横浜市都筑区

ささぶねに揺られて
(1)


自宅から最も近くてカメラ片手にさまざまな生き物と触れ合える所は何処かと考えたら、港北ニュータウン内各所にある公園、また、それらを結ぶ緑道が最適だとの結論に至った。もう少し経つと自宅の近辺に横浜市営地下鉄の新路線の駅が出来るから尚更良い。主に「ささぶねの道」と呼ばれる都筑中央公園から、葛ヶ谷公園、大原みねみち公園などを通って茅ケ崎公園に達する緑道をメインに、港北ニュータウン内ではないが隣接する新吉田町も含めて、定期的にカメラを持って散策を開始することにした!


2005年 2月3月 4月5月 6月7月 8月9月 10月11月

2005年3月13日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園〜大原みねみち公園〜葛が谷公園











ツバキアセビウメブンゴ











トサミズキサンシュユジンチョウゲウグイスカグラ











イヌシデニワトコオオイヌノフグリホトケノザ

 今日は茅ヶ崎公園自然生態園に於いて午後3時から集会があるので、時間のロスを最小限とするために港北ニュータウン公園巡りの一日とした。昨日はとても暖かだったが、今日は冬に逆戻りしたようである。しかし、天気が良かったのでなんとか寒さをしのぐことが出来た。まだ各種の花が咲いていないのではないかと危惧されたが、今日は野鳥中心の前回とは異なって各種の花を求めての散策とした。各種の植栽されている木の花は豊富だが、道端に咲いている路傍の花はとても少ない。オオイヌノフグリ、ホトケノザ等は、耕作地周辺の肥沃で土壌の柔らかい所に多いようである。ツクシは僅か一本だけ見つけただけだが、時期が早いこともあり、暖かさが増せばもう少し多く見つける事が出来るに違いない。花以外では一度お目にかかっておきたいと思っていたツバキキンカクチャワンタケが、散策路に植栽されたツバキの根元にたくさん生えていた。あんなに小野路町で探したのに見つからなかったものが、いとも簡単にたくさんみつかり拍子抜けしてしまった。また一般用撮影機材で散策したため撮影は出来なかったが、ルリビタキ、ジョウビタキも現れてくれた。また、葛が谷公園ではイボタの小枝に真っ白にイボタロウカイガラムシがついていたのには驚いた。真っ白いものは雄が分泌したものでイボタロウと呼ばれ、滑りを良くするための工業用、イボ取りの薬用としてかつて用いられた事で有名である。

<今日観察出来たもの>花ジンチョウゲ、トサミズキ、ウメ、ツバキ、ボケ、サンシュユ、アセビ、フキノトウ、ウグイスカグラ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、ナズナ、タネツケバナ、ハコベ、ラッパスイセン等。昆虫/イボタロウカイガラムシ。鳥/ジョウビタキ、ルリビタキ、シジュウカラ、ツグミ、ムクドリ、アオジ等。キノコ/ツバキキンカクチャワンタケ、エノキタケ、ツチグリ、アラゲキクラゲ等。
、チャンチンの冬芽、クロモジの冬芽、キハダの冬芽、ウワミズザクラの冬芽、トチノキの冬芽等。


2005年3月3日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園〜大原みねみち公園











アオクビアヒル/カルガモ/キジバト/ムクドリ











ツグミ/カワセミ/モズ/ハクセキレイ











アオジ/ルリビタキの雌/ジョウビタキの雌/スズメ

 一昨日、アオゲラを観察しているし、もうそろそろ冬鳥達も旅路の支度をし始めたかもしれないと、午後に時間が出来たので茅ヶ崎公園から大原みねみち公園に行って見た。野鳥だけで12枚の写真を短時間で撮影するのはやはり難しく、観察したが撮影出来なかったジョウビタキの雌、スズメ、ハクセキレイは過去に同所で撮影したものである。また、アオクビアヒルは野鳥とは言い難いであろう。昨日の舞岡公園では鳥の出がすこぶる悪かったが、茅ヶ崎公園から大原みねみち公園にかけては、いつもと変わらぬ状況であった。自然度が高くアシやススキ等が生えてないのにカシラダカの雌が1羽いたのには驚いた。この他、ルリビタキの雌が1羽、ヤマガラが3羽程見られたのがとても嬉しかった。そんな訳で、侮る事なかれの港北ニュータウンと言う訳で、通いつめればかなりの野鳥に出会う事が出来そうである。以上の経験から緑地さえ残っていれば野鳥に関してはかなり期待出来るのではないかとの手ごたえを得た訳だが、点在する池やせせらぎがあるからこそ野鳥たちにとっての格好の棲家なのだろう。例え同じ面積の緑地があったとしても、水場がなければ野鳥生息の適地とは言い難いのだろうから、港北ニュータウンの公園は、まことに優れた公園設計並びに緑地保存だったのだと言える。そんな意味からも足繁く通って、生き物達に優しい公園設計並びに緑地保存の要を探って行きたいと思った。

<今日観察出来たもの>花/ウメ、ツバキ、ボケ、サンシュユ、アセビ等。鳥/アオクビオヒル、カルガモ、カワセミ、コゲラ、ジョウビタキ、ルリビタキ、ヤマガラ、シジュウカラ、ハクセキレイ、シメ、モズ、ツグミ、ムクドリ、スズメ、アオジ、カシラダカ、キジバト等。


2005年2月6日、横浜市都筑区茅ヶ崎公園











ボケ/サンシュユ/キハダの冬芽/チャンチンの冬芽











ウワミズザクラの冬芽/トチノキの冬芽/クロモジの冬芽/アラゲキクラゲ











エゴノキタケ/ゴマダラチョウの幼虫/エサキモンキツノカメムシ/ワカバグモ

 先だって「都立石神井公園の野鳥」というHPに出会って、東京練馬区の住宅街の中の石神井公園にもたくさんの野鳥が見られる事が分かった。また、このHPの掲示板に度々ご投稿下さる南大沢の秀さんのフィールドである長池公園へ行ったり、これまたこのHPの掲示板に度々ご投稿下さる相模原のぶんちゃんのフィールドである道保川公園へ行ったりして、とても良い自然観察のフィールドが近くにある人は良いなと思った。近くにあれば年老いてもちょくちょく通う事が出来るからだ。しからば私にとっての身近なフィールドは何処かと考えたら、港北ニュータウン内各所にある公園、また、それらを結ぶ緑道が最適だとの結論に至った。稀少種こそ少ないかもしれないが、その総面積はとんでもなく広い。もし野の花だけとか野鳥だけとか蝶だけとかに限定したら、見るもの撮るものが少なくてすぐに飽きてしまうかもしれないが、道端で見られる全ての園芸植物等も含めた動植物、キノコとなれば、一生をかけても観察し撮影出来ない程の数であると思われる。そこでゆっくりじっくりとこのページを続けて行きたいと思っている。本来なら今年の正月明けから始められれば良かったのだが、今日がその初日となった。今日の特筆事項としては生態園での保全作業中に見つかった立ち枯れのエノキの幹でみつかった脱出出来ずに死んでいたタマムシであろう。港北ニュータウンにもタマムシが生息している証となった。

<今日観察出来たもの>花/ウメ、ツバキ、ボケ、サンシュユ等。鳥/カワセミ、コゲラ、ジョウビタキ、ルリビタキ、シジュウカラ、モズ、シロハラ、ツグミ、スズメ、メジロ、アオジ、ハシブトガラス、キジバト等。蝶/ゴマダラチョウの幼虫。昆虫/エノキの枯れた幹から脱出出来ずに死んでいたタマムシ)、オオミノガの巣、エサキモンキツノカメムシ等。キノコ/エゴノキタケ、アラゲキクラゲ。その他/ワカバグモ、チャンチンの冬芽、クロモジの冬芽、キハダの冬芽、ウワミズザクラの冬芽、トチノキの冬芽等。











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