自宅から最も近くてカメラ片手にさまざまな生き物と触れ合える所は何処かと考えたら、港北ニュータウン内各所にある公園、また、それらを結ぶ緑道が最適だとの結論に至った。もう少し経つと自宅の近辺に横浜市営地下鉄の新路線の駅が出来るから尚更良い。主に「ささぶねの道」と呼ばれる都筑中央公園から、葛ヶ谷公園、大原みねみち公園などを通って茅ケ崎公園に達する緑道をメインに、港北ニュータウン内ではないが隣接する新吉田町も含めて、定期的にカメラを持って散策を開始することにした!


2005年 2月3月 4月5月 6月7月 8月9月 10月11月
横浜市都筑区

ささぶねに揺られて
(5)


2005年11月1日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園〜大原みねみち公園〜葛が谷公園











サクラの葉/シラカシの葉/コウヤボウキ/ナワシログミ











マユミの実/ゴンズイの実/ムラサキシジミ/コノシメトンボ











コバネイナゴ/ハラビロカマキリ/キバラヘリカメムシ/クサギカメムシ











アオバハゴロモ/ジョロウグモ/ワカバグモ/コツブヒメヒガサヒトヨタケ?

 いよいよ11月に入った。首都圏平地では落葉広葉樹の葉は、今月中はまだしっかりとついている。このため野鳥観察及び野鳥撮影の本格的なシーズンインは、12月に入ってからだ。そんな訳で毎月一回は必ず更新している港北ニュータウン公園巡りである「ささぶねに揺られて」は、見るもの撮るものが少なくなる前にと、11月に入ってすぐのものとなった。今日は青空一杯、陽の光一杯であったが、朝晩は本当に寒い位に涼しくなった。テレビや新聞で北海道の釧路で初氷とか、日光いろは坂の紅葉等が報道されている。首都圏平地の秋も、いよいよ晩秋に入ったようである。今日の散策でとても嬉しかったのは、コウヤボウキがまだかなり咲いていた事だ。周辺が公園化されてはいても、残存する昔ながらの雑木林に一むら見られた。今日はもっとキノコの発生が見られると思ったのだが、その期待は見事に外れた。ここのキノコ観察は梅雨時が一番のようである。昆虫は左程の期待は持ってはいなかったものの、常連さんが良く陽が当たるクズの葉上や太い幹で暖をとっていた。残念ながら撮影には至らなかったが、オオアオイトトンボを3匹見た事も特筆事項であろう。また確認は出来なかったものの、アオゲラらしき鳥の幹をつつく音が聞こえて来た。ジョウビタキ、ルリビタキが見られるのも、もうそろそろに違いない。

<今日観察出来たもの>花/コウヤボウキ、イヌタデ、ホトトギス、ツワブキ、センダングサ、ヤマハギ、アカツメクサ、イヌホウズキ、キツネノマゴ、ワルナスビ、ツユクサ、タイアザミ等。蝶/モンシロチョウ、キタテハ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ、チャバネセセリ等。昆虫/センチコガネ、ハラビロカマキリ、チョウセンカマキリ、アキアカネ、コノシメトンボ、オオアオイトトンボ、アオバハゴロモ、シロオビアワフキ、キバラヘリカメムシ、クサギカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、チャバネアオカメムシ、ツチイナゴ、コバネイナゴ等。キノコ/コツブヒメヒガサヒトヨタケ?等。その他/ジョロウグモ、ワカバグモ、マユミの実、ゴンズイの実、ヤブランの実等。


2005年10月4日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園〜大原みねみち公園〜葛が谷公園











キクイモ/アメリカセンダングサ/キンモクセイ/アカガシの実











ツクバネガシの実/コブシの実/エノキの実/イヌホウズキの実











種名調べ中/ウラムラサキシメジ/エサキモンキツノカメムシ/アカスジキンカメムシの幼虫











キバラヘリカメムシの幼虫/アミガサハゴロモ/ツマグロオオヨコバイ/シロオビアワフキ

 今年の季節の進み具合は少し遅れているのだろうか!春から野の花はもちろん、蝶の発生も1週間位は遅れている。天気図を見ると秋雨前線が日本の南岸沿いを東に延びている。このため太平洋側は明日から各地で雨になるようだ。遅れながらも、いわゆる秋霖に入ったのだ。このため晴天の特異日と言われる10月10日の体育の日も、曇りと予想されている。今からウン十年前の10月10日、東京オリンピックが抜けるような青空の下で開催されたのである。今日散策に行った港北ニュータウンは、その頃、横浜のチベットと呼ばれていたのだが、今は横浜一の近代的な住宅街へと変貌している。それでも、しぶとく生物達の命脈が残存しているのだから感動する。今日は曇り日とあって蝶の姿は少なかったが、各種カメムシの仲間がたくさん見られた。このところ雨が降らなかったからキノコはないのではと思ったが、種名は分らないもののかなり見応えのあるものが2種類生えていた。しかし、何と言ってもこの時期は各種の木の実、草の実だろう。いわゆるブナ科のドングリからエノキの実、ゴンズイの実、クサギの実、イヌホウズキの実等様々なものが見られた。民家の垣根や公園に植栽されているキンモクセイが、散策中に各所で甘く漂って来た。

<今日観察出来たもの>花/ホトトギス、キクイモ、アメリカセンダングサ、ヤマハギ、ヤブカラシ、アカツメクサ、イヌホウズキ、キツネノマゴ、ワルナスビ、ツユクサ、キンモクセイ等。蝶/スジグロシロチョウ、モンキチョウ、キチョウ、ルリタテハ、ウラギンシジミ、ヤマトシジミ、イチモンジセセリ等。昆虫/アオドウガネ、ツクツクボウシ、アキアカネ、コノシメトンボ、アミガサハゴロモ、アオバハゴロモ、シロオビアワフキ、エサキモンキツノカメムシ、クサギカメムシ、アカスジキンカメムシの幼虫、ツチイナゴ、アオマツムシ等。キノコ/ウラムラサキシメジ、種名不明1種等。その他/ジョロウグモ、アカガシの実、コブシの実、ツクバネガシの実、エノキの実、ゴンズイの実、クサギの実、イヌホウズキの実、シジュウカラ等。








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