端自然観察会は雨の為に中止となった。今日に順延とも考えたが、非常に風の強い日と予報されていたので止めにした。また、ゴールデンウィークに入る方もいるだろうから、結局、観察会史上初の完全中止となった。まこと呪われているのではないのとも考えたくなるが、今年の春の異常気象を象徴する事となった。そんな訳で今日は朝から風が強く、こんな時は三保市民の森の谷道しかないなと車を走らせた。一昨日、中古だが程度の良いものを手に入れ、なんと15万キロも頑張ってくれた小野路号とはお別れとなり、新しく道端自然号に乗り換える事となった。小野路号の車体の色は新緑色であったが、今度の道端自然号は青空色である。しかし、今日の天気予報は外れてしまって、青空どころか一時雨にも見舞われた。三保市民の森では各種の野の花が一杯で、ジンガサハムシをなんと3匹も観察する事が出来た。

<今日見られた主なもの>花/ジロボウエンゴサク(写真上左)、ミミガタテンナンショウ、カラスビシャク、アカネスミレ、タチツボスミレ、ツルカノコソウ、アマドコロ、フデリンドウ、ムラサキケマン、イチリンソウ、ニリンソウ、カキドオシ、ハナダイコン、ポーポー、ツツジ等。蝶/アゲハ、スジグロシロチョウ等。昆虫/ジンガサハムシ(写真上右)、エグリトラカミキリ、カワトンボ等。


4月27日、東京都町田市三輪町

 今日は久しぶりに寺家ふるさと村の居谷戸に車を停めて付近を散策した後に、尾根を越えて町田市三輪町へ行ってみた。期待した居谷戸にはこれといった野の花等は咲いていなかったが、マガリケムシヒキ、ウスイロクビボソジョウカイ、ホソオビヒゲナガガ等の昆虫を観察する事が出来た。三輪町へ行く尾根越えではチゴユリやタマノカンアオイの花が見られ、三輪町の谷戸に到着すると、ここが東京都と目を疑う程にニチリンソウがびっしりと生え、妙福寺付近ではイチリンソウやマルバスミレがちらほら咲いていた。また、私有地で中には入れないものの、クマガイソウが美しい立派な花をつけて群落を作っていた。散策当初は時折雨粒がぱらつく程度であったが、次第に雲行きが怪しくなって、尾根を越えて車に戻ると本格的な雨となった。やって来るゴールデンウィークは天気が良いようなので、今の内に降っておきましょうとの粋な計らいなのかもしれない。

<今日見られた主なもの>花/クマガイソウ、タマノカンアオイ、イチリンソウ、ニリンソウ、チゴユリ、ホウチャクソウ、マルバスミレ、アカネスミレ、アメリカスミレサイシン、ツボスミレ、タチツボスミレ、ハルジオン、キランソウ、ケキツネノボタン、ムラサキケマン、セリバヒエンソウ、ナガミヒナゲシ、ハナダイコン等。昆虫/マガリケムシヒキ(写真上左)、ウスイロクビボソジョウカイ(写真上右)、マルムネジョウカイ、コガタルリハムシ、ホソオビヒゲナガガ等。


4月26日、横浜市都筑区鴨池公園

 今日はいざ出発と思ったら、ちょっとしたアクシデントがあって出遅れてしまった。そこで至近距離の鴨池公園へ行ってみた。まずはアミガサタケが爆生している筈の小道を覗いたら、例年より数はやや少なく小型ではあったがかなり発生していた。次に植え込みのツツジを見に行ったが、何回とも無く寒さがぶり返したにもかかわらず眩しい程に咲いていた。ほとんど散策者が入って来ない雑木林の小道に入ると、港北ニュータウンでは珍しいチゴユリが群落をつくって咲いていた。小道を下って窪地の植栽されているアジサイの葉を丹念に見て回ったら、ウシカメムシが止っていて嬉しくなった。また、頭上を見上げると大きなホオノキの葉が青空に浮かんでいた。せせらぎ沿いのメイン散策路に戻って帰る途中、一輪だが咲き出しているキンランを見つけた。もちろん歩みを止めてカメラを向けた事はいうまでも無い。

<今日見られた主なもの>花/キンラン、チゴユリ、タチツボスミレ、ハルジオン、ツツジ、シロヤマブキ、ハナミズキ、ツルニチニチソウ等。蝶/ベニシジミ、スジグロシロチョウ等。昆虫/ウシカメムシ(写真上右)、ハサミツノカメムシ等。キノコ/アミガサタケ等。その他/ホオノキの芽吹(写真上左)等。


4月25日、横浜市緑区北八朔公園

 すき屋や吉野家等での昼飯は飽きてしまったので、東名高速港北PAのレストランがリニュアールオープンしたかもしれないと、見るもの撮るものは期待出来ないものの北八朔公園へ行った。散策を開始するが、これといった被写体は見つからない。しかも、久しぶりの雲一つ無い晴天だから、何にも撮れないかもしれないと不吉な予感が脳裏を横切るが、まずは今日の主たる目的である港北PAを覗いてみるとレストランは営業再開していて、懐かしいメニューが並んでいた。そこで雑木林を抜けて公園の奥に降りて来ると、今までの貧果が嘘のように、ハサミツノカメムシ、シオヤトンボ、シモフリコメツキ等の昆虫が見られた。また、尾端を上げて交尾拒否をしているスジグロシロチョウの雌や、カントウタンポポで吸密するキアゲハ等が観察出来、ばんばんシャッターを切った。その後、昼食は港北PAで550円の「手作り豚汁定食」を食べた事は言うまでも無い。

<今日見られた主なもの>花/ナガミヒナゲシ(写真上右)、カキドオシ、タチツボスミレ、アメリカスミレサイシン、オニタビラコ、ケキツネノボタン、ハナニラ等。蝶/スジグロシロチョウの雌(写真上左)、キアゲハ、ツマキチョウ等。昆虫/エサキモンキツノカメムシ、ハサミツノカメムシ、ヤニサシガメ、シオヤトンボ、テントウムシ、シモフリコメツキ等。


4月24日(午後)、横浜市(仮称)ツミの森公園

 冬鳥は去り、カワセミは繁殖期で姿を現す頻度が少なくなり、夏鳥はまだやって来ないから、鳥は撮閑期となってしまった。それでも、キジやツミやチョウゲンボウならお目にかかれるのだが、今までかなり撮っているし、体調も万全ではないので気が乗らない。しかし、花や虫ばかりの散策記もつまらないからと、午後から(仮称)ツミの森公園へ行った。ポイントに到着すると、この人が何故来ているのと目を疑いたくなる方々が集まっていた。たくさんの鳥撮り情報が入るベテランのカメラマン達である。聞くところによると、「行く所が無いから来た」との事であった。ベテランでさえそうなのだから、私が鳥の撮閑期となっているのは当然だわなと苦笑いを浮かべた。目的のツミは「ようこそ花虫さん、お久しぶり」とばかりに、森の中の枝に止まって歓迎してくれた。そこでデジスコのシャッターを久しぶりに切る事が出来、512Mのメモリーカードはすぐに一杯となった。

<今日見られた主なもの>鳥/ツミの雌(写真上)、カワセミ、オナガ、カルガモ等。


4月24日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 またしても昨日一昨日と一日中雨で、丸二日間の自宅蟄居を余儀なくされた。例年、ゴールデンウィーク前はぐづついた天気に見舞われるのだが、何べんも記しているが、まこと今年は異常である。今日は来週水曜日に予定されている道端自然観察会の下見を兼ね、また、昆虫やーいと新治市民の森へ行った。しかし、気温が低くて雲が多く、期待した昆虫はほとんど見られなかった。こんな天気が続いているので、もしかしたらキンランの生長が遅れているのではと思ったのだが、観察会の日には確実に花開くと思われる情況であった。また、フデリンドウは各所に数多く見られ、参加する方々を嬉しがらせる筈である。以上、今日はかなりの収穫を期待して散策したのだが、結局は、農家の庭先に咲く園芸植物であるドイツスズランと、何処にも普通に見られるヒメコウゾの雄花の蕾だけと、とほほの結果に終った。

<今日見られた主なもの>花/ドイツスズラン(写真上左)、ヒメコウゾの雄花の蕾(写真上右)、キンラン、フデリンドウ、ニリンソウ、ヒトリシズカ、カキドオシ、タチツボスミレ、アカネスミレ、マルバスミレ、キランソウ、オニタビラコ、ケキツネノボタン、ナガミヒナゲシ、ハナニラ等。蝶/ツマキチョウ、スジグロシロチョウ、モンシロチョウ、ベニシジミ等。


4月21日、横浜市緑区長津田町(仮称)246の森

 このところ花の写真が続いたので、昆虫の写真を撮ろうと、本当に久しぶりに長津田町の(仮称)246の森へ行った。しかし、天気が余りにも良くて気温が上昇したため、蝶は飛んでばかりいて、他の昆虫はクマバチがたくさんホバリングしていた位で、これといったものは見られなかった。やはり蝶を除く昆虫達の出現は後れているようである。しからば野の花やーいと頑張ってみたものの、これといったものは見られないし、太陽光線がきつくて撮る気にもなれない。そこで竹林脇の日陰に行ってみると、イチリンソウ、ニリンソウ、ムラサキケマン、カキドオシ、キュウリグサ等が咲いていたので、ノーシャッターの為に散策記は無しも不本意だから、慎重にカメラの中に納めた。以上、今日は本当に不本意な結果となったが、こんな時こそ道端の草花を愛でるチャンス、そう割り切る事がベターのようである。

<今日見られた主なもの>花/カキドオシ(写真上左)、キュウリグサ(写真上右)、タチツボスミレ、ムラサキケマン、ニリンソウ、イチリンソウ、シャガ、クサノオウ、ハナニラ、ケキツネノボタン、カントウタンポポ、ヘビイチゴ、ハナズオウ等。蝶/キアゲハ、キタテハ、ツマキチョウ、スジグロシロチョウ、ベニシジミ等。昆虫/クマバチ、マルカメムシ等。


4月20日、横浜市緑区新治市民の森

 今日は昨日行けなかった新治市民の森へヒトリシズカを見に行った。何故だか分からないが、ここのヒトリシズカは他所に比べると咲くのが遅い。ポイントへ行って見ると、去年と同じ所に咲いていた。そこで図鑑を開いてみると、やはり宿根草と書かれていた。今日は曇天なので、白トビを気にする事無く撮影出来て嬉しくなった。次に近場ではなかなか見られないのだが、極秘の場所では群生するスミレを撮りに行った。他のスミレに比べると花期はかなり遅く、その花の形はとても端正で可愛らしい。以上、目的の花をカメラに納めると、天気予報通り雨が落ちて来た。時計を見ると11時30分を指している。そこで車に戻ってスーパーつるかめへ行き、懐かしのソース焼きソバと高菜おにぎりを購入した。今日は微笑みの325円の昼食となった。しかし、野菜の高値が続いている為か、具がかなり少ない焼きソバとなっていて、場外馬券売り場の焼きそばを思い出してしまった。

<今日見られた主なもの>花/ヒトリシズカ(写真上左)、スミレ(写真上右)、アカネスミレ、タチツボスミレ、カキドオシ、ムラサキケマン、ジロボウエンゴサク、シャガ、クサノオウ、シロツメクサ、アカツメクサ、ハナニラ、コバンソウ、ケキツネノボタン、カントウタンポポ等。蝶/ベニシジミ等。昆虫/カワトンボ、テントウムシ、オオアカマルノミハムシ、クロウリハムシ、ヤブキリの幼虫等。


4月19日、横浜市都筑区東方公園周辺

 今日は新治市民の森へ行ってヒトリシズカを撮ろうと思っていたのだが、ちょっとしたトラブルがあって、出発する時間がだいぶ遅れてしまった。そこで、至近距離の東方公園周辺を散策することにした。まずは防火緑地の畑へ行ってみたが、ブンゴウメの実はだいぶ大きくなり、ハウチワカエデの花は終期であったものの、ハナミズキが咲き始めていた。次に、モミジバフウはどうなったかなと行ってみると、やっと芽吹きが始まっていた。多くの樹木と比較すると、芽吹きが遅い部類に入るなあと思った。前回来た時にアカボシゴマダラの幼虫がたくさんいたエノキの幼木を丹念に調べてみたが、一匹だに幼虫を確認する事が出来なかった。野鳥にでも啄ばまれたのだろうか。その後、いつものように農耕地の方へ降りて行ったが、ナシ畑が満開で、ルリタテハ、ツマキチョウ、キアゲハ等が舞っていた。

<今日見られた主なもの>花/ハナミズキ(写真上左)、ハウチワカエデ、ツツジ、ハナズオウ、ナシ、ライラック、サルトリイバラ、タチツボスミレ、シャガ、キュウリグサ、ハナニラ等。蝶/キアゲハ、ルリタテハ、ツマキチョウ、キチョウ、ベニシジミ等。昆虫/オオニジュウヤホシテントウ等。その他/モミジバフウの芽吹(写真上右)、ニワウルシの芽吹等。


4月18日、横浜市緑区三保市民の森

 昨日は高い昼食となってしまったので、今日は297円のスーパーつるかめの弁当を食べようと、至近距離にある三保市民の森へ行った。297円といっても鶏肉だが酢豚、焼きシュウマイが2個、スパゲティーとキャベツの千切りも少々ついて、ご飯は普通盛りなのだから本当にリーズナブルである。付近にテラスハウスが空いているので、引越ししたい位である。原付でも買えば、新治市民の森、横浜動物の森公園、三保市民の森、四季の森公園、梅田川、恩田川がほほいのほいの最高の立地条件である。そんな訳で、お安い弁当が目的で三保市民の森には期待しなかったのだが、フデリンドやアカネスミレ、イチリンソウやジボロウエンゴサクが咲いていた。蝶では美しいツマキチョウが見られたが、飛んでばかりいて止ってくれないので涙を飲んだ。若い頃なら執念深く追い回したのだが、年を取ると、まあいいやと諦める事が多くなる。

<今日見られた主なもの>花/アカネスミレ(写真上左)、フデリンドウ(写真上右)、ジロボウエンゴサク、ムラサキケマン、タチツボスミレ、マルバスミレ、イチリンソウ、カキドオシ、ハナダイコン、カラスノエンドウ、オオイヌノフグリ、オオアマナ、ハナズオウ、ポーポー、ツツジ等。蝶/ミヤマセセリ、ベニシジミ、ツマキチョウ、スジグロシロチョウ等。キノコ/アミガサタケ等。


4月17日、神奈川県川崎市麻生区早野の里

 今春の天候不順については、もう何べんも記したが、その極めつけかのように今日の朝、東京都心で雪が降った。41年前に並ぶ最も遅い降雪記録との事である。本当に今年はどうなっているのだろう。このため野菜の高値が続いている。また、海外ではアイスランドの火山噴火によって欧州各地の空港が閉鎖され、経済にかなりの悪影響が出そうである。そんな情況下であるが、今日は昼前から最高の散策日和となった。最近、外食屋さんやコンビニ弁当に飽きてしまったので、一日650円の昼飯代しか貰っていないのに、奮発して元石川町の八戒にて700円のシュウマイ定食を食べた。そのまま元石川町の散策でも良かったのだが、イチリンソウが咲いている筈と早野の里へ行ってみた。イチリンソウは咲いていたが、陽が当っていて白トビが怖くて撮影しなかった。しかし、路傍にはスイバを幼虫が食草としているベニシジミ、これまたスイバが大好きなコガタルリハムシが見られた。

<今日見られた主なもの>花/ヤマブキ、ハナズオー、タチツボスミレ、ウラシマソウ、イチリンソウ、ニリンソウ、セントウソウ、ミツバアケビ、ハナダイコン、オオイヌノフグリ、ホトケノザ等。蝶/ベニシジミ(写真上左)、ツマキチョウ、モンシロチョウ、モンキチョウ、スジグロシロチョウ等。昆虫/コガタルリハムシ(写真上右)、テントウムシ、セイヨウミツバチ等。


4月14日、横浜市港北区新吉田町

 今日は午後2時頃まで用事があって、しかも晴天だから、夕方からの撮影は赤味がかった写真となり散策はNGと思っていた。しかし、午後から曇りに変ったので、至近距離の新吉田町へ午後3時から2時間程散策した。まずはニリンソウを見に行ったが、曇りだから花弁を閉じていた。植木屋さんの畑ではポーポーやミツバツツジが花開き、路傍にはアメリカスミレサイシンが咲いていた。猫の額程の雑木林の斜面には、新吉田町では希少種のアカネスミレを見つけて嬉しくなった。丘の上の畑へ登って行くと、野菜の花とは思えないキヌサヤの花が美しい。竹林の道を下って行くと、斜面にアミガサタケが一本生えていた。ナシ畑に至ると花は今が満開で、前回来た時に良い写真が撮れなかったので、またしてもナシの花にカメラを向けた。こちらも果樹の花にしておくには勿体無い美しい花である。

<今日見られた主なもの>花/ナシ(写真上左)、アケビの雄花(写真上右)、アオキ、ツツジ、ドウダンツツジ、ミツバツツジ、ハナズオー、ポーポー、クサイチゴ、ヤマブキ、ニリンソウ、アカネスミレ、タチツボスミレ、アメリカスミレサイシン、カタバミ、ムラサキケマン、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、ハナダイコン、ハナニラ等。昆虫/ツマグロオオヨコバイ等。キノコ/アミガサタケ等。その他/ツクシ、アカメガシワ芽吹、コナラの芽吹等。


4月13日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 もう何べんも記していると思うが、今の時期の野鳥撮影は何処へ行っても閑古鳥だけが鳴いていて、人気者のカワセミも繁殖期に入っているから出がとても悪くなっている。そんな訳で、午後から何処へ行こうかとさんざん考えたが、帯に短し襷に流しで、新治市民の森へまたして来てしまった。最近鳥撮りに嵌った地元のMさんに出会ったが、午前9時から恩田川の田んぼを散策した後に来たのだと言うが、鳥の姿が極端に少なくなったと嘆いていた。これからの新治市民の森はゴールデンウィークの頃のほんの一時、オオルリ、キビタキ、サンコウチョウ等の夏鳥が少数通過する以外は、これといった野鳥が見られなくなる。しかし、そんな悲観的な思いを覆すかのように、最近現れるようになったカワセミの雄がかなり長時間見られ、更に近くにも来てくれたので、ばんばんシャッターを切る事が出来た。

<今日見られた主なもの>鳥/カワセミ(写真上)、ヤマガラ、アオジ、トビ等。


4月13日(午前)、横浜市都筑区鴨池公園

 気温が非常に高かったり低かったりとジェットコースターの様に変動するので、まこと調子が出ない。昨日は一日中雨で最高気温は6度と低く、今日は一日中晴れで最高気温は20度前後になるという。そんな訳で、今日はどちらかというとピーカンで写真撮影日和ではないのだが、鴨池公園にアミガサタケが爆生している筈と様子を見に行った。しかし、いつもたくさん生える所には一本も生えてなく、その後、目を凝らしたもののやっと1個所で4本程発見した。そんなに気難しいキノコではないと思っていたが、意外や意外であったのだ。その他、雨の後だからアラゲキクラゲやツチグリが見られ、アミスギタケも朽木から生えていた。その他、アオキの雌花が咲き始めて、先行して咲いていた雄花は終期を迎えていた。蝶では自然度が左程高くは無いのに、越冬明けのアカタテハが食草を探して低く飛んでいた。

<今日見られた主なもの>花/マグワの雄花の蕾(写真上左)、アオキの雌花、ハナズオー、シロヤマブキ、タチツボスミレ、オニタビラコ、ノゲシ、カタバミ、ムラサキケマン等。蝶/ツマキチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、ベニシジミ、アカタテハ等。昆虫/アシブトハナアブ、ツマグロオオヨコバイ等。キノコ/アラゲキクラゲ(写真上右)、キクラゲ、アミガサタケ、アミスギタケ、ツチグリ等。その他/クサギの芽吹、コナラの芽吹等。


4月11日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 タカオスミレはもう咲いたか、アミガサタケはもう顔を出したかと、茅ヶ崎公園へ行ってみた。まずはキノコがたくさん生えるポイントへ行って見ると、アミガサタケが爆生していた。アミガサタケは桜の木の下に発生するのが定番である。しかし、その場所は欅の木の下で、テングタケやニオイコベニタケが季節になると見られるのだが、アミガサタケを観察したのは始めてとなった。次に何故か毎年必ず見られるタカオスミレのポイントへ行って見ると、今年も独得な赤錆色の葉に純白の花が咲いていた。そんな訳で、タカオスミレこそ良い写真は得られなかったものの、目的のものを短時間で観察する事が出来てほっとした。その後、生態園へも顔を出したが、これといった被写体には恵まれず、銀色の微毛に覆われたコナラの芽吹きを撮った。公園内には自生と思われるミツバツツジやヤマブキも咲いて、今日は本当に気温の高い日となった。

<今日見られた主なもの>花/ヤマブキ、ミツバツツジ、ウグイスカグラ、クサボケ、モミジイチゴ、タカオスミレ、マルバスミレ、タチツボスミレ、ニリンソウ等。蝶/ツマグロヒョウモン、キチョウ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、ベニシジミ等。昆虫/テントウムシ等。キノコ/アミガサタケ(写真上左)等。その他/コナラの芽吹(写真上右)等。


4月10日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 午後からは健康昼寝の後に予定通り寺家ふるさと村四季の家に行ったが、展示作品の乱れはまったく無かった。大いに期待した落書き帳には、たった一人の方の記入が増えていただけで、本当に人気がない。しかし、そのたった一人の方は、なんとなんとHPの掲示板でも御馴染みの方で、友よ遠方より来たりで嬉しくなった。その後、外は絶好の散策日和であったが我慢して会場にいたものの、とうとうたまらなくなって新治市民の森へ行った。ジョウビタキやルリビタキ等の冬鳥は去り、まだ夏鳥はやって来ていないし、また繁殖の季節でカワセミの出現は少なくなって閑古鳥が鳴いていた。しかし、野鳥は見られずとも多くの友人が来ているので楽しい会話が進んで、帰宅時間がだいぶ遅くなってしまった。まこと新治市民の森に集う鳥撮りマンは、人間の出来た心優しい方達でばかりで、野鳥の姿は少なくとも、これからもデジスコ担いで足繁く通う事だろう。

<今日見られた主なもの>鳥/ヤマガラ(写真上)、シジュウカラ、カワセミ、スズメ等。


4月10日(午前)、神奈川県川崎市麻生区早野の里

 前述したように寺家ふるさと村四季の家にて写真展を開催しているので、土日位はちょこっと顔を出さなければ非常識となる。そこで午前中は鶴見川を挟んで反対側の早野の里へ行って散策した後に、顔を出してみる事にした。早野の里へ行くのは久しぶりで、これといった被写体は無いのではと思ったが、まずは日陰に自生のヤマブキが咲いていた。白トビが心配な黄色だが、日陰ならなんとかなるかもしれないと露出を変えて撮影した。次に、イチリンソウが咲いていないかと秘密の穴場へ行ってみたが、タチツボスミレとニリンソウは美しく咲いていたものの、イチリンソウは僅か一輪のみ花ひらいていた。農耕地を抜けてハンノキ林の方へ行ったが、途中、ハナズオウがたくさん植栽され、また、ミツバアケビもたくさん見られた。ハンノキ林の方はこれといったものは無かったが、菜の花畑で、ツマキチョウ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、ムラサキシジミ等が見られた。

<今日見られた主なもの>花/ヤマブキ(写真上左)、ハナズオー(写真上右)、マルバスミレ、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、イチリンソウ、ニリンソウ、セントウソウ、ミツバアケビ、モミジイチゴ等。蝶/ツマキチョウ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、ムラサキシジミ等。昆虫/コガタルリハムシ、テントウムシ等。その他/クサギの芽吹、アワブキの芽吹、コナラの芽吹等。


4月9日、神奈川県相模原市緑区石砂山

 毎年恒例の石砂山のギフチョウに、今日やっと行く事が出来た。今まで何べんも記しているように天候不順が続き、なかなか行けなかったのである。明日まで天気はもちそうだが、それ以後はまたぐずついた天気となり、今日を逃しては行く日が無くなってしまうとばかりに出かけた。ご存知のように、ギフチョウは晴れていていないとお出ましにならないのである。今日も天気予報では曇りがちとの事であったが、現地に到着すると薄日が射して来て気温が上がり、ギフチョウの出現時刻である午前10時を過ぎると現れた。いつもなら羽が破損した個体も見られるのだが、みんなかなり新鮮である。これも天候不順のお陰かなあと苦笑いを浮かべて撮影するが、なかなかすっきりとした写真が得られず、本日の散策記に登場させえるものは撮れなかった。しかし、今年もギフチョウに会い、エイザンスミレやショウジョウバカマ、枝一杯に花をつけるアブラチャンを愛でるが出来た。

<今日見られた主なもの>花/エイザンスミレ(写真上左)、アブラチャン(写真上右)、ナガバノスミレサイシン、マルバスミレ、ノジスミレ、タチツボスミレ、ショウジョウバカマ、ヒトリシズカ、アマナ、ミツバツツジ、ウグイスカグラ、ソメイヨシノ、スモモ等。蝶/ギフチョウ、スギタニルリシジミ、ミヤマセセリ等。昆虫/ビロードツリアブ等。その他/オニグルミの芽吹、ヌルデの芽吹等。


4月8日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 当初は3月24日に予定されていた観察会だが、雨で2日に延び、また雨で7日に延び、そしてまた雨で今日となった。例年に無い天候不順が続いた訳だが、今日は気温こそ低いものの抜けるような青空となった。こんなに予定が変ると参加者が少ないだろうと思ったのだが、なんと13名もの方が集った。やはり皆さん、お待ちかねだったのである。まずはヤマルリソウを見てから尾根を散策した。ナガバノスミレサイシンは時期を逸していたが、赤紫で花弁が丸く優しいニオイタチツボスミレが咲いていた。また、蝶ではミヤマセセリがかなり見られた。尾根から田んぼに降りて行くとレンゲソウが咲いて、モンキチョウが気持ち良さそうに飛んでいた。谷戸入口ではツマキチョウがひらひらと飛び、奥には春一番のトンボであるシオヤトンボが見られた。以上、コスミレ、アオイスミレ、ナガバノスミレサイシン等には時期が遅かったものの、蝶や昆虫達はかなり賑やかであった。

<今日見られた主なもの>花/シュンラン、ヤマルリソウ、タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、ナガバノスミレサイシン、ノジスミレ、ヒメスミレ、アメリカスミレサイシン、ソメイヨシノ、ハナズオー、ボケ、キブシ、モミジイチゴ等。蝶/テングチョウ、キタテハ、ツマキチョウ、モンキチョウ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、ルリシジミ、ミヤマセセリ、アカボシゴマダラの幼虫等。昆虫/ビロードツリアブ(写真上右)、シオヤトンボ、テントウムシ、オオアカマルノミハムシ、コミミズク等。その他/クサギの芽吹(写真上左)、アワブキの芽吹、コナラの芽吹、ヤマウルシの芽吹等。


4月7日、横浜市港北区新吉田町

 今日は道端自然観察会の日であったが、正午頃から雨ということで、明日に順延となった。これで3回目の順延だから、ことによったら呪われているのかもしれない。まあ冗談はさておき、外回りの掃除を済ませても雨が落ちて来ないので、至近距離の新吉田町へ行った。まずは農家の庭先に咲いているビオラを撮った。もっと洒落た絵柄にしたいと思うのだが、今年は良い按配には咲いていない。次に、ニリンソウとジロボウエンゴサクを見に行ったが、今が撮り頃の開花情況であった。いつものように植木屋さんの畑を通って丘の上に行ったのだが、気温が高いためかモンシロチョウとスジグロシロチョウが見られた。丘を下って花粉を取るために植栽されているナシを見に行ったが、開花が始まっていて嬉しくなった。しかし、ナシの花をカメラに納めると雨が降り出し、時計を見ると11時を指していた。やはり観察会の中止順延は正解だったのだ。

<今日見られた主なもの>花/ナシ(写真上左)、ビオラ(写真上右)、ソメイヨシノ、モモ、シデコブシ、クサイチゴ、モミジイチゴ、ウグイスカグラ、ニリンソウ、ジロボウエンゴサク、ムラサキケマン、タチツボスミレ、ハナダイコン、シャガ、ハナニラ等。蝶/スジグロシロチョウ、モンシロチョウ等。その他/コナラの芽吹、クサギの芽吹、アカメガシワの芽吹等。


4月6日、横浜市緑区新治市民の森

 「桜の咲く頃は毎年そうだよ」と言ってしまえばそれまでなのだが、今年は本当に天候不順である。昨日は一日中雨で、明日も怪しくなった。そんな訳で、道端自然観察会は延びに延びきって、ゴムの緩んだパンツとなりそうである。しかし、今日は晴天で気温も上がり、本当に久しぶりの蝶日和となったので新治市民の森へ行ってみた。まずは公園化した遊水池周りを歩いてみたが、イタドリハムシがかなり見られて嬉しくなった。次に、ヒトリシズカが顔を出していないかと向原への小道で目を凝らしたが見当たらなかった。しかし、スモモ畑にはアカネスミレが足の踏み場も無い程爆生していた。その後、ここ数年、蝶採集家の出没で個体数が減じていたコツバメを探しに行ったが、有り難い事に同一場所で2頭も観察する事が出来た。テリトリーを張っている場所に他のコツバメが進入すると追いかけっこが始まって、それを見ながら「春ですねえー」と微笑んだ。

<今日見られた主なもの>花/ニリンソウ(写真上左)、タチツボスミレ、アカネスミレ、ノジスミレ、アメリカスミレサイシン、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、ナズナ、ソメイヨシノ、ハナモモ、ハナズオー、クサボケ、キブシ、モミジイチゴ等。蝶/コツバメ(写真上右)、ルリシジミ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ミヤマセセリ等。昆虫/イタドリハムシ、センチコガネ等。その他/オニグルミの芽吹、コナラの芽吹、クサギの芽吹等。


4月4日、横浜市都筑区東方公園周辺

 今日は一日中晴れの筈であったが、朝から曇り空で気温が低い。石砂山のギフチョウ狙いの方も多くいたのではないかと思われるが、まこと残念な天候となった。今日も行く当ては無かったのだが、本当に小場所にもかかわらず、行けば何故か写真が撮れてしまう東方公園周辺へ行った。まずはクズの芽吹きを撮り、ここならではのモミジバフウの芽吹きもゲットと行ってみたが、こちらの方はもうちょっと先であった。仕方無しに池部町の農耕地の方へ降りて行くと、植木屋さんの畑では、ライラックやハナズオーが咲き始めていた。ほんの僅かに残った雑木林の小道では、サルトリイバラがたくさん垂れ下がり、畑のナシはほんの数輪だが咲き始め、農家の庭先のナナカマドの芽吹きも始まっていた。更に、路傍に生えているエノキの幼木の小枝の分かれ目に、アカボシゴマダラの幼虫を3匹も見つけて嬉しくなった。

<今日見られた主なもの>花/サルトリイバラ(写真上左)、タチツボスミレ、シャガ、キュウリグサ、ハナニラ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、モミジイチゴ、ウグイスカグラ、ヒサカキ、ソメイヨシノ、ライラック、ハナズオー、モクレン、アキグミ、ハナモモ、ナシ等。蝶/アカボシゴマダラの幼虫(写真上右)等。その他/ナナカマドの芽吹、コナラの芽吹、アカメガシワの芽吹、ツクシ、ナワシログミの実等。


4月3日、横浜市都筑区鴨池公園

 今日と明日は寺家ふるさと村で毎年恒例の「桜まつり」が開催され、一年の中でも一番の人出ということで、駐車場が満杯と予想された。そこで、夕方に写真展会場へ顔を出してみることにして、午前中は鴨池公園へ行ってみた。こちらも桜が満開で天気も良いから、かなりの人出であった。今日はこれといった目ぼしい目的も無いのだが、2枚位の写真なら何とか撮影出来るだろうと思ったのものの、まだまだ昆虫の出が少ないし、フデリンドウやキンラン等の花はこれからだから、被写体探しには苦労した。しかし、イロハモミジが芽吹いて真赤で小粒な蕾が垂れ下がっていたので嬉しくなった。まこと今の時期は芽吹きに助けられるなあと苦笑した。また、一段高くなっている所にタチツボスミレが咲いていたので、膝をついてズボンを汚す事無く簡単に撮影出来た。以上、これといったものには出会えなかったが、一応、この散策記用の写真を確保する事が出来てほっとした。

<今日見られた主なもの>花/タチツボスミレ(写真上右)、アメリカスミレサイシン、シャガ、ソメイヨシノ、ツツジ、コブシ、ヤマブキ、ボケ、キブシ、ミツバアケビ、モミジイチゴ等。蝶/モンシロチョウ等。昆虫/ツマグロオオヨコバイ等。キノコ/アミガサタケ等。その他/イロハモミジの芽吹(写真上左)、コナラの芽吹、クサギの芽吹等。


4月2日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 昨日は寺家ふるさと村「四季の家」にて開催の、第1回道端自然写真展の搬入日であった。有り難い事に勝手を知ったN仙人のお陰で無事にスムーズに展示作業は終わって、ほんの少し散策してみたのだが、風が強くて写真は撮れなかった。その風は夜から今日の朝まで台風並みに吹き荒れて、まこと近頃の天気は異常である。それでも今日は一日中雨と思っていたのだが、正午頃から風は治まり雨も止んだので、寺家ふるさと村へ行ってみた。こんな日だから写真展を見に来る方はほとんどないので、カメラ片手に散策する事にした。まずは今が盛りのヤマルリソウをカメラに納め、独特なアワブキの芽吹きを撮った。道端にあるエノキの芽生えが始まっていたので、そろそろアカボシゴマダラの幼虫が地面から這い登っているのではと探してみたら、天敵に見つからないようにと小枝に溶け込んで静止していた。

<今日見られた主なもの>花/ヤマルリソウ(写真上左)、タチツボスミレ、ナガバノスミレサイシン、ノジスミレ、アメリカスミレサイシン、ソメイヨシノ、ハナズオー、ボケ、スモモ、アブラチャン、キブシ、モミジイチゴ等。蝶/アカボシゴマダラの幼虫等。その他/アワブキの芽吹(写真上右)、コナラの芽吹、ゴンズイの芽吹、クサギの芽吹、ヤマウルシの芽吹等。


2010年3月のみちばた散策記に戻る