2005年:つれづれ観察記
(11月)


11月30日、東京都大田区東京港野鳥公園

 昨日はかなり強い風が吹いて、だいぶ木々の葉が落ちた。今日は西高東低の冬型となって、新潟県等の日本海側では雪が降ると予想されていた。こうなっては関東地方は木枯らしが吹くのかなと思っていたが、気温こそ低いものの風の無い穏やかな日となった。一昨日も書いたようにもう昆虫や花やキノコの季節では無い。明日から12月なのだから、とうとう冬がやって来たと言っても良かろう。野鳥撮影シーズ突入の筈だが、何処へ行っても今一である。そこで今日はアオサギやカワウでもいいやと、東京は大田区にある東京港野鳥公園へ行った。ここは駐車場が無料だし、入園料も300円と格安だ。野鳥公園だが、自然生態園と称される人工的に造成された雑木林も田んぼもあって、また、様々な樹種の木も植えられている。この為、春から秋なら昆虫や花や実を撮影できるし、冬だって冬芽葉痕を観察するのにも最適である。そんな訳で、野鳥に振られた場合を想定して、いつものように午前中は一般撮影機材で主に自然生態園を散策した。
 管理事務所の周辺にはツワブキとカンツバキがたくさん咲き、ツルウメモドキやウメモドキの実がとても綺麗である。自然生態園に入ってすぐの所にナナカマドが植栽されていて、真っ赤な実がたくさん実っていた。ナナカマドはご存知のようにブナ帯から亜高山帯に見られる樹木だから、場違いには違いないのだが、遠くへ行かなくとも、その実を観察できるのだからとっても有難い。ちなみにナナカマドの名の由来は、七回竈に入れても燃え尽きない燃えにくい性質から来ていると図鑑にあった。ここから自然学習センターまでは、ユスラウメ、アンズ、ウメ等が植栽されていて、春ならばとっても楽しい場所だ。また、小川沿いにはアジサイがたくさん植えられ、梅雨の頃はとても美しいのだ。急に気温が下がったから、昆虫は見られないのではと思ったが、樹木の幹にハラビロカマキリやオオカマキリが暖をとり、ツワブキの花にヤマトシジミやイチモンジセセリ、各種のハナアブが吸蜜に訪れていた。また、今年の春、真黄色の花をつけていたサンシュユは、枝がたわわんばかりにたくさんの実をつけている。「やっぱり撮るものがないな、葉痕でも撮ろう」と人気者のチャンチンを見に行ったが、まだいくらか葉が残っていたし、それならアキニレでもと思ったが、こちらはテレコンバーターないしクローズアップレンズを持参しないと小さくて様にならない。そんな訳で、今日の午前中も左程の成果は上がらなかった。
 午後からはもちろん野鳥撮影機材に変えてネイチャーセンターの方へ行った。先だって使わなくなったフイルムカメラ及びレンズを委託に出して、そのお金の一部でデジスコセットを購入したが、今日自宅に届くことになっているので、機材はいつものシグマ50〜500ミリズームである。なにしろネイチャーセンター周辺は広大な東淡水池、潮入りの池だから、ちょいと焦点距離が短すぎる。それでもアオサギやカワウなら体が大きいから、なんとかなるさと思った訳である。まず、東淡水池にある東観察広場の観察窓から池を見渡してみると、カワウ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、キンクロハジロが観察出来たが、カモ類の種類も数も少ない。まだ、時期に至っていないからかもしれないが、去年のようにオオタカがいついてしまって、カモ類は東京港野鳥公園を敬遠しているのかもしれない。野鳥ファン最大のスターであるオオタカがいるために、かえって野鳥の飛来数が減じているなんて皮肉である。
 ネイチャーセンターを素通りして、2号観察小屋を覗いてみたが誰もいないし、観察窓から見られるものはカワウのみである。そこで1号観察小屋へ行ってみると、双眼鏡で熱心に野鳥を観察している若者がいた。見られるものは相変わらずカワウ、アオサギである。ここは潮入りの池と言われる様に、潮の干満の影響を受けて干潮時なら干潟が広がるのだが、満潮近くのために水で一杯だ。これでは干潟に餌をあさりに来るサギ類、シギチドリ類の観察及び撮影はNGである。今度来る時には干潮時を見計って来なければと痛感する。それでも何本も立つ太い杭の上に止まるカワウを撮った。「なんにも来ないね」と若者にぼやいてみたが、若者はそれでも双眼鏡で熱心にあたりを見回している。本当にバードウォッチングが好きなのだ。これは今日もこのHPの観察記は寂しいものになるなと嘆いていたが、ふと2号観察小屋の向こうに僅かに露出した島のような場所を見ていたら、3羽の鳥がやって来た。イソシギかなと思ったが、レンズを通して見ると細長い冠羽がついているではないか。その面影は何処かで観察した事のある鳥だなあと思っていたら、若者が「タゲリです」と、兎のような速さでもっと良く見える2号観察小屋へ向かって駆け出した。そこで亀よりは少し早い速度で後に続いた。2号観察小屋の観察窓から至近に見ると、やはりタゲリであった。田んぼにいるから田ゲリなのに東京港野鳥公園にいるとは驚いた。最初に見た瞬間にタゲリだと思い浮かばなかったのはこの為である。以上、今日は見られる野鳥の数は少なかったが、「最後になってタゲリを観察出来て、来て良かったね」と、2号観察小屋に居合わせた方々は口々に言った。

<今日観察出来たもの>花/ツワブキ、サザンカ等。蝶/キチョウ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/テントウムシ、アキアカネ、ハラビロカマキリ等。鳥/カワウ(写真上左)、ダイサギ(写真上右)、アオサギ、イソシギ、ハクセキレイ、タゲリ(写真中左)、オオバン(写真中右)、オカヨシガモ、キンクロハジロ、カルガモ、ヒヨドリ等。その他/ナナカマドの実(写真下左)、ガマズミの実、マユミの実、サンシュユの実、ムラサキシキブの実、ヘクソカズラの実(写真下右)、マルバシャリンバイの実、ナンテンの実、シロダモの実、イイギリの実、モッコクの実、ネズミモチの実等。


11月28日、神奈川県平塚市土屋〜秦野市権現山

 昆虫も野の花もキノコも少なくなり、まだ、冬鳥もたくさん見られないから、12月に入るまで出かけるのは止めよう、HPの更新もさぼろうと思っていたのだが、昨日おとなしくしていたので、右手人差し指がなんとなく変だ。「花虫さん、シャッターボタンを押させて下さいよ」と泣いているではないか。「仕方ないな、それでは何処かへ行くか」と、あまり気乗りしないが、人差し指の為に出かける事にした。まったく、ニコチン中毒以外に写真中毒にもかかっているのだから困ってしまう。何処へ行こうかなあと思案したが、今年はリンドウを美しく撮影していなかったし、カモ以外の鳥なら何でも良いから撮りたいと、午前中は平塚市土屋へ午後から秦野市権現山の野鳥観察施設へ行こうと出発した。そんな訳で今日も家に蟄居のつもりでいたので、現地に到着したのは10時を回っていた。もっとも、リンドウは陽が高くならないと花開かないのだから、ちょうど良いのかもしれない。平塚市営土屋霊園の駐車場に車を停めたが、周りにスダジイがたくさん植栽されていて、シイの実がたくさん落ちていた。かつては良く拾って食べたものだが、HPを始めてから忙しくなって皮を剥く時間が惜しくなった。そう言えば芝栗も拾わなくなったし、セリも摘まなくなったし、里山の恵みを味う事がここしばらくなくなっている。来年からはHP更新も写真撮影もほどほどにして、これらの幸を味わうことにしょう。
 リンドウの穴場は人知れぬ場所にあって、そんな誰もいかない所だから、一昨年はスズメバチが巣を造っていて、「このやろー、来るなー」と体当たりをされてから、怖くなって去年は行く気が起きなかった。しかし、もうスズメバチは女王蜂以外は死滅したことだろうからと安心して行ってみた。しかし、雑木林の梢に陽が遮られて、まだほとんどの花が開いていなかった。そこで日当たりの良い場所にあるリュウノウギクを先に撮影した。リュウノウギクもリンドウも花期が非常に長く、霜が降る頃まで咲いている。その葉が赤褐色に変わった方が、両方とも晩秋らしさが出て最高だ。リュウノウギクを撮影してから、しばし日当たりの良い小道を散策すると、蝶ではアカタテハ、ツマグロヒョウモン、ベニシジミが見られた。ツマグロヒョウモンは何処へ行っても、最も普通種となったようである。また、オオアオイトトンボが細い枝に止まっていた。これでだいぶ時間が経ったからと再びリンドウを見に行くと、花開いているものがだいぶ多くなっていた。この土屋に今の時期に来ると、どうしてもモズの早やにえを探したくなる。特に雑木林に隣接する水道施設に張り巡らされている鉄条網がモズのお気に入りで、今まで様々な種類の早やにえを観察した。しかし、今日は鉄条網では風情に欠けると他所を探してみたら、鋭い切っ先の竹の棒の先にコバネイナゴが刺してあった。まさかまだ生きているとは思わなかったのだが、触覚や足がスローモーに動いているのには驚いた。きっとモズがまだ刺したばかりのようである。
 いつもよりだいぶ遅く来たから、権現山で野鳥が撮れなかった時の保険が確保出来るかなあと心配だったが、まあまあの写真が4枚撮れた。だから、権現山で後2枚を追加すれば良いのだと、気がすごく楽になった。もっとも、野鳥がほとんど見られなかった事もあるから、ことによったら後2枚も苦しいかもしれない。しかし、時計を見ると12時を回り、もし撮れなかったらHPの更新は今日も昨日に続いて無しと思って、野鳥観察施設に向かった。観察窓が空いているかなと心配したが、今日も先客は二人だけであった。キビタキが帰ってからルリビタキがやって来るまで、常連さんだけになってしまうのだから仕方があるまい。私にとってはヒヨドリ君だけはちょいと頂けないが、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ等の常連さんだって、美しく撮れればとっても満足なのである。他所でこれらの野鳥を美しく撮るのは本当に難しく、権現山だからこそ比較的楽に撮影出来るのである。今日はその中でもシジュウカラを美しく撮影したかった。そんな無欲が功を奏したのか、これらの常連さん達がその数は少ないものの、入れ替わり立ち代りやって来てくれた。しかも、一種に付きまあまあの写真が各一枚づつ撮れたのだから嬉しくなる。その後、何か変わったものが来てくれないかと余裕で待ったが、やはり夏鳥と冬鳥の交代の端境期はまだ続いていて、常連さん以外には姿を見せなかった。ただ、今日の特筆事項と言えるのかどうかは分からないが、初めてモズが水浴びをするのを観察した。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ(写真上左)、リュウノウギク(写真上右)等。蝶/ツマグロヒョウモン、アカタテハ、ベニシジミ等。昆虫/テントウムシ、オオアオイトトンボ(写真下右)等。鳥/シジュウカラ(写真中左)、ヤマガラ(写真中右)、エナガ、メジ、モズ、ヒヨドリ等。その他/モズのはやにえ(コバネイナゴ:写真下左))等。


11月26日、東京都町田市小野路町・図師町

 一昨日の舞岡公園と同じく、小野路町・図師町での観察記「小野路図師紀行」も、今日を入れて後3回で終了となる。本年は、ゼフィルス、オオムラサキ、スミナガシ等の美麗な蝶の発生も少なく、また、年々、リンドウ等の野の花が減っているが、来るたびに何かに出会え、そして勉強となった一年であった。来年も「小野路図師紀行」こそ書かないものの、週一ペースで足を運ぶ事となろう。今日は、12月に入るにあたっての、晩秋の最後の一日と思って散策した。お蔭様で、これといったものには出会えなかったが、カメラの中は満腹となった。なにはともあれ、里山散策の筆頭のフィールドは、やはり小野路・図師なのである。詳細は「小野路図師紀行」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ、リュウノウギク、セイタカアワダチソウ、チャ、ボケ、サザンカ等。蝶/テングチョウ、キタテハ、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/テントウムシ、ツマグロオオヨコバイ(写真上左)、ホソヘリカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、チャバネアオカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫等。キノコ/アシボソノボリリュウタケ、ムラサキシメジ、ニガクリタケ等。その他/ヤマコウバシの実(写真上右)、アオツヅラフジの実、コバノガマズミの実、マユミの実、ヤブムラサキの実、ムラサキシキブの実、カラスウリの実、スズメウリの実、ナンテンの実、ヒノキの実、ヤブミョウガの実、ゴンズイの実等。


11月24日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今年の舞岡公園行きも今日を入れてあと数回となった。今年は我が身の実力を顧みず、恐れ多くも「舞岡公園散策手帳」なるものを始めてしまい、毎週必ず行くとのかなりしんどいしばりをかけてしまった。しかし、12月に入れば見るもの撮るものが、がくんと少なくなる。もちろん野鳥撮影の最適シーズンとなるのだが、到底8枚の写真を野鳥ばかりで揃えるのは至難の業だ。そこで12月は毎週行ったとしても、撮りだめして2回程ご紹介するしかないと思われる。今日はまあばっちり写真が撮れる今年最後の日と思い、慎重に、しかし、楽しく散策した。お蔭様で望外の数の写真をカメラの中に収める事が出来た。詳細は「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ、ワレモコウ、ホトトギス、ノコンギク、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、ハキダメギク、カタバミ、タイアザミ、ノゲシ、イヌタデ、ツワブキ、シュウメイギク、キク、ヤツデ、チャ、サザンカ等。蝶/モンシロチョウ、キチョウ、ツマグロヒョウモン、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ等。昆虫/ナナホシテントウ、テントウムシ、ヨモギハムシ、ウリハムシ、クロウリハムシ、アキアカネ、クサギカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ(写真上右)、アオマツムシ、ツマグロオオヨコバイ、クロスズメバチ、ハラビロカマキリ、チョウセンカマキリ等。野鳥/ジョウビタキ、アオジ、ダイサギ、スズメ等。キノコ/エノキタケ、ヒイロチャワンタケ等。その他/ジョロウグモ、サワグルミの葉痕、ヤマザクラの葉、ガマズミの実(写真上左)、ムラサキシキブの実、ノイバラの実、ニシキギの実、ヒヨドリジョウゴの実、マユミの実、コマユミの実、カマツカの実、スイカズラの実、アオツヅラフジの実、ウツギの実、ヘクソカズラの実、センリョウの実、マンリョウの実等。


11月23日、横浜市緑区三保市民の森〜横浜キノコの森

 今日は勤労感謝の日である。この一年は勤労と呼ぶには程遠い日々を送ってしまったので、せめてこのHP更新は勤労せねばならないと、三保市民の森と横浜キノコの森へしぶしぶ行った。しかし、現在主に一般撮影用として使用しているペンタックスistDSとタムロン90ミリマクロの組み合わせは、楽しくなる程にピント合わせがしやすく、その色合いも色濃く鮮やかで素晴らしいから、しぶしぶ来たのに散策しだすと本気印になってしまった。12月を前にして撮るものがなくなって来たが、この組み合わせの機材なら、例え日陰にあるものでも、彩度、コントラスト、シャープネスが高く撮れるのである。年末の写真展まで後一ヶ月を切ったが、写真展の基本サイズである半切まで伸ばせる写真を手にする事は非常に難しい。写真展初参加の方々は去年その事を思い知った。写真は誰でも撮れ、600万画素以上のカメラなら半切まで引き伸ばせると思われているが、しっかりとピントが合いブレのないものでなければ、半切まで伸ばせないのだ。この為、シャッター速度が遅くなれば三脚とレリーズは必携で、被写体ぶれがあるから、粘り強く風に揺れるのが止まるまで待たなければならない。今日もこのセオリーを守って撮影した事は言うまでもない。
 朝の内は曇っていたが次第に青空が広がり、風がなくとても暖かい日となった。今日はまず三保平の広場に植栽されている、サザンカやツバキの葉に日向ぼっこににやって来るムラサキシジミとウラギンシジミを狙った。恐らくもう10年近くも晩秋の恒例となっている違いない。途中、冬に丸坊主にされて枯れてしまうかなと心配していたポーポーの木の葉痕が、可愛らしくポーズを撮っていたので撮影した。三保平に着くと、ウメモドキの赤い実が晩秋の光を浴びて輝いている。大きなケヤキの木やモミジの葉は色づいて、本当に晩秋の色が一杯である。サザンカも咲き始めているから、きっとムラサキシジミは集合しているに違いないと探してみると、すぐに雌が見つかった。例外はあるものの、蝶の世界では雄の方が美しいものが圧倒的に多いが、このムラサキシジミは雌の方がきりりとしまった配色をしているのだ。日向ぼっこしている蝶に焦点距離の短いレンズで近づくと、身体が太陽光線を遮断して影をつくってしまう。その為に蝶に逃げられてしまうからと180ミリマクロを装着して、もちろん三脚につけて慎重に近づいた。最初、指でシャッターを切ったが、逃げないのでレリーズをつけて撮影する事も出来た。後で液晶デイスプレイで最大まで拡大してみると、180ミリだからやはりレリーズで切ったものの方が鮮明であった。これなら半切まで伸ばせるだろう。期待通りムラサキシジミは思う存分撮影出来たが、とうとうウラギンシジミは現れなかった。
 車にいったん戻って身軽な撮影機材にして谷道へ入って行くと、ツタ、ツタウルシ、クロモジ、ヤマコウバシ等がみんな紅葉黄葉してお待ちかねであった。図鑑によるとツタウルシは近づいただけでかぶれる方がいるとあるが、私は触ってもかぶれた事はない。いつも女性に振られてばっかりいたので、神様が気の毒に思って、そんな体質を与えてくれたようである。この他、プラスチックで出来た丸太の柵の上に、クサギカメムシ、エサキモンキツノカメムシ等がたくさん這っていたが、昨日、より美しく撮れるアジサイの葉上でしこたまカメラの中に収めていたので、撮るのを割愛した。また、可愛らしいのに猛毒のニガクリタケが様々な樹種の丸太から生えていた。
 午後からは横浜きのこの森へ行った。このところずっと雨が降っていないし、また、ここ当分傘マークが見当たらないので、キノコの発生は期待していなかったが、ウスタビガ等のあっと驚くものに出会えるのではと期待したのだ。しかし、その期待は空しく裏切られ、いつもなら何か色合い溢れた被写体がある隣接する団地にも、キクが毀れんばかりに咲いているだけであった。しかし、せめてものどきっとしたものと言ったら、クロコノマチョウが2頭現れた事であるかもしれない。一頭はどうやらコナラの樹液で食事をしていたらしく、見るとこの時期としては信じられないくらいに樹液が滴り落ちていた。また、日当たりの良い栗林に隣接する道に太い枯れたモウソウチクが二本立てかけられていて、そこにテントウムシが群れていた。観察していると所々に開いた穴や割れ目から出入りをしている。どうやらこのモウソウチクの中がテントウムシの越冬場所のようである。テントウムシは様々な斑紋を持つことで知られているが、紅型、2紋型、4紋型等、様々な紋様をしたテントウムシが集まっていた。そんな訳で午後は瞬時で一回りとなって、信じられないくらい早い帰宅時間となって一日は終了した。

<今日観察出来たもの>花/ベニバナボロギク(写真上右)、ヤクシソウ、コシロノセンダングサ、ツワブキ、サザンカ、キク、バラ等。蝶/クロコノマチョウ、ムラサキシジミ(写真下左)等。昆虫/テントウムシ(写真下右)、アキアカネ、ハラビロカマキリ、エサキモンキツノカメムシ、クサギカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫等。キノコ/ニガグリタケ等。その他/ツタウルシの葉(写真上左)、ポーポーの冬芽、トキリマメの実(写真中右)、マユミの実、ムラサキシキブの実、ヤマコウバシの実(写真中左)、ゴンズイの実、クサギの実、ナンテンの実、ピラカンサの実等。


11月22日、神奈川県川崎市宮前区県立東高根森林公園

 昨日、このところ連続してマウスの不都合が生じたので、パソコンの再セットアップを敢行した。一年か2年に一回はやった方が良いと言われているので、まあ年末の大掃除と思えば良いのだが、ほとほと疲れてしまった。そのため長らく連続していたこのHPの更新も、ブログの更新も出来なかった。もっとも更新するネタもなくなっていたし、来年からは一日おき位の軽い更新のみと思っているので、その予行練習とも言えかもしれない。そんな訳で今日も日が高くなるまで起床出来ずに、何処か近くの場所へ行ってみようということになった。それと野鳥を撮影したいと思っていたので、餌付けやらせのデパートたる県立東高根森林公園へ行ってみた。ここは自宅からかなり近い所にあって、しかも平日なら駐車場は無料、近くにコンビニ、食堂、お弁当屋まであるのだから気が楽である。駐車場に着くと野鳥撮影機材で回ろうかと思ったが、本当に鳥が来ているのかが心配であったし、午前中の方が、その他のものも美しく撮れるので、一般撮影機材で一回りする事にした。去年の冬に来た時に野鳥撮影の方々がたくさんいた場所に行ってみたが誰一人としていない。と言う事は野鳥の姿が見られないと言う事のようである。更にカワセミがやって来るポイントに行ってみたが、カワセミは近頃姿を現さないと言う。
 以上、そんな訳で一般撮影用機材で正解であった訳である。今日の注目される観察としては、ツワブキの花にツマグロヒョウモンとムラサキシジミが吸蜜にやって来ていた事と、散策路際に長い距離にわたって植栽されているアジサイの葉上で、様々な昆虫が観察出来た事だろう。県立東高根森林公園はシラカシの森が売り物だが、果たしてムラサキシジミはシラカシを食するのだろうかと図鑑を開いて見ると、どうやらその食樹の中に入っている。これで本当にたくさんのムラサキシジミが各所で日向ぼっこをしていた謎が解けた。また、ツマグロヒョウモンはかなり新鮮な個体ばかりで、やはり川崎市はとっても暖かい所なのだと再認識した。その次にアジサイの葉上だが、とにかくカメムシの仲間がたくさん静止していて、オオツノカメムシ、ハサミツノカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、キバラヘリカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫といった具合で、ちょっとしたカメムシ図鑑を開いたようである。この中でオオツノカメムシは初めての観察で、当初はハサミツノカメムシの雌ではないかと思っていたが、両肩の突起が鋭く長いのでなんとなく変だと思い、これまた図鑑を開いて見ると、オオツノカメムシであると判明した。図鑑の記述を読むと比較的少ないと書いてあった。道理でこんなに長い間、昆虫の観察を続けているのに見られなかった訳である。また、なんとなく違うなあと思っても図鑑を開くのは面倒臭いと開かなかったら、きっとハサミツノカメムシの雌と紹介して、大きな失笑をかうところであった。忙しさにかまけて実行していないが、どんな普通種であっても常に図鑑と照らし合わせなければならないと実感した。人間、一度頭の中へインプットしてしまうと、それがこびりついてしまうからだ。何事もいつも第三者のような冷静な判断が必要なのである。
 昆虫は季節外れの筈だが、どうしてどうしてたくさんの昆虫をカメラに納めたので、花や実やキノコを求めて厳冬期ならばミソサザイやキセキレイが見られる筈の湿生植物園から北門へ登り、古代植物園、花木広場を経て駐車場まで戻って来た。期待したキノコはまったく見られなかったが、一番うれしかったのはサネカズラの実であった。真っ赤に色づいたものは数粒のものばかりで、まだすっかり色づいていないもののたくさんの実がついた球状のものを撮影した。サネカズラの実といったらやはり球状でなければならないのだ。まるで良く知っているかのようにサネカズラなんて気安く言っているが、いったいその正体はなんなのだろうと図鑑を開いて見ると、モクレン科サネカズラ属の植物で、関東以西に自生するとある。この関東以西という表現は曲者で、今まで多摩丘陵等で自生しているのを見た事がないのだから、おそらく照葉樹林地帯を故郷とする植物なのだろう。だから三浦半島や房総半島へ行けば自生しているのを見られるのかもしれない。花はモクレン科だけあって、花期には是非とも観察したいと思わせる、なかなか上品で可愛らしく花弁が白い花である。また、樹皮からとった粘液を整髪に使った為に、美男蔓との別名があるともあった。その他、樹木の幹でハラビロカマキリが日向ぼっこをしていたり、ホウノキの落葉が始まっていて、ビニールコートを着込んだ冬芽を観察して微笑んだ。午後からは、もしやと野鳥撮影機材で散策したが、囀りは聞こえても池のカルガモ以外、見られる鳥はまったく無かった。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ(植栽)、ツワブキ、サザンカ等。蝶/キチョウ、ツマグロヒョウモン(写真上左)、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/オジロアシナガゾウムシ、テントウムシ、アキアカネ、ハラビロカマキリ(写真下左)、オオツノカメムシ(写真下右)、ハサミツノカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、キバラヘリカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫等。その他/ハンノキの冬芽(写真上右)、マンリョウの実(写真中左)、ヤブコウジの実、センリョウの実、マユミの実、ムラサキシキブの実、サネカズラの実(写真中右)、ナンテンの実、ヤブミョウガの実等。


11月20日、東京都町田市小野路町・図師町

 今日は年末に開催する第2回里山写真クラブ作品展の打ち合わせがあって、小野路図師へ行った。まあ、そんな打ち合わせがなくとも、定例の散策として行った筈だが、見るもの撮るものが少なくなっている季節に打ち合わせの時間が入るのだから、ますますカメラの中に写真を納めるのが難しくなる。そこでいつもより1時間早起きしての散策となった。しかも、道端自然観察及び写真撮影にはそぐわないかもしれないが、園芸品種でも人工的に植栽されているものでもなんでも撮ろうと、最初から牧場、植木屋さんの畑、キノコ山、そして打ち合わせのある五反田谷戸へというコースをとった。詳細は「小野路図師紀行」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ、リュウノウギク、イヌタデ、ノハラアザミ、セイタカアワダチソウ、シロヨメナ、アキノキリンソウ、タンポポの綿毛(写真上左)、チャ、ボケ、サザンカ等。蝶/モンキチョウ、ツマグロヒョウモン、ベニシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/キボシカミキリ、ヒメヤママユ、オオアオイトトンボ、アキアカネ、マユタテアカネ等。キノコ/アシボソノボリリュウタケ、ムラサキシメジ、栽培シイタケ等。その他/ベニシタン(写真上右)、イヌシデの実、アオツヅラフジの実、コバノガマズミの実、マユミの実、コマユミの実、ヤブムラサキの実、ムラサキシキブの実、カラスウリの実、ナンテンの実、ヒノキの実、ヤブミョウガの実、クサギの実、ゴンズイの実等。


11月18日、東京都町田市薬師池公園

 アクセス数が10万を突破し、なんだかこのHPの使命は終わったなと気が抜けてしまったのか、だいぶ太陽が高くなってから起床した。HPの開設当初、石にかじりついても3年は続けよう、出来ればアクセス数が5万までは行きたいものだと考えていたが、それらがクリアーされ、望外なる10万突破ともなった。そんな事からか、スッポンタケの臭いを嗅いで以来の鼻の奥の粘膜の異常感は無くなったものの、どっと疲れが出たようだ。そこで今日は薬師池公園へ行って、一日中、のんびりしようやと出かけてみた。薬師池公園は、かつての谷戸奥の溜池だった場所で、モミジが植栽されていて、その紅葉が他所より早く、そして美しいのである。しかもカワセミが常時見られ、その他の鳥もとっても多く見られるバードウォッチング並びに野鳥撮影初心者には打ってつけの公園なのだ。去年、紅葉するモミジの枝にカワセミが止まって晩秋の静かな一齣を撮影出来たので、もうそろそろとの期待もあったのだ。また、これから野鳥撮影シーズンに入るが、釣りは鮒で始まって鮒で終わると言われるように、野鳥撮影はカワセミに始まってカワセミに終わると言う訳で、カワセミをばっちりと写したかったのである。
 もちろん野鳥だけで、この観察記を飾る写真6枚をカメラの中に納める事は難しい。出来ればホシハジロ、キンクロハジロ等のカモ類ではない野鳥でとなったら、更に本当に難しいのだ。そこでかなり遅くに到着したが、一般撮影機材で一回りする事にした。公園の隅々まで枯れ草火災による火事が心配な為に、綺麗さっぱりと雑草が刈られている。更に、植栽されているクロマツをはじめとする樹木の剪定も行われていた。また、今日は穏やかな小春日和で、モミジの紅葉を見るためか一般の方々もたくさん来園していた。そんな中で被写体を探そうと思ってもお手上げであった。なにしろ咲いている花と行ったら、花壇のマリーゴールド、サルビア、ゼラニュウム位なのだ。もっと気の利いた野趣に富んだ花は、万葉植物園にたくさんあるのだが、今は咲く花も無いと閉園期間となっている。ただ、モミジやイチョウの紅葉、黄葉はとても美しく、カメラ持参の方が一生懸命写していた。これは困ったなと苦虫を潰しつつ日当たりの良い植え込みに目をやると、ムラサキシジミが羽を開いていた。また、目が慣れて来たのかオオアオイトトンボも観察する事が出来た。この他、樹木の幹では、オオカマキリ、アキアカネ、アオマツムシが暖をとっていた。
 これで野鳥が撮れなかった時のための写真が撮れたので、至近にあるカツ丼専門店のかつ屋へ行った。ソース一口カツ丼を頼んだが、メニューには松竹梅のランクがある。その違いは梅が一口カツ4つ、竹が一口カツ5つ、松が一口カツ6つになる差らしい。もちろんダイエットの為に、梅を注文したのは言うまでもない。かつて若い頃は、仲良くしている女の子と寿司屋へ入ったりしたら、必ず松を頼んだものだが、まったくお金もないのに見栄を張ったと言う訳である。しかし、ダイエットと言う理由もあるし気取る店でもないので、大声ではないが梅と躊躇無く告げた。それにしても、もっと上品な頼みやすいランク付けが無いものだろうか。欧米ではどのようになっているのだろう。
 薬師池公園に戻ると、まずはなんと言ってもカワセミを求めて歩き始めた。ここは野鳥撮影の方々か、あるいは公園の方々が、カワセミの止まり木を各所に立ててくれているので見つけるのは非常に楽だ。また、今日は一羽しかいなかったが3羽位いる時もあって、自分の好みの絵柄が撮れる場所の止まり木の前に陣取っていれば良いのである。今日は昨年と同じく万葉植物園入口前のベンチの横へ行ってみた。すると先客が2人も陣取っていたが、三脚を立てるスペースはかなり残っていた。そこで自分の好きな絵柄になるよう止まり木を入れ、マニアルで止まり木に置きピンをしてカワセミを待った。するとカワセミがすぐにやって来た。ファィンダー越しに見る久しぶりのカワセミはとても可愛らしい。身体をほんの少し上下動させて顔の向きを変える仕草も微笑ましい。かなり長い間止まっていてくれたので、思う存分撮影する事が出来た。隣の方が「何ミリ位で撮っているんですか」と聞くので、ズーム環の指標をみると、ちょうど400ミリを指していた。これ程の近くでカワセミが写せる場所はそう多くは無い。デジスコを使えば画面はカワセミで一杯になるだろう。そんな訳で、今日の目標たるカワセミはすぐ撮れてしまったが、これでこの場をさようならというのもなんだから、もう一度やって来るまで同好者と話をしていると、30分位してまたやって来た。今度は、本当にマニュアルで慎重にピントを合わせ、三脚の揺れが止まるのを待って、レリーズでシャッターを切った。その後、背後にある旧荻野邸の庭へ行ってみたが、ヤマガラがエゴノキの実をシジュウカラがシデ類の実を盛んに食べていた。ジョウビタキ、ルリビタキが見られるのももうすぐの事だろう。

<今日観察出来たもの>花/ヤツデ、チャ、サザンカ、ツバキ等。蝶/テングチョウ、ムラサキシジミ等。昆虫/アキアカネ、オオアオイトトンボ(写真下左)、アオマツムシ(写真下右)、オオカマキリ等。野鳥/アオクビアヒル、キンクロハジロ、ホシハジロ、カルガモ(写真上左)、カイツブリ(写真上右)、シジシュウカラ、ハクセキレイ、カワセミ(写真中左)、ヤマガラ(写真中右)、アオジ等。


11月17日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今週に入って本当に寒くなった。しかも、北風がかなり強い日が続いている。気温としては今日が一番低いのではないか。日陰にいると耐えられなくなるほどの寒さである。しかし、陽が当たる風が遮られる場所はまだかなり暖かく、アキアカネを筆頭として各種の昆虫が日向ぼっこにやって来る。もちろん太陽は低い軌道を回っているので、そんな日溜まりも午後になると次第に減少して行く。これからしばらくの間は午後の2時半位までが、道端自然観察及び写真撮影の時間帯となるだろう。地球温暖化による暖冬なのではと危惧していたが、今のところ季節は順調に推移しているようだ。詳細は「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ、ツリガネニンジン、ホトトギス、ノコンギク、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、タイアザミ、ノゲシ、イヌタデ、ツワブキ、シュウメイギク、キク、ヤツデ、チャ、サザンカ等。蝶/モンシロチョウ、モンキチョウ、ルリタテハ、ヒメアカタテハ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ等。昆虫/ナナホシテントウ、アキアカネ、コノシメトンボ、ハサミツノカメムシ、クサギカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、セスジツユムシ、アオマツムシ、カネタタキ、ツマグロオオヨコバイ、アオバハゴロモ、ホソアシナガバチ、ハラビロカマキリ、オオカマキリ等。野鳥/ノスリ、オオタカ、カルガモ、シジシュウカラ、ハクセキレイ等。キノコ/スッポンタケ、エノキタケ、ナラタケ、ヒイロタケ、ヒイロチャワンタケ等。その他/ジョロウグモ、ガマズミの実、ムラサキシキブの実、ノイバラの実、ニシキギの実、ヒヨドリジョウゴの実、マユミの実、コマユミの実、カマツカの実、スイカズラの実(写真上左)、サルトリイバラの実(写真上右)、センリョウの実、マンリョウの実、ヤブコウジの実等。


11月15日、横浜市鶴見区獅子ヶ谷市民の森〜県立三ツ池公園

 昨日東京に出て、しっかりと仕事を片付けたから、今日は何処かへ行くぞと張り切っていたら、なんとどんよりとした空で気温はとても低く、しかも北風が吹いている。まったく真冬並みの天候である。首都圏平地において、いつまでが晩秋で、いつより冬が始まるのかを断言するのはとても難しい。現に今日は真冬と言ってもおかしくないのだが、気の早いサクラ等を除くと木々の葉はまだしっかりとついているのだ。まあ、晩秋は寒暖を繰り返しながら本格的な冬へ向って行くのだろう。
 それにしても、こんなどんよりとした寒い日だと何処かへ行く気が失せるし、風邪を引いたら元も子もない。そこで自宅で少し仕事をしたが、厚着をして近場へ行ってみようと、至近距離の獅子ヶ谷市民の森にまず行ってみた。外はやっぱり室内より格段と寒い。防寒服、防寒ズボンを着用した事は言うまでもないが、正ちゃん帽(スキー帽)をかぶるのは止めにした。獅子ヶ谷市民の森に隣接する横溝屋敷に入ってみると、ツワブキが鮮やかに咲いていた。今日は蔵の茅葺屋根の修理で、職人さんたちが忙しげに働いていた。去年の今頃、獅子ヶ谷市民の森でエノキタケの爆生を観察していたので、期待して農道を歩いて行った。こんな日には撮るものもないだろうと、路傍に生えているイヌホウズキの花を撮った。さすがナス科植物だけあって、花弁が白く小さいことを除くと、その格好は畑のナスにそっくりだ。その実は緑色の小さなトマトのようだが、熟すると黒色になる。更に足を進めると、ダイコン、ハクサイ、ブロッコリーの畑の横を通った。まさに冬野菜の季節で、もしダイコンやハクサイが無かったらと思うと、日本の冬の料理はどうなることやらと思った。大好きなブリの粗煮はダイコンがあってのものだし、ハクサイの漬物以上の美味しい漬物等は無い。こんな緑一杯の葉に昆虫が休んでいたら最高なのだがと探してみると、オンブバッタが葉陰からこちらを向いているではないか。ショウリョウバッタを小型にしたような可愛らしい顔は大好きなのである。しかし、前述したイヌホウズキにしろオンブバッタにしろ、北風が強くて本当に撮影に梃子摺った。手ぶれ防止のカメラはあっても被写体ぶれ防止の機材はないのだから、我慢一徹なのである。さて、エノキタケはどうだろうと目的の場所に行ってみると、エノキの大木の切り株は健在であったが、エノキタケの姿は一本も見られなかった。
 午後からは車ですぐの県立三ツ池公園へ行った。キャノン病院へ入院していたEOS20Dが退院して来ているというのに、先だっての権現山以来出番がないのは寂しいと、各種のカモやカワセミでも撮ろうと思ったのである。今日から平日は駐車場が無料になる筈と思っていたら、なんと明日からだと分って苦虫を潰したが、他所で鳥をとるなんてまだ難しいと思ったから、しぶしぶ540円を払って駐車した。野鳥撮影機材は午前中の一般撮影機材に比べるととっても重い。最初の内は良いのだが、しばらくすると身体にこたえる。舞岡公園にしろ寺家ふるさと村にしろ権現山にしろ、野鳥撮影に来た方が撮影場所の至近距離に車を駐車する理由がこれで分った。もし舞岡公園に野鳥撮影の方々が来なかったら、非常に容易く車を停める事が出来るに違いない。それにしてもにわか野鳥撮影者である私は、この機材が限度だとしっかりと悟った。そんな事を思いつつも、三つの池を回ったのだが、出会えたのは、マガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カワウ、ユリカモメのみであった。野鳥撮影をし始めた頃は、目の色を変えてこれらの水鳥を撮ったものだが、ただ単なる図鑑的に撮るのはもう飽きてしまった。野鳥ファンがこれらの鳥に目もレンズも向けないのが納得出来た。
 そんな訳で期待した野鳥撮影は不本意な結果に終わり、駐車場に戻って、一般撮影機材に変えて歩き出す。なんと軽く身軽なのだろうと改めて感じ入った。それでもあっちの道、こっちの道と入り込んで目を光らせるのだが、これと言ったものに出会えない。野の花はもちろん園芸品種の花もツワブキ以外はみんな萎れているし、昆虫の姿はハエ位のものなのだ。暖かければまだ各種の蝶や昆虫が姿を見せる筈だが、こう寒くては如何ともしがたい。そこでヤブランやヤブミョウガの実を撮り、キノコでも生えてないかと北斜面の小道へ入り、倒木や切り株を一つずつ丹念に調べて行ったら、ニガクリタケとナラタケモドキが生えていた。ことにナラタケモドキは、あらゆる切り株から生えているといった感じで驚いたが、こんなに寒くしばらく雨も降っていないので、みんな可愛らしい幼菌ばかりであった。

<今日観察出来たもの>花/タイアザミ、シロヨメナ、イヌホウズキ(写真上左)、サザンカ、ツバキ等。昆虫/オンブバッタ(写真上右)等。キノコ/ナラタケモドキ(写真中右)、ニガクリタケ等。鳥/マガモ、ホシハジロ(写真下左)、キンクロハジロ(写真下右)、カワウ、ユリカモメ、ヒヨドリ等。その他/マユミの実、ニシキギの実、ムラサキシキブの実、カラスウリの実、シロダモの実、ナンテンの実、ヤブランの実(写真中左)、ヤブミョウガの実、ギンナン等。


11月13日、東京都町田市小野路町・図師町

 昨日の木枯らし第1号が吹く寒い日と異なって、今日は風も無く穏やかな晩秋の1日となった。これから春までは、やはり晴天で風の無い日が散策日和であるのは勿論だが、写真撮影に於いても好適な天候と言えよう。初夏から初秋まではピーカンは駄目と書き続けて来たが、11月に入ると曇天の日は駄目と変わるのである。一つには昆虫が見られないし、リンドウ等は晴天でなくては花開かないのだ。花を開いても吸蜜にやって来るアブが寝込んでいるのだから、意味が無い訳である。そればかりでなく曇天だと、シャッター速度が本当に遅くなる。そんな訳で、今日は見るもの撮るものが少なくなって来ている割には、カメラの中は満腹となった。詳細は「小野路図師紀行」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ、リュウノウギク、コウヤボウキ、ヤクシソウ、シュウメイギク、イヌタデ、ノハラアザミ(写真上右)、セイタカアワダチソウ、シロヨメナ、ノコンギク、ヨメナ、アキノキリンソウ、チャ、ボケ、サザンカ等。蝶/キチョウ、キタテハ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、ウラギンシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、チャバネセセリ等。昆虫/オニヤンマ、アキアカネ、マユタテアカネ、ヤマトフキバッタ、ハネナガイナゴ、オンブバッタ等。キノコ/ウチワタケ、カニノツメ、アシボソノボリリュウタケ、ニガクリタケ、スッポンタケ、ヒラタケ等。その他/クロヤツシロランの枯れ穂、カキの葉(写真上左)、ツタの葉、アオツヅラフジの実、コバノガマズミの実、マユミの実、コマユミの実、コムラサキの実、ヤブムラサキの実、ムラサキシキブの実、カラスウリの実、スズメウリの実、ナンテンの実、ヒノキの実、ヤブミョウガの実、クサギの実、ゴンズイの実等。


11月12日、東京都町田市町田ボタン園〜野津田公園

 今日は午前中は雨の予報で、スッポンタケの臭いをかいで以来なんとなく鼻が風邪気味のようなので、ぐっすり眠るつもりでいた。しかし、習慣なのか歳をとったためか、いつもの時間に目覚めてしまった。外の様子を見ると、やはり雨が降っている。そこで暖かい布団の中に再度もぐりこんだが、約1時間後に再び目覚めてしまった。今度はどうだろうと外を見ると、雨は止んでいる。大急ぎで着替えて車に乗り込むと、町田市方面の空は青空で、逆に自宅より海側はどんよりと曇っている。今日は午前中は雨という事なので、自宅から至近距離の場所を軽く散策と思ったが、国道246号線の向こうへ行こうという事になった。何処へ行こうかと思案したが、寺家ふるさと村はキノコが終わったと、あるHPに書かれていたので、センブリを撮ろうと町田ボタン園を目指した。青空に向って車を走らせていると、風がだんだん強くなった。しかも、この風は夕方まで吹き荒れた。帰って来てネットを開けて見ると、「気象庁は12日午後、東京地方に木枯らし1号が吹いたと発表した。昨年(11月13日)より1日早い。西高東低の気圧配置となり、東京では午後4時4分、最大瞬間風速22メートルの北北西の風が吹いた。木枯らし1号は10月半ばから11月末までの間、冬型の気圧配置で最大風速8メートル以上の風が最初に吹くことをいう。気象庁によると、この気圧配置は一時的なもので、13日朝には風が収まる見込み」(毎日新聞)とあった。道理で一日中、風が強く寒かった訳で、また、昨日の雨が富士山では雪だったようで、ますます白くなって遠望された。
 町田市町田ボタン園は駐車場が無いから、薬師池公園の駐車場に車を停めて坂道を登って行く。途中の住宅街にはいつも様々な花が見られるが、やっぱり晩秋、可愛らしい実が鈴なりの豆柿の盆栽や垣根に這わせているサネカズラの独特な実が目を引いた。雑木林の縁の南斜面まで登って行くと、風がほとんど遮られてとっても暖かい。日向ぼっこにやって来たキタテハ、ベニシジミ、ウラナミシジミ、アキアカネが見られた。さて、今日の第一の目標たるセンブリはこの近くに自生しているのだが、その場所は詳しく書く訳にはいかない。多摩丘陵でセンブリが自生している所を他にも知っているが、本当に絶滅危惧種なのである。去年も書いたと思うが、薬学を修めた新百合ヶ丘のAさんによると、その昔はセンブリは何処でも見られ、最も普通種であったらしい。私が知っているセンブリの自生地は、芝地と呼んでも良いような定期的に草刈がなされる場所である。そんな手入れの行き届いた場所は、もう多摩丘陵ではほとんど無い。ここの自生地もそんな場所で、しかも人目に触れぬ場所にあるから毎年花をつける。今年も見られるかなと心配していたが、可愛らしい花をつけている株が数株あってほっとした。風の為に撮影にとても苦労したが、なんとかカメラの中に納めるとボタン園内に足を踏み入れた。早くも数輪寒ボタンが咲いている。しかし、ツワブキが各所に咲いている位でこれと言った撮るものはなかった。そこで尾根に登って野津田神社の方へ雑木林の中を歩いて行ったが、老成したホコリタケやムラサキシメジを観察した位で丘の上の畑に出た。ここはブルーベリーを栽培しているが、もちろん実は一粒も無く葉が紅葉していた。何か撮るものはないかなと見やると、クチナシの実が目に入った。何とか撮影しようと頑張ったのだが、強風の為、カメラに納めるまで相当の時間を費やすはめとなった。
 午後からは野津田公園へ行った。前回、来た時にツチグリが生えていたが、昨晩の雨で元気一杯かと思ったが、時期が過ぎているのか新鮮なものは一つだけだった。バラの広場へ行ってみると、なんと風がほとんどないのには驚いた。そこで形の良い花を見つけて、またしても1カット撮影した。相変わらずバラの根元の地面にはキツネノタイマツが生えていた。バラの広場を後にして雑木林に向う途中、なぜだかノイバラがたくさん生えていて、その実は真っ赤に色付いていた。ことによったら園芸品種のバラを接木する為に大切に残してあるのかもしれない。雑木林の中はこれといったものは見当たらず、サンシュユの実を撮ろうと陸上競技場の方へ降りて行った。昨年はほとんど実っていなかったのだが今年は鈴なりで、この実で男性を元気にする薬用酒が出来ると言われるが、もうそんな願望を持つ歳ではないわいとほくそ笑む。これで風が強いにもかかわらず、何とか所期の枚数をカメラの中に納める事が出来たが、キノコや昆虫の写真が一つも無い。そこでその後、キノコと昆虫に絞って散策したがとうとう出会う事が出来なかった。しかし、最後に今まで歩いた事の無い散策路に足を踏み入れてみると、シラカシの幹にアミガサハゴロモが、丸太の柵の上でアオクサカメムシ、ウシカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、コミミズク等を見つけ撮影し、「大寒、小寒、山から小僧が飛んで来た」と、暖かい車の中に逃げ込んだ。

<今日観察出来たもの>花/センブリ(写真下左)、リュウノウギク、ヤクシソウ、キツネノマゴ、ホトトギス、ツワブ(写真上右)キ、キク、ヤツデ、チャ、バラ(写真上左)、サザンカ等。蝶/キタテハ、ウラギンシジミ、ベニシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/アキアカネ、コミミズク、マルカメムシ、ウシカメムシ、アオクサカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、エサキモンキツノカメムシ、アミガサハゴロモ(写真下右)、アオバハゴロモ、ハラビロカマキリ等。キノコ/ムラサキシメジ、ホコリタケ、スッポンタケ、キツネノタイマツ等。その他/ジョロウグモ、ノイバラの実(写真中右)、サンシュユの実(写真中左)、センリョウの実、ヤブランの実、ヤブコウジの実等。


11月10日、横浜市戸塚区舞岡公園

 最近、穏やかな秋晴れが続いている。しかし、週末に天気が崩れるというパターンは定着したようだが、今週末は道端自然観察及び写真撮影に、左程影響する程の事は無い模様である。そろそろ見るもの撮るものが少なくなって苦労するのかと思ったが、今日の舞岡公園は非常にバラエティーに富んでいて、とっても楽しめた。きっと今週末も楽しさ一杯のフィールドだと思われる。今日の特筆事項はヌメリスギタケモドキだろう。野鳥撮影に来ていた方に詳しく場所を聞いて行ってみると、オニグルミの幹の程好い高さに、一家族が勢ぞろいしていた。また、ウラギンシジミの雌の美しい姿もカメラの中に納める事が出来た。詳細は「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/セイタカアワダチソウ、コウヤボウキ、ワレモコウ、ツリガネニンジン、ホトトギス、シロヨメナ、カントウヨメナ、ノコンギク、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、タイアザミ、ミゾソバ、ツワブキ、シュウメイギク、キク、ヤツデ、チャ、サザンカ等。蝶/モンシロチョウ、モンキチョウ、キチョウ、ツマグロヒョウモン、キタテハ、ヒメアカタテハ、ウラギンシジミ(写真上右)、ムラサキシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ等。昆虫/キボシカミキリ、ナナホシテントウ、アキアカネ、マルカメムシ、クサギカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、キバラヘリカメムシ、アオバハゴロモ、コバネイナゴ、チョウセンカマキリ等。キノコ/ヌメリスギタケモドキ、スッポンタケ、ヒイロチャワンタケ、イヌセンボン等。その他/ジョロウグモ、ガマズミの実、ムラサキシキブの実、ノイバラの実、ニシキギの実、ヒヨドリジョウゴの実、マユミの実、コマユミの実、カマツカの実(写真上左)、センリョウの実、マンリョウの実、ヤブコウジの実等。


11月9日、神奈川県秦野市弘法山〜権現山

 今日はキャノン病院へ入院していたEOS20Dが、昨日退院して来たので、その為にお預けをくらっていた弘法山および権現山へ行った。全治7日間の入院生活であった。夏休みに嬬恋村で洞窟の入口にあるキノコを撮っていたら、帽子が天井にあたって、まさかの石が落ちて来た。このため液晶ディスプレイのガラスが大怪我をしてしまった。ボディーの他の部分やレンズに落ちたら大変な事になったかもしれないから、ラッキーな事だったとも言えるのかもしれない。しかし、ガラスの部品代は僅か700円なのに、裏蓋を外すから工賃込みで8200円の散財となってしまった。別段、直さなくても撮影に支障はないのだが、なんとなく奥歯に物が挟まったようで気分爽快とは言えない。まあ、大事にしている車のボディーに傷をつけたのと似ている。永年使用による塗装の劣化や細かい傷や小さな凹み等は、ちょっとした勲章とも言えるものだが、不本意なものはどうも頂けない。こんな時のためにもう一台、EOS20Dを持っていれば良いのだが、デジタル一眼レフの寿命は短いから、液晶ディスプレイが小さいだけの不満点が解消されて、2.5インチのものが近々新発売される筈だ。こうなればファインダーはまあまあだし、画素数も800万あるし、一生愛用出来るカメラになると思っているのだ。
 そんな訳で一日中、野鳥撮影をしていたい気持ちをぐっと飲み込んで、午前中はいつもの散策スタイルで弘法山周辺を回った。まず最初に、いつもの様にイシミカワが見られる場所へ行って、温州ミカンを青空に抜いて撮影した。その他、ここで数枚確保するつもりでいたのだが、ビワの花やカラスウリは絵になる場所にはなく、前回紹介したイシミカワはその旬を逸していた。ヤエザクラがたくさん植栽されている場所には、相変わらずクサノオーが黄色い花をつけていたが、今の時期には相応しくないと思って撮影しなかった。また、マルバルコウソウの可憐な花も咲き残り、イヌホウズキが元気良く各所に見られた。そんな訳で、尾根近くの雑木林の中のリンドウ等の花を期待したのだが、つんつるてんに下草が刈られていて絶句した。枯れ草火災による山火事が心配なのだろうが、せめてリンドウが咲き終わるまで待って欲しいと思った。また、雑木林の中には複数の方がキノコを探して歩き回っていた。「なんのキノコを探しているんですか」と聞くと、やっぱりナラタケであった。そこで弘法山山頂を越えて、下草の刈られない方へ行ったが、目的のリンドウはなく、コウヤボウキもオケラも殆んど終わっていたが、相変わらずヤクシソウとリュウノウギクがたくさん咲いていた。これは困った。平塚市土屋へ行けば良かったかなと後悔したが、それでもゴンズイの実とサルトリイバラの実を見つけて溜飲を下ろした。登山道近くの草叢で撮影していたので、ハイカーが動物が隠れているとびっくりしたようであったが、撮影したそれらの実を見せてあげると、「まあ綺麗」との歓声が上がった。駐車場に戻る途中の農道からは、五合目位まで雪をつけた富士山がとても大きく見えた。
 午後からはもちろん権現山の野鳥観察施設へ向った。前回、カーボン三脚使用でぶれた写真が多かったから、去年一昨年と使用していたアルミの重たい三脚を持参した。平らな所を歩いている時はなんて事はないものの、権現山山頂近くの坂道はさすがこたえた。今日は観察窓が開いているかしらと心配したが、なんと先客は僅かの2人であった。これまでの今日の状況を聞くと、なんにも来ないとの事である。どうやらキビタキ、エゾビタキ、コサメビタキ等が去って、ルリビタキ、ジョウビタキ等の冬鳥がまだやって来ない季節の端境期のようだ。しかし、常連さんは来るだろうと撮影道具をセットしてしばらくすると、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、エナガが代わる代わるやって来た。そして何を狙ったら良いか、何処の枝に止まっているものを狙ったら良いかと迷う程に、これらの鳥が団体さんでやって来て、シャッターをばしばし切った。しかし、その後、待てども待てどもなにもやって来ないので、前回と同様に近くで日光浴をしているアカタテハを撮った。権現山は本当にアカタテハが多い。山麓に食草であるカラムシが至る所にあるからなのだろう。更に、もう姿を消したと思っていたヤマトフキバッタが石垣の上に鎮座していた。野鳥用機材でこれらを撮るのはかなり厄介なのだが、慎重にレリーズを使って、なんとか見るに耐えられるものを確保した。時計を見ると早や午後3時、就寝前の水飲みと入浴に必ずやって来る筈と思ったが、今日は不発と終わった。それでも一回だけだがシャッターをばしばし切って、エナガの写真が撮れたからと微笑んで、権現山を後にした。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ、リュウノウギク、コウヤボウキ、ヤクシソウ、タイアザミ、クサノオー、イヌホウズキ、シロヨメナ、ノコンギク等。蝶/モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ヒメアカタテハ、アカタテハ(写真下左)、ツマグロヒョウモン、ウラナミシジミ等。昆虫/ヤマトフキバッタ(写真下右)、コバネイナゴ、アキアカネ、センチコガネ等。鳥/シメ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、エナガ(写真上右)、ヒヨドリ等。その他/ガマズミの実、マユミの実、サルトリイバラの実(写真中右)、ムラサキシキブの実、ゴンズイの実(写真中左)、カラスウリの実、スズメウリの実、イシミカワの実、ナンテンの実、温州ミカンの実(写真上左)、ユズの実等。


11月7日、横浜市緑区新治市民の森〜横浜キノコの森

 昨日、午後から雨になって家に早く帰って来たので、デスクワークの仕事はほとんど片付いた。そこで今日はフィールドを事務所として、散策しながら携帯電話で遣り取りすれば何とかなると、久しぶりに午前中は新治市民の森へ、午後からは横浜キノコの森へ行った。まったく携帯電話なるものが発明され、私でも利用出来るまで進歩発達したことの恩恵は素晴らしいものがある。もし携帯電話なるものが無かったら、自宅か事務所に詰めていなければならないからだ。しかし、現在使用しているボーダフォンは、JRの線路の周辺では3本立つのだが、特に新治市民の森の奥へ行くと圏外となってしまう。そのうち今の携帯電話番号をそのまま使えて、他の携帯電話会社へと変更出来るようだから、そうなったらAUに変えるつもりだ。一昨年良く行った栃木県藤原市中三依では、ボーダフォンは圏外だがドコモはしっかり使えていた。どんな田舎へ行っても山奥でも携帯電話が使えたら、それこそ日本全国がオフィスと早や変わりする。
 今日は平日で新治市民の森の駐車場は閉まっているので、極秘の場所に車を止めると、「まあ、のんびり行こうや」と歩き始めた。最近、撮るものが少なくなって来ているのだが、風さえ無ければ何とかこの観察記に貼り付ける所定枚数位は確保出来るとの自信が出来た。本当に何でも屋の本領発揮で、これが昆虫だけ、蝶だけ、キノコだけ、鳥だけとなったならば、その確保は非常に難しいものとなるだろ。道路から左手の谷戸奥に通ずる農道に入ると、農家のユズが黄色く色付いて真っ青な空に浮かんでいる。まだまだ冬至はだいぶ先だが、それまで持つのだろうかと心配になった。また、民家の生垣からトキリマメがわんさか垂れ下がっていた。しかも、鞘が割れて中の黒い種子が現われている。こうならなければトキリマメらしくないのである。今日は竹林に生えるスッポンタケも目当てだったので、すぐに右手に曲がって竹林の薄暗い小道に入った。目指すスッポンタケはすぐに見つかったが、昨日の雨で倒れているものや黒いグレバが洗い流されていて撮る気にもなれない。そこで尾根上の散策路を更に歩いて行ったが、これと言ったものには出くわさなかったが、なんとつくし野のTさんに出会った。何故だか知らないがTさんとは各所の尾根の上で出会う。舞岡のKさんと同様に、ご婦人の中ではずば抜けた写真撮影の名手であるのだ。重たい三脚を常に携行し、写真撮影の定石通りに、しかも熱心に撮影する。セオリーと情熱、これが全ての道の必勝パターンなのである。一しきり立ち話をした後、更に足を進めるが依然として冴えない。やっぱり新治市民の森とは相性が良くないようだ。それでもオジロアシナガゾウムシやクビキリギリスを見つけてシャッターを切り、これでこのまま散策がジエンドとなっても大丈夫の枚数を、カメラの中に納める事が出来た。
 午後からはキノコ無しの森だと分っていても横浜キノコの森へ行った。ここにはヤマグワの大木が何本もあるから、新治では観察出来なかったヒラタケがあるのではと思ったのだが、即座に入口で発見出来た。まったくヒラタケは絵にならないキノコで、深山幽谷の苔蒸したる巨木の倒木なんかに生えていれば良いのだろうが、首都圏のフィールドはヤマグワやアカメガシワ等が主体だから、上記の写真辺りが限界なのだろう。これで気分を良くして鼻歌交じりで雑木林の中へ入って行ったが、これと言った写欲を誘うものに出会えない。そこでまるでお遍路さんが持つ太鼓のような格好をしているヌルデタケがたくさん生えていたので、そのユーモラスな格好に微笑みながらカメラに納めた。しかし、こんなに寒くなったとはいえ、薮蚊が数匹現れたのには閉口した。そこで隣接する団地へ避難し、今日は植栽のイソギクを撮った。このイソギク、三浦半島等の海岸へ行けばツワブキともどもたくさん自生している。その幾何学模様のような独特の葉をしっかりと取り入れたかったのだが、なにしろ団地の庭だから上記のようになった。やはりイソギクは海岸へ行って広角接写でもしなければつまらない。今度、長者ケ先か稲村ケ崎あたりへ行って、江ノ島を背景に入れて撮ってみたい。その後、横浜キノコの森の本命場所に行ったが、僅かにツチヒラタケが生えているだけで、これといったキノコは無かった。また、去年、エノキタケが爆生していたエノキの切り株へも立ち寄ったみたが、残念なが見つからなかった。まだ時間はたっぷり残っていたが、今日の散策はこれで終了とし、お客様がいる時間までに自宅へ戻って、またデスクワークに励む事にした。

<今日観察出来たもの>花/リュウノウギク、コウヤボウキ、ヤクシソウ、ノハラアザミ、セイタカアワダチソウ、ヨメナ、シロヨメナ、ノコンギク、シラヤマギク、イソギク(写真上右)、キク、シュウメイギク、ホトトギス等。蝶/モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ヒメアカタテハ、ヤマトシジミ、ウラナミシジミ、チャバネセセリ等。昆虫/オジロアシナガゾウムシ(写真下右)、アキアカネ、クビキリギリス(写真上左)、セスジツユムシ、オンブバッタ等。キノコ/ヌルデタケ(写真中右)、ヒラタケ(写真中左)、スッポンタケ、ツチヒラタケ等。その他/ガマズミの実、マユミの実、コマユミの実、ムラサキシキブの実、トキリマメの実(写真上左)、カラスウリの実、ナンテンの実等。


11月6日、神奈川県川崎市麻生区黒川

 今日は午後から雨が降ると予想されていた。連日の散策の疲れも残っているし、仕事も少し片付けておかなければと思っていたので、ちょうど良い按配である。そこで午前中が勝負だからと早く起きて、昼食後に昼寝をすれば良いとの戦略で黒川へ行った。いつも御馴染みの右側の谷戸へ足を進めた。もう昆虫の季節はほとんど終わったに等しいから、雑木林の縁の下草の葉上は、適度の視線を送りながら歩いて行った。植木屋さんの畑を通りかかるとカツラの葉が真黄色に変わっている。よく見るとその中に赤い縁取りのある葉がほんの少しだが混じっていて、とても目を引く。こんなこともあるのだなあとほくそえんで、一枚の葉のみ心優しく撮影する。良く日が当たる場所に出て来るとシロダモの雄花が咲いている。寺家ふるさと村に出没するHドクターによると、シロダモは実が真っ赤に熟する頃に花が咲き、雌雄別株だと言う。そんな話を耳にしていたので隅から隅まで視線を送ったが、真っ赤な実はついていなかった。シロダモの男の子であったのだ。それにしても怪しげに植物の「男と女」を追求しているHドクターは稀有な存在である。更に谷戸奥へ向うと、リュウノウギクが見事に咲いている。こんな今にも雨が降りそうな曇天だが、それだからこそ純白の花が一際美しい。今日はヒラタケを撮影したいと思っていたので、ヤマグワの大木を見に行くと、予期した通りにヒラタケが見事に生えていたが、余りにも絵にならないので撮影を見送った。余程うまく並んで生えてないと、ヒラタケの写真は難しい。
 そこでUターンをして真ん中の谷戸へと移動する。毎年、谷戸入口の畑に咲く小菊を撮影するが、今年も今が見頃であった。また、梅畑の縁に毎年コンギクが群がって咲くのだが、こちらもこぼれんばかりに咲いていた。やはり今は菊の季節なのである。各地にある植物園では、菊花展が盛大に開かれているに違いない。更に歩みを進めると、川崎市には似つかわしくないリンゴ畑の横を通る。もう11月に入ったのだから、すっかり収穫されているだろうと思ったのだが、まだたわわに枝に残っていた。丹精込めて作られているので畑の中に入る訳には行かないので、路上から撮影できるものを選んでなんとかものにする事が出来た。今年の春に、ここのリンゴの花を撮りに来た時は、それこそ春爛漫だったのだが、周りの景色はすっかり晩秋へと向っている。今日はそのまま谷戸を詰めずに左に曲がって、一番左の谷戸へ向った。途中、モウソウチクの見事な竹林があって、その縁で以前、スッポンタケを観察していたので期待していたのだが、すっかり綺麗に清掃されていてた。それならばと竹林の中へ入って行ったが、入口に貧弱なオニタケ(?)が一本生えているだけで、竹林特有の静寂が立ち込めていた。それでも竹林を通って空けた雑木林へ至ると、なんと真っ黒のキノコが生えているのが目に留まった。キノコの色は無いものが無いと言われているが、こんな黒いキノコを見るのは初めてだ。
 左の谷戸へ行ってみると、若者達が収穫の終わった田んぼでロックコンサートを開いている。いくら刈り取り後とは言え、田んぼの中とは驚いたが、地主さんの許可を得ての事だろう。若者は音楽が大好きだ。こんな道端自然観察及び写真撮影等と言うオールドボーイが得意とする趣味に没入しているが、学生時代は新宿コマ劇場の裏の「アシベ」に通ってゴーゴーを踊ったし、松本市に下宿していた頃は、ジャズ喫茶「祇園精舎」に入りびたりでもあったのだ。この模様は小説「白い断層線への夜行」を読んで頂ければ分ると思う。話はだいぶ横道に逸れたが、そんな訳で左の谷戸の奥へは遠慮して行かなかった。それでも雑木林に沿った農道を散策すると、コウヤボウキがたくさん垂れ下がり、もちろんリュウノウギクやヤクシソウも咲いている。実では相変わらずアオツヅラフジ、カラスウリ等が見られた。しかし、静かな筈の谷戸の散策がエレキギターや歌声でやかましく、すぐにUターンする事となった。しかし、ハナショウブの葉にツチイナゴが止まっていて、今日のお初の昆虫撮影となった。更に車に戻る途中、こんな曇天で気温が低いにもかかわらず、色とりどりの小菊にホソヒラタアブがやって来ていたので、小野田市の花亜舞さんに負けてたまるかと頑張ったのだが、今日もホソヒラタアブはすぐに羽を閉じてしまって、撮影を断念するに至った。時計を見ると早や午後1時、雨がぱらぱらと落ちて来た。久しぶりに天気予報は当たったわいと苦笑いして、今日の短時間の散策は終了した。

<今日観察出来たもの>花/リュウノウギク、コウヤボウキ、ヤクシソウ、セイタカアワダチソウ、アキノノゲシ、ハキダメギク、ヨメナ、シロダモ(写真上右)、コンギク(写真中左)、キク等。蝶/ヤマトシジミ。昆虫/ホソヒラタアブ、オンブバッタ、ツチイナゴ(写真下右)等。キノコ/コンイロイッポンシメジ?(写真下左)、ヒラタケ、オニタケ?等。その他/アオツヅラフジの実、ガマズミの実、マユミの実、コマユミの実、カラスウリの実、ナンテンの実、トキリマメの実、カツラの葉(写真中右)、リンゴの実(写真上左)等。


11月5日、東京都町田市小野路町・図師町

 11月入って初めての小野路町・図師町行きである。今日は穏やかな秋晴れの日で、野の花やキノコの撮影条件としてはピーカンでそぐわないのだが、11月に入ると晴天の日が最高である。なぜなら第一に暖かい事、第二に晴天でなくてはリンドウ等の花が開かないのだ。しかも、午後の斜光は赤味を帯びコントラストがとても高くなるから、午前中の勝負となる。そこで今日はいつもより少し早起きして、途中でカメラ用のリックサックに、菓子パンやお茶やコーヒー等を詰め込んで、五反田谷戸中心で夕方まで車に戻って来ないつもりで出かけた。詳細は「小野路図師紀行」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/リンドウ、リュウノウギク、コウヤボウキ、ヤクシソウ、シュウメイギク、キンミズヒキ、ミゾソバ、イヌタデ、ノハラアザミ、セイタカアワダチソウ、シロヨメナ、ノコンギク、ヨメナ、シラヤマギク、アキノキリンソウ、チャ(写真上右)等。蝶/モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、ウラギンシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ウラナミシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/オニヤンマ、アキアカネ、センチコガネ、クルマバッタ、ハネナガイナゴ、オンブバッタ、ヒシバッタ、ハネナガヒシバッタ等。キノコ/ウチワタケ(写真上左)、カニノツメ、アシボソノボリリュウタケ、ヒラタケ等。その他/アオサギ、アオツヅラフジの実、オトコヨウゾメの実、コバノガマズミの実、マユミの実、コマユミの実、コムラサキの実、ヤブムラサキの実、ムラサキシキブの実、カラスウリの実、スズメウリの実、ナンテンの実、モッコクの実、ヒノキの実、ヤブミョウガの実、クサギの実等。


11月3日、横浜市戸塚区舞岡公園

 今日は第5回目となる舞岡公園小谷戸の里に於ける「マイ作品展」である。私は初参加でカブトムシとオオシオカラトンボの羽化の2点を出展した。そんな事もあって、朝早く起きて行ったのだが、展示作業や後片付け等があって、正味3時間の散策となった。時折日が差し風が殆んど無いという絶好の日和だったが、11月に入ってはさすが撮影するものに苦労する。もっとも9月や10月に撮影し紹介したものがだぶって良いなら簡単だが、出来るだけそうしたくないのである。それでも各種の実や日向ぼっこに現われている昆虫達を中心に探し回ったら、なんとかノルマを達成する事が出来た。詳細は「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/トリカブト、セイタカアワダチソウ、ツリガネニンジン、ホトトギス、シロヨメナ、カントウヨメナ、ノコンギク、コセンダングサ、コシロノセンダングサ、タイアザミ、ミゾソバ、アキノウナギヅカミ、サザンカ等。蝶/アカタテハ、ルリタテハ、ヒメアカタテハ、キタテハ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、チャバネセセリ等。昆虫/オオニジュウヤホシテントウ、ナナホシテントウ、アキアカネ、コノシメトンボ、マルカメムシ、クサギカメムシ(写真上右)、ハサミツノカメムシ、エサキモンキツノカメムシ、キバラヘリカメムシ、アオバハゴロモ、コバネイナゴ、ツチイナゴ、ヒシバッタ、ウマオイ、オオカマキリ等。キノコ/コガネタケ、スギタケ?、ヒラタケ?、ヒイロチャワンタケ、ツチナメコ、エノキタケ等。その他/ジョロウグモ、ガマズミの実、ムラサキシキブの実(写真上左)、シロダモの実、ノイバラの実、アオツヅラフジの実、ニシキギの実、ヒヨドリジョウゴの実、マユミの実、カマツカの実等。


11月2日、東京都江東区都立木場公園

 早いもので東京23区内公園巡りも残すところ、墨田区、江東区、豊島区、江戸川区の4区となった。今日は江東区に狙いを定め、ネットで調べた結果、江東区にはかなりの公園がある事が分った。夢の島公園へ行こうかと思っていたが、地下鉄東西線木場駅から至近の木場公園のページに、なんとアサギマダラの写真が載っていた。園内に都市緑化植物園があって、かなりの植物が植栽されているようだ。江東区は自然度がとても低いと思っていたが、実際、行ってみると、かなりの蝶の宝庫でもあった。アカタテハ、ウラギンシジミ、ムラサキツバメまで見られたのには驚いた。詳細は「東京23区内道端自然観察館」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/イヌホウズキ、セイヨウタンポポ、ツユクサ、オオケタデ、コセンダングサ、ツワブキ、ホトトギス、キバナコスモス、キク、キンモクセイ、デイゴ、バラ等。蝶/アオスジアゲハ、クロアゲハ、モンシロチョウ、モンキチョウ、キチョウ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、キタテハ、ウラギンシジミ(写真上左)、ムラサキツバメ、ウラナミシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、チャバネセセリ、イチモンジセセリ等。昆虫/フクラスズメ、アキアカネ、ブチヒゲカメムシ、クマバチ(写真上右)、フタモンアシナガバチ、アシブトハナアブ、ハナアブ、ホソヒラタアブ、ヒメヒラタアブ等。その他/エゴノキの実、ウメモドキの実、クロガネモチの実、イチイの実、ジュズダマの実、シャリンバイの実、ヘクソカズラの実、イチョウの葉、カツラの葉等。


11月1日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園〜大原みねみち公園〜葛が谷公園

 いよいよ11月に入った。首都圏平地では落葉広葉樹の葉は、今月中はまだしっかりとついている。このため野鳥観察及び野鳥撮影の本格的なシーズンインは、12月に入ってからだ。そんな訳で毎月一回は必ず更新している港北ニュータウン公園巡りである「ささぶねに揺られて」は、見るもの撮るものが少なくなる前にと、11月に入ってすぐのものとなった。今日は青空一杯、陽の光一杯であったが、朝晩は本当に寒い位に涼しくなった。テレビや新聞で北海道の釧路で初氷とか、日光いろは坂の紅葉等が報道されている。首都圏平地の秋も、いよいよ晩秋に入ったようである。詳細は「ささぶねに揺られて」をご覧下さい。

<今日観察出来たもの>花/コウヤボウキ、イヌタデ、ホトトギス、ツワブキ、センダングサ、ヤマハギ、アカツメクサ、イヌホウズキ、キツネノマゴ、ワルナスビ、ツユクサ、タイアザミ等。蝶/モンシロチョウ、キタテハ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ、チャバネセセリ等。昆虫/センチコガネ、ハラビロカマキリ(写真上左)、チョウセンカマキリ、アキアカネ、コノシメトンボ、オオアオイトトンボ、アオバハゴロモ、シロオビアワフキ、キバラヘリカメムシ、クサギカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫(写真上右)、チャバネアオカメムシ、ツチイナゴ、コバネイナゴ等。キノコ/コツブヒメヒガサヒトヨタケ等。その他/ジョロウグモ、ワカバグモ、マユミの実、ゴンズイの実、ヤブランの実等。



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