
(8月)

例年だと夏休みから帰宅するとかなり涼しくなっているが、今年はそうならなくて猛暑が相変わらず続いている。今日も散策に行く気が起きなかったが、8月に近場をもう一度とお約束したので、仕方なく腰を上げた。何処へ行こうかなと考えたが、このHPの掲示板でも御馴染みのナズナさんワールドである寺家ふるさと村へ行った。まずは熊野神社下を通って鴨志田公園へ行ったが、なんとああ無常、草刈がなされていてつんつるてんであった。鴨志田公園にはムラサキツバメがたくさんいたが、良い場所には出て来てくれないので撮影は断念して、今季最後となるだろうアブラゼミを撮った。その後、涼しい尾根を通って昆虫横丁へ降りて行ったが、ああ無常、ここも半分ほど草刈がなされていた。こんな暑さだと田んぼ周りは歩く気が起きないので、車に戻って居谷戸へ行った。ここだけは草刈もなされていず、ローカル色豊かであった。
遂に帰宅の日がやって来た。荷物を車に積み、少々の掃除をし、火の元戸締りを確認し、ドアの鍵を閉めて外へ出ると、水道の元栓を締め、電気メーターの動きを確認し、更に、ゴミを集積場に持って行き、管理事務所に顔を出してから、鹿沢高原へ向け出発した。今季3回目となる散策だが、毎年帰宅の途中に寄っている。今日は、キベリタテハ、クジャクチョウ、エルタテハ、シータテはもちろんの事、アカタテハ、ルリタテハまで現れて、とても賑やかとなった。そんな訳で、午前中でほぼ今日の写真はカメラの中に納まった。昼食は、もちろん民宿「わたらせ」で食べた。今季2回目となる山菜天ぷら定食である。午後は2時半まで散策を続ける予定であったが、次第に雲が多くなって蝶の姿も少なくなったところで雨がぱらついて来た。時計を見ると帰宅時間の少々前であったが、後ろ髪を引かれる事無く満足して帰宅の途に着いた。
午前中に散策した和光原はかなり標高が高いものの蒸し暑く、健康昼寝はまたもや短時間となった。もっとも午後から雷雨が予想されていたので、せめてウメバチソウをカメラの中にと野反湖に急いだ。野反湖は景観的には一級とは言いがたいが、広大な景色が広がってとても涼しい。ここから登る白砂山は上信越の境をなしていて、まこと「山の彼方の空遠く」の人造湖なのである。最奥部のダムサイト近くの駐車場に車を停めると、ウメバチソウのポイントへ急いだ。しかし、猛暑の影響か開花はかなり遅れていて、良い写真は得られなかった。それでも清楚なウメバチソウに出会えて嬉しくなった。次にヤマトリカブトのポイントに急いだが、風が強くなって撮影出来ず、ヤマハハコやワレモコウを撮ったところで雨が落ちて来た。車に戻ると激しい雨となり、通行止めになったら大変なので早々と野反湖を後にした。
今年は体調不良の為に、のんびりゆっくり静養と思っていたが、貧乏性が災いして連日のダブルヘッダーとなり、いよいよ明日は帰宅となる。そこで今年も「山の彼方の空遠く」の野反湖へ行ってこようと出発した。もちろん午前中は途中の六合村の和光原周辺を散策した。群馬県でも六合村はかなりの山里で、和光原は最奥部なのだから暮らしもきっと厳しいに違いない。渋谷へ20分足らずの所に住んでいる私には、まこと未知の世界である。散策を開始してすぐにヤマハンノキでオトシブミを見つけた。次に今年もクサボタンが咲いているかなあと行ってみたが、絵になるようには咲いていなかった。付近にはマイタケの栽培施設があり、小道を少し入るとミツバチの巣箱がたくさん並んでいた。次に営林署の施設のポイントへ行ってみたが、伐採丸太は少なく期待したカミキリは見られなかった。薄暗い林の中には、びっしりとシイタケ栽培のほだ木が並んでいた。
昼食は毎年必ず立ち寄る「ひまわり食堂」の定食を食べた。中年のおばちゃんが一人で切り盛りしているから、メニューは定食のみである。今日のおかずは、ホッケの塩焼き、キュウリの酢の物、揚げ豆腐の煮付け、具沢山の味噌汁と漬物、更にオレンジ2切れのデザートまでついて700円である。これで健康昼寝もぐっすりかと思ったが、木蔭でもかなり暑くて約15分しか眠れなかった。まずはゴルフ場下の雑木林へ行ったが、クロヒカゲ、ジャノメチョウ、サトキマダラヒカゲ、ヒカゲチョウ、コジャノメと地味な蝶ばかりであった。その後、4か所も雑木林を巡ってみたが、これと言った目ぼしいものには出会えず、成虫で越冬可能なコクワガタを見つけた位であった。いくら猛暑と言えどももうすぐ9月、樹液の出は悪くなるし蝶や昆虫が少ないのも当然だわなと苦笑して、八ッ場ダムの建設はどうなったかと思い、川原湯温泉経由で戻ることにした。
いよいよ夏休みも後3日、最終日は鹿沢高原へ寄ってからの帰宅となるから、丸一日の散策が可能なのは後2日となった。そこで何処へ行こうかなあと考えたが、これまた毎年行っている倉渕村へ行く事にした。北軽井沢を経て二度上峠からの九十九折の急坂を烏川渓谷まで降りて来ると本当に暑い。そこでちょっとばかり標高の高い「わらび平キャンプ場」へ行ってみた。駐車場から高畑山への山道を登って行くと、フシグロセンノウがたくさん咲き、そればかりかレンゲショウマ、キバナアキギリ、ヤマジノホトトギスが咲いていて驚いた。しかし、絵になるようには撮れなかったので、予定通り烏川渓谷沿いを散策した。蝶ではサカハチチョウが、昆虫ではアカアシクチブトカメムシが、花ではクサボタンやタマアジサイが咲いていた。また、羽の先端が茶色のミヤマアカネも見られ、山里に下りて来たなあと実感した。
午後からは長野県側は曇りだろうと東御市の雑木林へ急坂を下って行ったが、高度を下げると空は無常にも青空に変っていた。どうやら雲は山頂付近のみを覆っていたようである。すっかり騙されてしまったように感じたが、予定していた場所だし毎年行っているので湯楽里館周辺のフィールドへ行った。第1のポイントへ行ったが、ここが信州?と思うほどの強烈な日差しで、木立の中に逃げ込んでジャノメチョウを撮った。また、ミンミンゼミがたくさんいたので撮ろうとしたが、良い場所に止っているものは敏感で、近づくとすぐ逃げられてしまった。次に第2のポイントへ行ったが暑くて堪らず、その上部となる第3のポイントの木蔭へ逃げ込んだ。すると、そこはトンボ天国で、オニヤンマ、アキアカネ、ノシメトンボ、マユタテアカネ、ヒメアカネ、ホソミオツネントンボがみられ、もしやいるのではと探してみたら、顔が青白いマイコアカネまでいて嬉しくなった。
これまで未舗装の林道を走らねばならなかったので、あまり行かなかった高峰高原だが、先だって池の平湿原へ行った時に林道の状況を見てみたら、タイヤが少し汚れる程度でシャーシーを擦ることも無さそうであった。そこで、鹿沢→地蔵峠→池の平経由で行ってみた。今日も恐怖の鎌倉雨女が2人も近くを徘徊している筈だが、止してくれと言わんばかりの上天気である。しかし、長野県側は時折曇るので、ヤナギランの大群落とエゾリンドウを観察した後に、高峰山の入口のお花畑でノアザミやマツムシソウにやって来る蝶を狙った。そんな訳で、今日観察出来たものの数は少ないが、じゅっくり回れば高原の花の名所だから、かなり数が増えたと思われる。しかし、ピーカンではねえと蝶となった訳だが、アサギマダラ、クジャクチョウ、ギンボシヒョウモンがやって来たものの、やはり絵になるように撮るには難しいなあと苦笑した。
昼食は、もちろん民宿「わたらせ」で食べた。私は岩魚の塩焼き定食を頼んだが、他の方々は地元で採れた山菜たっぷりのうどんや山菜天ぷらうどんを注文していた。美味しい昼食を済ませると、バラキ湖へ向ったが、今回は「愛妻の丘」は素通りとなった。一刻も早く道端自然観察をしたいという訳である。まずは温泉センター前で、ミヤマカラスアゲハ、キアゲハ、クジャクチョウと遊んで、湖畔一周の遊歩道に入った。ヤマトリカブトは見られたが、何故だかアケボノソウは見つからなかった。しかし、可愛らしいシキンカラマツが出迎えてくれた。昆虫では、ヤマハンノキの葉にオトシブミやヒゲナガオトシブミが見られ、湖面にはオオルリボシヤンマがパトロールを繰返していた。また、キマダラモドキを探しに行ったが破損個体で、その代わりにゴイシシジミが2頭も現れた。多摩丘陵のものに比べると、発生回数が少ないからか餌が豊富なのか、とても大型な個体であった。
今日は、待ちに待った年に一度の高原道端自然観察会の日である。今年は参加者がいるのかなあと心配されたが、なんと4名もの元気な顔が待っていた。鹿沢高原には各所に蝶のポイントが点在しているが、参加者皆さんが一番会いたがっているキベリタテハの第1のポイントへ直行した。すると、キベリタテハ、クジャクチョウ、シータテハ、エルタテハに加え、多数のアサギマダラが現れてあっという間に1時間が過ぎ去った。今日は土曜日なので地元の方も多く、次なる第2のポイントへ転戦した。するとゼフィルスの仲間の雌と、あまり会いたくないアオダイショウに出会った。ここでも、キベリタテハ、クジャクチョウ、シータテハ、エルタテハが現れ、このHPの掲示板でも御馴染みのZさんがキベリタテハを調教してくれ、帽子や指先に乗せてくれた。最後に、ここに止ったら最高とお願いしたら、なんと絵になる石の上で開翅してくれ、大サービスとなった。
今日は草軽電鉄の旧北軽井沢駅前の「ますや」で野菜炒め定食を食べた。その昔、信じられない事だが草津から軽井沢までの急斜面をトロッコ電車が走っていたのだ。午後からは照月湖周辺を散策するつもりでいたが、照月湖は見たくも無い軽井沢マウンテン牧場の見学込みで入場料が500円。また、付近のキノコの発生もほとんど見られないので、バラギ湖へUターンとなった。すでに18日に行っているし、明日の観察会でも行くので、ちょっとねーと思ったが、近場で気楽に散策出来、成果も多大、しかも帰路に農協直営のスーパーにも寄れるのだから有り難い。今日は湖畔を一周せずに、コオニユリとキマダラモドキを撮影するのだとポイントへ行き、運良く良い写真をカメラに納める事が出来た。そこで、キャンプ場の林の中を少々散策した後に早々と帰路に着き、スーパーで買出しをし、滞在先に戻って恒例の草むしり及び落葉掻きに精を出した。
今日は10日間の夏休みの中間となる5日目で、そろそろ疲れが出て来る頃なので、昨日日延べとなった至近距離の浅間牧場へ行った。いつもの時間に出発したが、近いから午前8時30分に到着した。もちろん駐車場には一台の車も停まっていなくて、散策を開始して草むらに足を踏み入れると靴がびっしょりと濡れた。そこで「丘を越えて」の歌碑を通って登って行った。途中、樹林帯を通るが、今年もトチバニンジンの実が真赤に熟していた。また、ゴジュウカラとシジュウカラの群れがやって来て盛んに餌を探していた。両方合わせると「クジュウカラ」やなと苦笑した。期待した草原での花々の咲き具合は終期で、ノハラアザミにやって来る蝶の姿も少なかった。そこでツルリンドウを見た後に林道を下って、オトシブミの撮影に時間をかけた。また、ヤナギには去年と同様にアカアシクワガタが見られ、貧果だが来て良かったなあと駐車場に戻った。
昼食は真田町まで降りて行って、駅前食堂で焼肉定食を食べた。観光地である菅平高原は目が飛び出る程の値段ばかりだから敬遠したのだが、地元密着の駅前食堂は美味でお安い。毎年記しているが、上田丸子電鉄の終着駅であった旧真田駅の駅前の食堂だから、駅前食堂という名なのである。峰の原高原は曇りであったが、ここまで降りて来ると夏の日差しが強烈である。しかし、木蔭に車を停めると涼しい快適な健康昼寝が待っていた。目が覚めると信州国際音楽村周辺の雑木林へ行った。一番期待していた雑木林はかなり伐採されていて、樹液の出ているクヌギは少なかったが、カブトムシ、コクワガタ、シロテンハナムグリ等の常連さんが見られた。次に、信州国際音楽村には寄らずにやや上った所にある雑木林へ行ったが、オオムラサキの雄がまだ2頭もいて、ノコギリクワガタも見られた。また、路傍のヤブジラミの実にはアカスジカメムシが吸汁していた。
天気予報によると、群馬県は曇りで雨が降る事もあるらしい。朝起きて空を見上げると、予報通りいつ雨が降って来てもおかしくない雲行きである。そこで予定を変更し、鳥居峠を越えて菅平高原に隣接するより標高の高い峰の原高原へ行った。鳥居峠を越えると青空が広がり、雨も困るがピーカンもねえと苦笑したが、峰の原高原は程好い曇り具合であった。今の時期は、ここでは蝶や昆虫より草原の花の撮影がベストで、まこと柔らかい光線の曇りは大歓迎という訳である。冬はスキー場になる斜面は各種花々で一杯で、キキョウ、ツリガネニンジン、ワレモコウ、コウリンカ、タムラソウ等で埋め尽くされている。そんな花々をカメラに納めて、林道を下って行くと、多摩丘陵では見られない美しいアオクチブトカメムシを見つけて嬉しくなった。更に、マツムシソウに吸蜜するクジャクチョウを狙ったが、こちらはなかなか良い写真にはならなかった。
どうやら今日は曇りで、群馬県側は雷雨もありそうなので、上田市民の森へ降りて行った。まずは雑木林に入ってみたが、樹液が出ているのは僅かで、それでも、ルリタテハ、キマダラモドキ、ジャノメチョウがやって来た。また、コクワガタやオオゾウムシも見られ、緑色の金属光沢を持つアオカナブンも飛んで来た。クリの葉を見ると、ゴマダラオトシブミの揺籃がぶら下がっていた。高原ではほとんどアキアカネだが、ここではノシメトンボが多かった。今日の特筆事項は美麗なツノアオカメムシが至る所で見られた事で、山地性のカメムシだから多摩丘陵では見られないが、奥多摩あたりなら生息しているに違いない。更に、ちょっと離れた雑木林にも行って見たが、シロスジカミキリの産卵痕がたくさん見られたものの、成虫は見られなかった。まこと希少種になったものである。最後に、「あっ、ミヤマクワガタ!」と思って近づいてみたら、小さなカブトムシのオスであった。
今日も下界は猛暑との事なので、標高のより高い池の平湿原へ行った。駐車場へ到着してから空はほとんど曇りといった具合で、信じられない位の涼しさであった。湿原はこれといったものは撮れないのだが、ここまで来たのだからと入口まで降りて行ったら、霧が流れ込んで来て、とても風情ある景観が広がっていた。途中、ノアザミやヒヨドリバナにアサギマダラ、クジャクチョウ、シータテハ等が吸蜜に訪れていた。また、高山蝶のベニヒカゲは踏みつける程いたものの、良い絵柄の写真が撮れなかった。駐車場に戻ると付近を散策したが、どういう訳かカメラの中が賑やかにならない。そこでベニヒカゲに的を絞って、アキノキリンソウ、ノアザミ、マツムシソウ等に吸蜜するものを狙ったが、近づくとすぐに感知されて、なかなかシャッターが切れなかった。大型バスの止る駐車場には砂利が敷かれていて、ミヤマハンミョウがかなり見られた。
午後からは食料の買出し等もあるので、農協直営のスーパーに近いバラギ湖へこれまた例年通りに行った。車のラジオから関東地方では35〜38度まで気温が上がっていると報じられていたが、空は曇りがちとなって涼しく、健康昼寝はとても快適であった。今日は21日に予定の観察会と同じ湖畔一周の遊歩道を回った。ノハラアザミには美しいクジャクチョウがいて、良い絵柄でカメラの中に納める事が出来た。また、今年もフシグロセンノウがたくさん咲いていた。8月の頭に八ヶ岳観音平で撮ってはいるが、またしてもシャッターを切った。遊歩道の最奥にヤマハンノキの幼木がたさん生えているが、今年も真赤なオトシブミが発生して嬉しくなった。更に進むと、バラギ湖では珍しいスジボソヤマキチョウを見つけた。後はキマダラモドキに出会えれば今日の散策は上出来とポイントへ行ってみると、ミズナラの大木周りでなんと3頭もいて、ばんばんシャッターを切る事が出来た。
夜も暑いのかなあと心配したが、しっかり布団をかけて眠れる程度に気温は下がったものの、それでも例年より高いなあと苦笑した。2日目は例年通り至近距離の鹿沢高原へ行った。滞在先より高度が上がったので涼しくなったが、車のラジオからは今日も関東地方は猛暑で、熱中症に注意と盛んに報じられていた。今年の各種タテハチョウの発生具合はいかにと思ったが、キベリタテハ、エルタテハ、シータテハ、クジャクチョウと高原の綺麗所をすぐに観察する事が出来た。エルタテハは少ないものの、最も人気のキベリタテハは例年通りで、早くもカメラの中に納める事が出来た。林道沿いは草刈がなされていて、アサギマダラの数はかなり少なかった。花では去年は不作だったヤナギランが普通に咲いていてほっとした。昼食は、もちろん民宿「わたらせ」で天ぷら定食を注文し、いつもと変らぬ美味しさで今年も夏休みが始まったなあと実感した。
いつもより30分ほど早く起きて朝食をとり、外回りの掃除を済ませてから午前9時に出発した。心配された環8もスムーズで、関越自動車道には予定より早く乗れた。途中。眠気を催したので嵐山PAで休んだものの、甘楽PAには12時前に着いてしまった。毎年御馴染みの上州名物の730円のモツ煮定食を食べ、順調に碓井・軽井沢インターまで来たものの、一般道はかなり渋滞していたが、それ程遅れる事無く嬬恋村に到着した。到着して驚いたのは「ここが嬬恋?」と思うほどの蒸し暑さであった。荷物を降ろすとプリンスランド内を散策したが、期待したキノコの発生は少なかった。それでも大きく傘を開いたアカヤマドリが見事であった。伐採丸太には去年と同じくルリボシカミキリが、ウドの葉にはベニモンツノカメムシが、イタドリの葉にはイタドリハムシがといった具合で、珍しいものには出会えなかったが、カメラに納めて初日の短時間の散策は終了した。
前述したように、明日から長期の夏休みに入る。そこで支度をせねばならないのだが、衣類と撮影道具位なので、いつもより早く帰宅すれば良いと、午前中のみの道端自然観察へ出かけた。何処へ行こうかなあと考えたが、前回、雨が降って来て予定通りの散策が出来なかった寺家ふるさと村へ行った。今日も鴨志田公園から散策を開始し、バス通りの方から入ったら、マテバシイが植栽されている為か、ムラサキツバメを見つけた。また、やや小型のムラサキシジミもたくさんいたが、どちらも羽を開いてくれなかった。次に、涼しい尾根上の樹液酒場を巡ったが、なんとなんとオオムラサキの雄が1頭吸汁していて驚いた。その後、昆虫横丁へ降りて行ったが、カノコガがミゾソバの葉に止っていた。また、久しぶりにHドクターにお会いしたので、道端診察をお願いした。その結果、夏休みから帰って来たら、その道の専門医にかかってみようとの結論に達した。
16日からの群馬県嬬恋村にて長期の夏休みに入る前に、禍根を残してはと、前回、薮蚊の猛襲にあって落ち着いて撮れなかった横浜動物の森公園へ、リベンジしに行った。今回は薮蚊完全防御体制(長靴、長袖シャツ、虫除けスプレー、蚊取り線香)で、特にズボンと顔まで虫除けスプレーを念入りに散布した。これだけの完全防備なので、薮蚊君は近寄っても来なかった。しかし、期待した樹液に吸汁する蝶は、アカボシゴマダラ、ルリタテハ、キタテハはいたものの、破損した個体であったり絵にならない場所であったりと、結局、キタテハしか撮影出来なかった。また、今日の昆虫横丁はこれといったものが見られず、雑木林にて幹に這っているキマワリやマダラアシゾウムシを撮影した。結局、今年は樹液にてゴマダラチョウには会えなかったのだが、近場でオオムラサキやスミナガシに会えたのだから、まあ良いかなと苦笑した。
いつもの時間に起床したが、なんとなく身体がだるくて眠い。ここ数日、台風4号による異常なまでに高い湿度の日々が続いたからだろうか。また、夏場は健康昼寝も快適ではないから、午前と午後のダブルヘッダーは少々きつい。そんな訳で、今日は午後3時から寺家ふるさと村を散策しようという事に決めた。四季の家の駐車場は、お盆だというのにかなり車が止っていた。近場で子供達と過ごす方も多いようである。いつものように、まずは鴨志田公園へ行った。株立ちのエゴノキの細い幹に蝉が止ると、なかなかの絵柄となるので期待した訳だが、今日はツクツクボウシが止っていた。しかし、にわかに空は暗くなって、アブラゼミを追加すると、ゴロゴロと雷鳴が聞こえて来た。これは一雨ありそうだと昆虫横丁へ急いで行き、何でも良いからもう一枚と、クズの葉上のコフキゾウムシを撮った。すると案の定、雨がぱらついて来て散策は1時間でジ・エンドとなった。
今日は台風4号の影響で、正午頃からかなり荒れると予想されていた。そこで風も強いし短時間だと、久しぶりに茅ヶ崎公園へ行ってみた。異常なまでの湿気とかなりの風で、こんな時でも撮影出来るものとして木々に止るセミを狙った。今年はセミの発生が少ないなあ、特にミンミンゼミがと思っていたが、茅ヶ崎公園ではどちらも見られたものの、例年より数はやはり少なかった。無事にミンミンゼミとアブラゼミをカメラに納めたので、ヌルデの木の幹にいるマダラアシゾウムシを撮影しようとポイントへ行ってみたが、一匹いたものの前足が1本なくなっていたので撮影を諦めた。その後、いつも何かしらの昆虫が見られる港北ファミール下へ行ってみたら、風がほとんどなく、アカボシゴマダラ、コミスジ、キマダラセセリが見られた。また、池のなだらかな湿地には、たくさんのアオスジアゲハが吸水に訪れていた。
このところ連日のように各所の樹液酒場を訪問して来たが、どうやら横浜動物の森公園が一番だと感じた。接近する台風4号は、お陰様で関東地方への直撃は無さそうだが、明日はかなり強い風が吹くと予報されている。そこで、今日しかないなと行って見た。まずはいつものように昆虫横丁へ寄ったが、チャバネアオカメムシが見られた位で、これといった成果は無かった。しかし、ヒヨドリバナ、オトコエシ、ダイコンソウ、ハエドクソウが咲いていた。また、アカボシゴマダラが早くもエノキの葉に産卵していた。いつものように広場上の雑木林に行って見たが、カブトムシが見られたのみで、湿地横の雑木林へ転戦した。するとルリタテハが樹液に来ていたので慎重にカメラに納めたが、もの凄い薮蚊の襲撃にあって、じっくり撮影する事が出来なかった。次に行く時は、薮蚊完全防御体制(長袖、虫除けスプレー、蚊取り線香)で良い写真をゲットしたいものである。
前述したように午前中の新治市民の森では不本意な成果となったので、小野路町へ行くしかないなと車を走らせた。燃費の良い愛車「道端観察号」だが、クーラーをつけるとリッター8キロとなるので、小野路町へ行くにはちょっとした勇気がいる。しかし、このHPの掲示板で御馴染みのナズナさんが、薬師池公園でゴマダラチョウをゲットなされたので、小野路町ならほほいのほいと思ったのである。目星をつけた雑木林へ行って見たが、なんと多摩丘陵では希少種のスミナガシはいたものの、ゴマダラチョウの姿は無かった。そんな訳で気持ちがかなり凹んで、とぼとぼ車に戻ったが、せっかく来たのだからと、ヤブマオにいたスケバハゴロモと伐採丸太に這っていたセマダラナガシンクイをカメラに納めた。セマダラナガシンクイは丸く長い独得な格好の甲虫で、他所では観察した事がないので珍しいものなのかもしれない。
今日も今季まだ観察していないゴマダラチョウを求めて、新治の樹液酒場を訪ね歩いた。その前に、例によって遊水池周りの昆虫横丁へ寄ったが、夏草が茂りに茂って小道を塞いでいるといった有様で、葉上の昆虫探しどころではなかった。そこで、まずは満倉谷戸の樹液を見回ったが、ここでもカブトムシがとても多かった。しかも全てが雌なので、いよいよカブトムシの季節も終盤を迎えているようであった。次に、旭谷戸の樹液酒場へ行ったが、途中、棒の先にネキトンボが止り、谷戸田の草地にはスズサイコがたくさん咲いていた。しかし、樹液酒場にはクロコノマチョウとルリタテハはいたものの、ここでもカブトムシの雌が幅を利かせていた。そんな訳で、今日もゴマダラチョウの観察は叶わなかった。そこで車に戻る途中、小川沿いのジュズダマの葉でアカハネナガウンカを、道路脇のヒャクニチソウでモンキチョウを撮った。
今日はぐっすり眠れた。昨晩から雨が降っていて睡眠に快適な気温だったようである。ネットで天気予報を見ると一日中雨なので、完全休養日かなと思っていたら、昼前に雨が止んだ。しかし、いつまた雨が降って来てもおかしくない雲行きなので、寺家ふるさと村へ久しぶりに行ってみた。こんな変梃りんな天気は、台風4号の影響のようである。まずは鴨志田公園へ行ったが、何故だかミンミンゼミが異常に少なく、鳴き声だけしか聞こえない。アブラゼミも絵になる所に止っていないのでセミの撮影は諦めたが、ノコギリクワガタがつるつる滑る樹木の幹で登るのに苦労していた。その後、いつものように尾根上の樹液を回ったが、これといったものは見られず、田んぼ脇のクヌギの樹液でカブトムシとクロコノマチョウに出会う事が出来た。期待した昆虫横丁は左程の賑わいは無かったが、それでもセリの花にツバメシジミが吸蜜していた。
今日は久しぶりの曇り日となり、風は穏やかで気温もそれ程上がらず、道端自然観察及び写真撮影には絶好の日和となった。そこで、昨日に引き続いて長津田町のフィールドへ行った。前にも記したが、ここにも良い雑木林があって樹液に来ている昆虫を狙ったのだが、猛暑が続いている事もあってか、樹液の泉は涸れ果てていて、僅かにカナブン1匹を観察するに留まった。しかし、ほんの少し空けた場所で、コバノカモメヅルやヨツスジトラカミキリを見つけて、慎重にカメラに納めた。また、ススキには相変わらずアカハネナガウンカが見られ、今日こそ傑作をと意気込んで撮影したが、やはり今一かなあという出来となった。路傍には秋の花であるツルボが咲き始めていて、暑い暑いと言いながらも、季節は確実に秋に向っているのだなあと感じた。また、近場では珍しいノカンゾウが咲いていて嬉しくなった。
昨日に比べると風は強く気温も高いので、散策に行く気がしなかったが、しぶしぶ長津田町(仮称)246の森へ行った。車のラジオからは、今日からお盆の帰省ラッシュが始まって、高速道路の大渋滞が報じられていた。そんな訳で国道246号線も車が一杯で、回り道して行ったから、到着がだいぶ遅れてしまった。例によって樹液巡りの後に昆虫がたくさん見られる木蔭の道端へ行ったが、まったくの貧果で天を仰いだ。ただ、イチモンジセセリが発生直後でかなりの個体が見られ、しかもじっと静止していたので撮影はすこぶる楽であった。これでもう一枚と次なる雑木林へ行ったら、ナツズイセンやキツネノカミソリが咲いていて、これは頂きとほくそ笑んだが、斑に陽が当って良い写真は得られなかった。そこで不本意ながらカブトムシを撮った。子供達が捕りに来ないから、最近の雑木林ではいつでも必ず見られる昆虫となった。
3日間も涼しい所にいたので、炎熱地獄の里山散策はノーサンキューとも思ったが、今日は意外と気温が低く風もあって快適である。そこで、樹液に来る蝶を求めて横浜動物の森公園へ行った。まずは貧果の時の保険として、日陰の昆虫横丁でクサギカメムシの幼虫、アミガサハゴロモ、ヒラヤマシマバエをカメラの中に納めた。これで今日の散策記はアップ出来ると気が楽になって、樹液巡りを開始した。まずは、コジャノメ、サトキマダラヒカゲを見つけた。しかし、目的のゴマダラセチョウ等の美麗なタテハチョウが見られないので、湿地近くの雑木林へ転戦した。すると、ルリタテハやアカボシゴマダラ、そして多数のカブトムシが出迎えてくれた。残念な事に、ここでもゴマダラチョウは1頭だに見られず、外来種のアカボシゴマダラによって肩身の狭い生活を強いられているようだ。私のご幼少の頃は、複数のゴマダラチョウが樹液酒場に見られたのが嘘のようである。
今日は最終日で天気も昨日よりは良いので、期待して八ヶ岳高原へ行った。しかし、何処か高い山の山頂にいるが如く、真っ青な空で風もかなりある。おまけに、蝶が来ていると絵になるノアザミが今年はあまり咲いていない。そんな訳で、このまま粘っても成果は期待出来ないなあと、山梨県側の観音平へ転戦した。八ヶ岳高原は長野県南牧村で日本海に流れる千曲川の源流だが、観音平は太平洋側となり、同じ八ヶ岳でも天気が微妙に異なる。まったく久しぶりの観音平だが予想していたように曇りとなっていて、散策と写真撮影には好適であったが、見られた蝶や昆虫は少なかった。それでもノアザミにギンボシヒョウモンが、ヒヨドリバナにアサギマダラが、ノリウツギにミドリヒョウモンが見られた。また、以前に比べると花の姿はかなり減じていたが、大好きなフシグロセンノウやコオニユリが見られてほくそ笑んだ。
昨晩から小雨が降っていたが、朝になってもほんの少しだが降り続いている。今日予定していた八ヶ岳高原方面は天候が回復しそうにないので、昨日に続いての山梨県の里山散策もなんだが、毎年恒例の白州町中山峠へ行った。予想通り雨は止んでいたが、下草の葉や木々の幹は濡れていて撮影にはちょっとねーであるが、散策出来るだけでも有り難いと歩き出した。午前10時過ぎから薄日が射して来て、オオムラサキも飛び始めた。今日の特筆事項はタマアジサイの葉上に、シラホシカミキリがかなり見られ事である。図鑑にタマアジサイに来ると記してあったが、その通りであった。また、多摩丘陵では希少種のホソミオツネントンボがたくさん見られ、雄は破損していたがコムラサキも樹液にやって来た。夕方まで散策を繰返したが、まこと中山峠は昆虫好きには魅力一杯のフィールドであった。
午後は何処に寄ってから宿泊地である清里へ行こうかなと考えたが、やはりもう十数年も毎年のように御世話になっている甲斐市にある敷島運動公園周辺を散策することにした。このHPの掲示板でも御馴染みの「ほしみすぢ」さんが、今年は山梨県各地のクヌギの樹液の出が悪く、オオムラサキもほとんど見られないと言っていたが、ここでも僅か2頭のオオムラサキが樹液に見られただけであった。そんな訳で、他のものを探そうと散策したが、これといったものが見当たらない。それでも、草刈がなされた雑木林の斜面にキキョウが見られて嬉しくなった。また、アカマツの切り株にマツオウジが、コナラの切り株からナラタケモドキが生えていた。しかし、昆虫は不調で、管理事務所近くに積んであった伐採丸太でルリボシカミキリを見つけてほっした。もう少し時間があれば大きな溜池があるから各種トンボも見られる筈だが、今日は時間切れとなった。
今年は体調がすぐれないので行くのはよそうと思っていたが、あまりにも厳しい猛暑が続くので、例年通り前半の夏休みに行くしかないなと腰を上げた。どのようなコースで行こうかと考えたが、東富士五湖道路と中央高速の一部(須走〜大月)が高速道路無料化の社会実験区間となったので、午前中は久しぶりに御殿場の水土野の雑木林に寄り、甲府盆地へ抜けるコースをとった。かつてこの雑木林で、多数のスミナガシやシロスジカミキリを観察した事があるので期待したのである。しかし、私より前にカブトムシやクワガタムシを捕りに来た人があったのか、樹液は何本も出ていたが、カナブン、クロカナブン、アオカナブンばかりであった。しかし、見落としたのかカブトムシが1匹いて、目的のスミナガシが1頭だがやって来た。その他、花では各所にウバユリとダイコンソウが咲き、真赤なトチバニンジンの実やツチアケビの実も見られた。
いよいよ8月に入った。昨日と今日は薄曇りで風が無く写真撮影には好適なのだが、湿度が異常に高く、明るい場所に出ると、やはりやり切れない程の暑さである。それでも風が無く曇ったらエゴノキの実にいるエゴヒゲナガゾウムシを撮ろうと思っていたので、今日は鴨池公園へ行って見た。有り難い事に池のすぐ上に目線の高さの鈴なりのエゴノキがあったので、これはラッキーと行ってみると、それ程多くはないものの目的のエゴヒゲナガゾウムシがやって来ていた。そこで慎重に撮影したが、やや背景が明る過ぎたためか、これぞという写真は得られなかった。やはりもっと雲っていた方が良いなあと改めて感じた。ほとんどのエゴノキの実には産卵痕や食痕が見られるので、撮影チャンスはもうすぐ終るかもしれないものの、機会があったらまたチャレンジしてみようと思った。その他、これといったものは見られなかったが、鴨池で少数のチョウトンボが舞っていた。