2011年:みちばた散策記

(9月)



9月30日(午後)、横浜市緑区恩田川

 美味しい豚汁定食を食べたからか、それとも気温がちょうど良いからか、ことによったら疲れているのか、健康昼寝をなんと1時間も貪ってしまった。その間、空は青空から曇り空に変っていて、風が少々強かったが恩田川の田んぼへ行った。今日のターゲットはモズで、横浜線近くの田んぼの方に2羽見られた。図鑑を開くとモズは留鳥とあるが、繁殖時期には移動するようで、高原や大きな川の河川敷等では見られるものの、平地ではヒガンバナが咲く頃まで見られない。そんな訳で、初秋は人慣れしていないから近づくのが難しい。しかし、厳冬期になると、かなり接近出来るようになる。もっと、早野の里のように田んぼの総面積が狭く、犬の散歩等が頻繁な場所なら、よりもっと近づく事が可能である。今日は30倍の接眼レンズのデジスコで、なんとかといった按配であった。その他では、ノビタキは見られず、スズメの群れが一番目についた。

<今日見られた主なもの>鳥/モズの雄(写真上左)、スズメ(写真上右)、ハクセキレイ、ムクドリ、コサギ、ハシブトガラス等。


9月30日(午前)、横浜市緑区北八朔公園

 このところ野の花やアカトンボの仲間が続いたので、カメムシ等の昆虫を撮ろうと久しぶりに北八朔公園へ行った。もちろん、散策の後は美味しい港北PAの豚汁定食が待っているという訳である。しかし、期待したカメムシの仲間は下草が綺麗に刈られていた為と台風の影響があったのか、ほとんど見られなかった。むしろ港北PAの裏の方が昆虫は多かった。いつものように田んぼに車を停めて来たが、公園入口付近にはコノシメトンボが見られたが、浅い池の周りはリスアカネばかりで、棲み分けているように感じられた。イトトンボの仲間はいないかなあと岸辺に眼を光らせたが見当たらず、アシの葉を齧っているツチイナゴばかりであった。また、クロコノマチョウの幼虫はとアシやススキの葉を見回ったが、これまた見当たらず、今年はクロコノマチョウの幼虫は少ないようである。最後に、車を停めた田んぼの上に、チョウゲンボウが颯爽と舞っていた。

<今日見られた主なもの>花/ヒガンバナ、ヤマホトトギス、ゲンノショウコ、アメリカセンダングサ、アキノノゲシ、キツネノマゴ、イヌタデ、ツユクサ、ヨウシュヤマゴボウ等。蝶/ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、スジグロシロチョウ、ヒカゲチョウ、ツバメシジミ、ムラサキシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/オジロアシナガゾウムシ(写真上左)、リスアカネ(写真上右)、コノシメトンボ、アキアカネ、コクワガタ、アオドウガネ、クロウリハムシ、エサキモンキツノカメムシ、クサギカメムシの幼虫、ツマグロオオヨコバイ、ツチイナゴ等。


9月29日、横浜市緑区新治市民の森

 今日も「天高く馬肥ゆる秋」で、昨日より風が弱くなったので、写真撮影には絶好だ。これだけ気温が低くなると日陰では昆虫達の姿が少なくなるので、昨日の観察会で撮り損ねたアカトンボを探しに新治市民の森の旭谷戸へ行った。結果は、コノシメトンボ、アキアカネ、ナツアカネ、マユタテアカネの4種で、残念ながら昨日より2種類少なかった。もっとも、山際の陽の当たる斜面等を探せば、もう一種類ぐらい追加出来たであろう。しかし、かなり見られたネキトンボは一匹だに見られず、もう時期は去ったのかなあと感じた。アカトンボ以外ではトノサマバッタがかなり見られ、重たそうに雄を背負っている雌がいて、それでもほんの少しだが飛翔して草むらに逃げ去った。蝶ではコセンタングやキクイモやコスモスに、ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、モンシロチョウが吸蜜に訪れていて、特に、これからの季節はコセンダングサが要注意の花である。

<今日見られた主なもの>花/キクイモ(写真上左)、ヒガンバナ、ダイコンソウ、ヤブマメ、イヌタデ、ツルボ、アメリカセンダングサ、コセンダングサ、ツユクサ、ヤマハギ等。蝶/クロアゲハ、アカボシゴマダラ、ヒメアカタテハ、メスグロヒョウモン、ツマグロヒョウモン、モンキチョウ、モンシロチョウ、ベニシジミ、ウラギンシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/コノシメトンボ(写真上右)、アキアカネ、ナツアカネ、マユタテアカネ、オニヤンマ、シオカラトンボ、トノサマバッタ、ショウリョウバッタ、コバネイナゴ、ツチイナゴ等。


9月28日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今日は待ちに待った道端自然観察会の日である。7月のオオムラサキ観察会以来の方々、8月の高原合宿観察会以来の方々、みなさんと会うのは本当に久しぶりである。出迎える寺家ふるさと村は清々しい秋晴れで、各所でヒガンバナが咲き、各種のアカトンボがたくさん見られた。まずは熊の池への道を散策したが、シロバナサクラタデが田んぼの畦に咲き、アキアカネに混じって真赤で美しいナツアカネも見られた。いったん尾根に登って「むじな池」に降りたが、小粒で赤いアワブキの実が印象的であった。昆虫横丁へ下ると、ツリフネソウを見に行ったが、かなりの大群落である。その後、食事をとってから杉練谷戸へ行ったが、6種類ものアカトンボが見られ、日陰の山際にはキバナアキギリが咲いていた。以上、書き始めたら止まらない程の成果であったが、最後に、寺家ふるさと村ならではの赤味の強いミゾソバが昆虫横丁で可愛らしく咲いていた。

<今日見られた主なもの>花/ヒガンバナ(写真上左)、キバナアキギリ、ツリフネソウ、ヤマハッカ、ツルニンジン、ヤブマメ、ノササゲ、ゲンノショウコ、シロバナサクラタデ、イヌタデ、ツルボ、ナンバンギセル、ヤマホトトギス、ミゾソバ、タカサブロウ、ハキダメギク、タイアザミ、ノハラアザミ、ワレモコウ、ツリガネニンジン、シラヤマギク、ユウガギク、ノコンギク、ヒヨドリバナ、アメリカセンダングサ、ツユクサ、コウホネ等。蝶/キアゲハ、アカボシゴマダラ、ルリタテハ、ヒメアカタテハ、メスグロヒョウモン、ツマグロヒョウモン、クロコノマチョウの幼虫、クロヒカゲ、ヒカゲチョウ、ヒメジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、ツバメシジミ、ウラギンシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/アオドウガネ、マメコガネ、クロウリハムシ、キバラヘリカメムシ、アカスジキンカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、チャバネアオカメムシ、オオトビサシガメ、ツマグロオオヨコバイ、オニヤンマ、ノシメトンボ、コノシメトンボ、アキアカネ、ナツアカネ、マユタテアカネ、ヒメアカネ、ウスバキトンボ、シオカラトンボ、アブラゼミ、ツクツクボウシ等。その他/オオトリノフンダマシ(写真上右)、ジョロウグモ、ツリバナの実、アワブキの実等。


9月27日、横浜市都筑区鴨池公園

 台風が去った後、「これではね」と思う程の荒れ方で、更に、気温が低下したから花や実や昆虫の姿は少なくなった。今日は上記の理由から期待は出来ないものの、ツリフネソウとツリバナの実のツリツリコンビを撮ろうと、久しぶりに鴨池公園へ行った。まずは保険としてチャバネアオカメムシやクサギカメムシの幼虫、色づき始めたイボタの実等をカメラに納め、ツリフネソウのポイントへ行ってみると少ないながらも咲いていた。夏休みのバラギ湖ではたくさん見られたが、背が低いものがほとんどで、里山ではびっくりする程の背の高さとなる。お次はツリバナの実だと数本ある雑木林の縁に行ってみると、悲しいかなほんの僅かしか残っていなかった。それでも、今年はとても貴重なものとなったので素直に撮影した。そのツリバナの葉には、またしてもアカスジキンカメムシの幼虫が集合していて、この時期、様々な場所でも集合しているようである。

<今日見られた主なもの>花/ツリフネソウ(写真上右)、キクイモ、アメリカセンダングサ、ヒガンバナ、ツルボ、ヤブマメ、ツユクサ、ミズヒキ、イヌタデ等。蝶/アカボシゴマダラ、クロコノマチョウ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/チャバネアオカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、クサギカメムシの幼虫、アキアカネ、ツマグロオオヨコバイ、アオバハゴロモ、ミンミンゼミ等。その他/ツリバナの実(写真上左)、ヨウシュヤマゴボウの実、ジョロウグモ等。


9月26日、横浜市港北区新吉田町

 毎日の様に道端自然観察を繰り返しているので、1月下旬の日帰り手術によって、病気がすっかり治ったのではと思っている方も多いと思うが、今日は通院日である。待ちに待った新薬が認可発売され、これが効けばかなり良くなる筈なので、ほんの少し薬が残っていたがゴミ箱に捨てて、新薬を貰いに行った。そんな訳で午前中のみの散策となり、しかも11時頃から雨となったので、あっという間に終了となった。新吉田町は他所に比べると台風の被害は少なかったが、かなり気温が低い曇り日とあって、被写体は見当たらなかった。そこで民家の庭に咲いているコスモスが好みの花色だったので素直に切取った。白や薄いピンクのコスモスは写真栄えしない事もあってか素通りする。その後、家庭菜園の畑へ行ったが、気温が低いから薮蚊に刺されまいと蚊取り線香をぶら下げて来なかったが、ヤブマメを撮っていると嫌になる程現れて、かなり刺されてしまった。

<今日見られた主なもの>花/コスモス(写真上左)、ヤブマメ(写真上右)、アカバナユウゲショウ、キクイモ、タカサブロウ、ヒヨドリジョウゴ、イヌタデ、ベニバナボロギク、キツネノマゴ、ツユクサ、キンミズヒキ、ヨウシュヤマゴボウ等。蝶/ヤマトシジミ、イチモンジセセリ、チャバネセセリ等。昆虫/キバラヘリカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、マルカメムシ、アオバハゴロモ、アオドウガネ、クロウリハムシ、アキアカネ等。その他/カラスウリの実等。


9月25日(午後)、横浜市緑区恩田川

 昨日は、近くのスーパー「つるかめ」で397円のとっても美味しい中華丼と5個入りのミニドーナツを買って食べた。そこで今日は港北PAでと思っていたのだが、前述したようにアカスジキンカメムシの幼虫の集団に出会ったので時間がなくなり、昨日に引き続いてスーパー「つるかめ」で焼きそばと高菜おにぎりと5個入りのミニドーナツを買って食べた。まこと昼飯代がかからないなあと苦笑してから、健康昼寝を貪った。そんな貧乏生活が可哀想だと思ったのか恩田川の田んぼへ行くと、ノビタキがお待ちかねであった。ノビタキは東南アジアの方から春に渡って来て高原で繁殖し、ヒガンバナの咲く頃からほぼ1ヶ月間、平地の田んぼや河川敷等で見られる。高原にいる時の雄は頭が真っ黒なのだが、平地に現れる頃には雌や幼鳥と同じ体色となって見分けがつかなくなる。しかし、何となく幼鳥、何となく雄、何となく雌といった程度の違いはあるように思われる。

<今日見られた主なもの>鳥/ノビタキ(写真上)、モズ、ハクセキレイ、スズメ、コサギ等。


9月25日(午前)、横浜市緑区横浜動物の森公園

 まだ樹液酒場が開いているかなあ、ツリバナの実が撮りたいなあと思って横浜動物の森公園へ行った。しかし、台風15号の爪痕は凄まじく、たくさんの倒木が転がっていてびっくりした。そんな訳で、ツリバナの実も落ちてしまって、ほとんど見ることが出来なかった。樹液酒場は閉店間近で、クロコノマチョウ、アカボシゴマダラ、クロカナブン、成虫越冬するコクワガタのペアが見られた位であった。今日も貧果に泣くなあと、アメリカセンダグサやガマズミの実やテントウムシをカメラに納め、久しぶりに団地裏の雑木林へ行ってみると、ウワミズザクラの幼木の葉に、アカスジキンカメムシの幼虫がたくさん集っていた。合計5枚程の葉に各6匹前後集っているので、なんと30匹以上が同じ木で見られたのだから素晴しい。キンカメムシの仲間は越冬コロニーをつくるものが知られているが、落葉する葉にコロニーとは、いったいどういう事なのだろうか、まこと不思議である。

<今日見られた主なもの>花/アメリカセンダングサ(写真上左)、コセンダングサ、アキノノゲシ、シラヤマギク、オトコエシ、ヒヨドリバナ、ヒガンバナ、ヤブラン、ダイコンソウ、クズ、ツユクサ、アレチヌスビトハギ、ハエドクソウ、ヨウシュヤマゴボウ等。蝶/アカボシゴマダラ、ヒメアカタテハ、クロコノマチョウ、ヒカゲチョウ、ヒメジャノメ、ツバメシジミ、ムラサキシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/アカスジキンカメムシの幼虫(写真上右)、アキアカネ、コクワガタ、クロカナブン、ツマグロオオヨコバイ、アオバハゴロモ、ツチイナゴ、ショウリョウバッタモドキ、セスジツユムシ等。その他/ツリバナの実、ガマズミの実、ヨウシュヤマゴボウの実、ジョロウグモ等。


9月24日(午後)、横浜市(仮称)カワセミの里公園

 午後は健康昼寝の後に恩田川や鶴見川の田んぼを見回ったが、チョウゲンボウやモズを見つけた。昨日はノビタキを確認しているので、いよいよ野鳥撮影シーズンに入ったなあと思ったが、午後の晴れだと撮影する気が起きないので自宅に戻った。1時間程外回りの掃除等をしていたら曇って来たので、自宅から車ですぐの(仮称)カワセミの里公園へ行った。子育てでやつれた羽は生え変わったのではないかと期待したが、写真のようにやや黒い部分があって、完全に綺麗になるのはもう少し先のようである。また、前回と異なる止まり木にと期待したが、前回の止まり木と池の中に立っている「水深が深くなります」と書かれている白い看板の上に止まるだけであった。しかし、看板は岸から10メートル位で、飛び込みシーン等を狙うには最高だなあと感じた。300ミリか400ミリのレンズを装着して試してみる価値がありそうである。

<今日見られた主なもの>鳥/カワセミの雌(写真上)、カルガモ等。


9月24日(午前)、横浜市緑区新治市民の森

 今朝はだいぶ寒かったなあと思っていたら、早くも富士山に初雪が降ったらしい。そんな訳で、日向の散策でも耐えられると思って新治市民の森へ行った。まずは梅田川を遡って坂下のバス停でUターンし、山際の道を通って遊水池への寄り道をしたが、畑に挿してある棒やアレチマツヨイグサの枯れ穂に、アキアカネがたくさん止まっていた。そこで秋晴れの青空に抜いて撮影した。花ではキクイモやコスモスが咲いていたが、台風の強風で傷んでいる花が多かった。遊水池や満倉谷戸等でも、これといったものはなかったが、エビヅルの実が真っ黒に熟していた。その後、鎌立谷戸奥のカワセミの池まで行ったが、これといったものがカメラに納まらず、今日こそギプアップと思われたが、民家に咲いているコスモスやヒガンバナに各種の蝶が飛来していて、コスモスに吸蜜しているものやヒガンバナの蕾で休憩中のツマグロヒョウモンの雄を撮った。

<今日見られた主なもの>花/ヒガンバナ、キクイモ、ダイコンソウ、クズ、ツユクサ、ヤマハギ等。蝶/ツマグロヒョウモンの雄(写真上右)、ヒメアカタテハ、イチモンジチョウ、モンキアゲハ、アゲハ、モンシロチョウ、ヒメジャノメ、ヒカゲチョウ、イチモンジセセリ等。昆虫/アキアカネ(写真上左)、コノシメトンボ、マユタテアカネ、ヒメアカネ、オニヤンマ、コクワガタ、キスジカミキリ、クロウリハムシ、キバラヘリカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、ツマグロオオヨコバイ、アオバハゴロモ等。鳥/カワセミ等。その他/ツリバナの実、エビヅルの実、ナガコガネグモ、コガタコガネグモ等。


9月23日、横浜市緑区長津田町(仮称)東名の森

 強烈な暴風雨の爪痕を残して台風15号は消え去ったが、横浜では雨より風が強かった。今日は久しぶりの散策となったが、雑木林に隣接する道には様々な木々の枝や葉が散乱していた。果樹園の柿はたくさんの実を落としていて、他にも農業被害はかなりあるに違いない。畑に挿してある棒の先には、高原や山地に避暑に出かけていたアキアカネが舞い戻って来て、何処でもたくさん見られた。という事は、台風通過後一日で里に降りて来た訳で、これが本当なら、もの凄いスピードで移動した事になる。雑木林の間に広がる小じんまりとした草原には、コミスジやキマダラセセリがたくさんいて、オジロアシナガゾウムシが細い草の茎にしがみついていた。また、食樹であるヒサカキの周辺ではホタルガが見られた。その他、花ではキクイモやナンテンハギ、実では、早くもゴンズイが色づいて黒い種子が飛び出していた。

<今日見られた主なもの>花/ナンテンハギ(写真上右)、ヒガンバナ、ヤブラン、ヤマホトトギス、ワレモコウ、ツリガネニンジン、ノダケ、シラヤマギク、キクイモ、マルバルコウソウ、ママコノシリヌグイ、イヌタデ、キツネノマゴ、ツユクサ、クズ等。蝶/アゲハ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、ヒカゲチョウ、ヤマトシジミ、キマダラセセリ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/オジロアシナガゾウムシ、アキアカネ、チャバネアオカメムシ、アオバハゴロモ、ツマグロオオヨコバイ、ミドリバエ、ホタルガ等。その他/ゴンズイの実(写真上左)、ジョロウグモ等。


9月19日、横浜市緑区長津田町(仮称)246の森

 昨日、寺家ふるさと村の昆虫横丁を散策してみて、昆虫の数も種類も減って来ているなあと感じた。そんな訳で何処でも同じような昆虫しかいないだろうから、久しぶりに長津田町の(仮称)246の森へ行った。まず最初に、ゲンノショウコの赤花が毎年見られる場所へ行ってみると、今年も健気に咲いていた。という事は多年生草本なのかなあと調べてみたら、ピンポンパァーンの大正解であった。次に、ネキトンボを期待して丘の上の畑へ行ったら、竹の棒の先に止まっていた。身体が黄色っぽいので雌のようである。雲に隠れていた太陽が顔を出すと逆立ちポーズをとってくれ、まこと絵になるトンボである。今度は真赤な雄をカメラに納めたいなあと思った。最後に、樹液が出ていないかと雑木林を覗くと、樹液は出ていなかったが、見事なヤマホトトギスの群落が広がっていた。これは頂きと三脚にカメラをセットしたが、薮蚊の猛襲にあってしぶしぶ退散する羽目となった。

<今日見られた主なもの>花/ゲンノショウコ(写真上左)、ヤマホトトギス、キクイモ、コセンダングサ、ヒヨドリバナ、キツネノマゴ、ツユクサ、クズ等。蝶/アゲハ、ヒメアカタテハ、ヒカゲチョウ、イチモンジセセリ等。昆虫/ネキトンボの雌(写真上右)、クサギカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、マルカメムシ、アオバハゴロモ、アキアカネ、シオカラトンボ等。その他/イシミカワの実、ジョロウグモ等。


9月18日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 今日も相変わらず残暑が厳しく、午後のみ寺家ふるさと村の昆虫横丁でも散策しようと、布団にUターンして時間を潰してから出かけた。昼飯はもちろん外食なのだが、たまには変ったメニューをという事で、松屋の茄子味噌炒め定食を食べた。昆虫横丁は陽が低くなったので、午後3時頃まで日陰となる。まず最初に保険としてダイコンソウを撮ったが、本当に花期が長いなあと感心した。秋の寺家ふるさと村の名花であるミゾソバもちらほら咲き始め、道端自然観察会の頃には見頃となるだろう。また、何故に昆虫横丁にと目を疑ったが、イシミカワの実を見つけて嬉しくなった。昆虫では、久しぶりにカツオゾウムシやコフキゾウムシがいて、最後にN仙人を探しに横穴近くの尾根へ行ったが、コトヒラテングタケ、シロオニタケ、タマゴダケ等はもちろんのこと、真赤なコノシメトンボやアキアカネが見られた。

<今日見られた主なもの>花/ダイコンソウ(写真上左)、ナンバンギセル、ヤマホトトギス、ミゾソバ、ハキダメギク、タイアザミ、ワレモコウ、アレチヌスビトハギ、シラヤマギク、ユウガギク、ヒヨドリバナ、ツユクサ、クズ等。蝶/アカボシゴマダラ、サトキマダラヒカゲ、ヒメジャノメ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/クロカナブン、コフキゾウムシ、カツオゾウムシ、クロウリハムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、ホシハラビロヘリカメムシ、ツマグロオオヨコバイ、コノシメトンボ、アキアカネ、シオカラトンボ等。キノコ/コトヒラテングタケ、シロオニタケ、タマゴダケ等。その他/イシミカワの実(写真上右)、ジョロウグモ等。


9月17日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 今日は一日中雨で、すやすや眠れるぞと期待していたのに、ああ無常、朝起きて空を見上げると、雲は多いものの太陽が顔を出していた。相変わらず蒸し暑いし風も強いから、何処へ行っても貧果だろうと、土曜日なので生態園が開いているから茅ヶ崎公園へ行った。まずは窪地から散策をを開始したが、コノシメトンボが雌ばかり3匹も見られた。また、前足1本の先がなくなっているが、ヌルデの幹にマダラアシゾウムシが一匹這っていた。公園内や緑道の木立には、アブラゼミやミンミンゼミが元気で、この残暑なら当然やなと苦笑した。生態園の中には様々な花が咲いていて、その気になったら、かなりの野の花がカメラに納まった事だろう。特に、シラヤマギクが各所で美しかった。車に戻る途中、アキアカネを一匹見つけたので撮影したが、今日は夏の代表たるアブラゼミと秋の代表たるアキアカネの粋な取り合わせの散策記となった。

<今日見られた主なもの>花/ヤマホトトギス、シロバナサクラタデ、シラヤマギク、アレチヌスビトハギ、メドハギ、ヒヨドリバナ、タイアザミ、ノダケ、ウド、ゲンノショウコ、ヒメジソ、ハキダメギク、ヒヨドリジョウゴ、キツネノマゴ、キンミズヒキミズヒキ、クズ、ツルマメ、ツユクサ等。蝶/アカボシゴマダラ、コミスジ、キチョウ、イチモンジセセリ等。昆虫/アブラゼミ(写真上左)、アキアカネ(写真上右)、コノシメトンボ、オオシオカラトンボ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、クサギカメムシ、ツマグロオオヨコバイ、マダラアシゾウムシ等。


9月16日、横浜市港北区新吉田町

 当るかどうかは疑問符がつくものの、明日は久しぶりの雨と予想されている。今日も時折大きな雲が流れて来て太陽を隠すので、いくらかしのぎ易い散策が出来た。まずは、路傍の目立たない野草であるヒメジソをカメラに納めた。小さな花だが、マクロレンズで拡大するととても可愛らしい。丘の上の植木屋さんの畑を通り、ほんの少し残った雑木林の縁のマユミに、キバヘリカメムシがたくさん見られた。カメムシは余り飛びそうもないように思えるが、キバラヘリカメムシは軽快に飛翔する。竹林脇の小道を下って日陰の道路脇の草原へ行ったが、ノササゲがとても綺麗に咲いていた。また、農家の庭先のチョウセンアサガオの葉にウリハムシがたくさん見られた。、最後に、反対側の丘の上の植木屋さんの畑へ行ったが、まだ、摘み忘れたブルーベリーの実が見られ、畑に挿してある細い竹の棒にはウスバキトンボが止まり、一匹だがアキアカネも見られた。

<今日見られた主なもの>花/ノササゲ(写真上左)、ヒメジソ、ハキダメギク、カタバミ、ヒヨドリジョウゴ、イヌタデ、ベニバナボロギク、キツネノマゴ、トキワハゼ、ツユクサ、キンミズヒキ、クズ等。蝶/アカボシゴマダラ、キタテハ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ、ダイミョウセセリ等。昆虫/キバラヘリカメムシ(写真上右)、クサギカメムシの幼虫、ホシハラビロヘリカメムシ、マルカメムシ、アオバハゴロモ、ツマグロオオヨコバイ、クロウリハムシ、ウリハムシ、オニヤンマ、アキアカネ、ウスバキトンボ、ツチイナゴ、ショウリョウバッタ等。


9月15日、横浜市緑区三保市民の森

 昨晩はぐっすり眠れなかったので、午前中は布団にUターンした。そんな訳で午後の散策となったが、相変わらずの青空一杯の残暑が続いているので、日陰ちゃん、木蔭ちゃんという事で、11日の午後に行ってずっと日陰の散策が出来た三保市民の森の谷道へ行った。いつもの場所に車を停めて坂を下って行くと、早くもヒガンバナが咲いていた。市民の森入口の日陰に、日向が好きな筈のネキトンボがいて驚いた。まずは三保平に寄ってみたが、マユミの実や葉にキバラヘリカメムシが見られた。その後、予定通りに谷道へ行ったが、マユタテアカネがかなりいて、アキアカネも見られた。山地や高原へ避暑に行かないアキアカネもいるそうだから、そういった個体なのだろうか。それとも先んじて平地に戻った個体なのだろうか。いずれにしても、今月下旬には何処でも帰って来たアキアカネで一杯になる事だろう

<今日見られた主なもの>花/ヒガンバナ、キツネノマゴ、ママコノシリヌグイ、トキリマメ、フジカンゾウ、ヌスビトハギ、マルバルコウソウ、ワレモコウ、ツリガネニンジン、ツルボ、ヒヨドリバナ、オトコエシ、キンミズヒキ、クズ等。蝶/コミスジ、ヒカゲチョウ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/マユタテアカネの雄(写真上左)、マユタテアカネの雌(写真上右)、ネキトンボ、アキアカネ、クロウリハムシ、キバラヘリカメムシ、ツマグロオオヨコバイ、ツチイナゴの幼虫、ハラビロカマキリ等。


9月14日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 まったく嫌になってしまうが、この厳しい残暑はしばらく続くようなので、日陰でも成果が上がる寺家ふるさと村の昆虫横丁へ行った。まずはキノコ横丁に寄ってみたが、あんなにまでたくさん生えていたキノコは跡かたも無く消えていた。キノコはカビの親戚だから、晴天続きによる乾燥には滅法弱い事は言うまでもない。その後は、暑い農道脇の竹の棒にしがみついているコバネイナゴを撮ると、昆虫横丁へ逃げ込んだ。昆虫ではアカスジキンカメムシの幼虫やチャバネアオカメムシが見られた位であったが、ユウガギク、ダイコンソウ、アキノノゲシ、ワレモコウ等が咲いていて、特異な格好のナンンバンギセルも一株見られた。また、クサギの大きな葉の上でアマガエルが休んでいたので素直に切り取った。田んぼでは稲刈りが始まっていて、敬老の日や秋分の日がある来週には全て終わりそうである。

<今日見られた主なもの>花/ナンバンギセル、ヤマホトトギス、アキノノゲシ、タイアザミ、ワレモコウ、ダイコンソウ、アレチヌスビトハギ、シラヤマギク、ユウガギク、ヒヨドリバナ、ツユクサ、クズ等。蝶/ヒメジャノメ、イチモンジセセリ等。昆虫/コバネイナゴ(写真上左)、シロコブゾウムシ、オジロアシナガゾウムシ、クロウリハムシ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、アカスジキンカメムシの幼虫、チャバネアオカメムシ、ホシハラビロヘリカメムシ、ツマグロオオヨコバイ、シオカラトンボ、ササキリ等。キノコ/シロオニタケ等。その他/アマガエル(写真上右)、ナガコガネグモ等。


9月13日、横浜市鶴見区獅子ヶ谷市民の森

 今日も晴天で蒸し暑く、しかも、正午きっかりに用事があったので、至近距離の獅子ヶ谷市民の森へ行った。この周辺にはたくさんの池があるから、ネキトンボ位は棒の先に止まっているのではと期待したが、見事に外れてしまった。もっとも暑さの為に、日向に出て探し回る気力が失せてしまったのだから仕方が無い。そんな訳で日陰散策に徹して、まずは何処でも見られるクサギカメムシの幼虫やクロウリハムシを保険としてカメラに納めた。また、花が少し大きめで鮮やかなヌスビトハギが咲いていたので素直に切り取った。以前にアップして紹介たカタバミやママコノシリヌグイといった、ありふれた路傍の花でも、マクロレンズで覗くととても美しい。更に、侮れない道端で、昆虫ではアカスジキンカメムシの幼虫が、花ではヤマホトトギスが見られ、早くも濃紺に色づいたヤブミョウガの実もあった。

<今日見られた主なもの>花/ヌスビトハギ(写真上左)、ヤマホトトギス、ヤブミョウガ、ガガイモ、クズ等。蝶/ナガサキアゲハ、チャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/クロウリハムシ、ウリハムシ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、アカスジキンカメムシの幼虫、ホシハラビロヘリカメムシの幼虫、ツマグロオオヨコバイ、オニヤンマ、シオカラトンボ、ウスバキトンボ、アキアカネ等。その他/ヤブミョウガの実(写真上右)、ジョロウグモ等。


9月12日、横浜市緑区横浜動物の森公園

 まったくどうした事だろう、不快指数100%の蒸し暑さだなあと苦笑する。来年1年間は、この「みちばた散策記」を意地でも続けようと思っているので、今日も頑張れ花虫さんと、お尻に鞭打って横浜動物の森公園へ行った。お目当ては樹液酒場の昆虫達なのだが、やはり来客数はかなり減少していて、蝶ではアカボシゴマダラとサトキマダラヒカゲが見られた位であった。甲虫類では、カブトムシの雌が一匹と小型のノコギリクワガタの雄が一匹、他はかなり減ったがクロカナブンが見られた。なんとかアカボシゴマダラだけでも綺麗に撮りたかったのだが、ピーカンで背景が明るいから、いかにも日中シンクロしましたといった写真となってしまった。そんな訳で散策記アップがおぼつかない貧果で、昆虫横丁等の葉上を丹念に見て回ったが昆虫の姿は少なく、やっとクサギの葉に止まっているホシハラビロヘリカメムシの幼虫を見つけてほっとした。

<今日見られた主なもの>花/ヒヨドリジョウゴ、フジカンゾウ、アレチヌスビトハギ、ヌスビトハギ、オトコエシ、ヒヨドリバナ、キンミズヒキ、ダイコンソウ、クズ、ツユクサ等。蝶/アカボシゴマダラ(写真上左)、メスグロヒョウモン、ルリタテハ、コミスジ、サトキマダラヒカゲ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/ホシハラビロヘリカメムシの幼虫(写真上右)、カブトムシ、ノコギリクワガタ、クロカナブン、ツクツクボウシ、ツマグロオオヨコバイ、ウスバキトンボ、ツチイナゴ、ササキリ、セスジツユムシ、ヤマトシリアゲ、コガタスズメバチ等。キノコ/カレバキツネタケ、ツブカラカサタケ、シロオニタケ、ノウタケ等。その他/ジョロウグモ等。


9月11日、横浜市緑区三保市民の森

 今日もなんとなく体調がすぐれないので、散策に行くのも辛いなあと思っていたら、午前8時を回るとかなり激しい雨が降って来た。そこで、しめしめと布団にUターンして、雨が止み下草の葉が乾いた午後のみ三保市民の森へ行った。しかし、午後だから西日がとてもきつく、湿度も異常に高いから、完全日陰となった谷道のみ往復した。まずは栗林に繁茂しているママコノシリヌグイを撮った。茎には鋭い棘が生えていて、これで擦られたら大人だって飛び上がるほど痛い。誰が名付けたのか知らないが、残虐この上ないものの的を得た命名ではあるなあと苦笑した。今日の谷道は野草の花が一杯で、こんなに種類があったのと驚いた。昆虫はとても少なかったが、ヤマトシリアゲの発生盛期のようでたくさん見られた。ヤマトシリアゲは年に2回発生するが、初夏のものより今のものの方が赤味がかかっていて美しい。

<今日見られた主なもの>花/ママコノシリヌグイ(写真上左)、ノササゲ、ヤマホトトギス、フジカンゾウ、マルバルコウソウ、ワレモコウ、ツリガネニンジン、ツルボ、ヒヨドリバナ、オトコエシ、キンミズヒキ、クズ等。蝶/イチモンジチョウ、ヒメジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、ムラサキシジミ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/ヤマトシリアゲ(写真上右)、クロウリハムシ、ウリハムシ、アブラゼミ、チャバネアオカメムシ、ツマグロオオヨコバイ、アキアカネ等。


9月10日、横浜市港北区新吉田町

 今日は、「毎日毎日、道端自然観察、好きといえども、嫌になっちゃうな」との思いが強くなり、また、昨日以上の晴天で蒸し暑く、しかも、正午に用事もあったので短時間の散策となった。そんな訳で、いつものコースの半分だけとなったが、路傍の草花は確実に秋に向っていてイヌタデも見られた。昨日のラジオで赤い花や実を子供達がおままごとのお米とするので、赤いまんまん、すなわちアカマンマンとも呼ばれていると紹介していた。また、ヒョドリジョウゴも各所に見られたが、まだ暑いからか花弁を後ろにそらすように咲いていた。そんな花々の中で、畑にへばり着く様にカタバミが鮮やかに光っていた。更に、開発が進んだ新吉田町だが、どっこいツルボが顔を出していて嬉しくなった。昆虫ではアカボシゴマダラが出くわしたオニヤンマを素早く避けたが、オニヤンマはしつこく追う事はしなかった。やはり獲物が大き過ぎたのだろう。

<今日見られた主なもの>花/カタバミ(写真上左)、ヒヨドリジョウゴ(写真上右)、ツルボ、イヌタデ、ヒヨドリバナ、キクイモ、ベニバナボロギク、キツネノマゴ、トキワハゼ、ツユクサ、キンミズヒキ、クズ等。蝶/クロアゲハ、アゲハ、アカボシゴマダラ、コミスジ、ウラギンシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/クロウリハムシ、ベッコウハゴロモ、オニヤンマ、ウスバキトンボ、シオカラトンボ等。


9月9日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 朝起きて空を見上げると曇り空、ネットで天気予報を調べると一日中曇り。これはしめしめ、午前中はキノコで午後はカワセミのダブルヘッダーやなと家を出た。しかし、ああ無常、しばらくすると青空がかなり広がって来た。それでも寺家ふるさと村と決めてしまったので行く先は変更せず、とりあえず様子見にキノコ横丁へ行った。昨日一昨日と良い天気だったから、キノコは左程見られなかったものの、キタマゴタケ、テングタケ、ウスキテングタケはなんとかなりそうだったので、持参した傘でキノコに当っている光を遮ったり、時折流れてくる雲に太陽が隠されるのを待ったりして撮影した。そんな訳で、キノコ横丁だけでかなりの時間をとられてしまい、今日のもう1つの狙いであったウッドペッカー似のアレチヌスビトハギだけはカメラに納めて駐車場に戻った。天気はますます良くなって蒸し暑く、午後のカワセミはパスした事は言うまでも無い。

<今日見られた主なもの>花/アレチヌスビト(写真上左)、ユウガギク、クズ等。昆虫/アブラゼミ、ツクツクボウシ等。キノコ/キタマゴタケ(写真上右)、テングタケ、ウスキテングタケ、ヘビキノコモドキ、カバイロツルタケ、ニオイコベニタケ等。


9月8日、横浜市緑区新治市民の森

 なんとなく身体の調子が悪いし、夏休み後の8月23日から一日も休んでいないで小休止とも思ったが、午前中の2時間だからと新治市民の森の旭谷戸へ行った。今日もピーカンだから、棒の先に止まるトンボでも撮ろうと思ったのだ。その思惑は昨日と異なって叶えられたのだが、ネキトンボはかなり高い竹の棒の先であったり、錆び付いた鉄の棒の先であったりして涙を流したが、とても綺麗な個体のシオカラトンボがいたので撮影した。何処でも普通に見られるシオカラトンボだが、いざ綺麗に撮ろうとするとなかなか難しい。花では高原では腐るほどあったワレモコウやツリガネニンジンが咲いていたが、横浜では貴重品なので素直に切り取った。その後、前回と同じく雑木林の樹液酒場を覗いてみたが、なんとカブトムシの雌雄とノコギリクワガタの雌雄がいて嬉しくなった。今日は昨日に比べるとかなり蒸し暑かったので、まだいても当然かなと微笑んだ。

<今日見られた主なもの>花/ワレモコウ(写真上左)、ツリガネニンジン、ツルボ、ヒヨドリバナ、キンミズヒキ、ダイコンソウ、クズ、ツユクサ、ヤマハギ等。蝶/ツマグロヒョウモン、キタテハ、コミスジ、サトキマダラヒカゲ、ヒメジャノメ、ヒメウラナミジャノメ等。昆虫/シオカラトンボ(写真上右)、オニヤンマ、ハグロトンボ、ネキトンンボ、ウスバキトンボ、ヒメアカネ、アキアカネ、マユタテアカネ、ショウジョウトンボ、カブトムシ、ノコギリクワガタ、ヒグラシ、トノサマバッタ、ショウリョウバッタ、ツチイナゴ等。


9月7日、神奈川県川崎市麻生区早野の里

 何日ぶりだろう、本当に久しぶりの雲一つ無い上天気となった。気温も湿度も低いので散策日和とは言えるのだが、やはりピーカンではねーと眉をしかめた。そんな訳で、青空に抜いてトンボを撮ろうと、これまた久しぶりに早野の里へ行った。いつも車を停める路傍はすっかり草刈がなされていて、エサキモンキツノカメムシを撮った位で農耕地に通ずる小道を下ったが、ベッコウハゴロモやヤマハギを撮り、また、コノシメトンボが棒の先に止まっていた。畑にたくさん挿してある竹の棒にネキトンボでも止まっていないかと期待したが何も見られなかった。しかし、アキアカネが帰って来ればたくさん見られる事だろう。最後にハンノキ林の谷へ行ったが、愛護会活動が盛んだから道端の草はすっかり刈られていた。何処へ行っても愛護会活動は生き物哀誤会活動であるなあと苦笑して、谷の奥の葛の葉に腹部が長いコンボウナガハリバエがいたのでカメラに納めて引き返した。

<今日見られた主なもの>花/ヤマハギ(写真上左)、ゲンノショウコ、マルバルコウソウ、ダイコンソウ、ツルマメ、クズ、ツユクサ等。蝶/アゲハ、ツマグロヒョウモン、アカボシゴマダラ、キタテハ、コミスジ、キチョウ、モンシロチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/コンボウナガハリバエ(写真上右)、クロウリハムシ、ウリハムシ、アブラゼミ、コノシメトンンボ、ウスバキトンボ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボ、ツチイナゴの幼虫等。キノコ/ニオイコベニタケ等。


9月6日(午後)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 前述したように横浜動物の森公園では貧果に泣き、このため被写体を探す時間が長くなって終了時間がかなり延びてしまった。そこで、昼食は近くのスーパー「つるかめ」で397円のとっても美味しい中華丼と5個入りのミニドーナツを買って食べた。その後、涼しいけれど高い建物の影で熟睡し、これからは健康昼寝のベストシーズンに入るなあとにんまりした。目が覚めてみると曇っているので、野鳥にしようかキノコにしようかと迷ったが、N仙人がみつけてくれたアカヤマドリの幼菌はどのくらい成長しただろう、きっと撮り頃になっているのではないかと気になって、またしても寺家ふるさと村へ行った。すると案の定、撮って下さいようとアカヤマドリがお待ちかねであった。更に、様々なキノコが発生していて、一番好きなテングタケの幼菌が太い根の間から顔を出していたので、おもっきり背景を暈して撮影した。

<今日見られた主なもの>花/オモダカ、オトコエシ、キンミズヒキ、アレチヌスビトハギ、ヤマホトトギス、クズ、ヘクソカズラ等。キノコ/アカヤマドリ(写真上左)、テングタケの幼菌(写真上右)、タマゴタケ、ウスキテングタケ、ガンタケ、ヘビキノコモドキ、コガネヤマドリ、ヤマドリタケモドキ、ブドウニガイグチ、ツルタケ、カバイロツルタケ、ニオイコベニタケ等。


9月6日(午前)、横浜市緑区横浜動物の森公園

 大気の状態がまだ不安定なのか、自宅を出発して少し経つと雨が降って来た。しかし、すぐ止みそうなので、久しぶりに横浜動物の森公園へ行ってみた。しかし、雨がかなり降ったようで樹木の幹は濡れているものが多く、期待した樹液酒場は賑わってはいなかった。そんな訳で貧果か予想され、まずはクヌギの幹で小休止しているクロカナブを撮った。クロカナブンはカナブンやシロテンハナムグリに比べると発生時期が遅く、旧盆を過ぎる頃から樹液酒場で一番幅を利かせるようになる。その後、掘っ立て小屋広場へも行ってみたが、ネキトンボとナツアカネがいたので、しめしめと良い場所に止まってよと誘導したが失敗し、遠くへ飛び去られてしまった。これで今日は万事休すかなと思ったら、湿地脇の小道のエノキの幼木に、アカボシゴマダラの幼虫やサナギがたくさん見られた。アカボシゴマダラは、これからもだらだら発生を続けるようである。

<今日見られた主なもの>花/マルバルコウソウ、オトコエシ、キンミズヒキ、ダイコンソウ、クズ、ツユクサ等。蝶/アカボシゴマダラの幼虫(写真上左)、ルリタテハ、コミスジ、クロコノマチョウ、サトキマダラヒカゲ、ヒメウラナミジャノメ、ムラサキシジミ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/クロカナブン(写真上右)、カブトムシ、カナブン、ツクツクボウシ、オオアオイトトンボ、ネキトンンボ、ウスバキトンボ、ナツアカネ、ツチイナゴの幼虫等。キノコ/キタマゴタケ、テングタケダマシ等。その他/シロオビトリノフンダマシ、ジョロウグモ等。


9月5日、横浜市緑区北八朔公園

 今日も雨がいつ降って来てもおかしくない空模様で、紀伊半島での甚大なる被害が報じられているが、まこと台風12号は大型だったんだなあと実感した。そんな訳で、雨が降って来ても逃げ込める場所があるし、このHPの掲示板でお馴染みの葛の葉さんに、北八朔公園のアオモンイトトンボを観察するようにと勧めているので、様子を見て来なくてはとも思ったのである。イトトンボを見つけるには、イトトンボモードに虫目をチェンジしないと難しいが、岸辺の草原にたくさんいたので簡単に探し出す事が出来た。今日の特筆事項はリスアカネで、昨日紹介した茅ヶ崎公園のコノシメトンボに極似しているが、見比べてみると何となく異なっているように感じる事だろう。アカトンボの仲間の見分け方の基本、胸の紋様を見比べると確実に判別がつく。思わぬ収穫をカメラに納めると、公園上の東名港北PAへ550円の豚汁定食を食べに行った。

<今日見られた主なもの>花/クズ、キツネノマゴ、シュウメイギク、ニラ等。蝶/ツマグロヒョウモン、キチョウ、ヒメウラナミジャノメ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/アオモンイトトンボ(写真上左)、リスアカネ(写真上右)、オニヤンマ、アブラゼミ、ツクツクボウシ等。


9月4日(午後)、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 午後からは、昨日見たキノコはどうなっただろう、また、ウスキテングタケが良く撮れなかったので、もう一度チャレンジしてみようと寺家ふるさと村へ行った。期待したウスキテングタケはまだ良い状態で残っていたが、昨日撮影したヤマドリタケモドキやキタマゴタケはかなり成長していて、撮影する気にはなれなかった。今日はどういう訳かN仙人がいないので、キノコ横丁から尾根筋に行ったのではなかろうかと電話をかけてみると、タマゴタケを撮っているとの事なので急行した。すると久しぶりに見る真赤で端正な美しい姿が眼に飛び込んで来た。私が長期の夏休みを過ごしていた時にも発生したという。タマゴタケは例年なら秋の長雨の後に生えるので、いったい今年はどうなっているのだろうとN仙人と話し合ったが、秋の長雨の後は、今季まだ発生が見られない秘密のポイントに生えるだろうとの結論に至った。

<今日見られた主なもの>花/ツルニンジン、ツルマメ、アレチヌスビトハギ、ヤマホトトギス、クズ、ヤブカラシ、ヘクソカズラ等。蝶/ルリタテハ、サトキマダラヒカゲ等。昆虫/クロカナブン、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ等。キノコ/ウスキテングタケ(写真上左)、タマゴタケ(写真上右)、キタマゴタケ、テングタケ、ヘビキノコモドキ、コガネヤマドリ、ヤマドリタケモドキ、ブドウニガイグチ、カワリハツ、ツルタケ、ノウタケ、キツネノエフデ等。


9月4日(午前)、横浜市都筑区茅ヶ崎公園

 大型で強い台風12号は日本海に抜けたが、速度が遅かった事もあって、各地で記録的な豪雨を記録している。被害にあった方々にはまことに申し訳ないが、私が住んでいる地域は、降るぞ降るぞと天気予報では傘マークが続いたが、結局、通り雨が時折あった程度で拍子抜けしてしまった。今日は昨日の寺家ふるさと村のキノコの発生具合からして、茅ヶ崎公園でもかなりのキノコが見られる筈と行ってみたが、テングタケが見られた位で、これといった目ぼしいキノコは見られなかった。やはり国道246号線より北側の地域の方が、雨が良く降ったようである。そんな訳で期待は見事に外れてしまったが、前回は見られなかった真赤に色づいたコノシメトンボの雄がいて嬉しくなった。その後、茅ヶ崎公園生態園が開いていたので入ってみたが、相変わらずの蒸し暑さの為に尾根まで上がってみる気にはなれなかった。

<今日見られた主なもの>花/キンミズヒキ、クズ、ツルマメ、ツユクサ等。蝶/アオスジアゲハ、アゲハ、キチョウ、サトキマダラヒカゲ、ウラギンシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/ミンミンゼミ(写真上左)、コノシメトンボ(写真上右)、オオシオカラトンボ、アブラゼミ、ツクツクボウシ等。鳥/カワセミ等。キノコ/テングタケ等。


9月3日、横浜市青葉区寺家ふるさと村

 天気予報では一日中雨とあったが、どうせ降らないでしょうと思っていたら、やはりその通りになった。台風12号は高知県に上陸してから中国地方を縦断して日本海に抜けるようだが、まこと我が国は天災の多い国土だなあと溜息が出た。今日はその余波で、ますます風が強いので、写真撮影日和では無いと布団にUターンしたが昼前に目覚め、港北PAで食事をしてからキノコなら風が吹いても撮影出来からと寺家ふるさと村へ行った。こんな天気だから誰も来ていないだろうと思ったら、さすがN仙人、四季の家の植え込みでウスキテングタケを撮っていた。そんな訳で、連れ立ってキノコ横丁へ行ってみると、今夏2回目のキノコの発生が見られ、ヤマドリタケモドキとキタマゴタケを撮影した。その他になにか被写体はないかなあと探してみたが、アブラゼミやツクツクボウ位で、相変わらず風が強くて撮影困難に思えたので昆虫横丁等へは行かなかった。

<今日見られた主なもの>花/アレチヌスビトハギ、ヤマホトトギス、クズ、ヤブカラシ、ヘクソカズラ等。蝶/ツマグロヒョウモン、サトキマダラヒカゲ等。昆虫/ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ等。キノコ/ヤマドリタケモドキ(写真上左)、キタマゴタケ(写真上右)、テングタケ、ウスキテングタケ、ヘビキノコモドキ、セミタケ、ツクツクボウシケ等。


9月2日、横浜市都筑区葛ヶ谷公園

 「今日こそ雨でしょう!」と朝起きて外を見ると、「なぬー、今日も雨が降っていない」と驚いた。なにしろ、これで3日連続で天気予報が外れてしまった訳である。台風12号の動きが自転車並みに本当に遅いのだろう。相変わらずいつ雨が降って来てもおかしくない雲行きなので、至近距離の葛ヶ谷公園へ行った。散策を開始すると、昨日見つけられなかったガガイモが咲いていて嬉しくなった。しかも、純白ではなく淡い赤紫色である。また、マテバシイの幹にコクワガタが這っていたので素直に切り取った。その後、アブラゼミ、ツクツクボウシ、エサキモンキツノカメムシ等をカメラの納めて大原みねみち公園まで行ったが、これといったものには巡り合わなかった。以上、今日も一日中雨で自宅蟄居のつもりでいたが、結局、午後の一時のみ通り雨があった位で蒸し暑かったが、台風からの風はやや強かった。

<今日見られた主なもの>花/ガガイモ(写真上左)、クズ、ヌスビトハギ、アカツメクサ、ヤブラン、ヘクソカズラ、ツユクサ、ヨウシュヤマゴボウ等。蝶/アカボシゴマダラ、キチョウ、サトキマダラヒカゲ、ムラサキシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/コクワガタ(写真上右)、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、エサキモンキツノカメムシ、ツチイナゴの幼虫、カノコガ等。その他/ヤマボウシの実等。


9月1日、横浜市港北区新吉田町

 朝起きて外を見ると、「なぬー、今日も雨が降っていない」といった按配で、またまた天気予報は外れてしまった。台風12号の動きが遅いのだろう。それでも、いつ雨が降って来てもおかしくない雲行きなので、久しぶりに新吉田町へ行った。農家の庭先にはヒャクニチソウが咲き残り、キアゲハが吸蜜に訪れていた。名産の「浜なし」の販売も始まっていて、本来なら爽やかなる9月の筈だが、湿度も気温も異常に高くて、熱帯にいるかのようである。そんな訳で、なんとなく貧果が予想されたので、民家のサンショウの実が弾けていたのでカメラに納めた。その後、ベッコウハゴロモ、ツチイナゴの幼虫が見られた位で、これといった被写体に巡り会わない。今の時期ならガガイモの花と思ってポイントへ行って見たが、何処にも咲いていなかった。へとへとになって丘の上のブルーベリーの畑に登って行くと、ウスバキトンボが竹の枝に止まり、早くもアオツヅラフジの実が紺色に色づいていた。

<今日見られた主なもの>花/キクイモ、ヒヨドリジョウゴ、ヤブラン、ヘクソカズラ、ツユクサ、ヨウシュヤマゴボウ等。蝶/カラスアゲハ、キアゲハ、アゲハ、アカボシゴマダラ、ゴマダラチョウ、コミスジ、キチョウ、サトキマダラヒカゲ、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ、チャバネセセリ等。昆虫/ウスバキトンボ(写真上右)、ナカジロサビカミキリ、ベッコウハゴロモ、ショウリョウバッタ、ツチイナゴの幼虫、クサギカメムシの幼虫、カノコガ等。その他/サンショウの実(写真上左)、アオツヅラフジの実等。


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