東京23区内道端自然観察館
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東京23区内は誰もが認める都市化が最も進んだ地域である。しかし、かなりの生き物が頑張って生活していることも確かである。
そんな特異な地域で生き物達を見つけて、美しい写真が撮れたらどんなに素敵な事だろう。横浜に住んでる人間がわざわざ出掛
けて行くのもおかしいが、前からとても興味があったことなのでスローペースでやり始めてみる事にしました。


2004年 11月12月 2005年 1月2月 3月4月 5月6月 7月8月 9月10月 11月12月

2005年4月25日、東京都北区飛鳥山公園











飛鳥山公園入口/地下鉄東西線王子駅入口/ヤエザクラ/ヤマブキ











オオムラサキツツジ/ツツジ/ウツギ/アカメガシワの新葉











モミジの芽吹き/シダの仲間/セイヨウタンポポ/ビイオラソロリア











シャガ/オオイヌノフグリ/キュウリグサ/ヤマトシジミ











ガの仲間/アシブトハナアブ/ナミホシヒラタアブ/ホソヒラタアブ











ツマグロオオヨコバイ/メスアカケバエ/ムネアカアワフキ/ルリマルノミハムシ

 今日は午前中に神田で仕事の用があったので、これからの連休を考え、午後はじゅっくり骨休めをしなければならないと考えていた。しかし、明るいうちに帰宅するのも考えものなので、JR王子駅から至近の飛鳥山公園へ行った。今までこの東京23区内道端自然観察は比較的大公園を中心に巡り歩いて来たが、飛鳥山公園は典型的な都市型公園だから左程のものは期待できないと思った。その予想は見事に当たって、サクラの名所として名高い公園だから、公園内はほとんどサクラが植栽されている。ことによったらアミガサタケが生えているのでわと探し回ったが見つける事は出来なかった。もうすこし落葉が溜まっていないと発生しないのかもしれない。そんな訳で今日は駄目かなと思ったが、公園内にある旧渋沢邸やその近くの空き地で、蝶ではアゲハ、クロアゲハ、ヤマトシジミを観察した。クロアゲは今が盛りのツツジの甘い蜜を吸いに来たのである。また、空き地にはいわゆる道端の雑草であるセイヨウタンポポ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、カラスノエンドウ、ハルジオンが咲いていた。こんな東京のど真ん中のちょっとした空き地も見逃さない逞しさは素晴らしいものである。また、一輪だがビオラソロリアが咲いているのには驚いた。この空き地には各種ハナアブがたくさん見られ、マガリケムシヒキもいた。帰り道は山手線の線路際の斜面の下にある小道を選んだが、花ではシャガ、オオアラセイトウが咲き、青々としたアジサイの葉でツマグロオオヨコバイ、ムネアカアワフキ、メスアカケバエがたくさん見られた。以上、常に好奇心を持って何でも屋になりさえすれば、被写体にことかくことは無いという事を実証したような、正味3時間の散策であった。

<今日観察出来たもの>花/ツツジ、オトメツバキ、ヤエザクラ、ドウダンツツジ、ウツギ、アオキ、ヤマブキ、シャガ、ムラサキケマン、キュウリグサ、ビオラソロリア、セイヨウタンポポ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、カラスノエンドウ、ハルジオン、ナズナ等。蝶/アゲハ、クロアゲハ、ヤマトシジミ。昆虫/ヒメアカボシテントウ、ルリマルノミハムシ、アシブトハナアブ、ナミホシヒラタアブ、ホソヒラタアブ、ツマグロオオヨコバイ、ムネアカアワフキ、メスアカケバエ、マガリケムシヒキ等。鳥/シジュウカラ、ムクドリ、スズメ等。キノコ/カワラタケ。その他/モミジの芽吹き、アカメガシワの芽吹き等。


2005年4月13日、東京都港区有栖川宮記念公園











有栖川宮記念公園正門/日比谷線広尾駅入口/ツツジ/カイドウ











オトメツバキ/ヤエザクラ/ドウダンツツジ/アオキの雄花











ヤマブキ/ヤマブキ(八重)/クサイチゴ/ケヤキの芽吹き











クサギの芽吹き/虫こぶ/ヒイラギナンテンの実/シャガ











ムラサキケマン/タチツボスミレ/ビオラソロリア/ツボスミレ

 今日は夕方に仕事で銀座に行かなければならないので、日比谷線の広尾駅で途中下車して有栖川宮記念公園へ行った。しかし、天気予報通りに午前中は小雨で、広尾駅周辺はとっても値段が高そうな飲食店が多いので都立中央図書館で食事を摂った後、やっと雨が止んだ。しかし、午後3時になるとまた雨が降り出した。と言う訳で正味3時間にも満たない散策となった。どうした訳か気象庁の天気予報は見事に当たって、今日で3日連続の雨となった。道端自然観察及び写真撮影には最悪だが、植物やキノコには恵みの雨だろうし、それを食料としている昆虫達にも同様な事であろう。しかし、こんな天気だから昆虫と言ったら何処の家庭にもお邪魔するイエバエだけで、また、キノコもアミガサタケの仲間を期待したのだが、これと言った大物には出会えなかった。そこで花や植物だけの撮影となって寂しい限りであったが、タチツボスミレ、ビオラソロリア、ツボスミレが見られて、都会の中の公園と言えども貴重な経験をさせてもらった。ことにタチツボスミレはかなりたくさん各所に見られ、有栖川宮記念公園は、かつての雑木林の一角をそのまま残すようにして造られた公園ではないかと感じさせられた。各種の園芸植物では、早くもツツジが咲き出していて驚いた。サクラはソメイヨシノはまだ咲いているものの時期を過ぎていて、変わってヤエザクラが満開となっていた。また、ウメの小枝に可愛らしい実がついていて嬉しくなった。野草としてはアヤメ科のシャガがたくさん咲き、あまり手入れの行き届いていない肥沃な場所にはムラサキケマンもたくさん見られた。

<今日観察出来たもの>花/ツツジ、カイドウ、オトメツバキ、ヤブツバキ、ヤエザクラ、ドウダンツツジ、アオキ、ヤマブキ、ヤマブキ(八重)、クサイチゴ、シャガ、ムラサキケマン、タチツボスミレ、ビオラソロリア、ツボスミレ等。鳥/シロハラ、シジュウカラ、アヒル、アオクビアヒル等。キノコ/カワラタケ、アラゲキクラゲ、コフキサルノコシカケ等。その他/ケヤキの芽吹き、トチノキの芽吹き、クサギの芽吹き、ヤツデの実、ヒイラギナンテンの実等。


2005年3月29日、東京都目黒区駒場野公園〜駒場公園〜東京大学











駒場野公園入口/井の頭線駒場東大前/東京大学教養部時計台/エドヒガン











アンズ/ミツマタ/アセビ/アブラチャン











サンシュユ/ボケ/ミツバアケビ/ウグイスカグラ











クマシデ/クサイチゴ/モミジイチゴ/ヤマブキの蕾











カリンの芽吹き/ミズキの芽吹き/シナサワグルミの芽吹き/サイカチの棘











アカツメクサ/カラスノエンドウ/ビロードツリアブ/アラゲキクラゲ











カワラタケ/栽培シイタケ/トガリアミガサタケ/トガリアミガサタケ(幼菌)

 今日も渋谷に仕事の用がほんの少しあったので、またまた渋谷から井の頭線で二つ目の東大駒場前で下車し駒場野公園へ行ってみた。天気予報では晴れのはずだったが、着いた当初は小ぬか雨が降っていたがやがて止み、しかし、一日中どんよりとした曇り空であった。27日に東京のソメイヨシノの開花が予想されていたが、まだまだ時間がかかりそうで、ただ小振りなエドヒガンが咲き出していた。ここ駒場野公園は元東京教育大(現筑波大)農学部の農場跡地で、もし大学紛争がなかったら第一志望が東京教育大学農学部であったので、ここの田んぼを耕したかもしれない。しかし、東大と東京教育大は入学試験が中止されて涙を飲んだ。期待した谷戸田には立ち入り禁止で入れなかったが、比較的小さな公園だとはいえ様々なものに出会えた。鳥ではヤマガラやシロハラがいて驚いたし、昆虫ではビロードツリアブに出会えて微笑んだ。案内板によるとキタテハ、モンシロチョウ、モンキチョウ、スジグロシロチョウが見られるとあったから、晴天なら飛んでいたかもしれないと思うと惜しまれる。雑木林の中にはシイタケが栽培されていて、渋谷から二つ目の駅でシイタケとはなんとなく違和感すら感じたが、もちろんぱちりと撮影した事は言うまでも無い。駒場野公園の中を二廻りした後、旧公爵前田家の屋敷がある駒場公園へ行ってみた。さすが加賀百万石の前田家の屋敷だけあって、素晴らしいの一言に尽きる。こんなに広いと貧乏暮らしが長い私には、吸血鬼ドラキュラでも出そうで落ち着かないことだろう。周りはとても太い鬱蒼とした林に囲まれ、キノコの季節には何か大物が生えそうな雰囲気である。ここには日本近代文学館もあって、今日は時間が無かったから入らなかったが、是非寄ってみたい所である。広尾山荘ご主人様のNさんが、トガリアミガサタケはイチョウの根元に生えるとご教授してくれたので、大学と言えばイチョウだからと東京大学教養部のキャンパスにも足を伸ばした。するとイチョウ並木には生えていなかったが、あの有名な時計台の横のイチョウに生えていて嬉しくなった。

<今日観察出来たもの>花/アブラチャン、クマシデ、モミジイチゴ、ミツマタ、サンシュユ、ヤブツバキ、チョウセンレンギョウ、ハクモクレン、クサイチゴ、ミツバアケビ、アセビ、エドヒガン、ジンチョウゲ、ボケ、ウグイスカグラ、アカツメクサ、ナズナ、ヒメオドリコソウ、クリスマスローズ等。鳥/ツグミ、シロハラ、シジュウカラ、ヤマガラ等。昆虫/ビロードツリアブ等。キノコ/栽培シイタケ、トガリアミガサタケ、カワラタケ、アラゲキクラゲ等。その他/カリンの芽吹き、ミズキの芽吹き、ヤツデの実、シナサワグルミの芽吹き等。


2005年3月16日、東京都渋谷区代々木公園











代々木公園入口/JR原宿駅/ヤブツバキ/ミツマタ











ジンチョウゲ/アセビ/紅梅/ウメ











サクラの一種/サンシュユ/クサイチゴ/サツキ











アイリスの仲間/クロッカス/オオイヌノフグリ/ホトケノザ











タネツケバナ/ハコベ/カタバミ/アジサイの芽吹き











マユミの芽吹き/ヤツデの実/ツバキキンカクチャワンタケ/クマバチ

 今日は渋谷に仕事の用がほんの少しあったので、渋谷から一番近い代々木公園へ行ってみた。東京23区内道端自然観察館は、一応月に2回のペースのつもりだから、今日あたり行っておかないとまずいとも思ったのだ。まだ昆虫はお出ましになっていないし、今まで各所で撮影している花のオンパレードとなり、これと言った特筆すべきものには出会えないとも思ったが、気温は非常に高くて散策日和となったのだから有り難い。前々から渋谷区は何処の公園へ行こうかと考えていた。新宿御苑の半分は渋谷区だし、明治神宮外苑、明治神宮、代々木公園のうちのいずれかへ行こうと思っていた。明治神宮は鬱蒼とした森だし、代々木公園は広々とした芝生が多い平らな公園だし、新宿御苑はやはり新宿区だろうし、明治神宮はなにもなさそうだ。そこで代々木公園へとりあえず行ってみることにした。代々木公園は70年安保反対の学生集会が開かれた場所で、その時以来行った事がないから、うん十年ぶりとなる。あの時いっしょに行った女性はもう天国に召されて、どう見たっておじさん臭い私が生き延びていてうろつき回るのだから、光陰矢のごとしである。あまり期待していなかった代々木公園だが、花壇がかなり多く設えていて、花木もたくさん植栽されているから花の撮影はなんとかなった。また、公園でないフィールドへ行けば何処でも見られるオオイヌノフグリを初めとした路傍の野の花も花壇周りに見られてほっとした。公園の最奥には手の入っていない雑木林もあったが、これといったものは無かったし、近くにホームレスのテント小屋地帯が隣接していた。公園にはイチョウ、カツラの木がたくさんあったので、トガリアミガサタケを期待したのだが一つも見つけ出す事が出来なかった。しかし、ツバキキンカクチャワンタケはほんの僅かだがヤブツバキの根元に生えていた。蝶は飛んでいなかったし昆虫もクマバチ、ヒラタアブの仲間が見られた程度だが、お隣が明治神宮の鬱蒼とした森なのだから時期が来ればもっと見られることだろう。野鳥に関してはシロハラやツグミ等の原っぱの鳥が多かったが、都内のバードウォッチングのメッカである明治神宮をも合わせて散策すれば、かなりの野鳥に出会える事だろう。

<今日観察出来たもの>花/ミツマタ、サンシュユ、ウメ、ヤブツバキ、サツキ、クサイチゴ、アセビ、サクラの一種、ジンチョウゲ、ホトケノザ、ナズナ、タネツケバナ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、クリスマスローズ、アイリス、クロッカス等。鳥/ツグミ、シロハラ、シジュウカラ、メジロ、スズメ、ハシブトガラス等。昆虫/クマバチ、ヒラタアブの仲間等。その他/アジサイの芽吹き、マユミの芽吹き、ヤツデの実等。キノコ/ツバキキンカクチャワンタケ等。


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