2010年:みちばた散策記

(12月)


12月30日(午後)、東京都(仮称)ルリビの森公園

 午後からは、石止まりは撮っているが枝止まりはまだ撮っていないので、今日こそはと期待して、またしても(仮称)ルリビの森公園へ行った。今日は曇り日で寒く、しかも30日だからカメラマンは少ない筈と予想したが、昨日の半分程に減ってはいたが、ポイントには5名の方が集っていた。みなさんマヒワ狙いで、ルリビタキには左程興味が無いようだが、幸福を呼ぶ鳥は黄色い鳥ではなくて、青い鳥と昔から決まっている。そんな訳で、ルリ君狙いは私一人だからか、今日はすこぶる機嫌が良くて、様々な場所に止ってくれた。その後、公園内を一回りして戻って来ると、知り合いのYさんがじっとデジスコを向けている。何がいるんだろうと思ったら杭の上に止るシロハラであった。もうちょっと良い所に止ってくれたら最高なんだけど等と話していたら、なんとすっきりとした枝に飛び上がってポーズを決めてくれた。これだから止められない止らない、カルビーのカッパエビセンなのである。

<今日見られた主なもの>鳥/シロハラ(写真上左)、ルリビタキの雄(写真上右)、ジョウビタキ、マヒワ、ヤマガラ、シジュウカラ、アオジ、キジバト、ガビチョウ等。


12月30日(午前)、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 いよいよ今日で平成22年の散策記は終了となる。まだ明日の大晦日を一日残しているが、明日散策したならば、今流行の熟年離婚となってしまうかもしれないので、自粛に越した事はない。そこで、またまた3日連続の午前午後のダブルヘッダーだと意気込んで自宅を出発した。こんなに元気そうにみえて、来春初めに日帰り手術とは、「一体、どうなってるの」との声が上がりそうだが、命に別状のある病ではないが、慢性的な軽い痛みが続いているのだ。午前中は、昨日カメラに納められなかったクロモジの冬芽を撮ろうと茅ヶ崎公園へ行った。植栽かもしれないが、足場の良い所に1本あって嬉しい限りである。ベストとは言い難いが一応目的を果たしたので、ハダカホウズキの実はどうなったかなあと見に行くと、かなり萎びていて裸電球といった趣きはなくなって、ヒヨドリジョウゴの実のようになっていた。

<今日見られた主なもの>花/サザンカ等。その他/ハダカホウズキの実(写真上左)、クロモジの冬芽(写真上右)、ゴンズイの実、ソヨゴの実、カラスウリの実等。


12月29日(午後)、東京都(仮称)ルリビの森公園

 昼食は昨日に引き続いて東名高速港北PAで550円の豚汁定食を食べようと思ったが、今日は帰省のピークだから混んでいるに違いないと諦めた。昼食に時間がかかっては、午後の部の撮影時間が減ってしまう。そこで吉野家の牛鍋丼と豚汁と漬物の500円ワンコインコースでお腹を満たした。今日は(仮称)ジョウビの森公園へ昨日行ったので、(仮称)ルリビの森公園へも行かなければ片手落ちと思ったので、ちょいと撮影難度が高くなるが、ルリビタキの雄の写真2枚で散策記を飾ろうと頑張った。25日に行っているので、ルリビタキが止る場所や絵になるアングルも分かっていたので、ただそこで待っていれば良しという訳だが、3回御出ましになったから、ベストとは言い難いが気に入る写真が撮れた。もう何遍もルリビタキに挑戦しているが、これだーと胸の張れる写真がなかなか撮れない野鳥である。

<今日見られた主なもの>鳥/ルリビタキの雄(写真上)、ジョウビタキ、マヒワ、ヤマガラ、シジュウカラ、アオジ、シロハラ、カワセミ等。


12月29日(午前)、横浜市緑区横浜動物の森公園

 泣いても笑っても今年も残り3日となった。31日は全国的な寒波で大荒れらしいので、散策出来るのも今日と明日の2日間となるかもしれない。そこで、またまた午前午後のダブルヘッダーだと意気込んで自宅を出発した。午前中は一般撮影機材で、横浜動物の森公園を久しぶりに散策した。もちろん、これといった被写体には恵まれずに貧果必至なので、美しいトキリマメの実が垂れ下がっていたのでカメラの中に収納した。次に、ここにはたくさんあるクロモジの冬芽をと思って探してみたが、絵になるものが無いので諦めた。しかし、付近にとっても可愛い顔をしたニワトコのトコちゃんが微笑んでいたので、嬉しくなって撮影した。その後、今日の特筆事項とも言えるタテジマカマキリが、ヤマウコギの細い枝になりすませて越冬していたが、片方の触覚が途中から切れていたので撮影を諦めた。

<今日見られた主なもの>昆虫/タテジマカミキリ等。その他/ニワトコの葉痕(写真上左)、トキリマメの実(写真上右)、ピラカンサの実、イボタの実、ムラサキシキブの実、ヤブランの実、スイカズラの実、ノイバラの実等。


12月28日(午後)、東京都(仮称)ジョウビの森公園

 昼食は毎度御馴染みの東名高速港北PAで630円のアジフライ定食を食べ、田んぼにて短時間の昼寝を貪った後に、(仮称)ジョウビの森公園へ行った。公園に到着するとすぐにポイントへ直行したが、ジョビ子に時々おやつをあげるこの公園の主であるOさんが日向ぼっこをしていたので、きっとジョビ子はそちらにいるに違いない。日が翳って寒くなりOさんが家路につくまでは、私の好きな絵柄の良いポイントへは戻って来ないなと思って、その他の鳥が出る別のポイントへ行った。今日もマヒワの団体さんが定期的に水場にやって来たが、良い場所に止ってはくれなかった。そうこうしている内に陽が落ちて来たので、ジョビ子のポイントへ様子を見に行くと、やはり戻って来ていた。きっとねぐらが近くにあるのだろう。今日は地面に落ちていた棒を立ててあげると、有り難い事にすぐにポーズを決めてくれた。

<今日見られた主なもの>鳥/ジョウビタキの雌(写真上)、ルリビタキ、マヒワ、ヤマガラ、シジュウカラ、アオジ、カワセミ等。


12月28日(午前)、横浜市緑区梅田川

 昨日は雑用を短時間で片付けると、薬がなくなったので馬込にある病院へ行った。先生と相談した結果、やはり日帰り手術をした方が良いとの事で、来春1月下旬にする事となった。そんな訳で、1週間程度の自宅蟄居が必要となり、散策記もその間はアップ無しだから、今日は午前午後のダブルヘッダーだと意気込んで出発した。午前中は一般撮影機材で散策したが、まこと被写体が少なく、困った時の冬芽葉痕はなるべく避けようと、まずは何処にでも見られるヘクソカズラの実を撮った。この時期のものはオレンジ色に近く色づいたものもあって、たかがヘクソカズラの実とは思えない美しさだ。その後、ムラサキシキブの極細の茎に小さなハラビロカマキリの卵のうを見つけたので素直に切り取った。グループホームの庭には大好きなロウヤガキがたわわに実っていたが、中へ入る事ははばかれたので撮影は出来なかった。

<今日見られた主なもの>花/ソシンロウバイ等。昆虫/ハラビロカマキリの卵のう(写真上左)、その他/ヘクソカズラの実(写真上右)、ロウヤガキの実、ツルウメモドキの実、サンシュユの実、アオツヅラフジの実、ムラサキシキブの実、ナンテンの実、ピラカンサの実、カラスウリの実、トキリマメの実、ナガコガネグモの卵のう等。


12月27日、横浜市鶴見区三ッ池公園

 今日は月曜日、午後からは雑用を片付ける日と決めたので、午前中のみ何処へ行こうかなあと思案したが、駐車場が年末年始には閉められる三ッ池公園へ行った。どうせかわりばえのしない水鳥と杭に止る絵柄になるだろうと予想したが、またしてもその様な按配となった。しかし、今日は杭に止りに来るのはユリカモメが主で、ハシビロガモは岸辺に近い杭に押しやられていた。1回だけ1羽のキンクロハジロが杭に上ったが居心地が悪いらしく短時間で、池の中央の杭はユリカモメに占拠されたようであった。たかだかそれだけの事なのだが、池の野鳥の間にも様々な事情や力関係があるようである。もちろん岸辺にずっと立ちん坊ではなく、僅かに残された雑木林も含めて散策したが、ヒヨドリが賑やかな位で、これといった野鳥には出会えなかった。そんな訳で、三ッ池公園行きはしばらくは無しだなと苦笑して引き上げた。

<今日見られた主なもの>鳥/ユリカモメ(写真上)、コガモ、ハシビロガモ、キンクロジロ、カルガモ、シジュウカラ、ヒヨドリ、キジバト、ハシブトガラス、スズメ等。


12月26日、横浜市青葉区元石川町

 今日も昨日ほどではないが、かなり風が強くてとても寒い。そこで1年前に港北ニュータウンのワークランドにて998円で購入した、分厚いカストロコートに変えて出かけた。998円とは絶対に思えない作りと暖かさで、まったく衣料品は安くなったなあと思う反面、これでは年金の引き下げも仕方ないかなあと思ったり、東南アジアの女性達を低賃金で働かせているのだろうなあ等と複雑な思いが交錯した。今日はモミジバフウの葉痕を撮りたくなって元石川町へ行った。近場の東方公園周辺のモミジバフウは1本切られてしまい、残った1本も枝打ちされてしまった。そんな訳で元石川町の街路樹ならばと思ったのだが、こちらも昨年は根際からひこばえが何本も生えていたのだが、綺麗に刈り取られていて天を仰いだ。しかし、なんとか目線の高さの小枝を見つけて目的を達成したが、他の被写体はほとんどなかった。

<今日見られた主なもの>花/ソシンロウバイ(写真上右)、サザンカ等。その他/モミジバフウの葉痕(写真上左)、ノイバラの実、ナンテンの実、アメリカイヌホウズキの実、キンカンの実等。

12月25日(午後)、東京都(仮称)ルリビの森公園

 予定通り野菜炒め定食を食べると、風が遮られる日向の場所に車を停めて、薄い布団をかけて健康昼寝をむさぼった。こんなに風が強いと、今日も泉の森公園へ行くしかないかなあとも思ったが、2日続けて行くのも気が乗らない。そこで、やはり窪地の(仮称)ルリビの森公園へ行ってみた。ポイントへ行く途中、引き上げてくる新治市民の森に集う鳥撮りマンのNさんに出会った。また、ポイントへ到着すると、これまた新治市民の森に集う鳥撮りウーマンのMさんに出会った。なんじゃこれゃー、新治は今日も鳥の出が悪いようである。しかし、ここでは、ルリビタキ、マヒワ、シジュウカラ、ヤマガラ、アオジ等が見られ、特に素早い動きのマヒワに一眼レフの方々も翻弄されていた。こんな状況ではデジスコではマヒワは無理と、のんびりと後方待機で、じっとしてくれている鳥だけをカメラに納めた。

<今日見られた主なもの>鳥/アオジ(写真上左)、ルリビタキの雄(写真上右)、マヒワ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ等。


12月25日(午前)、神奈川県川崎市麻生区早野の里

 今朝は本当に寒くなって、横浜では初氷が観測されたという。風はかなり強くて、きっと日本海側では吹雪いているに違いない。そんな訳で、何処へ行っても寒いし風があるから撮影はままならず、更に被写体が少ないから貧果覚悟で出かけた。昨日食べられなかった野菜炒め定食を、早野の里にある中華飯店で食べようと、行く先はすぐに決まった。昨日の中華飯店は前述したように1000円だったが、ここでは750円で食べられるのである。その前にちょっと散策と早野の里を歩いたが、本当に風が強くて被写体が少ない。そこで、まずは風に揺れるピラカンサを苦労して撮影した。その後、風が遮られるハンノキ林の谷へ行ったが、今日は愛護会の餅つき忘年会らしく、かなりの方が集っていた。そんな賑やかな集りの傍らで、ジャコウアゲハの蛹を撮らして貰って引き返した。

<今日見られた主なもの>蝶/ジャコウアゲハの蛹(写真上左)等。昆虫/キイロテントウ等。その他/ピラカンサの実(写真上右)、ヤブムラサキの実、ムラサキシキブの実、ガマズミの実、スイカズラの実、ノイバラの実、ヘクソカズラの実、ウメモドキの実、マサキの実、ツルウメモドキの実、カラスウリの実、トキリマメの実等。


12月24日(午後)、神奈川県大和市泉の森公園

 昼近くになると風はかなり強くなって、こんな日は風が防げる泉の森公園しかないなとハンドルを切った。昼飯は何故だか野菜炒め定食が食べたくなって、途中の中華飯店に入ったら、なんと1000円だと言うので、すぐに退散した。野菜炒め定食が1000円とは、全く世間相場を知らない店だなあと思ったが、怒ったところで値段が下がる訳ではないから、明日、早野で700円の野菜炒め定食を食べる事にした。泉の森公園の駐車場に到着すると、私よりかなり年上の知人とばったり出会った。最近、身体の調子が悪くて、今年の冬を越せるかどうかが不安だという。まこと私も来春手術が待ち構えているが、身体の調子が悪いと気持ちまで塞いでしまう。泉の森公園はあいも変らず水鳥を中心として各種野鳥で一杯だったが、鳥インフルエンザに罹らぬ様にと願わずにはいられなかった。

<今日見られた主なもの>鳥/コサギ(写真上左)、キセキレイ(写真上右)、アオザキ、マガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、ヒドリガモ、カルガモ、カイツブリ、シジュウカラ、シロハラ、ワカケホンセイインコ等。


12月24日(午前)、横浜市緑区梅田川

 自宅を出発した時は風が無かったが、散策を開始するとかなり風が強くなった。夕方のラジオのニュースによると、日本海側では大雪との事で、尾瀬に近い桧枝岐では朝の内は雪が無かったが、夕方には50センチの積雪となったと報じられていた。明日にかけても雪が降り続き、いわゆるクリスマス寒波という訳である。今日も貧果覚悟で一般撮影機材で散策を開始した。梅田川周辺なら被写体がなにかしらある筈と思ったし、ここでしかなかなか撮れないカラスザンショウの幼木が各所に生えている。昨日ご紹介したセンダンと同様に暖地性の樹木で、多摩丘陵ではほとんど見られず、国道246号線より南になるとちらほら生えている。もちろん舞岡公園等まで行くと本当にたくさん見られる。カラスザンショウはモンキアゲハの主要食樹で、このため、モンキアゲハが見たいのなら三浦半島の鷹取山等がかつての定番であった。

<今日見られた主なもの>花/ノゲシ等。蝶/キチョウ等。昆虫/イラガの繭(写真上右)、ハラビロカマキリの卵のう等。その他/カラスザンショウの葉痕(写真上左)、トキリマメの実、カマツカの実、ムラサキシキブの実、ナンテンの実、ツルウメモドキの実、サンシュユの実、ピラカンサの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。


12月23日、東京都町田市三輪町

 尾根一つ越えた寺家ふるさと村の昆虫横丁等は、まるでスキンヘッドの様につんつるてんに刈られて、何にも見られないので行く気が起きない。そこで小場所だが三輪町を散策した。ここ一帯は町田市によって自然公園に整備されるという事で、植樹するための幼木がたくさん畑に植えられている。樹種としてはコナラがほとんどなのだが、何故だかセンダンやムクロジもあって、冬芽葉痕ファンには撮り易くてとっても有り難い。そんな訳で前回はムクロジを紹介したので、今日はセンダンの葉痕をカメラに納めた。そもそもセンダンは多摩丘陵では見られなかった暖地性の樹木で、三浦半島まで行くとかなり見られた。こぼれんばかりに咲く花には、アオスジアゲハがたくさん訪れる。また、センダンの葉痕はお猿さん顔で、このHPの掲示板でも御馴染みの冬芽葉痕先生との出会いとなった思い出深い樹木でもある。

<今日見られた主なもの>昆虫/テントウムシ等。その他/センダンの葉痕(写真上左)、ノイバラの実(写真上右)、ピラカンサの実、ヒヨドリジョウゴの実、ヘクソカズラの実等。


12月22日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 無事に散策記アップのための写真が三ッ池公園で撮れたので、午後からは、このところ鳥の出が悪くてカメラマンが少ない新治市民の森へ行ってみた。いつもの場所に車を停めて、鎌立谷戸奥のカワセミの池目指して歩き始めた。例年なら途中で、ジョウビタキやカワラヒワ等に会うのだが、僅かにモズがいた位であった。ポイント手前で元映像マンのMさんに出会ったが、今日はカワセミが出ているとの事なのでほっとした。池に到着すると「新治や池に飛び込むカワセミの音」といった按配でカワちゃんがいた。もっともまだ幼鳥に近いので、お腹周りは鮮やかな赤褐色ではないものの、ばんばんシャッターを切った。しかし、なんと言っても今日の特筆事項は、帰ろうかなと思ったら寺家ふるさと村や舞岡公園で何遍も出会っているザ・カードマンのAさんがやって来た事だろう。何処にも鳥がいないので新規開拓との事であったが、静かな静かな新治市民の森が気に入ったようである。

<今日見られた主なもの>鳥/カワセミ(写真上左)、ヤマガラ(写真上右)、シジュウカラ、シロハラ、ジョウビタキ、アオジ、マヒワ、モズ等。


12月22日(午前)、横浜市鶴見区三ッ池公園

 今日は朝方まで雨が降っていたので、下草や樹木の葉等はびっしょり濡れているだろう。その点、池のカモなら撮影に差し支えはないからと三ッ池公園へ行った。もっとも、一般撮影機材による散策は貧果に泣く季節だから、池の普通種のカモをしっかり写した方がベターである。車を駐車場に停めてデジスコを組み立て、ポイントへ行ってしばし撮影していたが、今日は冬至だというのに気温はぐんぐん上がって、カストロコートを脱ぎ捨てた。ことによったら今年は暖冬なのかなあ、寒くなってくれないと困るなあと苦笑いを浮かべた。目的とする野鳥はいつも通りのものしか見られなかったが、気温が上がっている事もあってか、何故かいつもより生き生きしている様に感じられた。そこで普通種でも様々な場面や表情を撮ろうと、岸辺に立って約2時間程頑張った結果、ただ1羽が杭に止るいつものパターンから脱出した写真が撮れた。

<今日見られた主なもの>鳥/ハシビロガモの雌(写真上左)、ホシハジロ(写真上右)、キンクロジロ、カルガモ、ユリカモメ等。


12月21日、横浜市港北区新吉田町

 いよいよ今年も10日で終る。本当に被写体が少なくなり、鳥ばかり撮っていれば良いのかもしれないが、トリモトール花虫(鳥も撮る花虫)だから、2回に1回は鳥以外で行きたいものだと、新吉田町へ行った。散策を開始すると、相変わらず天辺に数果残したイチチジクが青空に浮かんでいた、丘へ通ずる小道に入って行くと、センニンソウの実が目に入った。長い曲がりくねった白い髭のような綿毛をつけて、まこと独得な実であるなあと笑みがこぼれた。植木屋さんの畑にはウメモドキの実がまだ残っていたが、どうも良い絵柄が撮れずに消去した。丘の上の畑へ到着すると、ユズやキンカンが黄色く色づいていた。また、今年は不作と言われるマユミの実が例年通りに実っているものがあったので素直に切り取った。日曜菜園の土留めのブリキ板にモンシロチョウの蛹がついていたが、もう少し良い場所にあるものを何処かで見つけて紹介しようと通り過ぎた。

<今日見られた主なもの>花/サザンカ、ソシンロウバイ、ボケ、ノゲシ、ハキダメギク等。蝶/キチョウ、ムラサキツバメ、モンシロチョウの蛹等。昆虫/ハラビロカマキリの卵のう等。鳥/ジョウビタキの雌等。その他/マユミの実(写真上左)、センニンソウの実(写真上右)、マサキの実、ウメモドキの実、ヒヨドリジョウゴの実、ナンテンの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実、ユズの実、キンカンの実等。


12月19日(午後)、東京都(仮称)ジョウビの森公園

 新治市民の森を予定より早く切り上げて、カツ丼を食べに「かつ屋」へ行ったら、何故だか顧客がいつもより多かった。そんな訳で、かなりの時間をロスしたものの、今の時期は寒いからか健康昼寝も短時間となり、(仮称)ジョウビの森公園の駐車場に、午後2時前に到着する事が出来た。実は昨日も来たのだが、ジョウビタキの雌のジョビ子さんが、「こんにちわ、また今年も来ました、おやつ持って来た」と現れたのだが、おやつを持って来ていなかったので機嫌が悪く、すぐにお隠れになった。そこで、1パック189円のオヤツを昨日帰宅途中のヨネヤマプランテーションで購入した。そんな訳で、ジョビ子ちゃんのポイントへ到着すると、「おじさん、おやつを持って来たよ」と大声で呼びかけると、すぐにジョビ子が現れて、良い場所にたくさん止ってくれた。まこと女性にもてるには、プレゼントが一番やなとあらためて感じ入った。

<今日見られた主なもの>鳥/マヒワ(写真上左)、ジョウビタキの雌(写真上右)、ルリビタキ、ヤマガラ、シジュウカラ、アオジ、ガビチョウ、エナガ、カワセミ、キンクロハジロ等。


12月19日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 今日も行くあてが無かったが、午後から(仮称)ジョウビの森公園へ行くので、必勝を期してカツ丼(勝つどん!)を食べよう、それなら近くの新治市民の森と決まった。まずはノミネートしていたニセアカシアの葉痕を撮ろうと、スモモ畑の小道へ行った。可愛らしい顔や愉快な顔が多い葉痕だが、ニセアカシアは狂犬、般若等を連想させる怖い顔である。そんな個性的な葉痕だから、季節には必ずカメラを向ける。これで後一枚撮れば散策は終了と思ったが、被写体が見つからない。そこで御世話になっているHさんが、サンニッパ、大型三脚、ビデオ雲台等を買い揃えたと小耳に挟んだので、日曜日だからカワセミの池に来ている筈と行ってみた。途中、新治には珍しいウバユリの枯れ穂があったのでカメラに納め、カワセミの池へ急いだら、あーらまあ本当、ピッカピカの機材でHさんが鳥を撮っていた。それを見て、午後から雪が降らなければ良いなあと案じつつ車に引き返した。

<今日見られた主なもの>花/ウバユリの枯れ穂(写真上左)等。その他/ニセアカシアの葉痕(写真上右)、クサギの実、ゴンズイの実、ムラサキシキブの実、ガマズミの実、ピラカンサの実、アオツヅラフジの実、ヘクソカズラの実、イボタの実、アマチャヅルの実、カラスウリの実、トキリマメの実、アメリカイヌホウズキの実等。


12月18日、東京都町田市三輪町

 いよいよ寒さが厳しくなって、蝶や昆虫達は姿を消し、様々な木の実、草の実も野鳥に食べられたり落下して、被写体は何処へ行っても激減した。そこでムクロジの葉痕とヤブムラサキの実は撮れる筈と、寺家ふるさと村に隣接する三輪町へ行った。散策を開始したがしばらくは被写体が現れず、前回も撮ったピラカンサが相変わらずたわわに実を付けていたので撮影した。野鳥の生態を熟知しているこのHPの掲示板でも御馴染みのHさんによると、食べる実がなくなって初めて野鳥の胃袋に放り込まれるらしい。まあ、そんなに美味しくない訳で、おかずが少ない時に仕方なく食べる私にとってのコンニャクのようなものなのだろう。今日も日曜菜園の日当りの良い場所の杭には、ナナホシテントウやテントウムシが見られ、尾根に上がるとヤブムラサキの実が残っていた。そこでまた谷に下って、ムクロジの葉痕をカメラに納めて散策は終了となった。

<今日見られた主なもの>昆虫/ナナホシテントウ、テントウムシ等。その他/ムクロジの葉痕(写真上左)、ヤブムラサキの実(写真上右)、ピラカンサの実、ヒヨドリジョウゴの実、ノイバラの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。


12月17日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 昼食は久しぶりに安楽亭の焼肉ランチを食べ、田んぼでの短時間の昼寝の後に新治市民の森へ行った。このところ鳥の出が悪くて、今日も貧果かなと思われたが、ポイントである鎌立谷戸奥の池へ行ってみた。すると懐かしい大田区からバイクでやって来るWさんが来ていて、カワセミも久しぶりに現れ、ヤマガラがたくさんやって来ていた。今朝は寒くて毛布を一枚押入れから出して再び寝入ったが、いよいよ野鳥達の餌が乏しい季節になったんだなあと実感した。新治市民の森は広大だから、ルリビタキ等も何羽か入っている筈だが、今日はそれらを探しには行かず、久しぶりのカワセミ君とヤマガラ君に遊んで貰った。ここのカワセミの出は気まぐれだが、毎日頻繁に現れるようになれば、去年のように多くのカメラマンがやって来るかもしれない。もっとも私にとっては、静かな静かな新治市民の森で良いのだが。

<今日見られた主なもの>鳥/ヤマガラ(写真上)、シジュウカラ、カシラダカ、アオジ、マヒワ、カワセミ、モズ、チョウゲンボウ、ノスリ、コガモ等。


12月17日(午前)、横浜市港北区新羽町

 このHPの掲示板で、「この葉痕は何の木ですか」と問いかけたが、特徴ある葉痕にもかかわらず、もっと詳しく調べて来て欲しいとの事になった。そこで落葉が風で飛ばされたら決め手の一つがなくなるからと、今日行って見る事にした。まずは、いつものようにツルウメモドキの実を撮影した。オレンジ色の外皮と朱色の種子のコントラストが実に美しく、見かけるとすぐにカメラを向けてしまう。生えている場所の足場が悪いこともあって、今日の写真もまあまあの出来かなといった按配となった。その後、謎の木の葉痕を撮りに行った。低木だと思っていたら、直径40センチの切り株の根元からたくさん生えるひこばえで、高木であったのだ。落葉を拾って見るとポプラの葉に似ている。また、冬芽はべとべとし、ほぐしてみたら黄褐色の粘液が指にべっとりと付いた。そんな訳で自宅に戻って図鑑を開くと、ヤマナラシ属のポプラが一番これらの特徴と合致していた。


<今日見られた主なもの>花/シロノセンダングサ、ノゲシ、ハキダメギク、ノボロギク、ホトケノザ、オオイヌノフグリ等。蝶/モンシロチョウの蛹等。昆虫/ハラビロカマキリの卵のう等。その他/ポプラの葉痕(写真上左)、ツルウメモドキの実(写真上右)、ウメモドキの実、マサキの実、スイカズラの実、ノイバラの実、ヘクソカズラの実、クコの実、カラスウリの実、アメリカイヌホウズキの実等。


12月16日、横浜市鶴見区三ッ池公園

 昨日は散策に好適な暖かい小春日和であったが、今日はどんよりとした曇りとなって今年一番の寒さだ。日本各地で初雪が観測され、関東地方では水戸でみぞれが降ったという。今年の夏は記録的な猛暑、それに続いて暖かい日が多かったので、寒さなんてやって来ないのではと思ったが、そうは問屋は卸してくれなかった。いよいよ年末、冬将軍が度々やって来る季節となった。こんな日は自宅に篭っていたかったのだが、風が無かったので三ッ池公園へ行ってみた。しょちゅう通うと偶然の出来事があって、にんまりする事もあるのだが、今日も見られた野鳥は左程の変化はなかった。それでも公園ボランティアの方々による草刈の後に、何か美味しい食べ物はないかなとモズが偵察にやって来ていた。前記したように、いよいよ各地に雪が積もり始め、年明けには冬鳥の数や種類がかなり増えている事を期待したい。

<今日見られた主なもの>鳥/ユリカモメ(写真上左)、キンクロハジロ(写真上右)、ホシハジロ、ハシビロガモ、カルガモ、モズ、カワセミ、ヒヨドリ、スズメ、ハシブトガラス等。


12月15日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今日は、待ちに待った道端自然観察会の日である。例年寒くなると参加者は少なくなるが、今日は9人もの方が集ってびっくりした。天気は晴れで風もほとんど無く、散策には好適な一日となった。虹の家から尾根へ通ずる道をのんびりと歩いて行くと、真っ白な富士山が出迎えてくれた。三枚畑にある民家の庭のレモンが、枝が折れるのではと思うほどにたわわに実っていてびっくりした。尾根から瓜久保に降りると、入り口のカラタチを食していたモンキアゲハやアゲハの蛹が見られた。小谷戸の里へ向う途中、毎年恒例のエノキの根元の落葉捲りをしたら、ゴマダラチョウやアカボシゴマダラの幼虫がたくさん越冬していた。嬉しいことにゴマダラチョウの幼虫が多くて、舞岡公園ではアカボシゴマダラの猛威は薄らいだようである。小谷戸の里で昼食をとった後、独楽、竹トンボ、お手玉等で遊んだ後、南門まで行ってのんぴりと戻った。

<今日見られた主なもの>花/ヤツデ、ノゲシ、ハキダメギク、ホトケノザ等。蝶/ヒメアカタテハ、モンシロチョウ、ベニシジミ、モンキアゲハの蛹、アゲハの蛹、ゴマダラチョウの幼虫、アカボシゴマダラの幼虫等。昆虫/ハラビロカマキリの卵のう、チョウセンカマキリの卵のう、オオカマキリの卵のう等。鳥/カワセミ等。その他/サワグルミの冬芽(写真上左)、ヒヨドリジョウゴの実(写真上右)、イヌビワの実、ツルウメモドキの実、ウメモドキの実、シロヤマブキの実、マユミの実、ニシキギの実、ムラサキシキブの実、コムラサキの実、クサギの実、ノイバラの実、アカネの実、アマチャヅルの実、ヘクソカズラの実、クコの実、アオツヅラフジの実、トキリマメの実、カラスウリの実、スイカズラの実等。


12月14日、横浜市緑区梅田川

 昨日は一日中雨、今日も午前中一杯雨で、溜まりに溜まった所用は片付き、睡眠も十分にとり、年賀状は早くも10枚も書いた。まこと恵の雨である。もっとも年賀状を早く書き始めると、喪中の葉書が後から来る場合がある。若い頃は喪中の葉書なんて来なかったのだが、このところ喪中の葉書が10枚前後と多くなった。話は少し暗い方向へ逸れてしまったが、正午少し前に雨が止んだので、ジョナサンで日替わりランチを食べた後に梅田川へ行った。雨上がりだから、滑る急坂、ぬかるむ道、雨粒一杯の草原等を避けたのである。また、冬芽葉痕の3番手として、オニグルミを撮りたかったのである。自宅近辺では鶴見川へ行けばたくさん見られるが、他所では少なく、雑木林では全く見られない。オニグルミは河川敷が生育に最適な環境なのだろう。その後、鮮やかな色合いの被写体が良いと竹林脇の小道へ行ってみると、トキリマメの実がたくさん垂れ下がっていた。

<今日見られた主なもの>昆虫/チョウセンカマキリの卵のう、ハラビロカマキリの卵のう、イラガの繭等。鳥/ジョウビタキの雌、モズ等。その他/オニグルミの葉痕(写真上左)、トキリマメの実(写真上右)、カマツカの実、ナンテンの実、ツルウメモドキの実、サンシュユの実、ピラカンサの実、クサギの実、スイカズラの実、サルトリイバラの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。


12月12日(午後)、東京都多摩市豊ヶ丘南公園

 午後曇ったら行こうと思っていた豊ヶ丘南公園だが、なんとなく今日は雲が多くなりそうだったので行ってみた。日曜日なので駐車場が空いているかなと心配だったが、しっかり停められてほっとした。デジスコを組み立てて池に降りて行く道の入口に、池の底の泥さらいの工事の立て看板があってびっくりした。しかし、有り難い事に水はまだ半分程残っていて、カモ類やカワセミはもちろん、浅くなったからアオサギもやって来ていた。天気も予想した通りに柔らかい日差しとなって、目的のカワセミをしっとり撮る事が出来た。カワセミだけでなくルリビタキ等も、晴れだと青が鮮やかに出ないし、白い部分が白とびしてしまう。地元の方によると明日から本格的な工事が始まり、3月下旬まで水が抜かれるとの事である。そんな訳で、豊ヶ丘南公園の池に小魚が繁殖し、再びカワセミが見られるようになるにはかなり時間がかかりそうである。

<今日見られた主なもの>鳥/アオサギ(写真上左)、カワセミ(写真上右)、ハクセキレイ、マガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、カルガモ等。


12月12日(午前)、横浜市緑区長津田町(仮称)246の森

 寒くなった10月下旬頃から、コンビニやスーパーの弁当を食べる気がしなくなった。電子レンジで温めると弁当は美味しくなくなるからである。また、牛丼屋のメニューも飽き飽きしてしまったので、このところ食べたいものがある近くのフィールド巡りが続いている。そんな訳で、今日も貧果覚悟で長津田町の(仮称)246の森へ行った。いつも車を停める脇には植木屋さんの畑があって、ナンテン、センリョウ、カクレミノの実が見られた。そこで、センリョウの実を撮ろうと思ったが、首都圏では植栽の樹木だから写欲が左程湧いて来ない。その後、栗林の脇の小道を下って行くと、チャの花にムラサキシジミが吸蜜に訪れ、相変わらずシロダモの実が真赤で美しかったが、頭上高くて撮影出来ない。やはり今日も苦戦かなあと思ったら、竹林脇の小川に沿った小道でマンリョウの実を、その奥のヤマグワの枝でオオカマキリの卵のうを見つけた。

<今日見られた主なもの>花/ノゲシ、ブタナ、コセンダングサ、チャ、サザンカ等。蝶/ムラサキシジミ、ムラサキツバメ等。昆虫/オオカマキリの卵のう(写真上左)等。その他/マンリョウの実(写真上右)、センリョウの実、ウメモドキの実、シロヤマブキの実、ナンテンの実、カクレミノの実、シロダモの実、カラスウリの実、ヒヨドリジョウゴの実等。


12月11日、横浜市緑区三保市民の森

 今日は日本海に発達した低気圧があって、南風がかなり強いと予報されていた。しかし、午前中は左程でもなかろうと思っていたが、出発する頃には風が強くなった。こうなったら駐車場は土曜日だから開いているし、風が避けられる三保市民の森の谷道しかないなと出かけた。まずは三保平に植栽されているウメモドキの実を撮った。ここのマユミもかなり実をつけていたが、中の赤い種子は何故だか顔を出していなかった。日当りの良い場所のサザンカの葉にはムラサキシジミが見られたが、風が強くて羽を開く事はなかった。その後、谷道を散策したが、これといった被写体が無いので、谷を隔てて反対側にある栗林でハラビロカマキリの卵のうを撮影した。これでは今日は早上がりだなと駐車場に戻る途中、真っ青に塗られた物置のトタンの外壁に、アゲハの蛹がついていてほくそ笑んだ。辺りを見回したが柑橘類は見られなかったので、かなり遠くからやって来たようである。

<今日見られた主なもの>花/サザンカ等。蝶/アゲハの蛹(写真上右)、キチョウ、ムラサキシジミ等。昆虫/ハラビロカマキリ、オオカマキリの卵のう、チョウセンカマキリの卵のう、ハラビロカマキリの卵のう等。その他/ウメモドキの実(写真上左)、マンリョウの実、マユミの実、ナンテンの実、ムラサキシキブの実カラスウリの実等。


12月10日(午後)、神奈川県(仮称)ルリビの森公園

 午後からは幸福の青い鳥でも撮らなきゃ気分が落ち込むだけだと、必勝を期して「かつ屋」でカツカレーの梅を食べた。なんで松や竹ではないのと思うかもしれないが、要するに食事代が一食640円以下だから一番値段の安い梅となるのだ。もっとも粗食の方が健康には良いのである。その後、もちろん気力体力充実が必勝の要とばかりに田んぼにて健康昼寝を貪ったが、初冬の太陽の光はとても弱くて、15分もすると目覚めてしまった。まこと爆睡出来た秋の頃が懐かしい。そんな必勝努力が功を奏して(仮称)ルリビの森公園へ到着しポイントへ直行すると、すぐにルリビタキの雄が現われた。今まで何遍とも無く各所で撮影しているが、今季初はまこと嬉しい限りである。その後、石の上ではなくて枝に止まった写真を狙って午後4時まで粘ったが、一度ちらりと現れただけであった。

<今日見られた主なもの>鳥/ルリビタキの雄(写真上)、シジュウカラ、オオタカ、ハシブトガラス等。


12月10日(午前)、横浜市緑区梅田川

 今日はぐっと冷え込んだ。毎年この時期には気分がブルーとなるが、今季もなんとなく元気が出ない。それでも梅田川の散策なら平坦だし陽当りが良いので、要するに楽チンなので出かけてみた。いつもの場所に車を停めて歩き出すと、まだクサギの実が残っていて、なかなかしぶといんだなあと微笑んだ。秋にはずっとツチイナゴが見られた三保念珠坂公園下のススキは枯れ始めていて、穂は初冬の斜光に銀色に輝いていた。ツルウメモドキにまだキバラヘリカメムシはいるかなと行ってみたが、その姿はまったくなかった。畑の日陰に霜が降りているのだから、きっと冬眠に入ったのだろう。植木屋さんの畑へ行くとナンテンの実が真赤に色づき、サンシュユやアメリカハナミズキの実はかなり皺がよっていた。そんな訳で今日も貧果、こんな時は冬芽や葉痕しか無いとクズの蔓を手繰り寄せたら、お下げ髪のクズ子ちゃんが現れた。

<今日見られた主なもの>花/ノゲシ、コセンダングサ、ハキダメギク等。蝶/ツマグロヒョウモン等。昆虫/ツチイナゴ等。その他/クズの葉痕(写真上左)、ナンテンの実(写真上右)、ツルウメモドキの実、サンシュユの実、ピラカンサの実、クサギの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。


12月9日(午後)、神奈川県大和市泉の森公園

 前回12月3日に行った時は大雨で増水していて貧果に終ったが、その後、どうなっただろうかと思い、寒くなって短時間となりつつある昼寝の後に泉の森公園へ行った。駐車場に車を停めて大きなセンダンの木を見上げると、黄褐色の実がたわわについていた。ここほど見事に実をつけるセンダンを見た事が無いが、鳥達にとっては左程美味ではないらしく、他の食べ物が無くなった頃にヒヨドリが食べる位のようである。毎度御馴染みの「しらかしの池」へ降りて行くと、すっかり水はひいて底が見えるほど澄んでいた。早朝に氷が張る日ももうすぐに違いない。今日はクイナが見られたものの珍しいカモは入っていなかったが、その数は前回よりも多くなったようである。そこで「また杭止り」と笑われそうだが、動きものには弱いデジスコにとっては有り難いチャンスとばかりに、マガモとヒドリガモを撮った。

<今日見られた主なもの>鳥/マガモの雄(写真上左)、ヒドリガモの雄(写真上右)、クイナ、コガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、アオゲラ、カワセミ、キセキレイ等。


12月9日(午前)、横浜市都筑区東方公園周辺

 前回11月12日に散策した時に、サンショウの幼木にアゲハの幼虫がたくさんいたので、きっとその近くで蛹が見られる筈と期待して出かけた。しかし、付近を丹念に探したものの蛹はとうとう見つからなかった。アゲハ類の越冬蛹は食樹からかなり離れた所でも見られるから、野鳥等の天敵に全て食べられてしまったのでは無いと思う。目的のものをカメラの中に納められないと、今の時期はまことに辛いものがあって、そこで竹林の脇に生えていたサンショウの実を撮った。サンショウの幹は擂粉木として利用され、葉は木の芽と呼ばれて食用とされる。しからば七味唐辛子の材料となるサショウの実とはなんぞやとネットで調べて見ると、なんと黒い種子ではなく、熟した実の皮を乾燥させて粉末にしたものであるとある。また、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」のことわざの実は黒い種子の事で、舌がしびれる程辛いらしい。

<今日見られた主なもの>花/ナワシログミ、ウグイスカグラ、ボケ、サザンカ、イモカタバミ、ノゲシ、ハキダメギク、ヤーコン等。蝶/モンキチョウ等。昆虫/ツチイナゴ等。鳥/チョウゲンボウ等。その他/サンショウの実(写真上左)、ドウダンツツジの紅葉(写真上右)、ウメモドキの実、ナンテンの実、イボタの実、ノイバラの実、スイカズラの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。


12月8日(午後)、横浜市緑区新治市民の森

 何遍も記したように今年は気温が高い日が続いたので、冬鳥の飛来が遅れているようである。去年は今の時期に毎日のように通った新治市民の森では、カワセミの出が悪く、また、池の枯れ木も全て倒れてしまったので、鳥撮りのポイントとしてはかなり魅力が減じてしまった。その為か、土曜日曜はカメラマンがかなりやって来るようだが、平日の午後はほとんど誰もいない。今日も鎌立の奥の池まで行ったが、カメラマンは居ず、カワセミも居ず、居たのはカルガモだけであった。ヤマガラの餌としてお立ち台に置いてあるヒマワリの種はてんこ盛りのままで、これではあかんと旭谷戸へ引き返したところ、旧奥津邸前の広場でジョウビタキの雄が餌を探していた。空はどんよりと曇っているし午後3時を回っていたので、色の出ない写真となってしまったが、いつもあぶれ続きの新治市民の森からは脱却出来た。各種の冬鳥で賑わうのは、もう少し先のようである。

<今日見られた主なもの>鳥/ジョウビタキの雄(写真上)、エナガ、カルガモ、ノスリ等。


12月8日(午前)、横浜市港北区新吉田町

 今日から12月本来の寒さがやって来るとの事なので、冬の定番であるカストロコートを着用した。もっとも、一番薄手のものであるが、それでもぽかぽかと暖かい。カメラ片手の道端自然散策及び写真撮影は、衣服が汚れる趣味であるから、カストロコートが最適な冬のユニホームと言えよう。もうこの時期、何処へ行っても同じだからと、まだ撮っていないウメモドキの実とエゾノコリンゴの実でも撮ろうと新吉田町へ行った。散策を開始すると、収穫には至らなかった未熟なイチジクの実が青空に浮かんでいた。目的のウメモドキの実は美しかったが、まだ日陰であったので、良い写真は得られなかった。そこで杉山神社のある谷戸の方へ足を進めると、いつも笑顔の「エミちゃん」や「カッキー君」が撮って下さいと叫んでいたので、散策記における冬芽葉痕のトツプバッターをつとめて貰う事にした。

<今日見られた主なもの>花/ヤーコン、サザンカ、ソシンロウバイ、タイアザミ、ノゲシ、ハキダメギク等。蝶/ヤマトシジミ等。鳥/ジョウビタキの雌等。その他/カキの葉痕(写真上左)、ヒヨドリジョウゴの実(写真上右)、ウメモドキの実、ナンテンの実、セイヨウカマツカの実、マユミの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。


12月7日、横浜市鶴見区三ッ池公園

 それ程までには伸びていないのだが、お正月に一番良い長さになるように床屋へ行っておこうと思い、午前中のみ近場の三ッ池公園へ行った。今日も左程の変化は無かったが、ジョウビタキの雌が見られた。また、最近出会っていないカワウが、水面ぎりぎりの杭に止っていた。他の季節にカワウをあまり見かけないので図鑑を開いて見ると、中部地方以南では留鳥だが北日本のものは南下すると記してあった。やっぱり首都圏では、冬場に個体数が増加するようである。三ッ池公園のカワウは鶴見川からやって来たもので、鶴見川にはかなり多く見られるが、三ッ池公園では1羽見られるかどうかといった程度である。また、鶴見川と行き来をするユリカモメは、今日はかなり個体数が少なかった。その他、カワセミが至近距離で見られ、良い絵柄の所には止っていなかったが、その内に撮影チャンスが訪れる事だろう。

<今日見られた主なもの>鳥/カワウ(写真上左)、ハシビロガモの雄(写真上右)、カルガモ、キンクロハジロ、ユリカモメ、ジョウビタキ、カワセミ、ヒヨドリ、シジュウカラ等。


12月6日、横浜市港北区新羽町

 起床時には雲が多かったが、出発時になると青空となり、今日も気温が高い小春日和となった。前述したように、馬鹿の一つ覚えのカメラ片手の道端自然散策及び写真撮影ばかりしていても、ちょっとねーなので、毎週月曜日は午後からは家の用を片付ける日と決めた。そんな訳で、すぐに帰って来られる至近距離の新羽町へ行った。まずは例によってツルウメモドキの実に挑戦したが、ベストの出来とはならなかった。それにしても、黄色と赤のカラフルな色合いは実にシンプルで美しい。新羽丘陵公園の小道を上って行くと、シロノセンダングサがまだ咲いていた。本当に花期が長い花である。小道沿いの手摺には、珍しい褐色のハラビロカマキリが日向ぼっこをしていた。その後、農耕地へ下って行くと、ホトケノザやオオイヌノフグリが咲いていたが、やはり春の花だからとカメラを向けずに通り過ぎた。

<今日見られた主なもの>花/シロノセンダングサ、ノゲシ、ハキダメギク、ノボロギク、ホトケノザ、オオイヌノフグリ等。蝶/モンシロチョウ、キチョウ、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/ハラビロカマキリ、チョウセンカマキリ等。その他/アメリカイヌホウズキの実(写真上左)、ツルウメモドキの実(写真上右)、ノイバラの実、ヒヨドリジョウゴの実、ノブドウの実、ヘクソカズラの実、クコの実、ムクロジの実、カラスウリの実等。


12月5日(午後)、東京都町田市薬師池公園

 今年は12月に入ってもまだかなり気温が高いので、冬鳥の飛来は今一なのか何処へ行ってもぱっとしない。北国や雪国にまだ留まっているのだろう。鳥だけ撮っている方は被写体が少ないので、M公園の白いジョウビタキの雌に人気が集中しているようである。しかし、私の様なトリモトール花虫(鳥も撮る花虫)には、ムクドリやカラスはちょいと敬遠したいが、デジスコを向けられる鳥なら何でも良いからと薬師池公園へ行った。午前中はかなりの鳥撮りマンが集まって、カワセミの飛翔やマヒワを撮っていたらしいが、私が到着した午後2時には皆さんお帰りになったようで誰もいなかった。確かにシジュウカラの群れの中にマヒワは1羽いたが、デジスコで捉えるにはあまりにも動きが早い。そんな訳で、ホシハジロは2羽しかいないのに何故だか個体数がとても多いキンクロハジロと毎度御馴染みのカワセミを撮った。

<今日見られた主なもの>鳥/キンクロハジロ(写真上左)、カワセミ(写真上右)、マヒワ、アオジ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、ホシハジロ等。


12月5日(午前)、東京都町田市三輪町

 今日は午後から薬師池公園へ行く予定でいたので、午前中は途中下車とばかりに三輪町へ寄った。尾根一つ越えた寺家ふるさと村は、最近芳しくないようだし、日曜日だから人出も多い事だろう。その点、三輪町のフィールドはほとんど人がいずに静かな散策が出来る。まずは、小ぶりだがとっても綺麗な実をこぼれんばかりつけるピラカンサの実を撮りに行った。途中、フェンスにノブドウの実がまだかなり残っていた。目的のピラカンサの実を無事にカメラに納めると、寺家との境界をなす尾根へ通ずる小道を上がって行くと、丸太の杭でたくさんのナナホシテントウの蛹が見られ、羽化している最中のものも3匹見られた。ナナホシテントウは成虫で越冬するから、今が羽化のシーズンなのだろう。成虫はオレンジ色に黒い紋がはっきりと浮き出ているが、羽化最中のものは黄色で黒い紋はかすかに分かる程度である。

<今日見られた主なもの>花/ノゲシ、ハキダメギク等。蝶/ヤマトシジミ等。昆虫/ナナホシテントウの羽化(写真上右)等。その他/ピラカンサの実(写真上左)、ヤブムラサキの実、ノブドウの実、ノイバラの実、ヘクソカズラの実、カラスウリの実等。


12月4日、横浜市緑区梅田川

 いやはや昨日の強風の為に、今朝の外回りの掃除はかなり長い時間がかかった。自宅近辺の樹木の葉はほとんど落葉したようだから、今年はこれ以上に枯葉が散乱する日はもうあるまい。そんな訳で、自宅を出発するのが30分程遅れたが、当初の予定通りに梅田川へ行った。12月に入ったから、そろそろ冬芽葉痕を登場させよう、トップバッターはオニグルミが良いと考えて上流に向かって散策を開始した。しかし、気温が昨日と同様にかなり高くて、まだちょっと冬芽葉痕は早いかなと思ったら、有り難い事にツルウメモドキにキバラヘリカメムシの幼虫が見られた。更に、クサギカメムシが枯れた細い茎に止っていた。蝶もキタテハ、キチョウ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、ベニシジミが現れ、12月とは思えない程の昆虫観察となった。また、1cmにも満たないアカボシゴマダラの幼虫が黄葉したエノキの葉にいて、大丈夫なのかなあと心配になった。

<今日見られた主なもの>花/ノゲシ等。蝶/キタテハ、キチョウ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、ベニシジミ、アカボシゴマダラの幼虫等。昆虫/クサギカメムシ(写真上左)、キバラヘリカメムシの幼虫(写真上右)、ツチイナゴ、ツマグロオオヨコバイ、チョウセンカマキリの卵のう、ハラビロカマキリの卵のう、イラガの繭等。その他/アオツヅラフジの実、クサギの実、カラスウリの実、ヘクソカズラの実、、サンシュユの実、ムラサキシキブの実、ツルウメモドキの実、ピラカンサの実等。


12月3日、神奈川県大和市泉の森公園

 発達した低気圧が日本海を通った為に、非常に強い風とかなりの雨が降った。そんな訳で、午前中は布団にUターンして正午前に起きたが、雨は止んでいたが風は相変わらず強く、家の周りには枯葉がたくさん散乱していた。普通、木枯らしは北風の筈だが南の風で、12月なのに気温がとても高くなった。風は納まりそうも無いので掃除は明日にして、風が強い時の逃げ場である泉の森公園へ行った。予想通り風はほとんど無かったが、増水していてカワセミの止まり木は水面からわずかに顔を出しているといった状況で、池の周りもぬかるんでいた。地元の方の話では、低い場所では膝まで浸かる程の増水であったという。鎌倉では突風が吹いたというし、まこと初冬の嵐といった按配である。池の水面には枯葉が浮かび水も濁っていて各種カモを撮る気にもならず、今日は帰宅かなと思っていたら、ハクセキレイとキセキレイがお相手をしてくれた。

<今日見られた主なもの>鳥/ハクセキレイ(写真上左)、キセキレイ(写真上右)、キジバト、コガモ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、カイツブリ、バン、ハシブトガラス等。


12月2日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 今日の午後は通院なので、近場で午前中のみの散策という事で、茅ヶ崎公園へ行った。これで3回目となるが、ハダカホウズキの実を撮っておきたかったからだ。ハダカホウズキはナス科の多年草で、本州〜九州に自生するとあるが、私が知っているのは茅ヶ崎公園と横浜動物の森公園だけである。特に茅ヶ崎公園にはたくさんあって、合計10株程はあるだろう。しかも、公園愛護会の方々が大切にしているから、今後絶える事はないと思われる。目的の写真は簡単にカメラに納まったので、その後、手摺昆虫観察に励んだものの、これといった良い写真は得られなかった。しからば、また実しかないかなあと思ってゴンズイの実をカメラに納めた後に、樹木の紅葉黄葉を撮りたいと頑張ってみたが、一部分を切り取るマクロレンズ的なものはなかった。そこで、トサミズキの黄葉の真ん中の緑の紋様が面白かったので撮影した。

<今日見られた主なもの>花/サザンカ等。蝶/ムラサキシジミ等。昆虫/マルカメムシ、ヤニサシガメ、テントウムシ、ウスキホシテントウ、クロスジフユエダシャク等。鳥/カワセミ、カルガモ等。その他/トサミズキの黄葉(写真上左)、ハダカホウズキの実(写真上右)、ゴンズイの実、ヤブランの実、ムラサキシキブの実、ニシキギの実、ウメモドキの実、ジョロウグモ等。


12月1日、横浜市緑区北八朔公園

 いよいよ12月に入った。いろいろ気ぜわしい事が多いし、被写体も少ないし、まこと招かざる月ではあるが、まあ、焦らずマイペースでやるしかあるまい。今日はコクサギの実を撮っていなかったので、北八朔公園へ行った。低山の渓流沿いの林道等へ行けば、かなり普通に見られる樹木であるが、近場ではほとんど見られない。しかし、黒川へ行くとかなり見られるから、多摩丘陵に自生可能な樹木なのだろう。実の形からは想像がつきにくいがミカン科の植物で、特にオナガアゲハやカラスアゲハが好み、この為、低山地へ行くとこれらの蝶がたくさん見られる。コクサギの実を無事にカメラに納めると、今日も手摺昆虫観察に入ったが、またしてもウシカメムシが見られクサギカメムシも這っていた。僅かに残った雑木林の中に入ると、今の季節ならではのクロスジフユエダシャクがふんわりふんわり舞っていた。

<今日見られた主なもの>花/コセンタングサ、セイタカアワダチソウ等。蝶/モンシロチョウ、キチョウ、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/アキアカネ、ウシカメムシ、クサギカメムシ、コバネイナゴ、クロスジフユエダシャク等。その他/サンシュユの実(写真上左)、コクサギの実(写真上右)、マユミの実、ヤブランの実、ムラサキシキブの実、ワカバグモ等。


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