2月27日、東京都大田区東京港野鳥公園
東京23区内道端自然観察館は、一区につき一公園で進めるつもりでいたが、昨日の小野路図師紀行と同じように、今日行かないと2月は1回となってしまう。そこでたくさん撮りたいものもあったから、多摩川台公園についで大田区の東京港野鳥公園とへ行った。しかし、期待にたがわず楽しさ一杯の自然観察及び写真撮影の一日となった。詳細は
「東京23区内道端自然観察館」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>花/サンシュユ(写真上左)、ウメ、ベニバナマンサク、マンサク、ウグイスカグラ、ナノハナ、ホトケノザ、ナズナ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、フキノトウ、ネコヤナギ、イヌコリヤナギ、アカメヤナギ等。鳥/マガモ、ホシハジロ、カイツブリ、オオバン、カワウ、アオサギ、コサギ、ヒヨドリ、ツグミ、シジュウカラ、コゲラ、ジョウビタキ、アオジ、スズメ等。昆虫/ハラビロカマキリの卵のう(写真上右)、ナナホシテントウ。その他/チャンチンの冬芽、アンズの冬芽、ナナカマドの冬芽、トネリコの冬芽、ミズナラの冬芽等。
2月26日、東京都町田市小野路町
今年は月に4回は小野路図師へ行くと決めてしまったが、あまり変化がないので2月は2回に減らした。だからもう1回行かねばならんということになった。しかし、有り難い事に昨日の夜半に雪が降ってくれて、まだ雪が少し残っていたから、毎度御馴染みのパターンから抜け出すことが出来てほっとした。もし、これからHPを開く予定の方がいたら、ノルマとなるようなページを作っては苦労しますよと進言しておきたい。今日の観察の詳細は
「小野路図師紀行」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ナノハナ(写真上左)、ナズナ、タネツケバナ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ(写真上右)、ヒメオドリコソウ、ハコベ、ウグイスカグラ、ツクシ等。鳥/ツグミ、シロハラ、モズ、ジョウビタキ、ムクドリ、シジュウカラ、カシラダカ、ホオジロ、ハクセキレイ、セグロセキレイ等。
2月25日、神奈川県横須賀市荒崎海岸
正月元旦からのこのHPの連続更新は54日間で昨日途切れた。こうなったら思い切り間を空けても良いだろうと、天候が悪い事もあって、今日は自宅軟禁の日としようと考えていた。人間、身体の調子が悪いから気分がブルーになるのか、それとも気分がブルーだから身体の調子が悪くなるのかは分からないが、「身を清め、明るく笑顔で、写真撮る」と、今年のこれからのスタンスを決めたのに、どうも身体の調子が上向かない。年上のご婦人によれば、「いくらまだまだ若いつもりでいても、花虫さんも回復力、免疫力が落ちているのよ」等と言われて、「そんな事はないよ、これでも40代後半に見られてるんだぜ」と反論したものの、いつまでもあると思うな回復力、免疫力という訳なのかもしれない。自分の周囲を見回しても身体の不調を訴える方が多いのだから、そんな年齢となったのかもしれない。そこで目覚まし時計をOFFにして、たっぷりと睡眠をとり、少し仕事をしてから昼食を何処かでとろうと家を出た。自宅周辺は積雪がほとんどなかったものの、港北ニュータウンへ入ると雪がかなり積もっている。と言う事は国道246号線を越えたらかなりの積雪に違いない。昼食後、ほんの少し散策しようと考えていのだが、雪が積もっていては「おお寒い」で、体調回復どころかますます悪くなってしまう。昨日、事務所に顔を出したら、ある個人企業の女社長が見えていて、「南伊豆へ仕事に行って来たんだ
けど、海を見ると気分転換になるわね」と言った言葉を思い出して、愛車小野路号は久しぶりに海を目指す事となった。
何処の海に行こうかと考えたが、東京湾では気分爽快になりそうもないし、江ノ島より西では浜辺ばかり、鎌倉では鎌倉宇宙人集団の面々の顔がちらつくし、やっぱり御用邸のある葉山、しかも無料駐車場のある長者ヶ崎だと瞬時に行き先は決まった。しかし、長者ヶ崎に着くと無料駐車場がいつのまにか有料駐車場になっていた。そこでその先の立石へ行くことにした。車を降りると曇天だが太平洋が広がっている。磯に下りて散策をしてみようと車を離れたが、「待てよ、せっかく来たのだから、カニや貝の写真でも撮ろう」と言う事になった。日頃、里山ばかり歩いているが、ことによったら里山と同じくらい海が好きなのである。「海は広いな大きいな」と歌われているように、海の包容力は桁違いである。なにしろ全生物は海に生まれた後に陸に上がっのだから、我々人間だって、遠い昔は海を泳ぐ魚だったのである。立石の磯に降りると懐かしいカキやフジツボやアサクサノリがびっしりと岩につき、ワカメ、ヒジキ等の様々な海草も流れ着いていた。かつてこの磯の先端で釣りをした事がある。アミコマセをさらし場に撒くと透明な海水に広がってゆっくり沈んで行く。オレンジ色の蛍光塗料を塗った中通しの木製の玉浮きが静に沖に流れて行って、一挙に一直線に海底に向かって消し込まれる。おもむろに釣り竿を上げると、小気味良いウミタナゴの引きが竿を持つ手に響いて来る。ウミタナゴは決っして食べて美味しい魚だとは言えないものの、小気味良い引きとマダイにも似た魚体は忘れ得ぬ冬ならではの釣魚である。
立石の磯でしばし散策したものの、やっぱり小場所であるから、もっと雄大な磯に行きたくなった。ここから一番近いのは横須賀市長井の先の荒崎海岸である。城ヶ島へ通ずる国道を右に曲がると、漁村風景が広がって来る。長井港の魚市場前を通り過ぎる。かつてここで夜間、魚市場の灯に集まって来た小アジをバケツ一杯釣った事を思い出す。まるごとから揚げで食べたら最高である。更に走るとトビが至る所に止っている。私が唯一撮影できる猛禽類とばかりに、磯に止る姿を様々な角度から撮影した。今日は空が鉛色だから海も鉛色だが、冬の海岸のトビという雰囲気が出てとても良いのではなかろうかと思ったのだ。荒崎へ着くともちろん洗濯板のように岩が並ぶ磯へ行ったが、歩きづらくてほんの少しの散策となった。かつてここで学生時代仲の良かった女の子と釣りをした事を思い出す。しかし、去年の暮れにYS高校の同期会に出席して、その可愛らしかった彼女が膵臓癌にて天国へ召された事を知った。膵臓とはさぞかし痛かった事だろう。生きていさえすれば何処かで再会し、楽しかった事、若かったゆえに至らなかった事等の思い出話に花が咲いたかもしれないが、あの世に召されてしまってはもうそれが叶う事は絶対にない。人間関係においても後悔先に立たずだが、生きていさえすれば後悔を楽しき思い出ならしめん事も出来よう。右手に大島が見え、左手に城ヶ島が見える。ますます雲は厚くなり夕闇も迫って来た。海はどす黒い鉛色だが静に凪いでいる。いつの日にか、私もこの海に帰るのだろうか。もしそうならば、もっと美しく暖かい海に帰りたいものである。
<今日観察出来たもの>花/ラッパスイセン、ハマダイコン(写真下右)等。鳥/トビ(写真上右)、アオサギ、ウミネコ、カモメ、ツグミ、ムクドリ、コサギ、スズメ等。その他/カニ(写真下左)、フジツボ、カキ、ホンダワラ、アサクサノリ、ヒジキ、ワカメ、アオサ等。
2月22日、横浜市戸塚区舞岡公園
身体の調子が今一の時は、あまり遠くに出かける気がしない。国道246号線を越えると、やはり気温は3度程度低くなるし、アップダウンの激しい丘陵地帯を歩く元気が出ないものだ。そこで舞岡公園へ行ったのだが、珍しく鳥の出が悪く、「鳥撮りに来て、鳥撮れず、泣き泣き帰る鳥撮りの後ろ姿となった。詳細は
「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ソシンロウバイ、アカバナマンサク、ツバキ(写真上左)、ウグイスカグラ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ナズナ、アブラナ、クロッカス、フクジュソウ、ツクシ等。鳥/ウグイス、ジョウビタキ(写真上右)、シジュウカラ、アリスイ、アオジ、ノスリ、コゲラ、モズ、シロハラ、ツグミ、シメ、メジロ、コサギ、カルガモ、スズメ等。キノコ/エノキタケ、アラゲキクラゲ、カワラタケ等。
2月20日、横浜市緑区三保市民の森〜新吉田町
今日は何処へ行こう、天気予報によると町田市は一日中曇りで、横浜市内はほんのちょっと太陽が顔を出すと言う。昨晩、南大沢の秀さんのHPを開いたら、みぞれが降り続いて雪が積もった写真が載っていた。どうやら小野路町や図師町へ行ったら、一日中曇りで、しかもとても寒いに違いない。そこでしばらく行っていない長津田町の国道246号の森へ出かけようと出発したら、国道246号に近づくにつれて雨が降り出した。多摩丘陵方面を見ると雲が厚い。しかし、横浜市の西南の空はかなり明るい。そこで先だって行ったばかりだが、三保市民の森を目指した。それにしてもこのHPをご覧下さっている八王子市や町田市や多摩市の方々は、空を見上げて嘆き節を歌っているに違いないと気の毒になった。もう何回も書いているように本格的な春が近づいている証拠だが、よりによって週末に天候が崩れるのを誰も歓迎はしない筈である。三保市民の森の駐車場に着いた時は小雨が降っていたが、やがてすぐに雨が止んだので今日はまず最初に一般撮影機材で歩いてみることにした。入口にあるまだ種名が判別していない樹木は丸坊主に剪定されていて、ことによったら見納めかもしれないと、付近に置いてあった枝を拾い上げて冬芽と葉痕を撮影した。三保平に登って行く坂道の傍らの急斜面に、こんな時期だというのにツチグリがたくさん顔を出していて驚いた。以前からここにツチグリ
がたくさんある事は知っていたが、まさかこの厳寒に見られるとは思わなかったのだ。やはり昨日の雨はキノコ達にとって慈雨であったようである。
ツチグリを撮影してまた少し坂を登ると、ノキシノブが苔むした桜の老木から垂れ下がっている。雨に洗われてとても美しい。こんな風情は鎌倉あたりに行けば普通なのだろうが、ここらあたりではそんなにお目にかかれないと構図を決めて撮影した。三保平に着くと前回来た時にいたモズの雌が、相変わらず地面に刺したモウソウタケの天辺に止っている。しかし、それ以外には野鳥の気配は無い。そこで一旦引き返して谷道に入った。谷道はこんな天気だから人が歩いた跡は無い。道の傍らにある倒木には様々なサルノコシカケ科のキノコが美しく、アラゲキクラゲは水分をたっぷりと吸ってまるで万歳をしているようだ。時折、エノキタケも見られるが、他所で観察したような爆生ではない。いつものようにカラスザンショウのおどけ顔が笑っているが、もう各所でたっぷり撮影しているので通り過ぎる。小さな流れが落ち込む音が昨日からの雨で、深閑とした森の中でかなり大きく響いている。そんな風情を充分に味わえたのだが、撮影するものはさっぱりであった。車に乗り込むと前方のフェンスにジョウビタキの雄が現れて、盛んにその尾を振っていた。さあこの次は何処へ行こうかと考えたが、雨上がりの爆生しているエノキタケが見たくなって、横浜キノコの森に立ち寄った。すると先だってのエノキタケは更に生長していて、たっぷりと雨を含んで、傘はぬめぬめと光輝いていた。やっぱりエノキタケは雨上がりこそ観賞に値するな等と一人ごちて撮影していると、またしても小雨が振り出した。そこで大急ぎに撮影を済ませ、やっぱり今日はもっと海よりに行かなければと新吉田町へ戻った。
新吉田町に着くと、午前中、シダとかキノコとか地味な物ばかり撮影したので、これでは今日の天気のように気分もこの観察記もぱっと明るくはなれないと花を探したのだが、ジンチョウゲやボケはまだ蕾のままで、ツバキも咲いていることは咲いているもののあまりぱっとしない。梅は今が最盛期で各種の品種が咲いているものの、寒空にはお手上げである。野の花はヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ナズナ、タネツケバナが咲いているが、もう各所で撮っているのでパスをする。その他、早くもハナニラやオオアラセイトウが咲いていたが、雨で花弁は重く濡れていた。そこでネコヤナギとフキノトウを撮影した。フキノトウはなんとか絵になるようにと各所を探したのだが、開発著しい新吉田町であるし、採集されては大変と地主の方が立ち入り禁止としている場所が多いので、上記のような単純な絵柄しか撮影出来なかった。たかだかフキノトウだが、首都圏平地では情緒溢れる写真を手にする事の難しい、しかし、早春にはなくてはならぬ風物詩となった。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ツバキ、ソシンロウバイ、シナマンサク、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ナズナ、タネツケバナ、フキノトウ(写真下左)等。鳥/ツグミ、シロハラ、モズ、ジョウビタキ、シジュウカラ、ハクセキレイ、コジュケイ等。キノコ/ツチグリ(写真下右)、エノキタケ、アラゲキクラゲ等。その他/ノキシノブ(写真上左)、ネコヤナギ(写真上右)等。
2月17日、横浜市鶴見区鷹野橋〜三ッ池公園
朝起きてみたら外の道路は濡れていて、見上げる空はどんよりと曇っていた。天気予報によると明日、明後日は雨という事なので、昨日と今日も入れれば連続4日間もぐずついた天気が続く事になる。このところとても疲れ気味で体調もおもわしくないので、「これはたっぷりとした休養になるわい」とほくそえんだが、午前10時を回ると意地悪く陽が差して来たのだから堪らない。「まあ、ちょっとだけなら大丈夫じゃない」と、鳥撮り病に罹った人間は、本来の自分の健康をも度外視してしまうのだからまこと滑稽である。体調のすぐれない事をきずかってくれる知人に対して、「もう腐るほど良い写真を撮ったから満足しているもん、どうなっても悔いはないよ」等と強がりを言ってはいるものの、まだまだ良い写真を撮りたいと言う願望は底無しのようである。そこでオオジュリンがスズメのようにいたと聞いた鶴見川の鷹野橋へ行ってみた。鶴見川は我が郷土の偉大なる大河で、子供の頃は釣りに良く行ったものの、一時どぶ川のように汚染されて異臭を放った頃から見向きもしなくなって久しい。しかし、以前にも書いたように、幼友達がアユ、ハゼ、テナガエビが釣れるようになったと教えくれたので、相当浄化が進んでいる事は分かっていた。そのうち陽気が良くなったら道端自然観察や写真撮影が間遠うになっても、コブナ釣りしあの川、すなわち鶴見川へ行って釣り糸を垂らし、ぼけーっと一日を過ごしてみ
ようと考えている。なにしろこのHPの掲示板に度々ご投稿下さる寒川山ちゃん直伝のコブナ釣り仕掛けなのだから、面白いように釣れるに違いない。
町田市の多摩丘陵に源をはっする鶴見川も、鶴見区に入ると川幅が広く水深もある大河となる。昔はこれ程広かった訳ではないが、上流部が宅地開発されて保水力が極度に低下しているから、大雨が降ったら大変と川幅も水深も定期的に改悛されている。河川敷に降りると、まずお出迎えになったのはムクドリである。美麗なものが多い野鳥の中でも、醜いアヒルの子扱いされているごく普通の鳥である。しかし、今年は一度も撮影していなかったし、私にとっては例え醜いアヒルの子であるムクドリであっても、自然の中に生きづいて情緒溢れるように撮影出来れば良いのだから大歓迎である。しかし、カメラを向けると川の周辺に立ち並ぶ工場やマンションが背景に入って、なかなか良い絵が作れない。都市部を流れる河川敷での野鳥撮影の難しさを改めて味わった。その後、目的のオオジュリンはいないかと探し回ったが、残念ながらお留守のようで見つける事は出来なかった。しかし、川面にはキンクロハジロ、ホシハジロ、カワウが浮かび、川岸にはユリカモメ、セグロカモメが見られ、浅瀬にはハクセキレイ、イソシギが餌を漁り、河川敷のアシ原にはアオジ、カシラダカ、シジュウカラ、メジロ、モズ、ツグミが見られた。午後からは体調の事も考えて帰宅してゆっくりしようとも考えたが、まこと鳥撮り病は恐ろしい病で、鷹野橋から至近距離の三ツ池公園に車を向けさせた。オオジュリンがたくさんいたよと教えてくれた方がいたので報告すると、「そうなんだよ、最近、何故だか分からないが鷹野橋周辺にはいなくなっているんだよ」との事であった。相手は翼ある野生動物である、きっと食べるものがなくなってしまったのだろう。三ツ池公園では前回いたオシドリはどこかに去り、これと言った野鳥も観察できなかったが、滝の広場にやって来たアオジ、ジョウビタキの雌、キジバト、シジュウカラと楽しく遊んだ。
<今日観察出来たもの>鳥/キンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメ、セグロカモメ、イソシギ、シジュウカラ、カシラダカ、アオジ(写真上左)、モズ、ツグミ(写真下左)、ヒヨドリ、ムクドリ(写真下右)、ハクセキレイ、スズメ、メジロ、カワウ、キジバト(写真上右)、ハシブトガラス等。
2月15日、横浜市戸塚区舞岡公園
今日は風も無くとても暖かい一日であった。午前中、虹の家周辺を散策してみると、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ナズナ等の路傍の花がだいぶ広範囲に見られるようになった。また、農家の敷地にはフキノトウが、民家の庭先にはクロツカスが見られた。ウメもオウバイもますます花を多くつけて咲いてる。野鳥は撮影したものは普通種であったが、青い空には猛禽類がかなり飛んでいた。詳細は
「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ソシンロウバイ、アカバナマンサク、オウバイ、ツバキ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ナズナ、アブラナ、クロッカス、フクジュソウ等。鳥/イカル、ウグイス、ジョウビタキ、シジュウカラ、アリスイ、アオジの雌(写真上左)、カシラダカ、ハイタカ、オオタカ、チョウゲンボウ、コゲラ(写真上右)、モズ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、シメ、メジロ、カワセミ、コサギ等。
2月13日、横浜市緑区新治市民の森〜三保市民の森〜横浜キノコの森
昨日、かなり期待して遠征したが“トホホの帰宅”となって精神的にかなり落ち込んだし、ここ連日フィールドへ出かけたので疲労が蓄積している。しかし、来週はどうやら天候が思わしくないようなので、疲れた身体に鞭打って心を奮い起こして、自宅から近い横浜市緑区の各所のフィールド巡りをして来た。まず最初に行ったのは、新治市民の森である。とは言ってもお墓の裏の谷戸とその上の畑と新治小学校裏の梅田川しか行かなかったのだから、正確には新治町と記した方が良いかもしれない。新治市民の森は奥に行っても針葉樹が多いしあまり期待出来ない。かつてはそうではなかったのだが、谷戸田が埋め立てられ市民の森に指定されてから環境が悪化したのだ。その点、谷戸入口左手の谷戸は昔ながらの小さな田んぼもあって、私にはとっても面白い場所なのである。時期には野の花だってヒトリシズカやタツナミソウが群生していたりするのだから侮れない。また、ヤマサナエやカワトンボもここらが一番多い。車を停めて歩き出すと、何にも植えていない裸地の畑に、セグロセキレイ、ハクセキレイがたくさん見られる。いつもならセグロセキレイは梅田川で食事をしているのだが、どうやら畑に稲藁等を細かくしたものが撒かれたようで、盛んに地面をつついている。時折、ハクセキレイがセグロセキレイの縄張りに近づくと、「このやろー、ここに入っては駄目だ」とセグロセキレイが追い立て
る。どうやら人相ならぬ鳥相の悪いセグロセキレイの方が強いようである。そんなハクセキレイとセグロセキレイの演じる様々な生態を観察してとっても愉快になった。この他、新治市民の森では、ツグミ、シロハラ、モズ、ジョウビタキ、カシラダカ、ホオジロ、カワラヒワを観察したが、今日一番の出色は、やはりハクセキレイとセグロセキレイであった。
新治市民の森を早めに切り上げると、今日は日曜日だから駐車場が開いている三保市民の森へ行った。とは言っても駐車場から至近の三保平に行っただけである。昨日、ムラサキシジミの日光浴を厚木市上古沢で観察しているので、もしやとばかりに一般撮影機材も背負って坂道を上がった。即座にモズとジョウビタキがお出ましになって歓迎してくれるが、あまり絵になる場所には止らない。三保平に着くと背負って来たカメラバックをベンチに投げ出し、野鳥撮影機材をセットした。三保平は越冬前のムラサキシジミとウラギンシジミを撮影に来る以外にこれと言った魅力は感じていなかった。しかし、前方の狭い山の畑には何故だか知らないがモウソウタケの太くてとても長い棒が地面に刺し好まれて立っている。こんな棒の先に野鳥が止ってくれたらベストなんだけどな、無理だとは思うがノスリ等の猛禽類が止ればとっても様になる等と思っていたら、小さなギャングであるモズが止った。最近、モズはたんまり撮影していたので、カラスの方がましだったのだが背景が美しいので慎重に撮影した。この畑の周りにはセイタカアワダチソウやアレチマツヨイグサの枯れた茎もたくさん残り、静まり返った三保平で野鳥を待つ心持は至福の境地である。たまに散歩の方も現れるが、すぐ静寂の中に吸い込まれて行く。何だか広大な山寺の庭で野鳥を待ち構えているような雰囲気である。かつて良く行った逗子の鷹取山の神武寺の静けさと良く似ているなあ等と感慨に耽っていたら、背後の森からアオゲラらしき野鳥が幹をつつく音が聞こえて来た。正体を見てやれと森の中に入って行ったのだが、枯葉を踏む音に気づかれて飛び去ってしまった。結局、三保平では目ぼしき成果は無かったものの、「バードウォッチングって、こんなにも楽しいものだったんだ」との確かなる思いだけは定着した。
いつものように小松ストアーで美味しい弁当を購入して食べた後、横浜キノコの森へ行った。第1キノコの森の前に広がる休耕田は、以前、日本野鳥の会のグループが調査をしていたので、何らかの稀少種がいるのかもしれないと思ったからだ。今日は日曜日だから散歩の方も多くて稀少種はいなかったものの、カシラダカが大群を作り、アオジ、カワラヒワが小さな群れで餌をついばんでいた。写真撮影の方は相変わらず近づくとすぐに逃げるカシラダカだからぱっとしなかったが、ロビンフッドの服装を髣髴させるカシラダカの可愛らしい姿だけはたんまりと確認した。また、来年になったらデジスコを手に入れて美しく撮ってあげるからねと約束した。私の場合、野鳥が美しく撮れてやっとその野鳥とお友達になれた気分になるのだから仕方がない。そんな訳で、せっかく横浜キノコの森に来たのだからと、ミズキの大木に着くセミノハリセンボンはどうなったかと見に行くと、一本の足の爪でかろうじて落ちずに風に揺れていた。また、付近にはエノキの切り株がたくさんあって、大方のものは萎びていたが、新鮮なエノキタケを発見した。さすが私が勝手に横浜キノコの森と命名しただけのことはあるわいと改めて感じ入った。今年は冬鳥が去ったら蝶にかけようと思っているので、キノコはしばらくお休みのつもりだが、今日巡回したコースは色々な意味でとても楽しいコースだと再認識するに至った。遠征しなくとも稀少種でなくとも道端自然観察及び写真撮影が充分味わえると言う訳である。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ツバキ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ等。鳥/ツグミ、シロハラ、モズ、ジョウビタキ、ヒヨドリ、メジロ、シジュウカラ、カシラダカ、ホオジロ、ハクセキレイ(写真下左)、セグロセキレイ(写真下右)、アオジ等。昆虫/ヤママユの空繭(写真上左)。キノコ/エノキタケ(写真上右)等。
2月12日、神奈川県伊勢原市日向〜厚木市上古沢
このところこのHPの掲示板に度々ご投稿下さる相模原のぶんちゃんが、神がかり的にベニマシコをゲットしている。丹沢の宮ヶ瀬湖の早戸川林道へ行けば、お目にかかれるかもしれない事は分かっている。しかし、我が小野路号は2WDの軽自動車で、宮ヶ瀬湖のビジターセンターの駐車場までは行けたとしても、その先はちょっと無理のように思える。また、今日は土曜日だし人が一杯来ている事だろう。それにぶんちゃんの話によると林道は凍っていて、すってんころりんの危険性があるらしい。爪に火を点した生活を続けて、やっと手に入れたキヤノン20Dとシグマの超望遠ズームである。“すってんころりん、はい、さようなら”では泣くに泣けない。また、林道が目的地まで途切れなく凍っているのなら、昔とった杵柄でスケート靴を履いて三脚はアイスホッケーのステッキ代わりにすれば、ほほいのほいとなるのだが、そう言う訳にはもちろん行きそうもない。そこで土山峠を越えずにベニマシコとミヤマホウジロの傑作写真を手に入れて、鼻高々になるには何処へ行ったら良いだろうかと考え、今日は伊勢原市日向の日陰道と厚木市上古沢の谷戸を探索してみる事にした。
今日は左程の風も無く晴天だが、さすが雪が薄っすらと積もっている大山(写真上左)の麓は寒い。しかし、歩き始めると梅林の下にラッパスイセ
ンが咲いているのには驚いた。日陰道は日向薬師専用駐車場からバス道路を少し下って橋を渡り、更に少し下って右手に入る。ここは誰も来ないから静かな山里の雰囲気がたっぷりと味わえるのだ。日陰道に入るとすぐにジョウビタキの雄が出迎えてくれた。これは幸先が良いと更に進んでゆくと、春ならばカキドオシ等の様々な路傍の野の花が咲く小道である。傍らの棚田にはツマキチョウやモンシロチョウがひらひら飛んでいる事だろう。かつてここでレンゲソウに吸蜜するトラフシジミの春型と御対面したっけな等と感慨に耽っていると、前方から小鳥の群れが飛び立った。もしやミヤマホウジロと観察を開始すると、なんとホオジロ君であった。更に少し行くと広大な柿と栗の畑の縁を通る。そして小さな小川が見えて来て、ここらがこの日陰道の自然観察の第一ポイントとなるのだが、やはりジョウビタキとホオジロばかりである。
一旦、日陰道は杉林に入って抜けると、こじんまりとしているが山里らしい棚田が開けて来る。ここが日陰道の本命場所と考えていたのだが、頻繁に出没して農作物を荒らすシカやニホンザル対策で棚田には電流の流れる鉄線が張り巡らされいて、これでは駄目だろうと思われたが、相変わらずホウジロだけはたくさん見られた。こんな具合で期待した日陰道では成果が無く、車道に戻って駐車場まで引き返した。途中、ヒガンバナの群生地として有名だけあって、棚田の斜面にはヒガンバナの緑の葉の絨毯が深々と敷き詰められていた。お次は厚木市上古沢と思ったが、先だってミヤマホウジロを観察した自然保護センターは通り道だからと寄ってみると、何処を探してもミヤマホウジロは見当たらなかった。途中、昼食を済ませて上古沢の谷戸に最後の期待をかけて行ったのだが、林道を詰めるとニホンザルの群れに出くわして無念の引き返しとなった。やっぱり自然観察及び写真撮影は、“誰かに負けてはいかん”とか“稀少種を観察し撮影して鼻高々になってやろう”なんて邪心があると、トホホの帰宅となってしまう訳である。これからはやっぱり慣れたフィールドで、足繁くフィールドに通ってチャンスを生かすことにするしかないなと悟った。こんな貧果な一日だったが、ムラサキシジミが日光浴をしていたり、ノスリとカラスが上空でじゃれあっていたりして、貧果でも心豊かな一日となった事は確かである。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ソシンロウバイ、ツバキ、ラッパスイセン(写真下左)、ニホンスイセン、フクジュソウ、ホトケノザ、ニワトコの蕾(写真下右)等。鳥/ノスリ(写真上右)、ツグミ、モズ、ルリビタキ、ジョウビタキ、ヒヨドリ、シジュウカラ、カシラダカ、ホオジロ等。その他/イヌザンショウの冬芽、オニグルミの冬芽等。
2月11日、東京都町田市小野路町
このところ青空一杯の安定した冬型が続きませんね。やはり立春を過ぎてお天気も変わりやすくなって来たのでしょうか。今日は久しぶりに小野路町へ行って来ました。いくら自然度が高い小野路でも、そう変化はないので、何とか鳥を撮ろうと頑張りました。詳細は
「小野路図師紀行」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ソシンロウバイ、ナズナ、タネツケバナ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、ハコベ等。鳥/ハイタカ、ノスリ、ツグミ、モズ、ルリビタキ、ジョウビタキ、ヤマガラ、メジロ、コゲラ、ヒヨドリ、ムクドリ、シジュウカラ、カシラダカ(写真上左)、ホオジロ(写真上右)等。
2月10日、横浜市鶴見区獅子ヶ谷市民の森〜三ッ池公園
今週は週始めに精出して仕事をしてしまったので、明日から3連休なのにこれと言った仕事も無い。3連休は思いっきり道端自然観察と写真撮影に精を出すつもりでいるから、今日は自宅蟄居で謹慎の身となるつもりでいた。しかし、外へ出てみるととても柔らかい春のような暖かな日差しが降り注いでいる。午前11時まで何かお客様からの連絡があるといけないから家にいたが、どうやらお呼び出しもないようなので昼食かたがた、いつでもトンボ帰り出来る獅子ヶ谷市民の森〜三ッ池公園を久しぶりに歩いてみた。獅子ヶ谷市民の森は皆様にお勧めできる程の自然観察のフィールドではないが、前述した事があるかもしれないが横溝屋敷と言う古民家は一見の価値がある。そんな小場所のフィールドだって、探してみれば春の足音を随所に見出すことが出来、横溝屋敷内にはフキノトウが見られ、門前の畑にはアブラナの花(ナノハナ)が咲いていた。付近の僅かに残った畑の日溜りには、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、ナズナ、タネツケバが咲いていて、ニワトコの冬芽もだいぶ膨らみ始めた。今日、ここに寄った目的はもちろんエノキタケで、前日の舞岡公園で見事なエノキタケの爆生を観察したから、きっと獅子ヶ谷市民の森のエノキタケはそれ以上に見事ではなかろうかと思った訳である。しかし、たくさん生えていた事はいたのだが、今一絵になるようには生えていなくて、残
念ながら即座に三ッ池公園へ向かった。
三ッ池公園へ着いてみると、今日は県立鶴見高校のマラソン大会の日で、これでは野鳥も現れまいと、奥まった人工的な滝がある広場へ向かった。三ッ池公園一周でどのくらいの距離になるのかは分からないが、3〜5周位はするのだろう。今から何年前になるかは恐ろしくて数えてみる気も起こらないが、私が通ったYS高校も、三ツ沢公園周回のマラソン大会があった。男子は5キロで女子は3キロだったように記憶している。私はかなり無理して16位に入った事を今でも誇りに思っている。一位がサッカー部で、山岳部、バスケット部、野球部等の運動系のつわ者達が上位を占めた中で、生物部なんてとってもおしとやかな部に入っていたにもかかわらず健闘したのだから、昆虫採集で野山を駆け巡って鍛えた身体と心臓はだてではなかった訳である。ギフチョウを見つけた時の猛ダッシュなんて信じられない位の早さなのだ。このHPの掲示板に度々ご投稿下さる「ほしみすぢさん」によると、歩けば歩く程長生きすると言うから、人生というマラソン大会でもかなり上位に健闘するかもしれない。まあ、そんな冗談はさて置き、その滝の広場に約1時間程いたのだが、現れたのはヒヨドリ、ツグミ、シロハラ、シジュウカラ、アオジと言った面々で、これと言った野鳥は現れなかった。しかし、枝振りの良い木や人工的に上手く配置された石があって、常連さんでも程好い所に止ってくれさえすれば、とても良い写真となるのである。しかし、そんな思惑は見事に外れ、マラソン大会も終了し、空もにわかに雲ってとても寒くなったので、一羽だけ飛来しているオシドリを撮影して、明日からの3連休に備えて早々と引き上げた。
<今日観察出来たもの>花/フキノトウ、ナノハナ(写真下左)、ウメ、オウバイ(写真上右)、スイセン、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ナズナ、タネツケバナ。鳥/オシドリ(写真下右)、キンクロハジロ、ホシハジロ、ユリカモメ、シジュウカラ、アオジ、モズ、シロハラ、ツグミ、ヒヨドリ、ムクドリ、ハクセキレイ、スズメ、メジロ、カワウ、コサギ等。その他/エノキタケ、ニワトコの冬芽(写真上左)等。
2月9日、横浜市戸塚区舞岡公園
先週行った時にイカルの良い写真が撮れたので、今日も期待してまた出かけた。しかし、天気予報では晴れと言う事だったが、一日中曇り空で鳥の出はあまり良くない。それならばオオイヌノフグリ等の野の花と思ったのだが、曇り日では花を閉じている。しかし、昨日が雨だったために、またまたエノキタケの爆生を見つけて溜飲を下ろした。詳細は
「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ニホンスイセン、ウグイスカグラ、ソシンロウバイ、アカバナマンサク、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ナズナ。鳥/イカル(写真上左)、ジョウビタキ、シジュウカラ、エナガ、アオジ、モズ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、シメ、スズメ、メジロ、カワセミ(写真上右)、コサギ、マガモ等。キノコ/エノキタケ、アラゲキクラゲ、カワラタケ等。
2月6日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園
今日は午前中、茅ヶ崎公園生態園にて里山の保全作業に従事しました。そこで午後から茅ヶ崎公園のみで自然観察及び写真撮影をしました。新しく
「ささぶねに揺られて」というページを設けましたので、詳細はそちらをご覧下さい。港北ニュータウンは至近距離ですから、神に召されなければ、後20年は通えると思いますので、ゆっくり進めたいと思います。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ツバキ、ボケ(写真上左)、サンシュユ等。鳥/カワセミ、コゲラ、ジョウビタキ、ルリビタキ、シジュウカラ、モズ、シロハラ、ツグミ、スズメ、メジロ、アオジ、ハシブトガラス、キジバト等。蝶/ゴマダラチョウの幼虫。昆虫/エノキの枯れた幹から脱出出来ずに死んでいたタマムシ(写真上右)、オオミノガの巣、エサキモンキツノカメムシ等。キノコ/エゴノキタケ、アラゲキクラゲ。その他/ワカバグモ、チャンチンの冬芽、クロモジの冬芽、キハダの冬芽、ウワミズザクラの冬芽等。
2月5日、神奈川県平塚市土屋〜権現山
冬鳥が本格的に見られるようになってから、エンジン全開で観察し撮影して来たが、いつも枝に止まる鳥や水面上の鳥ばっかりではつまらなくなって、今日は田んぼと河原にいる鳥が撮りたくなった。この両者を叶えてくれる所は何処かなと思案したが、平塚市を流れる金目川の土屋橋を渡ってすぐの土手を歩いてみようと言う事になった。多摩川や相模川等の川幅の広い川では、土手からでは野鳥がいる所までは非常に遠いし、鶴見川や早淵川ではゴミが多いし泥の川底である。やっぱりごろごろとした石の河原でなければ様にならない。まずは土屋橋を渡って左手の土手を歩いて行った。早くも河原にはコチドリやイソシギ、セグロセキレイやキセキレイが餌を探して歩き回っている。土手の草むらにはカワラヒワやカシラダカがいて、一斉に飛び立って河原に舞い降りる。カメラを向けるが何とかトリミングすれば見られるかなといった大きさにしか写らない。しからば土手を降りて距離を縮めようとするとすぐ逃げ去ってしまう。川の流れは蛇行しているから、土手の上からでも何とか写真になるものが撮れる場所があるかもしれないと更に下流に歩いて行くと、前方にトビが旋回して河原に降りた。これはラツキーとばかりに近づくが、証拠写真程度に撮れた位ですぐに飛び立ってしまった。
川の流れが広くなって緩やかな流れとなったあたりには、カルガモ、コサギ、アオサギが見られた。これらの野鳥は身体が大きいし、それ程人の接近に神経質ではあるまいと思ったのだが、やはり近づくと飛び立ってしまった。以上、そんな訳でトリミングすれば何とかその鳥と分かる証拠写真ばっかりしか撮れないのだが、様々な野鳥が入れ替わり立ち代わり見られてとても面白い。やっぱりこんな時はデジスコだなと感じて、どうしても今年の年末にはお金を貯めて買いたくなった。今日のような風の無い穏やかな日に、金目川の土手をデジスコ片手に散策するなんてとても楽しそうである。日頃、雑木林や谷戸では見られない野鳥が観察出来て、しかも何枚かのお気に入りの野鳥の写真が撮れたら、こんなに素晴らしい事は無いだろう。土手の反対側には田んぼが広がっているが、今日はツグミが見られた位でこれと言ったものには出会えなかった。土手から左右ちょうど良い所に鳥が見られ、デジスコなら何とか撮影出来る距離だと思うと、是非ともデジスコを手に入れ、健康で長生きして、この楽しみを心行くまで味わいたいと思った。
午後からは午前中が証拠写真のオンパレードとなったので、気分は以上のようにとても軽やかなのだが、カメラの中は超欲求不満状態なので、権現山の野鳥観察施設に行けば、この鬱憤も晴れるに違いないと寄ってみた。今日は土曜日だから観察窓が空いていないかなと思ったが、穴が大きい観察窓は空いていなかったが、小さい窓は確保出来た。その内、大きい窓も空くだろうと機材を立掛けて野鳥を待った。しかし、野鳥の出がすこぶる悪い。雑木林の手入れのために近くでチェーンソウの音が響いているからだろうか、また、その結果、林が明るくなって野鳥たちの隠れる場所が少なくなったからだろうか。しばらくすると、頭上でチーチーと小鳥の鳴き声がするので何だろうと見上げると、ヤマガラが1羽止っている。少年が手から餌を与えようと試みているようだ。要するにチーチーと鳴いて、少年に餌をおねだりしていると言う訳である。しばらくするとヤマガラは少年の掌に乗って餌をついばむようになった。少年はとても嬉しそうな顔をしている。どのくらいの重さなんだろうなあと興味が湧き上がる。少年はその後、観察施設にあるノートに何か記入していたので後で見てみると、「ヤマガラが掌に乗って餌を食べてくれた。とても嬉しかった」と書いてあった。その後、午前中は現れたと言うウソは現れず、いつもの常連さんの野鳥にプラスして、ルリビタキ、ジョウビタキ、シメ、シロハラ、モズが観察されたのみとなった。
<今日観察出来たもの>鳥/トビ(写真上左)、アオサギ、コサギ、カルガモ、コチドリ、イソシギ(写真上右)、セグロセキレイ、キセキレイ、ハクセキレイ、カワセミ、ルリビタキ、ジョウビタキ、シメ、シロハラ、ツグミ、モズ、エナガ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、カシラダカ、ホオジロ、カワラヒワ(写真下左)、タヒバリ(写真下右)等。
2月4日、東京都練馬区石神井公園
このところ東京23区内道端自然観察館は、いつも花と実と冬芽というパターンが続いてすっかり飽きてしまった。今日、何処かの公園へ出かけたとしても、前回行った小石川植物園以上に花が咲いている訳ではない。そこで、重たい野鳥用撮影機材を抱えて、練馬区の石神井公園まで遠路遥遥出かけてみました。詳細は
「東京23区内道端自然観察館」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>鳥/マガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カルガモ、ハシビロガモ(写真上左)、オナガガモ(写真上右)、オシドリ、カイツブリ、バン、カワウ、ハシブトガラス、コサギ、ヒヨドリ、ツグミ、シロハラ、カワセミ、ムクドリ、シジュウカラ、キセキレイ、スズメ、アヒル、ドバト等。
2月2日、神奈川県厚木市自然保護センター
昨日のニュースによると、日本海側では記録的な大雪に見舞われていると報道されていた。道理で昨日はとても寒くて北風が強かった訳である。今日は風こそ昨日程ではないものの、やや強く気温もとても低い。東名高速道路から遠望できる丹沢連山には雪が張り付き、遠く富士山は真っ白である。自然保護センターのある厚木市七沢は、言わば丹沢の名峰たる大山の山麓にあたるのだから、車を降りると寒気が身の周りを取り囲む。鎌倉から来たNさんがびっくりして、「鎌倉との気温差は凄くあるわね」という事だが、私の住む横浜市港北区だって、ここに比べればだいぶ暖かい。今日の目的はまずはミヤマホウジロである。先だって薬師池公園で出会った方の情報から、10羽程の群れが自然保護センターの周りに居ついているようである。そこでまず駐車場の下の七沢の池に降りて右手に歩いた、県立リハビリセンターの駐車場奥の雑木林に囲まれた草原に狙いを定めた。ここは以前来た時に湧水から小さな小川が流れ、小鳥達にとっては格好の水場であるなと思っていた場所である。ミヤマホウジロに限った事ではないが、野鳥は餌が豊富にあっても水場が近くになければノーサンキューなのである。ことにミヤマホウジロは地面に落ちた様々な植物の実を食べるから、水を飲まなければ喉が渇いて消化にも差し支えるのである。私たちだって、毎朝、トーストを飲み物無しで食べるな
んて事を考えたら、そんな事は出来っこないと思うことだろう。まあ、野鳥達の食事時の水は、我々にとっての朝食のコーヒーのようなものなのだ。また、水場は清潔好きの小鳥たちのお風呂場でもあるのだから、野鳥に出会いたかったら浅くて澄んだ水が流れる小川がキーワードである。もちろんその周りには雑木林があり、隠れるのに必要なブッシュも無ければならない。
ここにいなかったら何処を探すのと、狙いを定めた場所に近づくと、小さな小鳥達が梅の木の下で盛んに餌をついばんでいる。「ことによったらミヤマホウジロかもしれないね」と同行の方々に言うと、早速、双眼鏡を取り出して観察を開始した。「頭が尖がっているし、黄色いわよ、ミヤマホウジロに間違いないわね」と嬉しそうに言う。やっぱり私の長いフィールド経験はだてでは無かった訳である。そして奇しくもまた梅の木の近くとはどういう訳なのだろう。そんな事を考えながらばしばしシャッターを切った。しかし、武蔵丘陵森林公園と同じで、ある程度距離を縮めると地面から飛び立って、付近の樹木の小枝に止る。その時がミヤマホウジロを美しく撮るチャンスなのだが、大きく写すには1500ミリ位の超望遠レンズが必要となる。それならばと更に近づくと飛び去ってしまった。「ああ、デジスコがあればばっちりなんだけどな」と溜息が出る。今日は他にホウジロ、カシラダカ、アオジ、モズ等が見られたが、都市近郊の公園とは異なって距離を縮める事がなかなか出来ない。何べんとも無く「ああ、デジスコがあればばっちりなんだけどな」と溜息を繰り返す。それを聞いた同行の方の一人が、「きっと、来年の今頃は花虫さんもぶんちゃんと同じデジスコ派になっているかもね」と言っていたが、まさに正解ではなかろうか。価格の面でも重さにおいても大砲のような超望遠レンズは持てそうもないし、「いつまでもあると思うな金と体力」という訳で、よりこれからの体力低下を考慮すると、今の内からデジスコに慣れておいた方が良いかもしれない。また、ひょいと担いで多摩丘陵を散策しながら野鳥撮影が楽しめるなんて最高だ。
午後からは集まった方々が好きなものを撮影することにしてそれぞれが自由行動をとり、私はまたまた野鳥撮影に専念したものの左程の成果は得られず、せっかく冬芽観察にずば抜けた自然保護センターに来たのだからと、アメリカフウ、ゴシュユ、キハダ、アキニレ、サワグルミ等の冬芽を撮影した。太陽が低くなり始めると、身体がぶるぶる震えるようにますます寒くなった。念願のミヤマホウジロにも出会えて、みんな満足したようなので早々の解散となって、車の中に逃げ込んだ。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ソシンロウバイ、ロウバイ、各種ツバキ。鳥/ミヤマホウジロ(写真上右)、タヒバリ、ハクセキレイ、ジョウビタキ、ルリビタキ、シジュウカラ、モズ、カシラダカ、ホオジロ(写真下左は雄、右は雌)、シロハラ、ツグミ、スズメ、メジロ、アオサギ等。その他/アメリカフウの冬芽(写真上左)、ゴシュユの冬芽、キハダの冬芽、アキニレの冬芽、サワグルミの冬芽等。
2月1日、横浜市戸塚区舞岡公園
今日は北風吹くとても寒い一日でした。しかし、太陽が出ていたために、何とか無事に散策することが出来ました。曇っていたら堪らない一日だったと思います。今日の特筆事項は、イカルが5羽程ヌルデの実を一生懸命食べていた事です。また、アカバナマンサクの蕾がようやくほころび始めていました。詳細は
「舞岡公園散策手帖」をご覧下さい。
<今日観察出来たもの>花/ウメ、ニホンスイセン、フクジュソウ、ウグイスカグラ、ソシンロウバイ、アカバナマンサク(写真上右)、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ。鳥/イカル、ジョウビタキ、シジュウカラ、モズ、カシラダカ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、シメ、カワラヒワ、スズメ、メジロ、コジュケイ、コサギ等。その他/ヤツデの実(写真上左)等。